孤独の男 (横山まさみち)
「横山プロ」 <昭和41・42年>

ファイトメンシリーズが終わり、久々の新シリーズだ。

主人公結城浩二は、建築技師であった。妻と子と三人、平和であった。だがその平和は、ある夜一瞬にして打ち破られた。5人組のギャングが、逃走中、彼の家を隠れ家にしたのだ。浩二の妻子は無惨にも撃ち殺された。浩二は、人生のすべてを復讐に賭け、5人の男を求めて、果てしなき旅に出た。

5人組の一人、雷野の策略に陥り、浩二は、殺人犯として警察にも追われる身となった。彼を追うのが、敏腕刑事、場里(ばり)刑事だ。

2巻「見果てぬ夢」3巻「絶望の詩」と出たが、雑誌の仕事が忙しくなったため、2人目の雷野を追うところで、未完である。同じく未完の「ああ青春」とともに、今でも先生は、心残りに思われている。

実は、この話、当時の人気アメリカTV番組「逃亡者」に感動された先生が、それをヒントにされ、作られたのだ(横山プロ友の会会誌「横みちソレーユ」で述べてみえる)。場里刑事、すなわち、ジェラード警部(バリー・モース演じる)だ。私も、「逃亡者」大好きで、「孤独の男」は、貸し本屋で借りられ、横山先生の作品の中で最高傑作に思っていた。

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