松代大本営。大東亜戦争の末期、本土決戦に備えて極秘のうちに大本営、政府各省庁等を松代に移すという計画の下に構築された遺構群です。計画によれば、
●舞鶴山:大本営と皇居
●象 山:政府機関と日本放送協会・中央電話局
●皆神山:皇族住居(後に食料庫に変更)
●弘法山:賢所
●妻女山:受信施設
などを移転する大工事でした。
S19年11月11日からS20年8月15日の敗戦の日まで、約9ヶ月に渡り続けられたこの工事には、当時の金額で約2億円の巨費と延べ300万人の労働者が動員されました。
宇都宮は八幡山にある「旧陸軍地下司令部跡」を紹介していますので、松代大本営もぜひ紹介したいと思っていました。'05年7月24日(日)に、その中の「象山地下壕」を訪れることができましたので報告いたします。
松代大本営(松代地下壕)は、舞鶴山を中心に皆神山、象山の3ヶ所に碁盤の目のように掘り抜かれ、その延長は10km余に及んでいます。しかしながら、敗戦により全工程の75%まで進んだ段階で工事は中止されました。それでも象山地下壕は総延長が5,853.6mにも及び、見学できるコースだけで519mもあります。
(宇都宮の「旧陸軍地下司令部跡」は総延長で721m)
象山地下壕の入口です。こちらは毎月第3火曜日と年末年始を除いて見学することができます。時間は午前9時から午後4時までです。見学は無料で、ヘルメットも貸してもらえますが、受付で人数を申請する必要があります。
象山地下壕周辺には駐車場がないので注意が必要です。車で行く場合は松代城北駐車場から徒歩20分になります。
■削岩機ロッド■
削岩機はコンプレッサーから送られる圧縮空気を操作する搾手部と、回転する鉄棒のロッド部と、その先端についた岩を砕くビットから成っている。
当時はこの削岩機により岩に穴を開け、そこにダイナマイトを仕掛け破砕した。この時抜けなくなったロッドが壕内に数本ある。
なお、削岩機のロッドによる穴跡は壁面に無数に残っている。(解説より)
■木片(電気配線跡)■
壕内には、天井や壁にささったままの材木が数箇所残されている。これは、当時材木の先端にがいしをつけ、電線を通したものの跡であるといわれている。(解説より)

■トロッコ枕木の跡■
壕内で掘った石屑(ズリ)はトロッコに乗せて壕外に搬出された。トロッコは土木工事用の運搬手押し4輪台車で、枕木によって固定されたレール(軌条)上を走行していた。
その枕木の周囲に砂が落ち凹ができた。その凹の跡が当時の作業を如実に物語っている。(解説より)
■削岩機ロッド掘削跡■
壁面の穴は、壕内に多数残されている。この穴は、削岩機で岩石をくり抜いた後、ダイナマイトを仕掛けるためにあけられたものといわれている。
また、削岩機で壁面を削った跡も、壕内のいたる所に残されている。(解説より)
■測点跡■
壕を精巧な網の目上に掘削するにあたり、壕の東西・水平を測量した跡といわれている。
天井に四角い杭がささっており、その先には釘の先端が残されているが、これは測量時に測量器をぶら下げたものと考えられている。(解説より)
見学コースの最深部には強制労働で亡くなられた方々を悼む千羽鶴が飾られていました。食料事情が悪く、工法も旧式な人海戦術に頼る中、1日3交代の昼夜兼行で工事は進められました。その結果、栄養失調や発破・落盤事故、自殺、待遇改善を要求しての射殺等で、三百人とも千人とも言われる犠牲者を出したと伝えられています。
検索エンジンなどでこのページに直接来てしまった方。
http://homepage2.nifty.com/nhi/
がホームページです。本当はフレームつきなのです。