評論・ガイドブック
『すごいっ!ミステリーはこんなふうにして書く
傑作ミステリーを作り上げる作家たちの創作術』
出版:同文書院
定価:1300円
装丁:カバー画 今井ゆきる 装丁 同文書院デザイン室
点数:3.0
[概要]
代表的なミステリ作家18人の作品の傾向を分析。簡単な作品紹介と、創作の方法やパターンについて考察している。
紹介している作家は以下の通り
綾辻行人 大沢在昌 折原一 北村薫 京極夏彦 桐野夏生
小池真理子 篠田節子 島田荘司 真保裕一 高村薫 夏樹静子
馳星周 坂東眞砂子 皆川博子 宮部みゆき 森博嗣 山口雅也
[感想]
作家に対する敬愛の情が感じられる、読みやすい評論である。異なる傾向の作家を集めた点がよい。一人一人の作家の特長は、読み込んでいる読者にはなるほどと思えるよう、簡潔にまとめられている。その作家に近づくために、どのような努力をすればよいか、ということも書かれているのがおもしろい。もちろん努力の方向が書かれているだけで、How to本ではない。本になるまでにどのような苦労をした、などの裏話がちらっと出てきたり、文学賞選考のポイント解説なども楽しめる。書きたい人だけでなく、ミステリファンならば楽しんで読めることだろう。ただし、作品の傾向について語る部分で、ネタバレや結末が書かれていることがある。未読の人にとっては、結末を知ってしまってはおもしろくないこともあるだろうし、作品の傾向がわかっていたらパターンが読めてしまうかもしれない。