印璽紋様

SF作家


 既知の、あるいはこれから発見されるあらゆる物理法則を無視・改変する特権が、SF作家には与えられている。しかしあらゆる特権には義務が付随する。特権と同時にSF作家に与えられた義務とは、読者に対して架空の物理法則を納得させることにある。これに失敗した小説は駄作と呼ばれ、駄作しか書けない作家は淘汰される。

 既知の物理法則と架空の物理法則の両方をうまく組み合わせて、読む者を上手に騙してくれる小説に出会うと、とてもうれしい。この手法の正統派は例えばラリイ・ニーヴンとかが挙げられると思う。最近この分野でとんでもない荒業を披露したのがJ.K.ローリングか。あらゆる無茶を「魔法」で片付けるのは素人にもできる事だが、「賢者の石」の最後の論理展開には驚いた。その後、イライラするペースでのんびりと出版される続編も然り。これは本格的ハードSFと読んでいいと思う。

 

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Written by やまぐちまさ和
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