89年末に店をOPENしてから、我々夫婦は毎年1ヶ月程度、印度やその周辺のアジアの国々を旅してきました。いつもある程度の訪問先と帰国予定日を決めたら、後はリュックかついで勝手気ままな二人旅です。気に入った街があれば宿を探して何日か滞在し、飽きたら次の街に移動します。
一生懸命、寺院や城を見てまわることもあれば、何日も何もせず、海辺や川辺でボーっとしていることもあります。
旅にハプニングは付きもので我々の旅も一回として当初の予定通りいったことがありません。予約していた飛行機のチケットが取れてなくて、何日も早朝(3時起き)にホテルと空港とを行ったりきたりしたこともあります。またあるときは我々が乗るはずの列車が違うプラットホームから出て行くのをボー然として見送ったこともあります(我々がホームを間違えたのではなく、列車が勝手に違うホームへ入ってしまったのです)。しっかり指定席の切符を買ったのに、我々が乗り込んだときには通路まで人があふれているありさまで、何時間もぎゅうぎゅう詰めの列車で我慢したこともあります。街に着いたら着いたで、いい加減なリキシャマンにいい加減なホテルに連れて行かれたり、店で買い物をしたら思いっきりぼったくられたりもしました。ゴアの悪徳警官には因縁を付けられて賄賂をせびられたり、デリーのホテルでいい加減な細密画を高く売りつけられたりもしました。人間だけでなく、聖地ヴァラナシでは水牛に襲われてガンジス川に落とされそうになりました。
お腹をこわすのは毎度のことで、安宿で熱を出して寝込んだりもしました。旅から帰ると地震で家が全壊しており、いきなりホームレスになってしまったこともあります。その他、思い出せばきりがないほどのトラブルに見回れながらも我々は毎年やっぱり旅に出てしまいます。
これがいわゆる「印度病」というやつで、この旅日記は、二人の重傷の印度病患者が、どのように末期症状に突入していくかという記録です。
NANDI オーナー
萩原
大
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1992年 スリランカ・インド |