災害時における中小企業の対応・コンサルタントの役割

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災害後における中小企業の対応

 岩手・宮城内陸地震で被災された皆様に、お見舞い申し上げます。
 下記は、中越地震の経験をまとめたものであり、もっと早く公開しておけばよかったと反省致しております。災害後の対応で商売への影響を少しでも和らげることができます。被災された企業の皆様のご参考になればと考えて記載します。優先順位の高い順に記載します。
1.建物の状態確認
 電気・水道は止まりますが、プロパンガスはリークしていることがありますので、直ぐに建物の確認をお願いします。食品会社の方は冷蔵庫の状態を確認し、使えなければ、(停電も含む)保冷車、冷凍車の確保を行い、そこに商品を移してください。
2.建設業の友人の確保
 災害復興において、建設業の役割が非常に大きくなります。そのため、被災後直ぐに建設業の友人に連絡を入れ、いつでも応援をいただけるようにしてください。
3.従業員の安否確認
 被災された方は、避難所に行かれていますので、携帯電話への連絡が必要です。そのときに、会社へ出てこれる状態か確認を行います。
4.連絡先の入手
 余震が収まってきたら、従業員への連絡先、お客様への連絡先、取引先の連絡先を入手してください。
5.お客様への連絡
 被災後、2日以内に全てのお客様に連絡をしてください。被害がなくても、被災地域周辺というだけで、被災をうけたものとして扱われ、お客様が代替商品、代替メーカーを探し、切り替えられた例があります。そのため、被災地域と同じ県の方は必ず全てのお客様にご連絡をしてください。連絡内容は、被災状況、営業開始日の連絡、当面の連絡先・連絡方法などを伝えます。
6.金融機関への連絡
 メインバンクに対して、被災状況を連絡します。場合により、緊急の資金繰りに関する支援依頼を行います。
7.どのような状況でも諦めない
 自らの力ではどのようにもならないと思われる場合もあります。中越地震のときに、ヘリコプターで牛を運んだ畜産業の方がいました。私のお客様です。おそらく、中越地震で最も被害が大きかった企業であると思います。現在、再び畜産を再開しています。諦めずに努力すれば、様々な方が支援していただけます。
災害時におけるコンサルタントの役割

 災害時に無料経営相談などの押し売りを行っている場合をみかけますが、ほとんど相談がありません。コンサルタントとして次の対応をお願いします。
1.顧客である被災企業へのアプローチ
 被災後、企業の従業員はほとんど役に立ちません。出社してくるのが、3〜10日後となります。そのため、直ぐに相談相手になる必要があります。災害発生後、24時間以内に経営者との面談をお願いします。
2.災害見舞い
 お金よりも、災害発生後3日以内分の食料・水の確保を行い、それを災害見舞いとしてください。災害後、様々な方の力を借りますが、力を貸してくれる方の不満は、食事に関して最も多く発生します。3日過ぎると、様々な物資が入ってきますので、それまでの支援となります。経営者は、なかなか食事まで、当面頭が回りません。
3.政治家へのパイプの確認をしてください。
 被災の大きさにもよりますが、政治家の力は相当に役に立ちます。市議レベルではあまり役に立ちませんが、県議、国会議員へ協力要請できるパイプの確認をお願いします。
4.支援期間
 従業員がでてくるようになれば、コンサルタントは役割が終わります。それまで、幹部社員の代わりとして経営者のアシストが必要になります。従業員がでてくるようになれば、毎日電話での確認と、週一度の訪問を3ヶ月ほど続けてください。従業員がでてくるまでは、経営者のそばに一日中いてください。
* コンサルタントは、お客様を一箇所に集中することなく、分散してもつことが重要です。
被災に備えた企業の準備

1.従業員の連絡先は携帯電話の番号も控えておく。
2.顧客リスト、従業員リストは、自宅と会社の双方に同じものを置いておく。
3.日頃から交流を行い人脈を広げておく。選挙の協力は入念におこなう。
4.棚などの転倒防止を行う。
5.棚が仮に転倒しても通路、扉を塞ぐような位置に置かない。
6.取引先はコスト面だけでなく、人間関係も十分に考慮する。
7.個人的な繋がりが強い従業員も雇用しておく。

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2008.7.8 中小企業診断士中村公哉事務所