7月16日  無言忌と第二展示館「傷ついた画布のドーム」

 二週続けて週末は田舎で畑や果樹の手入れと草取りの肉外労働。オフクロが足腰の痛みで
歩くことが困難な状態のため、車で畑に連れ行ったり、病院で薬をもらったりと、通常よりは
いくらか親孝行の日々を送った。浅間山南麓の高原地帯なのだが、暑さは都会並。身体には
きつい。まる一日は暗室日に予定していたのだが、夜になると疲れが出て、暗室で立って写真
を焼く気力が出てこない。

 昨日は、前から気になっていたリンゴの病気対策をせざるをえなくなった。毎年たくさん実を
つけてくれるフジの木が、実をつけたまま枝が二本三本と枯れてしまったのだ。長野市でリンゴ
などを幅広く農業をやっている野池さんに電話で聞いたら、「腐乱病ではないか」との診断。
皮の下が茶色に変色していないかという。相当深刻な病気だと気がついた。

 早速、カッターナイフで患部と思われるところの皮を切ると、枯枝のように変色した幹が出て
きた。患部は全部削り取らなければダメだとの指示に従い、相当広い範囲でナイフで皮と変色
した幹を削った。かれこれ2〜3時間かかって何とか外科作業を終了。暗くなってから、今度は
農薬を噴霧し作業がようやく完了した。果たして腐乱病の蔓延を食い止められるのか。ちょっと
嫌な予感がする。

 田中康夫県政を応援したり、ミニコミ誌「たあくらあた」を発行したり、最近は在日チベット人の
長野での抗議行動の受け入れ役をやったりと忙しい野池元基さんに事後報告をすると、表皮が
一回りぐるりとなくなったところから先は枯れるしかないとのこと。もしかしたら太い枝二本が根本
から枯れるかも・・・?

第11回無言
忌は無言館
の外で開催
画家の野見山
暁治さん(87歳)
画学生の遺族
らが全国
から出席
窪島誠一郎
館主
上田市の
合唱団
水田と隣合
う第二展示
第二展示館
全景
「傷ついた画布
のドーム」と
名づけられた
第二展示館
教会のドーム
を思わせる
建築
天井には油絵
やデッサン画が
はめこまれた
天井が一枚
のフレスコ
画のようだ
ドーム型の
第二展示館
を見上げる
野見山暁治


 6日に上田市郊外にある無言館で行われた第11回無言忌と、新築された第二展示館の内部
公開写真です。無言館とは戦没画学生慰霊美術館のことで、作家の窪島誠一郎さんがやって
いる。この日は戦没画学生の遺作を収集し、窪島さんに託し、その結果、無言館建築に結実
させた画家の野見山暁治さん(87歳)がゲストであいさつをされた。

 無言館は交通の便が悪い場所にあるのだが、夏場は県外ナンバーの車が駐車場を埋め尽くす
ほどの美術館となっている。第二展示館は別名「傷ついた画布のドーム」と名付けられ、無言館
開館後に収蔵された作品や常設できなかった作品などを展示するための新館で、読書室も併設
される。工事の遅れで、開館が間に合わず、正式オープンは9月になるようだ。

 ドーム内部の天井にモザイクのようにはめ込まれた絵画やデッサンが、見事なフレスコ画を
なしている。窪島さんらしい洒落た作りで話題になること請け合いだろう。

 それにしても、無言館に常設されている遺作の作者は、フィリピン戦線やビルマ戦線が多い。
貴重な遺品から浮かぶ画学生の誰もが、家族や妻子や国家の安全を心から願っているのだが、
侵略戦争を遂行する日本軍の一員としての顔はどうだったのだろうか、ということも今では気に
かかって仕方がないのだ。

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