15/06/2002
発券
半試合
ソウル
晴れ
昨日のショックでなかなか起きられなかった。いまさらながら自分のやわな精神を確認する。今日は、FIFAのチケットセンターへ行って、「ちゅっく」対「カルチョ」のチケットを受け取ってこなければならない。チケットセンターはソウル駅のそばにある。午後2時過ぎ、今日も1号線の鐘閣駅から電車に乗る。ソウル駅は二つ目だ。近い。が、しかし、目的のビルに行くためにはソウル駅から地上を通っていくことはできない。ソウル駅前の道は横断歩道など存在しないからだ。そのため、1号線でソウル駅へ行った場合4号線の方へ回って11番の出口から出る必要がある。出口を確認して地上にあがると目の前のビルの入口付近にチケットを求める外国人や転売を考えている人(いわゆるダフ屋)などがうろうろしている。チケットセンターは一階のフロアを贅沢に使っている。左手前にインフォメーションらしき机があり、一番奥に発券ブースがある。
僕はスマートカードを持って一番奥に向かい、案内らしき男性に「TSTのチケットの発券に来たんだけど」というと「スマートカード?」という答えが返ってきた。なるほど、スマートカードといえばいいわけか。ひとつ勉強したがおそらく使えるとしても4年後だろう。このシステムがあったとしたらだけれど。
発券を行う受付にはふたりしかいなくて、その両方が先客でふさがっていた。待っている間、案内係の男性が僕に「じゃぱにーず?」と聞く。「そうだ」というと。「じゃぱん、ぐっど。こりあ、ぐっど、とぅー」だそうだ。なんとも複雑である。韓国にとってこの結果は良かったのかどうか。イタリアが相手なのに、と思い、中途半端な笑いを浮かべるしかできなかった。2分ほど待って僕の順番になった。スマートカードを係りの女性に渡す。すると先に発券をした先客が戻ってきて「このチケットは転売できるのか?」と聞く。係りの女性は「大丈夫。できます」と答える。日本のあの譲渡のためのシステムはなんなのだろう。かなり疑問に思う。
「この発券される韓国対イタリアのチケット、いくらなら買うやつがいるんだろうか?。売るとしたらいくらなら売るか?。日本円で10万円なら買うやつはいるのかもしれないが、10万円では売らない。そうだなあ、30万円なら売ってもいいか。100ドルのチケットだが」。そんなことを一瞬考えているうちに、チケットが発券された。韓国対イタリア。可能性はあったとはいえ、まさか韓国で見る最後の試合が、アッズーリと開催国のものになろうとは。当初の予定では、韓国は仁川で一回だけ見て、アッズーリは見られないだろうから見ておこうと霞ヶ丘での鹿島戦を見たのだが。とにかく、この結果は、韓国人にとってのプラチナペーパーをはからずも手にすることになってしまったのは間違いない。席をみると先日の南アフリカ対スペイン戦と同じような一番上層の席である。見やすいのだけれど雨が降らなければいいのだが。ああ、当然ながら韓国側。またあの応援を耳にすることになるのか(苦笑)。
発券が終わってから地下鉄の構内を通って反対側に出てソウル駅へ。大田からソウルへの帰りの列車の予約をする。韓国戦だからたいへんなことになるのだろうと思ってのことだ。とりあえず延長も考え、午前1時30分のムグンファ号にするが、今からかなり不安ではある。先日のように臨時のセマウルに間に合うようならそっちの方がいいのだけれど、とにかく現地で対応するしかない。
ムグンファ号のチケットを受け取ってから、高速バスターミナルに向かう。4号線と7号線を乗り継いでいく。すでに午後3時半を過ぎR16の第一試合ドイツ対パラグアイがはじまっている。30分後、コソクトミナル駅に到着。そのまま、この前と同じように、セントラルシティ側に出る。途中、先日の韓国戦時に赤いTシャツであふれていた地下広場があるけれど、今日は先日とは違い、試合を見ている人はいるけれど、人影はまばら当たり前といえばあたりまえだが。1階にあがり、ユソン(儒城)行きのバスの予約をする。時間は午後5時半発。到着は午後7時半過ぎくらいだろう。もう少々到着が遅れてもかまわない。なんといっても、その日は日本対トルコ戦が午後3時半から行われる。延長に入ったらあきらめるしかないけれど、一応、前後半をターミナルのテレビで見てから乗車しようという計画である。こちらも問題なく優等バスの予約をとることができた。たいていの韓国人が早くから予約に動くのは、こちらの盆の時期と旧正月くらいだから、数日前なら列車もバスもたいてい予約できる。もちろんバスの本数はかなり多いからという理由もあるけれど。
とりあえずチケットを3種類発券して今日行うべきことは終了。さてどうしようか、と考えたがとりあえず試合が続いているR16の試合をそのへんのテレビで見ることにしよう。そういえば反対側にある昔からの高速バスターミナルにも座って見られる場所があったな、と思い移動。案の定、試合終了前試合を見ることができた。
ドギル 1-0 パラグアイ。ドイツはドギルである。ほとんど後半も残り20分くらいからしかみていないのでなんともいえないけれど、湯浅氏的にいうと、ドイツの得点は新村(ノイヴィル)選手の決定的かつ爆発的なフリーランニングがもたらしたということなのだろうか。それまで守備がしっかりしたチーム同士がっちりした守りで好感を持っていたが、あの一瞬エアポケットになっていたように思える。これでドイツがすんなり8強進出。今のドイツにとっては出来すぎのようでもあるし、ドイツだから「すんなり」という言葉でいいのかもしれないと思ったり。
試合終了後、噂には聞いていたが、これまで機会がなくて一度も行ったことがなかった、チャムシルそばのコエックスモールへ行ってみることにした。3号線から2号線にまた乗り換えである。そこは巨大な地下に広がった明洞みたいなところだった。若者向けの店がいっぱいあって、安い食事を食べられる店や、ファーストフード店、コンビニ、映画館などが集まっている。ぶらぶら辺りを一周していると、あちこちでワールドカップ用の関係者カードを下げた欧州顔の人間に出くわす。どうやらこのモールに併設されているインターコンチネンタルに泊まっているようだ。
少々、歩きつかれたので、たまたまあったセガフレッドでエスプレッソを飲む。韓国で普通にエスプレッソを飲めるようになるとは感動ではある。値段は日本よりも高いしイタリアに比べたら4倍以上だが、これは精神のための必要経費みたいなものだ。椅子に座って飲んでいると、右手のテーブルではワールドカップ関係者カードを首から下げたどうやらイタリア人らしい男性が携帯電話に向かっていろいろなことをしゃべっている。どうやらイタリア本国の電話インタビューを受けているようだ。遠くて話の内容は詳しく聞こえなかったが、イタリア、コレア、ポルトガルなどといった言葉がちらちらと漏れきこえていたので、やはり次の対戦国についての話のようだ。横に立っているスタッフらしい男性は「早く終われよ」といった顔をしているし、もうひとりのスタッフらしき男性はとなりの韓国人の若い子にタバコをもらっている。まさにイタリア人(笑)。
20分ほどゆったり座ってから鐘閣に戻る。今日は先日コチュジャンサムギョプサルを食べた店で普通のサムギョプサルを食した。サムギョプサルはブタの三枚肉なので脂が多いけれど、脂を落すようにできた鍋とサンチュ、ネギなどを巻いて食べるため思ったほど脂っこさはない。いろいろサムギョプサルを食べてきたが、この店のはかなりいけていた。これで1人前6000ウォン。まあ、このくらいの値段なら日本でも食べられれるだろうが、この美味しさでは無理ではないだろうか。
デンマーク 0-3 イングランド。サムギョプサルを食べながら前半を見る。前半で試合は決まった。やはり欧州の国同士の間には「格」というものがあるのだろうか?。あっさりとイングランドが勝ってしまったような印象が強い。後半は旅館に戻ってみていたが、基本的に真面目に見ていたわけではないので、コメントしずらい。ひとつだけ確実な事実が存在するとすれば、僕が静岡でイングランドを見ることになってしまったということである。もしかしたらこの試合もプラチナペーパー化するのだろうか。イングランドの相手の可能性はブラジウが高いわけだけれど。10万円なら買う人間はいるだろうけれど、売らない。30万円なら考えるか?などと、また今朝チケットセンターで思ったのと同じ事を考えていた。
メールをチェックしたら佐川東京SCが天皇杯の東京都予選で青梅FCに負けたという連絡が入っていた。今年の天皇杯はもう終わった。来年こそは、と思う。
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