製造業ホームページ構築のポイント

 鉱工業系の中小企業診断士が語る製造業ホームページ構築のポイント。中小企業診断の分野で、電子商店診断という新たな分野を確立し、普及を行なうとともに、誤った解釈が多い製造業系のホームページの修正ができればと情報公開を実施致します。
 2002.11.2更新
中村公哉事務所TOPページ 電子商店構築のポイント 技術屋に騙されるな技術者と上手に付き合う方法 製造業ホームページの簡易診断 研究開発ノウハウ 特許技術情報の活用 研究開発インフラ整備に関する私見 メール
 
目次
1.BtoB、BtoC論議(誤った認識)
2.ホームページの構成を盗みましょう
3.ホームページを見て新規取引を行う情報が満足しているか
4.絶対必要な自社得意技術
5.製造業の3秒ルール
6.納期の表示
7.品質の表示    
8.保有設備の紹介
9.立地条件の記載
10.共同研究のPR   
11.よくある質問のQ&A  
12.価格の表示 

13.競合の把握    
14.カスタムオーダーの受付   
15.定期的なリニューアル  
16.実世界の営業窓口の記載(1)
17.実世界の営業窓口の記載(2)
18.実世界の営業窓口の記載(3)
19.一般消費者のためになる情報
20.環境に優しいアピール   
21.従業員の顔を見せる  
22.インターネットで受注販売する取り組み  
23.プロダクトアウトは死滅する(1)
24.プロダクトアウトは死滅する(2)
25.バーチャル工業団地 

26.担当者の育成
27.営業マンの教育  
28.クレーム対応とホームページ(1)
29.クレーム対応とホームページ(2)
30.クレーム対応とホームページ(3)
31.ウイルス対策
32.予算化
33.社長が自ら行なってはいけない
34.Yahoo掲載のヒント
35.製造業者のコラボレーション(1)
36.製造業者のコラボレーション(2)
37.報告書の提出
38.プロジェクトの作成
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1.誤った認識
 BtoBだからといって、商業系のサイト(BtoC)を勉強しなくても良いと思っている方が、非常に多いです。まず、検索エンジンを活用するためには、製造業であっても、商業であっても、全く同じです。先進的な電子商店は、ある一定の法則を使ってホームページを作っています。その理由の一つが検索エンジンに適したサイトの設計を行っているためです。ホームページを作っていない、コンサルタントのBtoB、BtoC論議などを決して鵜呑みにしないこと、それが最も重要です。

2.ホームページの構成を盗みましょう。
 1999年頃に、電子商店で成功店が登場しはじめた当時、その成功店のサイトの構成をそのまま盗み電子商店を立ち上げるお店が増えました。前述のように、製造業系であっても、まずは電子商店のサイトの構成を盗み、検索エンジン対策を行なうことをお薦めします。

3.ホームページを見て新規取引を行う情報が満足しているか
 現実世界で、新規取引先を開拓する時には、様々な情報を顧客に提示しているはずです。会社の経営情報、技術力、生産能力、リードタイム、保有設備、立地条件など、製品情報以外の様々な情報です。これらの新規取引を行う情報を提供せずに、製品情報だけを提供しているホームページがあまりにも多いといえます。今世の中で言われているBtoBがそのようなホームページです。BtoBの最低限必要な記載事項は、新規取引を行うための情報です。
 コンサルタントやホームページ製作会社に任せずに、自ら必要な情報を考えホームページを製作してください。

4.絶対必要な自社得意技術
 どの会社にも自社得意技術があります。それがハイテクであるかないかは別問題です。ハイテクでなくても、世の中にニーズがいっぱいあります。機械加工が得意な会社のホームページが、企業概要だけであるのが残念です。表面の面粗度データが掲載されたホームページ、寸法精度データが掲載されたホームページ、摩耗特性が掲載されたホームページなどもっと色々あって良いと思います。
 美しいホームページである必要はないのです。難解な技術が記載されたホームページである必要はないのです。
 背伸びせずに、自社の技術を素直にだしたホームページが、仕事につなげるホームページの第一歩です。

5.製造業の3秒ルール
 一般にTOPページで、来場者が3秒間見て取扱い商品が分かるように訴求をしているのが、良いホームページであるとされていますが、製造業の場合は商品以上に得意技術です。一番良いのは、TOPページをスクロールせずに3秒間みて、得意技術と商品が分かることです。

6.納期の表示
 よほど、素晴らしい技術を持ているなら別ですが、納期、リードタイムの表示は不可欠です。今の世の中で、他所にない技術で勝負できる所は少ないといえます。他所にない技術と言っている企業があれば、井の中の蛙で競合を知らないだけだと思います。その中で如何に他所と違う点を出して行くかを考えると、現在は納期が最も重要です。ホームページ構築の目的は、仕事に繋げるためであり納期を記載しない製造業ホームページは、多くの場合意味がないものであります。また、納期が企業秘密であるから公開したくないという方にたまに会いますが、納期ではなく短納期を成し遂げる企業内のシステムが企業秘密であるはずです。

7.品質の表示
 品質をホームページ上で如何に表すか!難しいようで、意外と簡単です。その例をいくつかあげますと、
 ISOへの取り組みや取得をPRする
 HACCPへの取り組みや取得をPRする
 社内のQCサークルなどの小集団活動をPRする
 自社で保有する検査・試験装置をPRする
 技能試験へのチャレンジや資格保持者をPRする
などです。ISOやHACCPの表示は良く見ますが、表示していない企業は、品質について何も記載していないことが多いです。

8.保有設備の紹介
 企業の規模、加工精度などをPRするためには、保有設備の紹介を行ないます。個々の設備の名前、機種名、仕様、台数を記載します。

9.立地条件の記載
 継続して取引を行なうことを目的として訴求する事が、製造業のホームページの第一条件であることを考えると、立地条件の記載は不可欠です。東京からの交通、所要時間、インターからの地図、などの記載をします。また、工業技術総合研究所、大学、産業支援機関の位置なども地図に記載すると良いと思います。これらは、その企業が将来成長して行くための、技術的・経営的な支援体制があるというPRとなります。

10.共同研究のPR
 自社得意技術に関連しますが、共同研究のPRをすると良いと思います。研究成果が出ていなくとも、共同研究者の紹介、研究テーマなどを記載することによって、その企業の技術開発の積極性のPRとなります。

11.よくある質問のQ&A
 ホームページを立ち上げ、質問の受付コーナーを作ると、初歩的な質問が来ます。こんな、初歩的な内容..と思い、回答していない製造業がよくあります。確かに、仕事に繋がらないと思いますが、経営者の視点でみて大きな問題があります。回答しない製造業ほど、「社内のモラールが低い」「社員の人間関係がギクシャクしている」という傾向にあります。一度、社内の体制をご確認ください。
 さて、初歩的な質問を回避するために、「よくある質問のQ&A」を作成することをお薦めします。あわせて、メールの返信体制を整備してください。

12.価格の表示
 難しい問題が、価格の表示です。場合によっては、再販価格の拘束(メーカーが小売の価格を決定する場合など)をすることになります。そのため、次の注意をして価格の表示を行なってください。
1)既存のお客様に配慮をする。
  既存のお客様が消費者に販売しているであろう価格を掲載する。
2)市場価格を意識する
  標準品であれば、市場価格を意識した価格を掲載する。
3)輸送コストを考える
また、無理に価格の表示をしなくとも、「見積り受付窓口を設ける。」「自社商品を取り扱っている販売店を紹介する。」でも良いと思います。
 
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2001.10.28 中小企業診断士中村公哉事務所
fwiy6062@mb.infoweb.ne.jp