浮かすしくみ (揚力、抗力、そして キャンバー)

図1、のように翼に見立てた平坦な板が 図の右から左に向かって進んでいるとします。

板は、進行方向前方からの風(空気の流れ)を受けることになります。

板の向きと 進行方向が 平行なら 板を浮かすだけの力は発生しません。


図1、翼の向きと平行に進む


図2、では 板の進行方向前側を持ち上げて 進行方向に対して角度を持たせてやります。
この
進行方向に対する板の角度迎え角(ムカエカク、ゲイカク とも言う) と言います。

このとき、進行方向前方からの風(空気の流れ)の影響で板を上に持ち上げようとする力が発生します。
これを 揚力(ヨウリョク) と言います。


図2、やや前上がりで進む


図3、では 板の進行方向前側をさらに持ち上げます。
すなわち 迎え角 を大きくしています。

板を上に持ち上げようとする力(揚力)は大きくなりますが 同時に 進行方向に対してブレーキとなる力も大きくなって来ます。
これを 抗力(コウリョク) と言います。


図3、さらに前上がりで進む


図4、では 板を上側に わん曲 させています。

板の上側を通る 空気は 長い距離を通るように曲げられ(オレンジ色の部分) 速度が速くなり 圧力が低下します。

このため 板(翼)の上側と下側とで 圧力差が生じ、ここでも 板を上側に持ち上げようとする力(揚力)が発生します。

この形では 板が進行方向と平行(迎え角が 0度)でも 揚力が発生するのが特徴です。

この形を 翼型 と呼び、
わん曲部分の高さキャンバー と呼びます。


図4、上にわん曲した翼

実際の紙飛行機の翼では 図2、と 図4、を併用して 機体の重量に見合った揚力を発生させています。

動力付きの飛行機では プロペラ または ジェットエンジンで 十分な推進速度が得られますが 紙飛行機の場合は エンジンを持っていません。

このため飛行機を前に進めるには 重力を利用します。


傾斜がないと 動力なし
では 前に進めません


ちょうど 下り坂では ペダルを漕がなくても自転車が前に進めるのと同じ理屈です。

この 坂道の傾斜に相当する角度を 紙飛行機では 滑空角(カックウカク)と呼びます。

自転車の場合、ブレーキを適当に作動させて行けば 長い時間をかけて坂を下ることができます。

紙飛行機の場合でも 必要な 揚力 が 発生できて なおかつ 抗力 が適切(失速しない程度のブレーキ)になるように 迎え角キャンバー を調整してやれば 長い時間滑空させてやることができます。


傾斜があると 重力を利用し
て 前に進むことができます


紙飛行機の場合 翼は「紙」 でできていますので 迎え角キャンバー は 簡単に整形してやることができます。

逆を言えば、簡単に変形してしまうのも 紙の特徴です。

うまく飛ばなかった場合は、どこかに変な曲がりがないかチェックして 修正してやることによって 必ず飛ぶようになります。


適切な速度を選ぶと 長い時
間 滑空させることができます

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