おかしな飛び方を自分で直す (調 整 法 1/5)

ここでは一般的なゴムカタパルトによる「ループ上昇」と呼ばれる調整方法を紹介します。

約 45°の方向に発進する方式ですが、垂直上昇であっても同じ考え方でできると思われます。

1、上昇の調整 (翼の取り付け角差について)

キットなどの機体では 図2 の様に主翼と水平尾翼の 胴体への取り付けに わずかな角度の差が付いています。
尾翼の取り付け角度を基準に考えれば 主翼は僅かに前上がりになるように取り付けられています。
主翼を基準に考えると 尾翼は後ろ上がりになっていると言う表現もできますが、ここでは考えやすいように水平尾翼の胴体への取り付け角度を基準にして解説することにします。

また、垂直上昇機などのように この角度差を付けずに(図1 のように主翼と水平尾翼の胴体への取り付け角度差が 0°)製作されているものもあります。
これをゼロセッティング(0−0調整)と言います。
0°なら垂直上昇できるか?と言う話もありますがここでは省略します。

図1 は、水平尾翼の胴体への取り付け角度に対して 主翼の取り付け角度がほとんど平行に近い状態を示しています。
カタパルトから発射した方向に対して 主翼の迎角が少ない状態ですので 機首上げの作用は少なく ほぼ直線に近い軌跡で上昇して行きます。

図2 は、水平尾翼の取り付け角度に対して 主翼の取り付け角度がわずかだけ前上がりになった状態です。
発射した方向に対して 主翼の迎角がややある状態ですので 機首上げの作用がわずかに発生し、大きな円を描く宙返りの軌跡で上昇して行きます。

図3 は、水平尾翼の取り付け角度に対して 主翼の取り付け角度をさらに前上がりにした状態です。
発射した方向に対して主翼の迎角がさらに大きくなった状態ですので 機首上げの作用が大きくなり、比較的小さな円を描く宙返りの軌跡で上昇して行きます。

キットの機体などでは 胴体への翼の取り付け部分に関しては 設計者が十分に吟味して決定した取り付け角度になっているのですが、主翼、尾翼 共に 翼端まで同じ角度になっているかどうか製作上の正確さ によって違ってきます。

先ず、使用するカタパルトのゴムの強さと 引きの強さ(リーチ)を前提 として考慮しなければなりません。
もし 図2 の様な翼の取り付け角差に調整された機体があったとしても より強いゴムを使用すれば 図3 のような軌跡を描いた上昇になってしまいます。
また、ゴムを弱く引いてみると 図1 の様な軌跡になって上昇途中で失速してしまいます。

使用するゴムの強さに合わせて 図2 の様な軌跡で上昇し、半円を描いた頂点でゴムの勢いが無くなり 滑空時の速度に近くなるのが理想です。

図1 は上昇時の宙返り半径が大きすぎて半円を描く前にゴムの勢いが無くなった状態です。

図3 は逆に上昇時の宙返り半径が小さすぎて半円を描いた頂点でもゴムの勢いが未だ残っており 一周して地上方向に戻ってきた状態です。

図4 の様に 主翼 または 水平尾翼を上下にたわめて 取り付け角差を調節することができます。

図1 の場合は 主翼を前上がり にするか もしくは 水平尾翼を後ろ上がりにすれば 上昇時の宙返り半径が小さくなり 図2 の様な軌跡へと変化します。
主翼と水平尾翼の取り付け角差を増やす には、主翼前縁を上げる、主翼後縁を下げる、水平尾翼の後ろを上げる、のいずれかで行うことができます。

また、図3 の場合は 主翼を前下がりにするかもしくは 水平尾翼を後ろ下がりにすれば 上昇時の宙返り半径が大きくなり 図2 の様な軌跡へと変化します。
主翼と水平尾翼の取り付け角差を減らす には、主翼前縁を下げる、主翼後縁を上げる、水平尾翼の後ろを下げる、のいずれかで行うことができます。

ただし、主翼前縁を上下させるのと主翼後縁を上下させるのとではキャンバーの高さも変化してしまいますので注意が必要です。

下の 図1 から 図3 は、翼の胴体への取り付け角差と上昇時の軌跡を示したものです。





Top    Next