尾上菊五郎劇団 三月大歌舞伎 市川團十郎参加

 

『仮名手本忠臣蔵』は忠臣蔵・南北朝バージョンです。
江戸時代、忠臣蔵の事件をそのまま劇化できなかったので、
「太平記」の時代に置き換えてあるんです。
浅野内匠守→ 
塩冶判官
吉良上野介→ 高師直
大石蔵之助→ 大星由良之助
赤穂浪士→ 塩冶浪士
となっているのです。

 

      かなでほんちゅうしんぐら
通し狂言
仮名手本忠臣蔵
昼の部 3月2日
大序:鶴ヶ岡社頭兜改めの場
三段目:足利館門前進物の場
     同  松の間刃傷の場
 
塩冶判官:   尾上菊五郎
顔世御前:   中村芝雀
足利直義:   坂東亀三郎
鷺坂伴内:   市村鶴蔵
桃井若狭之助: 尾上辰之助
高師直:    市川左團次
 
≪ストーリー≫
 高師直(左團次)は塩冶判官(菊五郎)の奥方である、顔世御前(芝雀)に横恋慕していたが顔世に断られたので、腹
を立て塩冶判官に悪口を浴びせる。塩冶判官は我慢しきれなくなり、殿中で刀を抜けばお家断絶と知りながら、高師直
を斬りつける。
 
≪感想≫
 始まる前に口上人形とやらが舞台の中央で、配役なんかを言うんだけど、その口上人形の顔がめちゃめちゃ濃かった
・・・。双眼鏡で見てみて、あまりの濃さに「・・・・・・」だった。で、口上人形が“市川團十郎”と“市川新之助”って言った
ときに一階席のほうで拍手がおこっていた。成田屋ファン多しなのね〜。
 兜改めの場の亀三郎くんは気品みたいなものがあった。
 辰之助くんは若くて血の気がのぼりやすい役ってなんかあってるなーって思った。2月の歌舞伎座の「め組の喧嘩」も
かっこよかったし。途中まで、辰之助くんが高師直(左團次さん)を斬りつけちゃうのだと思っていた・・・。
 高師直(左團次さん)を斬りつけちゃうのは菊五郎さん。ま〜あそこまでネチネチ悪口を言われたんじゃ、堪忍袋の緒
も切れますわな。ここで、バッサリ高師直を切り殺しちゃえば、話はここで終わったのに〜と思うのは私だけ?どーせ、
松の間で刀を抜いただけで、お家とりつぶしなんだから、家臣も止めるなよ〜って思った。一応、止めないわけにもいか
ないんだろーけど・・・。(^^;

 

四段目:扇ヶ谷塩冶判官切腹の場
     同  表門城明渡しの場
 
塩冶判官:    尾上菊五郎
顔世御前:    中村芝雀
大星力弥:    尾上松也
赤垣源蔵:    市村家橘
矢間重太郎:   市川右之助
小汐田又之丞:  片岡十蔵
岡野新右衛門:  片岡亀蔵
織部安兵衛:   澤村由次郎
村松三太夫:   市川男寅
竹森喜太八:   坂東亀寿
原郷右衛門:   市川團蔵
斧九太夫:    片岡芦燕
薬師寺次郎左衛門:坂東彦三郎
石堂右馬之丞:  市村羽左衛門
大星由良之助:  市川團十郎
 
≪ストーリー≫
 殿中で高師直を斬りつけてしまった塩冶判官は切腹を言い渡される。
 塩冶判官は家臣である大星由良之助に仇を取ってくれるように願い死んでいく。由良之助は形見となった切腹の刀に
復讐を誓う。
 
≪感想≫
 判官は切腹を直前にして、ただただ大星由良之助がやってくるのを待っている。わたしゃ、由良之助は判官の切腹に
間に合わないかと思ったよ・・・。判官が腹に刀を刺したときに由良之助は花道から登場。團パパの由良之助は存在感
がすっごくあって、うわ〜カッコイイって思った。判官は腹に刀を刺したまま、仇を討つように由良之助に言うの。
 判官の切腹は見ていてツライものがあった。血のりがとび散ったりしなくて、すごい静かな切腹だった。ばったりと前に
倒れるんだけど、武士は切腹して後ろに倒れて死ぬのは恥なんだって。この切腹には介錯する人がいなかったので、
最後に判官は腹を刺した刀で、自分の頚動脈を切って死亡・・・。ま、すぐ介錯されちゃったら、由良之助に遺言のこせ
ないんだけどね・・・。
 そして、葬式の場。判官の葬式では判官役者の好きな香りのお香を焚くんだって。(byイヤホンガイド)でも、3階席だ
からお香の香りまで香ってこない〜〜〜。菊五郎さんの好きなお香はどんな香りなのかにゃ〜?葬式の場で顔世御前
とその腰元たちは真っ白な着物を着ていて、髪にはかんざし一つつけていなくて、紅もひいていなかったので、“葬式”
って感じでちょっとこわかった・・・。

 

浄瑠璃:道行旅路の花聟 落人
 
腰元お軽: 尾上菊之助
鷺坂伴内: 片岡十蔵
早野勘平: 市川新之助
 
≪ストーリー≫
 塩冶判官の家来である早野勘平は刃傷事件があったとき恋人のお軽と会っていた。供についていながら、現場にい
なかったことを悔む。切腹しようとするが、お軽に止められ、お軽の実家がある山城国まで落ちのびていく。
 
≪感想≫
 この『仮名手本忠臣蔵』の配役が発表になったときから、一番楽しみだったのがこの「落人」!!去年の夏の巡業で
新ちゃんと芝雀さんの「落人」を見て以来、新ちゃん菊ちゃんの「落人」が見たい〜〜〜ってずっと思ってきたのです!
 そして、想像以上に新ちゃんと菊ちゃんの「落人」は美しかった〜〜v お金があったら、この「落人」を近くで見るため
に1等席買おうかって思ってたんです。お金がなくて例によって3階席を買ったんですケド・・・。1等席にいたら、きっと直
視できなかったワ〜。美しすぎて・・・。
 勘平のお軽に向ける視線は夏巡業のときより、やわらかくなった気がします。
 最後に勘平が鷺坂伴内に「ば〜か〜め〜」って言うのが、なんか好き。
 それはそうと、新ちゃん・・・太った?なんか顔が丸くなったような気がしたんですが・・・。3階席の斜め上から見てた
から、角度のせいでそう思うだけ???
 あ、そうそう、大向うさんが新&菊ちゃんに「御曹司!」って叫んでた。始めて聞いたよ。「御曹司」ってのは。「若成
田」とか「若音羽」は聞いたことあったんだけどねぇ。

 

 

夜の部 3月2日
五段目:山崎街道鉄砲渡しの場
     同  二つ玉の場
六段目:与一兵衛内勘平腹切の場
 
早野勘平:   尾上菊五郎
女房お軽:   尾上菊之助
斧定九郎:   市川新之助
判人源六:   尾上松助
千崎弥五郎:  坂東正之助
一文字屋お才: 中村芝雀
原郷右衛門:  市川左團次
おかや:    澤村田之助
 
≪ストーリー≫
 勘平(菊五郎)のために金をつくろうと、お軽(菊之助)は祇園の遊郭に身を売ることにする。50両の前金を貰ったお軽
の父親は祇園からの帰り道、盗賊・斧定九郎(新之助)に襲われ死んでしまう。山崎(京都近郊)で猟師をしていた勘平
はイノシシと間違えて定九郎を鉄砲で撃ってしまう。勘平は仇討ちに加わるためには金が必要だった勘平は定九郎が
持っていた財布を持って逃げる。暗闇だったので、定九郎の顔を見ていない勘平は財布の模様から撃ったのは舅で、
奪った金は女房の身売りの金だと思い込み切腹をする。
 
≪感想≫
 新ちゃん@定九郎がお軽の父親を殺して、金を奪い取って「五十両〜〜」って低い声で言うの、なかなかカッコイイと
思った。しかし、そのあとすぐに勘平に撃ち殺されちゃうので、出番がすぐに終わっちゃう・・・。もう少し長く、見ていたい
のに〜。(笑)勘平に鉄砲で撃たれて、口から血を出すんだけど、やたらねっとりした血でした。(笑)ねっとりし過ぎじゃ
ない?って友達に言ったら、「飛び散ったら着物よごれるじゃない」と言われた。ごもっとも。
 イノシシの着ぐるみがめちゃめちゃ可愛かった。まるまる肥えたイノシシで、ブタちゃんみたいでした。
 お軽は勘平のためにお金をつくろうと、祇園の遊郭に身を売るんだけど、それを菊五郎さんが止めようとするの。でも、
どーしようもなくなって、「(菊ちゃんを)連れていってくれ・・・」みたいなことを言うの。そこで双眼鏡で菊ちゃんを凝視して
いたら、涙がボタッってこぼれていた。一瞬、汗?とも思ったけど、多分涙だと思う。この勘平とお軽の夫婦の別れは、
見ていてとっても悲しい気持ちになりました。
 菊ちゃん@お軽が遊郭に連れていかれちゃって、しばらくするとお軽の父親の死体が運ばれてくる・・・。勘平は義母
のおかやに殺したのは勘平じゃないか、となじられる。そして勘平は切腹するんだけど・・・・・・。勘平・・・、まずは義父
の死体を見てから切腹しようよ・・・と思った。定九郎に刀で斬り殺されたんだから、死体を見りゃぁ、自分が鉄砲で撃ち
殺したんじゃないって一発で分かるのに〜。8(>_<)8 1日に2回も菊五郎さんの切腹を見ちゃったよ。判官と勘平。演
じている菊五郎さんも大変だろーな・・・。精神的に。

 

七段目:祇園一力茶屋の場
 
  大星由良之助: 市川團十郎
遊女お軽:   尾上菊之助
大星力弥:   尾上松也
赤垣源蔵:   市村家橘
富森助右衛門: 坂東秀調
矢間重太郎:  市川右之助
鷺坂伴内:   市村鶴蔵
斧九太夫:   片岡芦燕
寺岡平右衛門: 尾上辰之助
 
≪ストーリー≫
 祇園で遊びふける由良之助のもとに顔世御前から届いた手紙を、お軽はついつい読んでしまう。お軽の兄・寺岡平右
衛門は秘密を知ってしまったお軽を由良之助は殺すだろうと思い込み、わざわざ由良之助に手間をかけさせまいとして
お軽を殺そうとする。身分が低いために仇討に加われない平右衛門は、その手柄で一味に加わろうとしたのだった。そ
れを知った、お軽は兄のために自害しようとする。それを由良之助が止め、平右衛門は仇討の仲間に加わることが出来
た。
 
≪感想≫
 祇園で遊びふける團ぱぱ@由良之助!!なんかとってもはまってました。(笑)
 遊女お軽はとっても可愛かった!!!兄の平右衛門(辰之助くん)に姿をよく見せてくれ・・・みたいなことを言われ
て、モデル立ちをして見せるところとか・・・。「こうですかい?」って言ってモデル立ちするんだけど、それが超カワイイの
っ!!!!8(>_<)8
 兄の口から父親が死んだことを告げられ、号泣するお軽・・・。そして次に勘平が死んだことも聞かされる・・・。勘平の
ために、遊郭に身を売ったのにね・・・。(T_T) しばらく放心している、お軽がとっても痛ましかった・・・。
 しかし、傾城菊ちゃん・・・色気があってめちゃくちゃ綺麗でした〜〜。(*^^*)

 

十一段目:高家表門討入りの場
       同 奥庭泉水の場
       同 炭部屋本懐の場
       両国橋引揚げの場
 
大星由良之助: 市川團十郎
服部逸郎:   市川新之助
小林平八郎:  市川團蔵
竹森喜太八:  坂東亀寿
磯貝十郎左衛門:大谷桂三
和久半太夫:  片岡亀蔵
寺岡平右衛門: 尾上辰之助
 
≪ストーリー≫
 塩冶浪士はついに高師直を討ち取ることが出来た。塩冶判官の墓に向かう途中、両国橋で服部逸郎(新之助)と出
会う。服部逸郎は一同をねぎらい見送る。
 
≪感想≫
 後ろにいたおばちゃんが始まる前に「新之助を見たら帰るわね。終バスなくなるから。」って言っていて、十一段目が
始まり、四十七士が勢ぞろいしているところで「あっ!新之助よッ!」って言うから、四十七士の顔を双眼鏡で1人1人
見ていくが、新ちゃんらしき人はいない・・・。いや、これは私の愛が足りないから見つけられないのね、と思って気合い
を入れて探してみても、やっぱり見つからない・・・。後ろのおばちゃんは荷物まとめて帰って行っちゃったので、ああ、
私は新ちゃんを見逃してしまった・・・・・・と意気消沈して見ていると、最後の最後で馬に乗って新ちゃん登場!新ちゃん
は四十七士のメンバーってわけじゃなかったのだ・・・。探してもいないわけだ。馬に乗った新ちゃんは、若様って感じで
かっこよかった!水色の羽織が若々しくていいねぇ・・・。それはそうと、おばちゃんは誰を見て新之助だと思ったのだろ
う??まさか辰之助くん?
 奥庭泉水の場が終わり、回り舞台がまわって次の場面に移るときに、屋敷のセットがババーンと倒れた。こんなこと
始めて見たので、かなりビックリしたよ〜〜。幸い、怪我人とかは出なかったけど、奥庭泉水の場でたち廻りをしていた
役者さんをかすめて倒れたので、ビックリでした。

 昼・夜通しで見たので、めっちゃ見ごたえがあったワ〜。歌舞伎座でやってる八段目、九段目も見てみたいよ〜。多分
見に行ってるヒマないと思うけど・・・。

 


モドル