海魔の紋章 (1998.5.28 追加)
著 夏見 正隆 イラスト 高橋 明 ソノラマ文庫
1巻「海魔の紋章」 (1998.5.28 追加)
初版発行 1998年5月31日 定価 本体510円+税
ISBN4-257-76822-3
2巻「レヴァイアサンの少女」 (1998.9.29 追加)
初版発行 1998年5月31日 定価 本体510円+税
ISBN4-257-76853-3
高校一年生の龍造寺 瞬は、父親と姉とともに乗っていたジェット機が海に墜落したが、7日間生身で漂流して生還する。だが、連絡を受けて駆けつけた、彼の高校の新任生物教師・緑川 忍には、その少年がこれまでとは、まったく違う人間にしか見えなかった・・・。
「レヴァイアサン戦記」や「私のファルコン」など、怪獣小説みたいな小説を書いてきた夏見 正隆の新シリーズです。
これまでの著者の作品は、もの凄いブラックユーモアに溢れ、かつ実在のアイドルをモデルにしたキャラなどを登場させて、萌え萌え要素(笑)があるモノばかりでしたが、この作品は、完全に趣を変えて、単なる伝奇アクションになってます。正直言って、別の作家の作品と言っても誰も疑わない筈です(笑)。
主人公も、これまでの作品では二十代前半の女性ばかりだったのが、15歳の高校生になってます。この路線変更に著者は、相当悩んだようで、
「いつもは、2ヶ月半で1冊書けるのに、1年半かかった」
「没原稿が、400字詰め原稿用紙500枚に達した」
などと、あとがきで語っています。
けどまあ、これまでの著者の作品も、登場人物の脳天気さ等の装飾で隠してきただけで、内実は結構暗い話だと思ってるんで、その飾りを取ってしまっただけだと思います。例えば「レヴァイアサン戦記」の東日本の境遇なんか、真面目に書いたらどうしようも無くなるだろうし(笑)。
内容は、結構”痛い”ですね。そういうのが嫌いな人は止めたほうが良いでしょう。面白かったですけれど、やはり個人的には、これまでの作品のように”脳天気”な風味があった方が良かったです(^^;
今のところ、このシリーズは、全3巻予定だそうです。
うーん、やっぱりそんなに面白くないです。
1巻でもそうでしたが、ユーモアが無くなった分、話が随分と安っぽいような気がしますね。これと同時購入した麻生 俊平の「ミュートスノート戦記2」の方が、文章表現などは押さえていても、心に届きました。
頼むから、「レヴァイアサン戦記」とか「私のファルコン」とかの頃の作風に戻ってくれ〜(泣)。
あとがきの対談で、
「援助交際を減らすには、女子高生の制服をスカートからズボンにすれば良い!」
などと、著者が喚いている(笑)ところを見ると、まだセンスは無くしてないと思うので頑張って欲しいです。