無学ながら勤勉な昼 〜 弐千弐秒物語 〜
ひょっとすると、十字架にかけられた顔のある特徴が、鏡の一枚一枚に潜んでいるのではないだろうか。ひょっとすると、その顔が命を失い、消えていったのは、神が万人になるためではなかったのか。今夜、夢の迷宮のなかでその顔を見ながら、明日はそれを忘れていることは無くもないのである。
弐千弐秒物語
十一日物語
十三夜物語
半月物語
二十二箇月物語
いかさま師の印の付いたトランプ 〜 稲垣足穂 〜
江美留には、或る連続冒険活劇映画の最初に現れる字幕が念頭を去らなかった。明るいショーウインドウの前をダダイズム張りの影絵になって交錯している群衆を見る時、また夏の夜風に胸元のネクタイが頬を打つ終電車の釣革の下で、そのアートタイトルはーーー襟元にただよう淡いヴァイオレットの香りと一緒にーーーなかなか忘れ難かった。
Taruho の宇宙
Taruho の哲学的体験
Taruho の時代
Taruho の耽美主義
Taruho と賢治
Taruho とダッシュ
初心者のための稲垣足穂お勧め本
稲垣足穂略年譜
図書館は無限であり周期的である 〜 宮沢賢治 〜
カンパネルラが手をあげました。それから四五人手をあげました。ジョバンニも手をあげようとして、急いでそのままやめました。たしかにあれはみんな星だと、いつか雑誌で読んだのでしたが、このごろはジョバンニはまるで毎日教室でもねむく、本を読むひまも読む本もないので、なんだかどんなこともよくわからないという気持ちがするのでした。
きれぎれの風がはこんだ言葉
『春と修羅』 序
『注文の多い料理店』 序
「一九二四、一一、一五発行 新刊書御案内」より
心象スケッチの時空的制約
銀河鉄道のさびしさと幸い
鏡の国の賢治の秘密
「図書館幻想」
「原体剣舞連」
初心者のための宮沢賢治お勧め本
宮沢賢治略年譜
あるファンタジーの結末 〜 倉多江美 〜
今からお話しすることは、僕自身のことなんですが、僕の記憶にないもので、つまり無意識って奴が話していることになるのでしょうが、僕がまだ九月村にいた頃は、両親がいなかったこと、絵の勉強を続けたかったこと、おじさんやおばさん達とかみ合わなくなっていたことで、何となく厭世的になっていたのです。
「本町通り」
「かくの如き!!」
「上を見れば雲下を見れば霧」
「エスの解放」
「宇宙を作るオトコ」
「ジョジョとカーキー姫」
初心者のための倉多江美お勧め本
別冊倉多江美小事典
倉多江美 (くらたえみ)
神奈川県鎌倉市生まれ。`74年、『ちゃお』の「雨の日は魔法」でデビュー。独自のシンプルなタッチで、乾いたユーモアと鋭敏な感受性を描く。代表作は「ジョジョの詩」、「一万十秒物語」、「静粛に、天才只今勉強中!」など。