印璽紋様

国民と国体


 自給自足が原則であった昔はともかくとして、分業制の発達した現代において人間は集団でしか生活できない。集団で生きてゆくにはお互いの関係を調整するための規則が必要である。昔は規則は独裁者によって決められていたが、現代では議論によって決められるが最良とされている。規則を適用する単位には小さいもので「家族」や「隣保」「自治会」、大きなものでは自治体や国家がある。国家の有り様を国体と呼ぶ。国体を否定するのは国家を否定すること(無政府主義肯定を宣言しているに等しい)であり、その理屈を拡張すると延々「家族」まで否定することになる。個人主義の行き着く処のよくわかる話だ。集団と関連する生活の否定。これは拝聴に値する。現代の消費社会生活から隔絶した山奥にでも入って一人で完全自給自足できるものなら、やってみるがいい。泣き言は言うな。
 また、民主主義を旨とする現代において、「国家=国民」でもある。つまり、森首相が「国体」という語を使用したことについて非難した連中は自らをも否定している。仲々に面白い論理であると思う。

 

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Written by やまぐちまさ和
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