微小生物・プランクトンの世界
 
 プランクトンという言葉はよく聞きますが、プランクトンというのは「水面または水中に浮遊(ふゆう)する微細(びさい)な生物」(角川新国語辞典)のこと。
だから、ウニやカニのように子ども時代だけ水中をただよっているのもプランクトンだし、ミジンコのように一生小さいまんまの生き物もプランクトンなのです。
後者のように、もともと小さい生き物のことを、微小生物(びしょうせいぶつ)というよびかたを、ここではしています。

 さて、ここで登場してくる小さな生き物たちにも、植物や動物といった区別があります。
ミカヅキモのように1ミリほどの小さな体でも、光をあびてでんぷんを作り出す(光合成)力を植物の能力として持っています。
だから、地上の植物と同じように、緑色の体をしているのですね。
ところが、この小さな植物たちの中には、水中をせわしなく動き回るものがたくさんいます。
何でこれで植物なんだろう、というようなはげしい動き方をするものもいますが、動くものは動物という見方はここでは当てはまりません。

 その一方で、ミジンコのように動物の仲間は、ちゃんとえさを食べて、ウンチもするのです。
心ぞうがせわしなく動いているのを見ると、「お、生きてるな」と思います。

 ところで、今まで植物だの動物だのと分けて書きましたが、なかにはどっちとも言い切れない生き物も存在します。
ミドリムシという生き物は、体が緑色をしていて光合成をするのですが、赤い眼点(がんてん)という部分で光を感じながら行動することもできるのです。
植物や動物といった区別は人間が勝手(かって)に決めたことであって、あまり意味のないことなのかもしれません。
 
淡水性のプランクトン
ケイソウの仲間
ケイソウ1
ケイソウの身体はケイ素(ガラスのもと)を主成分として作られ、固いガラスのようになっています。光合成をする植物に分類されますが、水草の表面などをはいまわることができます。
ケイソウ2
ケイソウには多くの種類があり,その形から、クチビルケイソウ・タルケイソウ・ハネケイソウ・ジュウジケイソウ等があります。
緑ソウの仲間
ミカヅキモ
三日月の形をした、緑ソウの仲間です。三日月の両はしに吸盤(きゅうばん)みたいなのがあって、かべにへばりつくことができます。
ミカヅキモ
きれいなので、拡大した写真も。このミカヅキモには、針のようにもっと体が細いタイプもあります。
ボルボックス
まん丸の形で、中にも小さなものがいくつか入っています。2本の鞭毛(べんもう)を持った細胞が表面に並んでいて、くるくると水中を回っています。明るい方に集まってきます。
ツヅミモ
鼓のような形をしているので、そのままツヅミモという名前がついています。比較的きれいな水を好むようです。
クンショウモ
1つの細胞から2本のとげが出ています。同じような形をした細胞が集まって、勲章のような形を作っています。本来はもう少し細胞が多く集まります。
イカダモ
4つの細胞でいかだを組むのが普通です。端に来る細胞には2つのとげが出ているのが特徴的です。
せん毛虫の仲間
ツリガネムシ
下にくっついているひものような部分が、くるくるっとバネのように伸びることができます。体をちぢめてから、ビヨーンと伸びてエサをとる姿が、とてもユーモラスです。
開口部には繊毛(せんもう)が生えていて、そこで水流を起こし、エサを体内に取り入れます。
ワムシの仲間
ツボワムシ
水中をせわしなく動き回ります。体の中央部分に胃(い)があって、せっせと上下に動かしている様子が見られます。ワムシにはこの他にもいろいろな種類がいて、魚の稚魚(ちぎょ:生まれたばかりのころ)の大切なえさになっています。
甲殻類(こうかくるい)の仲間
カイミジンコ
2枚の貝に体が守られたミジンコです。水中を泳ぐほか、泥の中にもぐりこんでいることもあります。
ミジンコ
小さな体の中に、目や心臓、腸などがあり、顕微鏡を通してその様子を見ることができます。泳ぐ時に盛んに動かしている手のようなものは、ミジンコの触角になります。

海洋性のプランクトン
海産動物の幼生
ウニの幼生(ようせい)
受精(じゅせい)してから3日目ぐらいでしょうか。プルテウスと呼ばれる時期の写真です。右側の方が口で、中央の丸い部分が胃にあたります。
ウニの幼生(ようせい)
受精(じゅせい)してから20日目ぐらいだと思います。うで(とげのように生えている部分)の数が増えてきました。
ウニにもバフンウニやアカウニのようにいろいろな種類があるのですが、この時期にはもう見分けがつくのだそうです。この写真は、アカウニだったような気がするのですが・・・・
フジツボのノープリウス
磯にいくと群れをなして岩にくっついているフジツボをよく見かけます。貝の仲間のようにも見えますが、カニの親戚にあたります。生まれたばかりのフジツボはミジンコのように水の中を泳ぎ回って生活しています。
カニのゾエア
生まれたばかりのカニの子は、親とはまったく別の形をしています。くちばしや頭にはツノのように見える部分もあります。しっぽを見れば、カニはエビの仲間なんだなあと感じさせてくれます。写真は逆立ちした状態です。
エビのゾエア
小さくても立派なエビに見えます。しっぽの先っぽは骨だけのような感じです。
ゴカイの幼生
左右にある羽毛をパタパタと動かして、水の中を泳ぎます。その動きを見ていると、昆虫のようにも見えてきます。大きくなるにしたがって体が長くなり、海底で生活するようになります。
ユメゴカイの幼生
羊のような顔をしています。羊の耳に見えるところが手のようになっていて、そこを動かしながら水の中を泳ぎます。
二枚貝の子ども
茶色い貝殻の中から、ゆっくりと触手を伸ばしていました。
稚魚1
かなり細長い形をしています。口が動くのですが、目にあたる部分が見当たりませんでした。形からだけで判断すれば、ウナギの仲間のようにも見えます。
稚魚2
目と心臓がはっきりと見えます。生まれたばかりのメダカの子よりも、小さな体をしています。
渦鞭毛藻(うずべんもうそう)の仲間
ヤコウチュウ
波などの刺激を受けると自ら発光します。これが大量発生すると、赤潮の原因になったりもします。
ツノモ
鎧(よろい)のようなカラにおおわれていますが、鞭毛(べんもう)を使ってゆっくりと移動することができます。体に溝があるのも特徴です。
ケイソウの仲間
キートケロスの仲間
植物プランクトンの多くは、これらケイソウ類が占めています。
左右にならんだたくさんの毛が、とてもきれいに見えます。
正体不明な生き物達
海のカイミジンコ
貝殻のような体を持っています。その間から、四方に向けて無数の毛が出ており、その毛をすばやく振動させながら移動しています。
海のナメクジ
貝のように柔らかい体をしていて、形を変化させながら動いていきます。体の中にはなにやら腸のようなものも見えるので、わりと高等な生き物の子どもなのかなという気もします。
海のアメーバ
上の生き物よりももっと体の変化が激しいです。アメーバのようにエサを取り込んで消化するのでしょうか。ゼリーのような体に緑色の部分がとてもきれいです。
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