「リリカル・ミリタリー・シリーズ
世界の悪魔イラストレイテッドNo.666
魔砲少女リリカルなのは 2001−2007」
サンプル
コラム1 時空管理局の前線基地、「次元航行艦」
(解説:ぶきゅう)
まず最初に誤解してはならないのは、時空管理局は次元断層の発生などの次元災害の防止、次元犯罪の抑止と摘発を任務とする治安維持機関であって、「軍隊」ではないということである。従ってそれは、多数の次元航行戦闘艦、強力な戦闘魔術師部隊を保有してはいるが、あくまで「警察」的な組織構造、編成・装備、戦術ドクトリン、教育訓練・人事システムを有していた。
時空管理局は、あまたの次元世界を統轄する。それぞれの次元世界の間は、次元嵐、次元乱流の影響により自由な往来は妨げられている。しかしながら、だからといってすべての次元世界に部隊を常駐させるほどの余裕は管理局にはない。ここに時空管理局の仕事の難しさがある。 時空管理局は、その統轄する次元世界を10個の方面区(方面本部)に分けて管理している。各方面本部は、定置観測隊をもって各次元世界の監視・情報収集を行うとともに、独立した捜査・戦闘能力を有する次元航行艦を複数の次元世界の間に定期的に巡航させていた。何らかの次元犯罪、次元災害が発生し、定置観測隊または付近を巡航哨戒中の次元航行艦がこれを探知したならば、方面本部は急行可能な次元航行艦を現場に派遣して対処にあたらせる。もし単艦での対処が困難な場合には、方面本部は臨時に艦隊を編成(艦隊司令官は方面本部長)して対処にあたらせることになる。
もっとも、艦隊の編成を要するような大規模な事件の発生はまれであり、この意味で通常単艦で次元犯罪・災害に対処することになる次元航行艦こそが、時空管理局が構築した次元管理システムの要であり、基本的な運用単位であった。本稿は、この次元航行艦について紹介するものであり、「管理局の白い悪魔」砲戦魔法少女リリカルなのはを擁し、数多くの難事件を解決した武勲艦、時空管理局で最も有名な艦と言われる第8方面本部所属第8番艦(通称「88艦」)「アースラ」を例として、時空管理局次元航行艦の艦内編成、指揮系統、そして次元犯罪摘発の実働戦力である武装隊について論じるものである。
1 次元航行艦の艦内編成
さて、次元航行艦の性能・諸元については、多数の研究者・艦船マニアによる優れた著書が出ているのでそちらに譲るとして、本稿においては艦内編成・指揮系統に焦点を当てることにする。
次元航行艦の艦内編成は、通常図−1のようになっており、これは「アースラ」においてもほぼ同様であった。
艦内編成についていくつか補足しておく。 まず、時空管理局の次元航行艦においては、艦長の「女房役」として艦内の家政の長、規律の取り締まり役となるべき副長の補職がないが、これは次元航行艦の定員が78名と少ないこと(しかもその半数近くは武装隊)、また執務官が艦長の補佐役として艦内の規律維持にあたるためである。
また、砲雷科・航海科・機関科といった艦を運用するための主要部署は、3の倍数の人員で編成されているが、これは艦が通常航行時は3交替直の態勢をとるためである。
なお、アースラがもっとも活躍した時代、地球西暦で2001年〜2006年の間、艦長はリンディ・ハラオウン提督(後に第1方面本部長、高等参事官などを経て時空管理局総監)、執務官はクロノ・ハラオウン特佐(「アースラ艦長」、戦技教導隊長、第1方面本部執務官長などを経て時空管理局総執務官長)であった。
(あとは以下の予定)
2 艦長と執務官
3 武装隊の編成と戦術
4 武装局員の養成と教育訓練
図−1
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