コミックビームで、短編形式で連載されている作品。群青学舎というタイトルからは、なんとなく一つの学校を舞台にしている、あるいは場所は別でも共通して学校での出来事を描いている作品なのかなと想像してしまいますが、別にそうでもなく、色々なシチュエーションのそれぞれ独立した話が描かれています。
群青=青空の下=世界中どんな場所でも、そこはなにかを学ぶ所みたいな意味なのかな?
この作品を読んで、普段こういうのをあんまり読まないからというのもあるのかもしれませんが、「ストーリーやオチがすごく淡々としていて静かだな」と感じた。
たとえば、第1話「異界の窓」は、小学生の主人公が、なぜだかそれまで気付かなかった「尻尾の生えたクラスメート、山背君」の存在に気付く、という風に、導入部こそ非日常的で何か起こりそうな雰囲気がありますが、山背君が何なのか当然説明されるんだろうなと思って読んでると、そんなことはなく、物語は淡々と進んで淡々と終わってしまいちょっと驚く。
主人公が見た物、体験した出来事がそのまま描かれるだけで、尻尾の生えた山背君の正体も、それに対する主人公の考察も描かれません。
極めつけは、第6話「森へ」というお話で、これはおばあちゃんが森を歩いているだけのお話。背景になにか精霊らしき存在がちらちら描かれたり、おばあちゃんの顔が水面に若返って写ったりと、不思議な描写はあるものの特にそれについて言及されることもなく、基本的に淡々と森の様子だけが描かれていく。セリフなんて、最後のページでおばあちゃんがすれちがった人に言う、「お気をつけて」だけだ。
じゃあそれらの話がつまらないのかと言えば、この漫画の作風を「退屈」と捉える人にはそうかもしれない。でも、この淡々と進む物語を「魅力的」と感る人も多いのではないかとも思う。個人的には好きな作品。
あらかじめ張られた伏線が収束するカタルシスとか、激しい展開から受ける興奮とか、そういう動的なはっきりした面白さはないんですけど、しゃれたやさしい雰囲気の世界観それ自体が魅力的というのか、上手く言えないんですけど、「うおーこの漫画すげー面白えー」というよりも、「なんかいい感じの漫画だなー」といった感じだろうか。
もしかしたら少女漫画とか、僕があんまり読まないジャンルには、こういう作風の漫画も結構あるのかもしれませんが(そういえば絵柄も少女漫画よりな気がする)、僕はこの漫画を結構新鮮に感じました。
「ただのババ抜きなのに壮絶な展開を見せ、なおかつ負けたら首を吊られる漫画」とかばかり読んでないで、たまにはこういう漫画も良いなーと思ったり。
