風の踊り ーDanza del vientoー
風が踊るーーーー
青空の下ーーーくるくると輪を描いて踊る
風は孤独だ
遠く山並の彼方からやってきて、人の頬を撫で、髪をなびかせる風........
君は人に会うため遥々やってきたんだね
白いシャツをふくらませ、少女のスカートの裾をめくる風.......
君は人懐こくて、いたずら好きなんだね?
でも誰も風のことを本当にはわかっていない
君は孤独なんだね.........
だからちょっとした隙間を見つけては、悲しげな音をたてる
あれは君の泣き声なんだね
でも、遥々高原の彼方からやってきた君は、強いやつなんだ
誰にもわかってもらえなくても、
君は人々の勝利の旗をなびかせる...........
君がやらなければ、
これをやるのは他に誰もいない...........
君はそれを知っている
でも人々はそんな風の優しさに気づかない
わかってくれるのは、もの悲しくも、力強く、
素朴で賑やかな音を出すあの楽師たちと、
泣きながらも陽気に歌う、あの踊り手たちだけだ
それでも風よ........君は踊るのか?
青空の下ーーーくるくると輪を描いて
せいいっぱいにこやかに、くるくると......
青空の下、
屋根の上で、
人を信じて、くるくると.........
風よ、きょうも君は踊りつづける
1985. 6. 2