サーチ: Amazon.co.jpアソシエイト


レディス4マニアックス

おなじみレディス4マーク ※みんな大好き「レディス4」を分析しよう!

 21世紀を迎え、テレビの世界は生放送の比率が増えているが、いまだに午後4時台は『再放送時間帯』として各局に重宝されている。そんな午後4時台を20年前から有効活用している番組がある。テレビ東京『レディス4』である。

 まるで映画『シベリア超特急』のように、オルタナ系マニアに密かな人気を保ちつづける『レディス4』。マダムならずとも魅了させられてしまうのは、あの(別な意味で)『濃い』内容と、午後4時という昼でも夜でもない、中途半端な時間帯がみごとにマッチし、番組に異様な雰囲気が漂っているからではなかろうか。(そして司会の高崎一郎の頭部も、ソレ系のマニアにはたまらない魅力であろう)

 IT時代においてもアナログな方針を貫き、スポンサーである三越の支援のもと、上品かつ硬派な番組作りを続ける『レディス4』は、もはやテレビ界の至宝とまでいってもよいだろう。
 オルタナ系マニアは番組内容そのものよりも、そのアナログさに惹かれてチャンネルを合わせてしまうのではなかろうか。そんなあなたにささげる『レディス4マニアックス』とくとご賞味あれ。

●前史
 フジテレビ『リビング2』が前身といわれており、司会の高崎一郎や小林節子も出演していたようだ(フジテレビのサイトに、79年当時の番組表があり、『リビング2』が掲載されている)。なぜ司会と番組がそのままテレビ東京にスライドしたのかは不明。

●お硬い番組
 創業300年を誇る名門デパート・三越がスポンサーを務める『レディス4』。ワイドショーでもニュースでもない、主婦のための情報番組である。しかし、たとえばTBS『はなまるマーケット』などのようにバラエティ要素を組み込むことはせず、ひたすら「主婦に本当に役立つ情報」だけで構成する手法は、不器用さすら感じるが、それが『レディス4』のやり方なのだ。そして、それがスポンサーの三越の看板にキズをつけない上手な方法であるともいえる。
 また、司会陣の上品すぎる語り口も、平成の世の「日本語の乱れ」とは無縁な、昭和時代のよさが漂う。
 こういった内容のため、『レディス4』は視聴層を自ら限っている。若い主婦やヤンママなどは全く相手にせず、「中年齢以上の知的マダム」にターゲットを絞るやり方はあまりにも不器用だが、それが『レディス4』なのだ。

●独特の変わりばえのない雰囲気
 天下の三越がスポンサーであるにもかかわらず、番組にただようテレビ東京らしいチープさも『レディス4』らしさである。せま苦しいほど小さなメインセット、ホリゾントが目立って地方局なみに安っぽい商品情報のセット。まさに「チープ」である。
 番組の内容や体裁が変わらないのもチープだ。セットの模様替えや、コーナーの細かな変更などはあるものの、「夕刊最終版」「特集」「商品情報」の構成は全く手をつけない。テーマ曲や商品情報のBGMは同じ音楽をずっと使いつづけ、CG全盛時代に番組タイトルはテロップでやりすごした(98年ごろにやっとCGに変えたが、そのCGも使いつづけている)。
 そして最たるは司会者陣。同じ面々がずっと担当し続けている。高崎・岩崎・小林の3人はもはや「ロートル」の域であるが、降板することなく司会として君臨し、『レディス4』の世界観を体現しつづけている。「チープだが上品で安定している」―このアンバランスさもまた、『レディス4』なのだ。

●商品情報―テレショップとは違う味
 特集とならぶもう一つの核コーナーが商品情報。三越ならではの品揃えを誇る。
 確かに、あまり安くはない商品が多い。カシミヤのコートや、カニの缶詰など。しかし、岩崎美智子や小林節子があの上品な語り口で商品の特長を紹介する様子は、他局でタレントがやっているテレショップとは一味違う魅力を放っている。販売員らしき人物がタレントに向かって商品の特長を説明すると、笑い屋のオバチャンがどよめき、価格を紹介するとオバチャン大興奮、という構図はとても野暮ったい。
 『レディス4』の商品情報は、「安くはないけれど、三越らしい商品で勝負しますよ」という意気込みが感じられる。
 そしてラストに総合司会の高崎が電話番号の告知とシメのコメントをしたのち、「ありがとうございました」と「三越の代理人」らしさを演出する。『レディス4』の商品情報はこの「ありがとうございました」あってこそである。

●全国ネットと三越の意外な関係
 『レディス4』はテレビ東京系列6局をはるかにしのぐ、全国19局ネットで放送されている(2001年3月現在)。他系列局やUHF局がネットに参加しており、極端に系列局の少ないテレビ東京の生放送番組の中において『レディス4』は最多ネット局を誇る。
 地方局にとってソフト不足は悩みのタネ。午後4時といえば主婦は家事の合間であり、子供は家にいるかいないか。そんなを時間帯を埋めるには『レディス4』はもってこいのソフトなのである。

 全国ネットといえば、スポンサーの三越もまた全国に店舗網を広げている。しかしこの店舗網と『レディス4』のネット局は、微妙にかみ合わない。
 三越デパートがあるのに、仙台や広島では『レディス4』の放送がない。逆に、石川や長崎などは三越の店舗がないのに、『レディス4』を放送している。
 また、ネット地域である岩手や長野、奈良は三越デパートこそないが、小規模店はある。しかし秋田や兵庫などは小規模店があっても『レディス4』は放送してない。
 …つまり、三越が存在することと地方局が『レディス4』を放送することに、直接的関係はないのである。三越が期待しているのはあくまで「イメージアップ」のような、二次的効果である。レディス4を放送しているから三越の売上が伸びるわけでもないということは、三越も地方局も分かっているのだ。

●伝説の男・高崎一郎
 『レディス4』の長、高崎一郎は、「オールナイトニッポン」のDJを務めていた。おやじさんのような今の外見からは想像もつかないが、糸居五郎、今仁哲夫などと並び、人気DJとして一世を風靡したのである。高崎のDJスタイルは、しゃべりがメインではなく、音楽をかけまくるスタンス。明け方までリスナーとのコミュニケーションを音で行うアーバンなDJだったのだ。
 音楽への造詣の深さは、ビートルズのレコードのライナーノーツ執筆などで遺憾なく発揮された。

 そんな高崎がいまは、主婦向け番組の司会として夕方の顔となっている。高崎は三越の顧問も務めている。なぜ、DJ出身の高崎が顧問なのか。謎はさらに深まる。
 高崎は90年代中ごろに病に臥し、番組を休んだ。そして戻ってきた高崎は、カツラを着用しているのではと思わせる髪型で番組に復帰した(カツラは疑惑にすぎないが)。それまで番組全体を仕切ってきた高崎は復帰後、出番を減らし、要所要所でシメる役割となった。そのかわりに、新たに設置された「夕刊最終版」コーナーでその冴えわたる高崎節を響かせている。
 また、往年の名DJだけあって英語は堪能。ときおり登場する「タカサキングリッシュ」は華麗ですらある。(一時期、「夕刊最終版」が終わった後、高崎が「Let's Start!(ゥルェーッツ・スターゥトゥ)」と軽快にコールしていたのは記憶に新しいところ)
 硬い内容の番組だからこそ、高崎のソフトでスマートで、ときにはべらんめえ言葉も使ってみせる語り口が生きるのだ。

 なお、高崎が三越顧問であることは先述したが、一年に一度、三越で「一郎祭り」が開催されているという。高崎をはじめとしたレディス4のキャストが参加する特別セールだとか。高崎のサービス精神を感じさせる。

●21世紀と『レディス4』
 番組ホームページも作らず、20世紀末をアナログでやり過ごした『レディス4』。より新しく生まれ変わるのも手だが、やはり視聴者はいまの『レディス4』が一番『レディス4』らしいことを知っている。中年齢層以上には「安定している魅力」があり、オルタナ系マニアには「アナログでレトロな魅力」がある。番組のためにも、もっととっつきやすく生まれ変わってほしいと思いながらも、やっぱりそのままでいてほしい。『レディス4』への勝手な思いは交錯するばかりだ。ビバ!『レディス4』。

(ここまでの記述は、2003年2月末まで、高崎一郎氏が司会を務めていた頃のものです)



●新司会者・柴俊夫
  03年3月3日、「レディス4」の司会に柴俊夫が就任した。それに伴い番組も刷新された。その第一回を視聴したが、正直「あか抜けてしまったな」というのが印象。
 柴は「総合司会」として、全盛期のイチローほど番組全体を仕切っている。番組後半では柴がゲストとじっくり対談する形式となった。
 セットは今までにないほど華やかで暖かみのあるものになり、タイトルCGなども変更された。
 全体的に、チープ感が薄れ、ネタにできる(?)部分は少なくなった。ちょっとうれしくも思うが、少し残念でもある…。
目次
このページはあくまでパロディページであり、テレビ東京、ならびに三越とは全く関係がありません。
サーチ: Amazon.co.jpアソシエイト