中村光

現在感想とレビューを掲載している作品

・荒川アンダーザブリッジ

作者
中村光
ジャンル
ギャグマンガ
掲載誌
ヤングガンガン
出版社
スクウェア・エニクス
刊行
6巻
オススメ度
★★★★☆
荒川アンダーザブリッジ 1 (1)
感想とレビュー(2008/01/04作成)
買う前にネットを見たりして、勝手に、笑いあり良い話ありの人情ギャグマンガみたいなのを想像していました。実際に読んでみると、確かに良い話もありますが、95%位はギャグでできているといった印象です。

「他人に借りを作るべからず」が家訓の一ノ宮家の長男、一ノ宮行が、荒川の川岸に住むホームレス、ニノに、「命を助けられる」というヘビーウェイトな借りを作ってしまったが為に、「私に恋をさせてくれないか」というニノの願いを叶えるべく、恋人となり一緒に荒川の川岸で生活することになる、というのが主なストーリー。

他人に借りを作ったままだと喘息になってしまうという持病を持つ行と、自分は金星人だと言い張るニノ、という個性的な2人の恋愛がストーリーの中心ではありますが、2人よりさらに変わっている荒川の住人たちが絡んできて、上述のとおり、ほとんどが笑える話になっています。

この作品、1話1話が短く、だいたい話の最後にオチがつくので、単行本で読むとテンポよく読めます。各話の最後によくある、感想というかツッコミみたいなのが個人的に好き(「とりあえずシスターよりはブラザー寄りだと思いました」みたいなのね)。いってしまえば荒川に住んでるキャラ達は、みんなホームレスということになりますが、『悲惨』『かわいそう』というようなマイナスなイメージは、まったくありません。この漫画の雰囲気や作風は明るい感じで、難解さや毒気はなく安心して読めます。今後「なんか楽しい気分になりたいなあ」とか思った時には、この漫画に手が伸びる事が多くなるかも。

作者のセンスの良さは端々から感じられるのですが、この漫画で一番優れているのはやはり、魅力的なキャラクター達だと思う。

河童のキグルミを着た村長だとか、星型のかぶりものをしている星とか、屈強な男であるシスターなど、存在自体が出オチのようなキャラ達ですが、性格的な面でもキャラが立っていて、ただ共通して言えるのが全員馬鹿(主人公2人含む)ということなのですが、彼らが動き回り絡んでいく様子は、見ていて面白くて仕方がありません。良いキャラは、作者の手を離れて勝手に動き回る、というのはよく聞く話ですが、この漫画のキャラ達は全員そんな感じなのではないかなーと思う。

ギャグ漫画は結構好き嫌いが別れるのかもしれませんが、この漫画は多くの人に受け入れられるタイプの漫画だとも思うので、なんか面白くて笑える漫画が読みたいという人にはオススメしたい漫画です。