赤羽の地名の由来
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赤羽の地名の由来


 地名を図書館で調べたり、その土地に住んでいる人達に話を聞くと、その土地の地理・歴史・風土・経済など地域の社会的な問題と密接に意味をもつ地名があることが解ります。
 そしてそれらの地名の意味が、今まったく解らないものもたくさんあります。 しかしそれでも知りたいと思うのは、私達の先祖が名付けたものであり、それによって昔のその土地の生活ぶりを理解するのにたいへん役立つからです。

 柳田国男氏は著書「地名の研究」の中で「申すまでもなく地名は人のつけたものである。 日本の地名は日本人のつけたものである。 前住民がつけたとしても少なくもわれわれの採用したものである。 新たにつけるのも旧称を採用するのも、ともに人の行為である。 すでに人間の行為であるとすれば、その趣旨目的のないはずはない。」と述べられています。
 その上、日本の地名はあて字による変化が多いことで難解だとも言われています。 そのために文字にあまりとらわれず、言葉の発音に注意することが重要とも言われています。

 色名の付く地名で赤は、暑さ・暖かさを象徴した太陽の色、火山の火を象徴する炎の色、そして生命力を象徴する血の色などを表しています。
 そして赤羽の赤は、赤土とか粘土質の土壌で赤く見えるの意味と考えられます。 赤土には、土質が粘土質のために赤く見えるのか、鉄さびのために赤く見えるのかの二通りありますので注意する必要があります。

 羽(羽根)は、埴(ハニ)の転化で羽生の文字が当てられ、羽生(ハニウ)とは、埴(ハニ)・生(フ)で粘土のあるところ・火山灰が堆積して出来た粘土質の土地をさします。 日本は火山国なので関東ローム層などの火山灰の赤土が多くあります。
 それ故、赤羽(赤羽根)の地名は、表土の黒土層が薄くて風で吹き飛ばされたり、雨で流されたりして赤土の層が露呈した、赤土の粘土質の台地に名付けられた地名だと言われています。
 赤の名の付く地名でもっとも多い赤坂や赤土なども、赤羽(赤羽根)の地名と同様の意味と言われています。
 赤羽を探し歩いていると、今「赤羽」と書く地名に以前は「赤羽根」と書かれていた所もありました。
東京都北区の赤羽も、明治の頃に赤羽根から赤羽に変わりました。

 赤以外にも青・黒・白の色名の付く地名もあります。 青森県の青森、東京の青山などの青は、日の出の方向(東)とか、青葉・若葉など芽生えの春を意味していると言われてます。 伊豆半島の天城湯ヶ島町には、青羽根があります。
 黒岩・黒石などの黒は、暗闇など黒っぽい色のイメージを意味していると言われてます。
 東北地方の白神山地・中部地方の白山連峰などの白は、黒に対する白で善と考える、神の信仰の対象になっています。 また、白石・白川などは色調で黒に対比しているようです。


          参考文献 地名の研究 柳田国男 角川書店
               地名を訪ねて  築波書林
               別冊歴史読本 日本の地名 新人物往来社
               栃木の地名を探る 随想舎
               那須野の地名 那須文化研究所

     
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