すばらしき兄貴 (横山まさみち)「曙出版」 <昭和36年>

別冊「ティーン・エージャー」の中に収められている。巻頭カラー、80ページの先生ならではの傑作だ。
主人公神崎謙一は、工場づとめをしながらボクシングをしている。ボクシングで、チャンピオンになれる腕を持っているが、親代わりに育てている弟真二のため、工場づとめをやめようとしない。賢い真二が、謙一の自慢である。真二が通っている高校の夜学に、謙一と同じ工場で働いている美代子が通っており、何とふたりは、同じ席を使っているのである。ふたりは、真二が忘れた本で知り合う。兄の自分への献身を重荷に思っていた真二が、義理の弟である自分を本当に愛してくれていたのを知り、謙一を精一杯応援する。そして、「すばらしき兄貴」と級友たちに自慢する。
私の高校時代の友人も、夜学の女生徒と、同じ席ということで、一時お付き合いをしていた。夜学といえば、「ああ青春」、そして、ボクシング、先生らしさがとてもよく伺える作品だ。