マグネシウムを調べる

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 三条・燕地区のアクションプランの一つとして、マグネシウムプロジェクトが始まっています。マグネシウムがどのようなもので、新潟県経済にどのような影響を与えるか調べ、シリーズで報告します。2002.10.06更新
第1報 マグネシウムの物理的特性
マグネシウム アルミニウム
結晶構造
密度
融点(℃)
沸点(℃)
ヤング率(MPa)
線膨張係数(10E-6/K,20-200℃)
熱伝導率(J/cm・s・K)
最密六方
   1.74
   650
  1110
 45000
  27.0
   1.59
面心立方
   2.70
   670
  2060
 70000
  24.0
   2.22
体心立方
   7.87
  1539
  2740
 20000
  12.3
   0.86
第2報 マグネシウム特許公開状況(1)
検索方法
IPDL端末
フロントページ検索
検索KW:マグネシウム
第3報 マグネシウム特許公開状況(2)
検索方法
IPDL端末
フロントページ検索
検索KW:マグネシウム
検索期間:2001年1月〜12月
特許を1件ずつ確認し、関連するものしないものに分類

第1報には、ノイズ(関連がない特許を拾ってしまったもの)が多く含まれていることが、左グラフよりわかる。
第4報 特許からみる要素技術
第3報の145件の関連する特許を要素技術ごとに分類したものが、左グラフになります。用途関連の特許が多く全体の3割を占める。また、チクソモールディングと鋳造、ダイキャストに関連する特許が合計で46件あり、溶解し成形する技術が市場の大半を占める。続いて、表面処理に関連する特許である。
第5報 特許からみる先進企業
第3報の145件の関連する特許を公開企業ごとに分類したものが、左グラフになります。松下電器産業が最も公開件数が多く、先進企業であることがわかります。また、先進企業の業種でマグネシウムの応用分野がある程度わかります。
第6報 先進企業調査(松下1)
 第5報で述べた2001年度のマグネシウム関連の特許公開順位で、1位の松下電器産業を調べた結果を何度かに分けて紹介する。
左の図から示すように、1993年からコンスタントにマグネシウム関連特許が公開されているようにみえるが、マグネシウム合金を成形させたり、成形させたものを使うような特許(新潟県県央・長岡地域で関連するもの)は1998年頃から公開されはじめ、その後伸びていることがわかる。
出願から公開までの期間を考えた場合、1997年から松下電産のマグネシウム関連のプロジェクトが立ち上がっていると推測される。本年度から、新潟県内において急速に拡大しているマグネシウム関連の研究は、5年の遅れであり、現在研究に着手した企業は、先進企業の動向を調査し、競争が少ない分野に研究を集中させるか、技術者の投入量を先進企業より、多くする必要がある。(技術面におけるランチェスター戦略)
第7報 先進企業調査(松下2)
 第6報の関連ありの特許を発明者別に整理したものが、このグラフである。
 発明者の個人名を暗号化したものを横軸においている。例えば中村公哉であれば、NAK若しくは、NKIなどとしている。
 松下電器のマグネシウム関連の発明者が述べ人数で60名おり、そのうち継続して発明に携るものが、14名以上いることがわかる。
 NIKが開発の中心的人物であり、開発全体をみていることがわかる。ISOは、表面処理を中心に開発に携っている。MANは特別偏った分野に出願がないことから、NIKに継ぐ中心的人物であると推測する。KON、SIM、SUZも表面処理を中心に開発に携っていることから、松下のキーテクノロジーが表面処理にあり、表面処理に人材を多く投入していることが分分かる。NUMは、送風機関連への適用を進めている。
 さて、何故「表面処理」をキーテクノロジーにするのかを考えた場合、マグネシウムの酸化が他の金属より非常に速い点以外に、リサイクルを意識したものであると考えられる。マグネシウムをリサイクルする場合、表面の処理層を除く必要があり、そのための技術開発である。
第8報 先進企業調査(松下3)
 左の図は、松下電器産業が出願したマグネシウム関連の特許で、キーワードが何回でてきたかを整理したものである。
 燕地区・三条地区で中心となるプレス技術に関する特許は31件の特許の中で3件であり、化成被膜、粉体塗装、防錆、樹脂コーティングなど表面処理に関するキーワードが多く出現していることが分かる。
 これらのデータから、プレス技術に関して、新潟県県央地域がまだ優位に立てる可能性があるとともに、マグネシウムの表面処理技術の蓄積が必要であることがいえる。場合によっては、表面処理の技術移転の検討も不可欠である。
第9報 先進企業調査(松下4)
松下電器産業が出願したマグネシウム関連特許の中から用途を抜き出した。
送風機や羽根車が中心であり、それに関連して、エアコン、室外機、掃除機などの用途が挙げられている。
第10報 先進企業調査(三井金属鉱業)
 第5報で報告した2001年に松下電器産業に続いて2番目に公開件数が多い三井金属鉱業の特許について、今回より数回に分けて紹介する。
 まず、三井金属鉱業のマグネシウム関連の特許の公開件数は105件あり、新潟県県央・長岡地域に関連する特許はそのうち66件となっている。
 最初の公開は、1993年以前であり、松下電器産業より歴史が古く、関連する特許が松下電器が31件に対して、倍の公開件数である。そのことにより、基礎技術が蓄積されていることが考えられる。
第11報 先進企業調査(三井金属鉱業2)
 第10報の関連ありの特許を発明者別に整理したものが、このグラフである。
 松下と同じように発明者の個人名を暗号化した。
 三井金属鉱業のマグネシウム関連の発明者が述べ人数で44名おり、そのうち継続して発明に携るものが、10名以上いることがわかる。
 KUKが開発の中心的人物であり、開発全体をみていることがわかる。それをNIT、NOYなどに支えられている。
参考文献
「需要拡大するマグネシウム合金 マグネシウム加工のポイント チクソモールディング」 井口朝男
 工業材料 1999年5月(Vol.47 No5)
「需要拡大するマグネシウム合金 マグネシウム合金の市場動向」 小原久
 工業材料 1999年5月(Vol47 No5)
「主要な市場におけるマグネシウムの世界的な好機」
 Magnesium 1996 Vol.25 No.3
「21世紀へ伝える表面技術 非鉄表面処理」 森田良治
 日本パーカライジング技報 No.13(2001)
「注目材料の最新加工技術 マグネシウム合金編 マグネシウム合金の市場」 小原久
 機械と工具 2000年4月 別冊
「マグネシウム合金の最新の動向 ミニディスクプレーヤーへの応用」 渡辺洋
 金属 Vol.71(2001)No.6
「マグネシウム合金の最新の動向 マグネシウム合金の冷間加工例について」 高松勉
 金属 Vol.71(2001)No.7
「マグネシウム合金の最新の動向 シキソモールディング技術の現状」 LEBEAU S
 金属 Vol.71(2001)No.7
「マグネシウム合金の最新の動向 マグネシウム合金の鋳造技術」 久保田耕平
 金属 Vol.71(2001)No.7
「軽金属の表面処理技術 マグネシウムの表面処理技術の最近動向」 高谷松文
 軽金属 50(2000.11)
「マグネシウム加工の基礎とノウハウ マグネシウム加工用工作機械の技術動向」 加藤貴行
 機械技術 第49巻 第8号
「失敗しないためのマグネシウム加工マニュアル 家電製品におけるマグネシウムの加工の現状」西川幸男
 機械技術 第47巻 第3号(1999年3月号)
「最近の表面処理技術の動向 6価クロムフリー処理とマグネシウムの表面処理」 青江徹博
 ファインプレーティング 57巻(2000年)
「難加工材のプレス成形技術 難加工材のプレス成形性と成形技術の最新動向」 林央
 プレス技術 第40巻 第3号(2002年3月号)
「Annual Review 2000 新素材 マグネシウム」 小原久
 工業レアメタル No.116 2000
「マグネシウム合金 射出成形技術の最新動向」 中津川勲
 アルトピア 2001 2

中小企業診断士中村公哉事務所
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2002.7.02