平成11年(4月〜8月)の通院メモ 



   
4月 9日(金)  
         右下腹に不快感あり。腹の中がどんな状態になっているのか不安。
         妻に心配をかけないようにしなければと思う。
         良い病院がないか、いろんな人に聞いてみた。

   
4月10日(土) 
         気が重い。
         来週中には、必ず病院へ行こう。


   
4月11日(日)  
         カンナとチュウリップの球根を買って来て植える。
         この花の咲く頃には、もう、この世にいないかも知れない。
         そんなことを思って、不機嫌になってしまう。

   4月12日(月) 
         仕事が手につかず。
         腹の中が気になる。

   4月13日(火) 
         会社と関連があるS病院で、検査することにした。
         人間ドックの機関へ、紹介状をもらいに行く。


   4月14日(水)  
初診 
         午前8時、病院到着。 総合受付で初診手続きをし、紹介状とドック検査結果表を提出。 
         病院内の説明を受け、カルテファイルを持って泌尿器科へ。
         
検尿、採血、前立腺エコー検査、肛門からの触診を受ける。

         検査の連続で、益々、不安になる。

         担当の先生は、ひげ面だが、優しい先生で、ほっとした。
         これから、長いお付き合いになるだろう。
    
         「血液検査の結果が出てから、判断しょう」とのこと。
         悪ければ手術して取ればいいと思いながらも、また、不安になる。
         転移が怖い。

   4月15日(木)   
         検査結果が気になる。
         こうしている間も、ガンは進行しているのだろうなあと、不安になる。


   4月16日(金)   
         仕事に、気が入らず。
         
         急に、犬を飼いたくなって、ペットショップを覗く。

   4月17日(土)   
         神社におまいりし、体のことをお祈りする。
       


   4月18日(日)   
         一日中雨。 体のことが気になって、すっきりしない。
         重症でも自覚症状が無いままの人もいる、自分は、早く分かったのだからと、
         自分に言い聞かせる。
         あまり先のことを考えない生き方をしよう。「来年、この木がどうなるか」より、
         「あした咲く花のことを」考えよう。 3カ月、6カ月のタームで考えよう。

   4月19日(月)   
         考えても仕方のないことだが、考えてしまう。
         スカッとした気持ちで過ごせたら、どんなに素晴らしいことだろう。
         尽々、健康の有難さを痛感。
    


   4月21日(水)   
         ガンになった人は、「仕方が無い」と言うが、まだまだ死にたくない。

         体がしびれる。気になる。

   4月23日(金)  
通院  検査結果の説明を受ける 
         先日の検査では、特別な異変は見られず。前立腺の細胞も取って検査しようとのこと。

         話を聞いて、妙に、ホッとする。 しっかり検査してもらった方が良い。
         病院の帰路、書店で、前立腺ガンについて調べる。
         夜、妻に、検査結果と、これからの検査について説明する。

   
4月25日(日)   
         花の苗を飼って来て植える。 来年は、誰がこの庭に花を植えるのだろうかと思うと、
         淋しくなる。 もっと、前向きな気持ちにならなければ。
         車を、門扉にこすり付けてしまった。ボーッとしている。

 

   5月 6日(木)   
         上司に、検査入院する旨の報告をする。


   5月 7日(金)  
通院  検査入院の説明を受ける 
         全身麻酔をして、直腸に穴を開けて、前立腺の細胞を取るとのこと。 
         急に、不安になった。

         別室で、看護婦さんから、入院前の準備、入院中の諸注意、手術の内容説明、手術
         後の
諸注意等を、1時間近く聞く。
         その後、問診があり、薬に対するアレルギー反応検査、血液の凝固状況の検査等を
         受けた。

         続いて、麻酔の先生の診察を受け、全身麻酔についての説明を受ける。
         「心配することは無い」と言われたが、聞けば聞くほど不安になる。

         ガンの疑いがあるから検査するのだが、入院だ手術だと言われると、体の力が抜ける。
         長時間の説明や診察や検査で、クタクタになってしまった。

         病院からの帰り道、川の流れを見ていると、来年は、もう、この道を通ることもないだろ
         うと、淋しくなった。
         妻にも、検査を勧めなければ。

   5月 8日(土)   
         休日出勤。以前のようには力が入らず。
         妹から電話あり。 検査入院日には、病院まで、妻に付き添ってくれるとのこと。
         自宅から遠い病院なので、これで、ひと安心。


   5月 9日(日)   
         母の日。 感謝の意味を込めて、妻にプレゼント。
         この頃、何かするたびに、「これが最後か」という気持ちになる。
         検査入院の話を、もう一度、妻に話す。 少し気が楽になった。
         心配かけて申し訳ないなあと思う。


   5月10日(月)   
         明日の検査入院のことで不安。
         熱があると中止と言われたが、少々風邪気味。


   5月11日(火)  
検査入院 
         午前8時、不安いっぱいで単身入院。
         術前の処置をされてから手術室へ。 手術室の片隅でまっている間、体が震えた。 

         手術台に横になると、主治医の先生と麻酔の先生から、「大丈夫ですからね」と
         声をかけられた。 体に、いろんな検査機器のコードを付けられた。
         最後に、点滴の針を付けられ、「ここから、麻酔の薬を入れます。気分が悪くなったら
         言って下さいね」と言われた。

         誰かが呼んでいるので目を開けると、麻酔の先生だった。
         「気分悪くないですか」と尋ねられる。
         すでに病室に戻されて、眠っていたらしい。いつの間に手術が終わったのか、全く、
         分からなかった

         尿道がピリピリし、肛門付近に気持ち悪い痛さがある。尿に血が混じるが、その色を
         よく見ておくように言われる。便が出そうな気がするが、手術したためで、力んで排便
         をしないようにとの注意あり。

         術後しばらく眠っていると、妻達が来てくれた。 顔を見て、ホッとする。

   5月12日(水)   
         よく眠った。
         朝の2回目の尿まで出血あり。血を固まらせないように、水分を沢山取って、しっかり
         排尿するようにとのこと。 一日中、お茶をガブガブ。


   5月13日(木)   
         夜中と朝、血尿。 色鮮やか。 その後、時々出血があるので、動作に気を遣う。
         細胞検査の結果が重要なのに、今は、尿の色ばかり気になる。
         右下腹に妙な痛みあり。不安。


   5月14日(金)   
         尿に出血あり。
         最近の妻の顔色も良くない。体調が心配。


   5月15日(土)   
         尿に出血あり。

         出血の回数は多いが、量は少なくなっているようだ。
         こんな状態で、家でゴロゴロしていると、妻にも負担をかける。


   5月16日(日)   
         尿、便とも普通に戻る。
         妻にも、早く、ドック受診させねば。


   5月17日(月)   
         明日、検査結果が分かる。心配だ。


   5月18日(火)  
通院  細胞生検結果の説明を受ける 
         前立腺の左7個所、右5個所、計12個所から細胞を取り検査。1個所に異常あり。
         
ガンと診断された。
         検査の先生の判断にもよるが、細胞異常のレベル1〜5で言えば、1とのこと。
         早急に手術云々という話ではない。手術は、できるだけしない方が良い。
         3カ月毎に経過を観て、症状に異変があったり、PSA数値に急激な上昇があれば、
         対処する。胃腸のガンと違い、前立腺ガンは静かなガンだが、骨に飛ぶことがある
         ので、念のため、骨への転移検査もするとのこと。
         説明を聞いて、少し落ち着く。
         帰り際、看護婦さんから、「詳しくお聞きになりたければ、奥様に電話をしてもらって
         下さい」と、何か気になることを言われた。

   5月20日(木)   
         午後から夜にかけて、尿に出血あり。色が濃い。


   5月21日(金)   
         尿への出血、回数多い。色も濃い。いつまで続くのか不安。
         ガンと言われ、今は手術の必要はないと言われたが、一人になって、いろいろ考える
         と、このままで良いのか不安になる。

   5月22日(土)   
         毎日、午後から夜にかけて、尿に色の濃い出血あり。
         いつまで続くのか不安。右下腹に不快感あり。
         


   5月23日(日)   
         尿の出血が心配で、一日中、家の中にいる。

         このままだと、体が益々おかしくなる。

   5月18日(火)  
通院  骨シンチ、CT検査 
         初めての検査ばかりで、緊張の連続だった。大掛かりな検査機器に、圧倒された。
         ただ、終わってみれば、比較的楽な検査だったかなと思う。

   5月30日(月)   
         ガンの関連図書を買う。
         ある医者が書かれた本に、次のような記述があった。
         「私が、仮に、前立腺ガンにかかった場合、次のようにしようと考えています。
          まず、早期のガンで症状がなければ、そのまま様子をみます。
          進行ガンであったり、前立腺付近に症状があれば、放射線治療にします。
          前立腺を切除する手術は、断ります」
         読んで、かなり気が楽になった。


   6月 2日(水)  
通院  骨シンチ、CT検査結果の説明を聞く 
         ハムのように輪切りになった写真がたくさん並んだ画面と、骸骨の写真の画面を見な
         がら説明を受ける。
         内臓、骨共に異常なしとのこと。
         その言葉を聞いて、もう一度見た画面の写真は、とても美しく見えた。
         2カ月後に、また検査して、治療方法を考えようと言われる。


   6月 4日(金)   
         ガンと言われているのに、このまま、何もしないで良いのかと、時々、不安になる。


   6月 9日(水)  
通院  会社提出用の診断書をもらう 
         症状が軽いと言われたので、診断書の内容も冷静に読める。
         間違いなく、「病名 前立腺癌」と書かれてあった。


   6月12日(土)   
         気を紛らわすために、妻の反対を押し切って、犬を飼うことにした。
         今日、その犬が来た。2歳のシェパードのオス。


   6月27日(日)   
         この2週間、大きな犬の世話に、とにかく、振り回された。
         妻は、犬アレルギーにかかり、喘息やジンマシン、発熱と、重症。
         ドクターストップがかかる。
         妻から、「私を取るか、犬を取るか」と、泣かれた。

   6月29日(火)   
         犬を元の訓練所に引き取ってもらった。
         妻に、大変な思いをさせたと、胸がつまった。


   6月30日(水)  
通院  検尿、採血及び診察 
         体調の変化を聞かれる。
         病院の帰りに、書店で前立腺ガンの専門書を読む。


   7月 5日(月)   
         医者の話を信じない訳でもないが、何もしないままで良いのか。
         いろいろ話を聞くと不安になる。
         妻、人間ドックで大腸ポリープが見つかる。胃カメラは異常なかったらしい。


   7月 9日(水)  
通院  検尿、前立腺触診、血液検査結果説明及び診察 
         
触診、今のところ異常は見られず。このまま様子を見て行こうとのこと。
         病院からの帰り、書店で、前立腺ガンの専門書を読む。


   7月14日(水)   
         体調不良。気のせいか。


   7月15日(木)   
         通院での仕事への影響や体調面を考慮して、営業部門からの転出を願い出る。

         部署内で配転する方法もあると、慰留される。
         妻、子宮ガン検査。

   7月16日(金)   
         体調不良。本当に薬を飲まなくて良いのか。


   7月26日(月)   
         就寝中、胸に激痛あり。不安。


   
8月 1日(日)  
         妻、頭部強打し出血。救急病院へ。レントゲン、CT検査。切り口縫合。

   
8月 2日(月)  
         妻のケガ、8針縫合。当分の間、毎日通院必要とのこと。


   8月 6日(金)  
通院  検尿、採血及び診察 
         
体調を聞かれ、不安を訴える。


   
8月14日(水)  
         妻のケガ、抜糸。


   
8月16日(月)  
         体調に対する不安あり。
         インターネットで情報収集。やり過ぎて、余計に不安になる。


   8月20日(金)  
通院  検尿、血液検査結果説明及び診察 
         
PSA 7  前回検査より上昇はしているが、変動の範囲内とのこと。
         PSAが、2桁になるまで、このまま様子を見るようだ。
         上昇しないで、ずっとこのままでいてほしい。

   
8月22日(日  
         気紛れに、金魚を10匹買って来た。 犬の代わりに飼って見よう。

         何がプラスになるか分からない。とにかく、飲んでみようと思う。
         資料請求のFAXを入れる。
         夜、また、胸に激痛あり。

   
8月25日(水  
         紹介された「アガリスク」のことを、インターネットで調べた。


   
8月26日(木)  
         排尿、排便時に、妙な不快感あり。


   
8月28日(土  
         アガリスクの会社より、資料請求に関してTELあり。

         いろいろ説明してくれた。

   
8月29日(日)  
         ジンマシン、胸の痛み、肛門の不快感あり。


   
8月30日(月)  
         この頃、淋しくなることが多い。