17/06/2002
安息日
半試合
ソウル
晴れ
今日はとくにすることはない。全州でゴールドカップ決勝が行われるが、多分アメリカが勝つんじゃないだろうか。別に今回のアメリカチームに恨みはないし、いいチームだなと思うのだが、「アメリカ合衆国」、というだけで不愉快になるので、見ない。僕は前日の疲れからか、昼過ぎまで寝ていて、宿を出たのは午後3時過ぎ。はたして、何もすることがない。どうしたものか。一応、一番簡単なステレオカメラを持ってきていたので、面白い絵があればおさめようといった目的はあったが、それ以外とくにやることはない。とりあえず近くでコンナムルクッパを食べ、明洞方面へ歩いていく。しかし眠い。エスプレッソやジュースを飲んだりしながらぶらぶらと歩く。ワールドカップだからといって韓国戦以外の試合中に街から人が少なくなることはほとんどない。まだ夕方なのにすでに人が多い。
いいかげん人が多いので南大門市場方面へ向かうことにした。もちろん南大門市場も人は多いし呼び込みがうっとおしいのだが、周辺を回っているだけなら問題はない。いつものように明洞と新世界百貨店の間にある地下道を降りていく。そういえばここには切手屋やカメラ屋などが集まっていたなと思って買う気はまったくないが、時間つぶしに覗いていく。ワールドカップ期間だからか、切手商のショーウインドウにはフットボールやワールドカップ関連の切手やコインが並んでいる。商魂たくましい。
そのまま南大門へ行ってもよかったのだが、とりあえずぷらぷらと地下道を南に歩いていく。すると、そこには何軒も中古レコード屋が軒を並べている一角だった。SP、LP、CD、VCD、DVDなどが売られている。韓国の50年代、60年代ジャズに興味がある 僕だけど今日は適当にぱらぱらとLPを眺めるだけにとどめる。どうせ、また今年中に何回か来るのだし。しかし、この地下道はおそらく何十回と通っていたはずだが、こんなところにこんな店が集まっていたのは知らなかった。ソウルで行ってもいい場所がひとつ増えたかもしれない。
そんなレコード物色を済ませて歩いていると、新橋や渋谷の百軒店にありそうな昔ながらの喫茶店に出くわした。かなり昔からやっているような風情だが、20年前までのタバン(女の子がつく)といったかんじはない。天井に扇風機がまわり、背の高いソファが昔ながらの雰囲気を盛り上げる。その風景に誘われて、ふらっと中に入りコーヒーを飲む。日本のどこでも飲めるような普通のコーヒーが出てきた。このなんの感動もない普通さはソウルでは貴重かもしれない。コーヒーの値段は3000ウォン。作りおきのコーヒーにしてはかなり割高だが、雰囲気料に1000ウォンと思えば悪くはないだろう。20分後、僕は店を出て南大門市場をさらりとなめて、そのまま市庁前ロータリーの地下道を2回くぐって旅館のある一角まで戻ってきた。
夕食は先日行った店で、オジンゴポックンとプルゴギ。ここのプルゴギはちょっと甘めの味付けで悪くない。またオジンゴの方も柔らかい。歯が悪い僕でもおいしくいただけるほどだ。ポイントはプルゴギだけである程度食べたら、オジンゴを一緒に炒めてしまうこと。そうするとプルゴギにオジンゴポックンの辛さとオジンゴのうまみが絡まって絶妙の味になる。これをサンチュに巻いてご飯を少し載せて頬張り、ソジュをぐいっと。本当にいける味だ。今日は、上の二品にソジュ(焼酎)一本で、1万500ウォン。ふたりでおなかいっぱい食べて1200円しない。おまけに当たり前だが、ご飯やキムチなどの付け出しも含まれ、サンチュも何度でもおかわり可能。この店、路地裏にあるのでなかなか分かりづらいが、一度来てみるとその値段の安さとおいしさには感動する。
ブラジウ 2-0 ベルギー。食後、旅館となりのホプでビールを飲みながら観戦。結局ブラジウなんだろうなあ、と思いつつ、ぼーっと見る。そんなに強いとは思えないのだが、やはりブラジウはブラジウ。快調に試合をこなしていく。でも、なんとなくだが今の日本なら勝てるかもしれないな、と思ったりもする。
旅館に帰ってテレビをつけると、明日のイタリア戦についての様々な分析を行っていた。まず笑ったのが、デル・ピエーロとアン・ジョンファンの比較。デル・ピエーロの失敗プレーを並べ、アン・ジョンファンのペルージャでの数少ないシュートを紹介。そして腹を抱えて笑ったのが、明日の試合のために韓国のサポーターが人文字用の紙をスタジアムの椅子に用意していた風景。大韓精神発揮。もうやりたい放題である。これも開催国の特権というものなのだろうか。僕にはわからない。
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