別冊宝島334 トンデモさんの大逆襲

宝島社

ISBN4-7966-9344-3


 世に「トンデモ」と呼ばれることの多い超科学者達の生態みたいなものをまとめた本です。その扱う分野は波動エネルギー、UFO、フリーエネルギー、未来科学、ゴースト・バスター等多くに及びます。

 例えば西暦2304年、試験管ベビーとして産まれ、荒廃した24世紀の地球を変革するため20世紀に”逆転生”してきたと称する松永修岳氏(なんかドラゴンボールとかドラゴンナイト4みたい(^^;)。隕石のパワーで老化防止、還暦になっても夜の生活もばっちりの国際宇宙協会。不老不死や全知全能について研究しているが、情報源がNHKテレビで、録画してから14、5回見るとその中に凝縮されている情報が自分の中に入ってくるという「全知全能研究所」。世の荒廃を憂い”気”による人間改革を提唱する現職参議院議員。精神病院にぶち込まれながらも日本医師会の陰謀と日夜戦い続ける免疫療法の大家、ノーベル賞候補(自称)「奇跡の人・宇宙の神」北里 正治氏。なぜ彼がノーベル賞候補なのにノーベル賞を取れないかというと本人曰く「日本政府が彼のノーベル賞受賞を断り続けているから」だという。そんなことでノーベル賞が取れないならダライ・ラマとかワレサとかの方々もノーベル賞を受賞できなかったと思うのですが(笑)。あと野球でピッチャーとして「魔球」を投げることができ、西武ライオンズからスカウトされたのだが、厚生省と日本医師会の圧力によってだめになってしまったとのことです。きっとプロ野球界に入ったら大旋風を巻き起こしてくれたでしょう。

 その他、「高次元科学」の関 英男氏などいろいろと紹介されてお腹いっぱいになりますが、何故このような超科学が産まれたか、否定派のトンデモなさ、まっとうなアカデミズムの問題点なども描いていて超科学を笑うだけの本に陥ってない点は評価できると思います。

 ちなみにこの本で一番笑えたのが、とあるオカルト教授を著書の中で批判したところ一人の女性から電話がかかってきて、いきなり「あなた、どこの大学を出ているんですか?」と詰問してきて、「えっ、ああ、僕は高卒ですけど」と正直に答えると、「私は中央大学の法学部を卒業していますが、あなた、高卒の人があんな名門大学の偉い学者さんを批判していいと思っているんですか!」と叫んだというエピソードでした。はたしてそのときに「東大」とか「オックスフォード大学」とか答えていたら彼女はいったいどういう反応をしていたのでしょうか(^^;。

 

ノンフィクションな本のコーナーに戻る

トップに戻る