2002/4/6
桃の木なのに、半分だけ、桜の花が咲いた。
そんな桃の木、あるわけないのですが、今年、我家の庭に咲いた桃の花の、ちょっと
不思議な話です。
今から3年前、家内の母が3月3日に亡くなったのですが、花が好きだった母のために、
3月3日にちなんで、桃の木を植えようと言うことになったのです。
近くの園芸屋さんで、1メートルほどの細い棒に、少しばかりの蕾を貼り付けたような、
母には申し訳ないような、そんな苗木を買って来て、庭の一角に植えたのです。
そして、皆で、成長を楽しみにしていたのですが、
植えてから2年間は、殆ど、植えた時と背丈が変わらず、わずかに、1本の棒に2、3本
の枝が出たか、という感じでした。
ところが、昨年の春頃から、その木が急に大きくなり出して、今では、
背丈3メートルほどにもなってしまいました。
幹も、植えた時は、直径1センチもなかったのに、なんと、10センチほどにもなってしま
ったのです。
この急激な成長には、とにかくビックリしてしまいました。
そして、今年の春、この木に、八重咲きの濃いピンク色の花が、見事に咲きました。
ところがです、
木の南側半分の枝が、濃いビンク色の花で満開になっているのに、北側半分の枝は、
小さな硬い蕾がついているだけで、一輪の花もありません。
「冷たい北風に当たって、開花が遅れているのだね」と、
分かったようなことを言っていたのですが、2週間ほど経ってから、やっと咲き始めた
花が、なんと、桜かなと思うような、一重の淡いビンク色の花だったのです。
「これは桜の花だ」 「いや、桃だよ」 「桜は、こんな花びらじゃない」と、
数日は、大騒ぎしてしまいました。
少し離れた所から見ると、1本の木なのに、片側が桃の花で、反対側が桜の花が咲い
ているような、そんな木に見えました。
1本の木で、2つの花が楽しめる。
「この木も、母らしいと言えば、母らしいね」と、
何事にも積極的だった母を偲んで、皆で、妙に、納得したりしています。
さて、来年は、どんな風に花が咲くことやら、それこそ、楽しみです。
左右の花の色が違います
|