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「綾の初詣」

年間120万人の観光客が訪れる綾の町も、元旦は役場に隣接する本物センターは閉まっているため静かな正月を迎えている。お昼過ぎ、大吊り橋に向う。綾南川に沿って照葉樹林へは車で20分ほどで行ける。バスも上畑までは通っている。綾パン工房の看板があるところだが、そこから歩きか自転車では一時間はかかる。途中鮎や地鳥を食べさせる店が2軒ほどあるので、昼食をはさむ時間帯のドライブコースでもある。  
さて、大吊り橋に近づくと正月休みの心配ははずれて、行き交う車がくねくね道の途中結構多いので心強い。クマタカを思わせる茶色の羽根を広げたつがいの猛禽類の鳥が 雄雄しく谷間の上空に遊んでいる。一大森、二クマタカ、三大吊り橋。という縁起の良 い取り合わせだ。さすがに下の駐車場までは混んでなく、入口すぐ前の駐車場に綾の少年アルバイトが誘導してくれた。蕎麦など出す土産店は閉まっているが、おじさんの店 が開いていて、またたびの干したのなど買う。入場料300円のチケットに記念のスタンプを押して、すぐに大吊り橋を渡れる。少し急ではあるが、スロープもある。鉄の橋であるが、元々はダム建設のための橋なら架橋が可能だということで、郷田實前町長と技術者のアイデアの産物なのだ。午後の陽光が森にブロッケン怪光のよ うに渡る人の影を映している。巨大な照葉樹林のスクリーンに吸い込まれていくようだ 。途中鉄板が切り取って網目になっているところから140メートル下の谷川を見下ろせる。高所恐怖症の郷田さんが何度も挑戦していた姿もほほえましく思われる。不思議と高層ビルからの恐怖感のような事はない。クマタカからの鳥瞰に思える。  
渡りきると、二通りに行けるコースがある。下の小吊り橋までまわって上流の駐車場 に出る散策コースと山の神神社へ上るコースだ。もちろん、150メートル這い上がるような初詣コースへみんな行き来する。猟友会の赤や黄色ののぼりにそって、崖に刻まれたジグザグコースを行く。軽装でも大丈夫だが、体温は上がり、呼吸も荒くなるので 汗取りは欲しかった。やっと祠に着くと、参拝者のノートに書き付けるカップルや家族連れの談話が木漏れ日の中で弾んでいる。照葉樹林に包まれた安心感が不思議と正月の喜びを供にしてくれているような、そう田舎の正月ののどかさだ。  
ありったけのコインを賽銭箱に投げ込んだ。その音が一瞬山肌を伝い、周りの参拝客 に何かを感じさせたが、また、杜は聴き取れない静けさの重低音に戻った。戻ると照葉樹林文化館にも入場できるので、杜の動物の剥製など見れる。ほんの少しだけ触れた杜ではあるが。ここから正月をスタートさせる意味は、訪れた人々に神社の持つ意味の大本を感じさせるほどの、(安泰を約束してもらい、また誓い祈る)命の根源へのルート を教えられたような気持ちになれる体験であることだ。


 

綾サイクリング「風人コース1」

冬休みの時期でも、綾の昼間はポカポカ陽気、宿の近所にも子供たちの歓声が戻ってきました。
宿でお貸しする自転車でサイクリングへ行きましょう。直線コースは崖沿いに階段が整備されてますが、放牧場と賢治の学校綾自然農実践場のある台地へ竹林の坂を上ります。室町時代から隣接する本庄地区との関連で寺が開かれていた跡や、さらに古い古墳もある入野地区を見下ろす台地です。近世の歴史上では薩摩藩の廃仏毀釈によって、寺そのものは途絶えていますが、公園墓地に石塔が集められています。宮崎地方に数多い西郷隆盛西南の役悲話、さらに江戸幕府時代の交易、それに至る荘園、さらに神話・豪族時代へとさかのぼる歴史が確かに眠っているのを感じさせます。実践場については、ホームページでご覧いただくとして、このあたりには一種の別荘地の意味合いもあって、散策しているシルバー世代の方々との会話も楽しいものです。畑には冬野菜が青々と葉を繁らせています。風人の宿農場もすぐです。まだ雑草だらけですが、ミニバラ、柊などの草花、ユーカリなど樹木が山が削られた約500坪の地に育っております。春のタケノコ取りも楽しみです。
そこから先は、隣町の国富町の観光地「法華岳」へ車で20分ほどです。草スキーもできて、「かさぶた式部の伝説」和泉式部と白蛇のお寺が あります。

綾サイクリング「風人コース2」

風人の宿は綾市街地を囲むようにして流れる二本の川「綾南、北川」の綾北川の北側の集落の中に位置してますが、同じ北側エリアには、綾手紬染織工房が自転車で15分のところにあります。藍染や、絹織物を蚕から作り上げ染めるという大変な手作業が行われており、ギャラリーでは買物もできますし、見学コースもあります。また、宿の集落には大山食品という酢やこんにゃくなどの食品加工工場があります。 また、3月の雛祭りの時期には、雛山と呼ばれる風習が再現される民家があり、見学客で賑やぎます。

綾サイクリング「風人コース3」

今日は、綾の町の中心に足を伸ばしましょう。
宮崎市から国富町を抜け綾町サイクリングターミナルを終点とする公設のサイクリングコースもありますが、綾の入口に位置する風人の宿からゆっくりと手軽にオリジナルなお薦めコースを紹介します。
起伏のある台地から綾北川上流に沿って桜並木の坂一気に下ります。まっすぐ行けば、綾手紬染織工房、そして綾川荘、サイクリングターミナルに至ります。ちょっとした有料遊具もある施設や、夏には町営プールも開かれるグランドもあります。
さて、その綾北川を渡ると、そのまま、綾中学校や本物センターはすぐですが、綾城や馬事公苑のある錦原に自転車を押しながら登ります。やや急ですが麓地区からのコースを越えると、ペンションや別荘風カフェが点在するエリアです。お気に入りを探してお茶でもどうぞ。私はブルーベリー栽培家「berry’s」の平野さんにパーティー用自家製チーズケーキ(ホール3,500円)を注文に農場に寄ります。脱都会して8年の逞しい顔には、農的生活の確かさが刻まれています。
おいとまして、そろそろお昼のお弁当を求めに、役場付近へと下りましょう。銀行やアトリエのある中心地には、湧水をポリ容器に汲みに来る人や産直市場に野菜、自家製惣菜などを目当ての近隣、遠来のお客さんでごった返しています。今日は、天然酵母のパン工房綾(小川渉さん)のパンと地鶏のモモ焼きで済ませることにしました。他の日には、雑木林やオーガニックごうだによってランチでも良し。ほかにも美味しいお店が並んでいます。ここで自転車にお昼を積んで宿に戻 って一時間半程度の買出しサイクリングでした。

綾サイクリング「風人コース4」

ちょっと宿から離れますが、酒仙の杜方面にも楽しいスペースが集中しています。ではさっそく、一気に上畑まで走りましょう。
本物センターから20分で綾の照葉樹林の入口に差し掛かります。ここから先は国定公園になっていて、大吊り橋、川中キャンプ場へと続く訳ですが、冬のシーズンオフということもあり、ここでUターンしましょう。 この綾南川沿いには、建築・工芸で有名なグローバルビレッジ綾があり、夕方まではカフェもオープンしています。
その対岸堤防を下り走りますと、酒仙の杜ビール工場駐車場隣に、綾一番の不思議スペース「金土日」(きんどび)があります。今日は木曜でしたが、ラッキーにも 店主絹川賢治さんが改装作業中で在店していました。月から木は休みだから金土日きんどびなのです。「冬は寒い〜、バリに行きたいよ〜」長身で関西訛りの宮崎弁でいつも楽しませてくれます。バリ雑貨の店ですが、宮崎のアーティストにとってのお気に入りギャラリーとしても定着しており、県外の知り合いアーティストの作品も常設してあります。プロモーターとしての手腕も発揮してくれて、近年の谷川賢作さんのツアーは成功を重ねて、毎年11月に決まっています。
絹川さんとのおしゃべりの後は、風花と散歩に寄り道しましょう。風花は娘さんが陶芸工房「遊土」を開いておられる、カフェです。酒仙の杜からは、 高岡方面のバス路線をゆるやかに上り、尾原バス停のすぐ前ですから判りやすいのです。 自家製陶器でいただく軽食や飲み物は素敵です。
そこから山手の集落に入ると、昨夏開業したばかりのカフェ散歩があります。綾のカフェの特徴は、集落の中にあるという形式なのです。知り合いの家を訪ねる スタイルが綾スタイルですね。