青森県立美術館コンぺ 弊社提出案です

ご感想、ご意見等お聞かせ願えれば、今後の参考にさせていただきたいと考えます。

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   設計説明書

1) 計画の基本方針

 

  • 縄文の時代の大地を復元し、現代人の英知をその大地に埋め込もうとするこのコンペの思想に共感しました。そして、そこにつくられる建物もまた、現代の最新技術と調和しつつ、長い時間をかけて自然と同化してゆくような建築でありたいと私たちは考えました。
  • ―空間づくりの方針―

      森と水面のゆらぎが演出する静寂な時間がすごせる展示空間>

    草原の上にあって、柔らかなシェルターにつつまれた開放的な創作空間>

    展示の開館時間にとらわれず利用できるレストラン・ホールあるいは図書館>

     人と物、利用者と職員の動線が明確に分けられた平面構成>

    ―配置およびブロック・プランの検討―

     

    縄文ループ・アートサークルとのかかわりを、計画建物を低層化することを前提として、上図の5つのタイプについて検討し、結果として、縄文ループ・アートサークルと積極的にかかわり、エントランスを中心に動線計画もしやすそうな交差型の配置を選択しました。

     この位置は、(既存の)体育館跡と重なることで比較的地盤も安定し、既存インフラのリニューアル利用のについても検討の可能性があり、またその形態は、サークル・広場を囲むゾ―ンとサークル上に浮かぶゾーンとからなるが、三内丸山遺跡で、広場の中央に通路や大型建物をつくり人々の交流の場とした集落の姿をモチーフとしています。

    ―動線計画・ゾーニング−

     配置が決まり、地形を検討すると、斜面におおよそ階層分の高低差がありかつ想定した位置の山側が窪んだようになっていることがわかった。これにより、1階を利用者に公開し、2階に展示品の搬出入口を設けて検収と管理ゾーンとし、建物と森とに囲まれた空間を自然鑑賞庭園とする構想がうかんだ。これにもとづき平面計画を検討すると、図中の全体構成図にみるように、展示品の運搬経路が観客の通路と重なることなく搬入口と直結し、観客は自然鑑賞庭園をみることで自分の位置がわかる明快なプランとなった。さらに、「アレコ」などの大型収蔵品用を除く収蔵庫の大部分をタワー状の3階に上げて、大型エレベーターで展示室と結び、収蔵品の水平移動作業の軽減をはかることにした。

    2) 計画の概要

    ―建物の構成―

     計画された建築は、展示棟、交流棟およびレストラン・ホール棟の3棟からなる。

    ・内部空間は、静と動・光と影の調和された芸術創作活動にふさわしい雰囲気と、四季の

     変化が感じられる開かれた空間を、様々な仕掛けと手法により演出する。

    ・外部空間は、屋上・外壁を緑化し、広場に浮かぶ交流棟は柔らかな曲線と緑青銅版など

     の穏やかな色調を用い、建物全体が時間をかけて自然と同化して行くような建築とする。

     

     レベーターを用いて直結した上で展示ゾーンの両極に配置し、外観上・空間構成上の中

     核とする。また、地震時などの安全を考え、展示棟全体を、地業工と基礎工の中間に

     震工法を用いた耐震構造とする。

    ―省エネルギーに優れた調和のとれた建築、設備、外構計画―

    屋上や外壁の緑化には景観的な理由だけでなく、機能的にも充分な役割を期待する。

     土中の温度は一年を通じて比較的一定し、植物は夏は日射を遮るので、デリケートな温

     湿度環境が求められる収蔵庫・展示室は、この自然の摂理を生かした断熱方法によって、

     温湿度の変動幅を抑え、長期的な維持管理費の低減と良好な作品保存環境の共存を可能

     にするだろう。

     無落雪屋根と単純な大屋根を組み合わせてこれらを解消した。また、必要な部位には、

     専用センサー付きの温水ヒーターにより融雪処理もおこなう。

  • 収蔵庫は変温恒湿型の間接空調方式魔法瓶方式を採用し、屋上・外壁緑化による断熱性の向上とあわせて、省エネルギー効果の高い計画とする。また、土と接する面も含め外周すべて二重構造の躯体とし、ピット内は塗膜防水を施し、万が一の漏水の際にも作品に悪影響がないよう安全な対策を講じる。
  • ―外構計画―

     計画建物に付随した外構としては、縄文ループと連結し、美術品の展示もおこなう回廊・

    コンサートや小劇をおこなう屋外劇場などを考えた。また、サービス園路は傾斜面上では洞門や地下道にして、積雪と景観上の対策をすることを望みたい。

    ―バリアフリー−

     利用者のためのゾーンは1階にあつめて、床に段差の無いつくりとした。また、他階や地下通路への移動には、スロープとエレベーターを主に使い、ハンデキャップ者と健常者の通路を分けない計画とした。

     福祉施設設計監理の経験から、多目的トイレ身障者用便所の位置は、各便所の使用しやすく目にとまりやすい場所とした。

    ―主体構造―

  • 鉄筋コンクリート造  一部鉄骨造 プレストレスコンクリート梁

    基礎・地業 PHC杭 (展示棟は免震構造とする)

  • ―主な設備―

     空調方式 個別方式単一ダクト方式、FCU方式

    給排水衛生 給水/上水直結 給湯/中央式(ガス)個別式電気) 排水/屋内合流

     電気 受電/336.6KV 変圧器/1400KVA8台 非常用電源/6600V375KVA

     防災 消火/屋内消火栓、屋外消火栓、ハロゲン化物消火  排煙/自然排煙

     昇降機 乗用EV750kg(30m/分)3台 人荷用ELV3000kg(30m/分)2

     避難 12階出入口および階段

    ―展示室の環境―

     室の明るさ/70150lux +局部照明  

     照明方法/全体照明(ダウンライト・間接) スポットライトによる局部照明

          自然光を紫外線をカットしたうえで併用

     光源の種類/ハロゲンランプ(熱線カット)

     温度・湿度/夏季 26℃、55%  冬季 20℃、60

     

    3)主要部分仕上げ表並びに概算工事費

    ―主要部分仕上げ表―

     外壁/杉板本実型枠コンクリート打ち放しの上、高耐候性フッ素樹脂クリア塗装

     開口部/アルミサッシュ焼付塗装 一部スチールサッシュグラファイトペイント

         アルミカーテンウォール

     展示室/天井木製下地PB18o張、目地板300o 手垢止めクリア塗装一部クロス貼

         壁コンパネ12.5oPB9.5oジョイント工法、ガラスクロスAEP

    床均しモルタル金コテ押え、タイルカーペット15o敷込

     収蔵庫/天井・壁スプルス

         床かばフローリング(木下地)

    ―概算工事費―

     地業工事     54,000

     建築工事    690,000

     電気設備工事   96,000

     機械設備工事  300,000

     消費税      60,000

       (合計    120億円 )


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