合衆国崩壊

  トム・クランシー 訳 田村 源二   新潮文庫 

1巻

 初版発行 平成9年12月1日  定価 本体743円+税

 ISBN4-10-247207-X

2巻

 初版発行 平成9年12月1日  定価 本体743円+税

 ISBN4-10-247208-8

3巻

 初版発行 平成10年1月1日  定価 本体743円+税

 ISBN4-10-247209-6

4巻

 初版発行 平成10年1月1日  定価 本体743円+税

 ISBN4-10-247210-6

(全4巻)


 前作「日米開戦」は日本と米国との戦争を描いた作品で、多少「???」という箇所もありますが、全体的に見るとかなりまともな話だと思って最後まで読み進めてました。ところが最後の最後で主人公のジャック・ライアンが副大統領に就任した直後に、国会議事堂に日本ジャンボ機によるカミカゼ攻撃があり大統領以下議員達など合衆国首脳が全滅。ライアンがいきなり大統領に就任してしまうトンデモない展開に、唖然としたというか呆然としたというか言葉を無くしてしまった記憶があります(笑)

 「合衆国崩壊」はその続編で合衆国大統領になってしまったジャック・ライアンの悪戦苦闘を描いている作品で、あえて勝手に題名を付けるのなら「それゆけ、ライアン米大統領。戦え、ライアン米大統領!!」というべきかもしれません(笑)。どちらかというと外国関係よりも国内問題のほうにウェイトが置かれている面が強く新鮮でした。まあ相変わらず「強いぞ、アメリカ軍! アメリカは正義だ! 何が何でもアメリカ一番!!」というトム・クランシーの作品に共通する雰囲気は受け継がれていますが(^^;;。

 でも一番ぶっ飛んだのは一巻の始めの言葉が、

「あの戦争に勝った男、アメリカ合衆国第40代大統領ロナルド・ウィルソン・レーガンに捧ぐ」

というものだったこと。妻が占星術師を頼りにしていて、それによって政策が左右されることもよくあったといわれるお方に?!。そりゃ冷戦には勝った大統領だろうけど、アレはソ連が勝手にコケただけでレーガンが大統領じゃなくても勝てたと思うぞ。さらにアメリカの経済を無茶苦茶にした人なのに。他の作家なら皮肉と受け止めることも出来るんだけど、トム・クランシーだからマジなんでしょうな。

 

1巻

 すったもんだの末に大統領になったライアン。大統領のみならず議員や各省庁のトップもいなくなってしまったため政界は大混乱。さらに前作で女性問題が原因で副大統領の座を追われたエド・キールティがいちゃもんを付けたりする中、ライアン大統領の治世は前途多難な始まりを見せた。

 大統領の警護の様子なども事細かに描かれていて、いきなり大統領になったライアンの戸惑いなどがなかなか読ませます。まあ最初はなかなか話が進まないというトム・クランシーの作品の特徴どおり、全然話は進みません(^^;。

 

2巻

 大統領の暗殺によって大混乱に陥っていたイラクはイランに合併され、新国家「イスラム連合共和国」が誕生した。彼等はエボラウイルスの培養に成功。アメリカに散布することを企む。国内では元副大統領エド・キールティがライアンがかつて情報部員時代に行った「原子力潜水艦レッド・オクトーバー亡命作戦」「KGB議長ニコライ・ゲラシモフ亡命」「コロンビアでの秘密作戦」などをマスコミにリーク。ライアン夫妻は窮地に陥っていく・・・。

 いや〜、ついにライアンの過去の活動が公にされてしまいましたねえ。現在の日本のマスコミならこれをどう報道することやら(笑)。

 

3巻

 テロリスト達はライアンの末娘を襲撃、保育園で犠牲者が出た。イスラム連合共和国によるエボラ・ウィルス散布作戦が実行に移され、アメリカ各地でエボラ感染者が出始める。

 ようやく話が盛り上がってきました(^^)。立ち上がりがおそいですねえ。

 

4巻

 大統領の側近に潜り込んだ敵の工作員は、ついにライアン暗殺の実行命令を受け取った!!。さらにイスラム連合共和国は旧イランと旧イラクの精鋭部隊を合同させた6個師団からなる<神軍>を編成。サウジアラビア侵攻を開始する。アメリカ軍も動こうとするがエボラ・ウィルスの感染のため第10,11装甲騎兵連隊、ノースカロライナ州兵第1旅団しか動かせない。ついに重要拠点であるKKMC(キング・ハーリド・ミリタリー・シティ)が陥落、<神軍>はサウジアラビアの首都リヤドに迫る!。

 えーと、あとは特に説明することは無いでしょう。いつものトム・クランシーの作品通りアメリカ軍が新兵器などを用いて悪い奴らを叩きのめします(それでいいのか?、をいこら)。

 

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