ステルス艦カニンガム2 ストームドラゴン作戦 (2000.8.21 追加)

 著 ジェイムズ・H・コッブ 訳 伏見戚審  文春文庫 

 初版発行 2000年8月2日  定価 本体743円+税

 ISBN4-16-752759-6


 ラブコメ戦争物として、一部で有名な「ステルス艦カニンガム」の続編が遂に出ました。

 この作品が、何故ラブコメ物と呼ばれるかというと、作品の舞台となるステルス装備を持つ米軍の新型駆逐艦「カニンガム」は、その装備の性質上、独立行動を行うことが多いのですが、女性艦長のアマンダが自分の部下のヘリコプターパイロットと恋愛をしてしまい、それが物語の主軸としか思えなかったりするところです。

 こういう小説の海外物では、恋愛関係が話に盛り込まれるのが通例ですが、この作品は特にその傾向が強いような。もちろん、ストーリー運びや戦闘シーンなんかも巧く書かれていて面白いです。

 舞台は前巻の南極に引き続き、こんどは中国沿岸です。

 ネタとしては、巷に溢れている中国による台湾侵攻ものでは無くて、反対に台湾による中国侵攻ものになってます。個人的には、少なくとも今の軍事力では、中国が台湾に攻め込むより、台湾が南部中国に攻め込む方が可能性が高いと思っているので、かなり納得してます。

 最新装備を、とことんまで装備したステルス艦「カニンガム」に対し、対する中国海軍は装備もボロボロで、正面からはまともに相手が出来ないのですが、その頭とガッツで互角に戦いを挑みます。

 ステルス駆逐艦への魚雷艇突撃や、ステルス駆逐艦VS目視照準の旧式海岸砲なんて、戦闘が展開されたあげく、それがかなり互角な戦いになるなんて、巧く仕上げてますね。

 あと、各所で言われていることですが、日本の大使の名前が「諸星」で、多分「うる星やつら」ネタ。日本の潜水艦の艦長の名前が「一条晃(ひかる)」で副長の名前が「柿崎速夫」で、「超時空要塞マクロス」ネタ?

 うーん、日本の架空戦記ならこういうパロディはたいして珍しくないですが、海外物で見るのは初めてですね。やはり、軍事マニアは東西問わず似たようなものなのでしょうか(笑)

 個人的には作品自体も、独立行動を取る軍艦の艦長が部下のパイロットと恋愛関係に陥ってしまうという点で、「機動戦艦ナデシコ」に近い作品だと思います。

 というわけで、「機動戦艦ナデシコ」の役柄に置き換えると、主人公にして艦長のアマンダ・リー・ギャレット中佐がミスマル・ユリカ。パイロットのヴィンス・アーカディがテンカワ・アキト。アマンダの親友にしてカニンガム情報士官のクリスティーン・レンディーノが「艦長よりも頭が良い」「少女のような容貌」「身も蓋もない台詞を良く喋る」等から、ルリルリことホシノ・ルリにしか思えなくなってきて、読んでいる最中も台詞が、ナデシコの声に置き換えられてしまって困りました(笑)

 特にアマンダ艦長なんか。性格的にも、あの強引なところと、命令に恋愛感情を混ぜそうなところが、ミスマル・ユリカにそっくりなような気が(^^;、 

 

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