|
総選挙にあたって、各政党スタッフならびに候補者諸氏への要望 簡潔・明瞭でインパクトのある政策案マニフェストを! |
|
|---|---|
日本経済再生政策提言フォーラム 理事長 加瀬英明 (国際問題評論家) 会長 丹羽 春喜 |
|
|
拝啓、政党スタッフならびに候補者各位殿 今まさに、各位におかれましては、総選挙をむかえ、有権者への政策アッピールに、鋭意、努力されているところだと存じます。ただ、各位も、実際にはご理解くださっていることと存じますが、郵政改革の賛否といったことは、現下のわが国にとっての最重要問題であるとはとうてい言えませんし、わが国民の大多数もそのように感じているようです。 なんといっても、現在のわが国にとっての最も差し迫って重大な課題は、膨大な政府負債の累積で破綻しきっている国家財政を、国民に負担をかけることなしに再建し、経済を不況・停滞の状況から脱却させてわが国をたくましい興隆軌道に乗せ、年金制度などを中心とする社会保障システムを充実・整備し、そして、防衛力を拡充して外国からのあなどりをうけることのないようにするということであるはずです。国民(庶民)も、それを強く望んでおります。 もちろん、各位のお手元には、各方面より、様々な政策提案が寄せられてきていることと思います。しかし、総じて言いますと、あまりにも多項目におよぶ総花的な政策案は、いずれの政党の党員・党友たちにも、一般の国民にも、まったくアッピールしえなくなってしまっているのが、現状です。 したがって、各位におかれましては、今回の総選挙では、上記のような現在のわが国にとっての「最も重大な課題」の達成のための、現実的に実施可能であって、しかも、決定的に有効な方策ということに焦点をしぼって、下記の「500兆円計画」のような簡潔・明瞭でインパクトのある基本政策のマニフェストを、各党の党員・党友ならびに全国民に、声を大にしてアッピールしていただかねばならないと存じます。いまや、わが全国民が、そして、全世界が、それを熱望しているのです。
500兆円計画マニフェスト ━━ 財政再建と「右肩上がり」高度成長経済および防衛力整備の実現へ ━━
(1) 税金でも国債でもなく、また紙幣を刷りまくるわけでもなく、国民にはま ったく負担をかけない方式で、500兆円の新規の追加的な国家財政財源を確保 して、わが国の財政を再建し、経済を不況・停滞から回復させて逞しい「右肩 上がり」の成長軌道に乗せることを、政策の基本とするべきである。〔注1〕
(2) 上記の新規財源500兆円のうち300兆円を用いて、現在の国債発行残高 626兆円(平成17年3月末現在の残高)のうち約半分300兆円を、ここ1〜2年 のあいだに償還し、下記(3)の政策実施による経済成長の回復にともなう歳 入の大幅な増加ともあいまって、わが国家財政を根本的に再建する。〔注2〕
(3) 現在、わが国の経済では、生産能力の余裕は十二分にあり、企業は需要に 応じてきわめて敏速・的確に商品を供給しうる能力を持っている。そのように、 せっかく生産能力の余裕が十二分にあるにもかかわらず、総需要の不足のゆえ に、巨大なデフレ・ギャップの発生という形で、年々、400兆円もの潜在実質 GDPが、実現されえずに空しく失われているのが現状である。 過去四半世紀 のあいだに、このようにして、実に総額5000兆円(1990年価格評価の実質値) もの潜在実質GDPが失われてしまったのである(官僚たちは、このことを秘匿し てきた)。これこそが、わが国の経済の弱体化と国民の経済的苦しみの根本原因 である。したがって、上記の500兆円の追加的な新規財政財源のうちの200兆 円程度を3〜5年間に投入して、大々的な総需要拡大政策を実施し、わが国の 経済を一挙に再生・再興させることが必要である。このことは、きわめて簡単・ 確実、かつ、安全・容易にできることである。そして、このような政策をさら に延長すれば、たとえば、年率5パーセント以上の経済成長率を10年ぐらい 持続することも、なんらの困難なく可能となろう。 生産能力の余裕が十二分に あるのであるから、物価安定の下での高度経済成長の実現という、まさに理想 的な状況を、わが国民は享受しうるのである。
(4) 言うまでもなく、上記(3)の総需要拡大政策は、確実に「有効需要」(生 産されたモノやサービスを実際に買う需要)を増加させることになりうるか、それ とも、同じく確実に国民の「所得」を増やすことになるような財政政策支出と して実施されるべきである。この意味で、自然環境の改善のための公共投資や 防衛力整備のための支出といった有効需要支出を増やすとともに、国民への給 付政策、年金など社会保障の充実・確保、といった政策に力点が置かれるべき である。したがって、このような政策運営が行なわれるようになれば、国民は 年金システムの将来などを心配しなくてもよくなる。そして、(3)の施策によ る経済繁栄ともあいまって、わが国の人口は、再び増加しうるようになるであ ろう。
(5) すなわち、現在のわが国のごとく、生産能力の余裕が十二分にあるような 状況の場合には、防衛支出の増加は、むしろ、経済の繁栄に役立ち、国民の生 活水準の向上をもたらすのである。 (6) 上記のような経済の回復によって、いわゆる不良債権・不良資産の大部分 は、優良債権・優良資産に一変しうる。
(7) 上記のごとく、これまでの四半世紀、わが国の総需要政策はきわめて不十 分──というよりは、マイナス方向への暴走──であった。その結果、上述の ごとく、国民も政党も国会議員も知らないあいだに、わが国は、5000兆円とい う超膨大な潜在実質GDPを空しく失ってしまったのである。この苦い経験を 反省するならば、どうしても、総需要政策(上記で提言したような政策をも含 めて) の不十分や、上方あるいは下方への暴走を防止するための「歯止め」が要る。 この「歯止め」は、デフレ・ギャップやインフレ・ギャップを常にモニターし つつ(これまで、わが政府はそれを怠ってきた)、それに立脚して年々の総需要政策 を合理的に国会で審議・決定するという制度、すなわち、いわゆる「国民経済 予算」の制度を確立することによって行なわれるべきである。「市場経済」にこ の「国民経済予算」の方式を結び合わせた制度こそが、人智のおよぶかぎり、 最善の経済システムなのである。 一般庶民に対する経済政策的アッピールとしては、簡潔に、 @ 国民にまったく負担をかけない新規財政財源を数百兆円確保! A 国の負債の大量償還! 国債残高を半減! B 5年間200兆円を投入、年率5パーセント以上の経済成長率を10年! C 年金アップ! 社会保障の画期的充実! 防衛力の拡充! D デフレやインフレを防ぐ真の「歯止め」の確立! といったことを、うたっておけばよいであろう。 〔注1〕 500兆円の新規財源の調達方式について質問を受けたときには、 国(政府)がきわめて巨額(事実上は無限)に所有している「無形金 融資産」のうちの550兆円ぶんを、50兆円値引きし、500兆円の代 価で日銀に売ることによって調達することにするが、そうすることに よって、日銀の資産内容もいちじるしく改善され、わが国の金融シス テムや信用秩序を確固としたものとすることにも役立つと、答えれば よいであろう。その「無形金融資産」とは何かと尋ねられた場合には、 「国(政府)の貨幣発行特権」であると答えればよい。法的根拠を問 われた場合は、基本的には「通貨の単位および貨幣の発行等に関する 法律」(昭和62年、法律第42号)第4条、および、「日銀法」第38条
であると答えればよい。 〔注2〕 国債の大量償還は、過剰流動性現象を惹起するおそれがあるが、 それを回避するためには、政府が、円高の防止・是正をもかねて、あ らかじめ、米国など外国の公債を大量に購入しておき、その外国公債 との等価交換で、国内の投資家から日本政府発行の国債を政府の手元 に回収する(国内投資家には代償として外国公債を渡す)という方式 を、適宜、併用すればよいであろう。わが国の経済が、上述のような 政策の断行によって急速に回復し、高度成長軌道に乗りはじめれば、 外国の投資家は競ってわが国に投資しようとするようになり、海外か ら、きわめて大量の資金がわが国に流入しはじめ、そのことが非常に 大きな円高要因になる惧れもあるが、わが政府が上記のような国債 償還方式を実施すれば、外国資金の大量流入による円高圧力に打ち勝 って、むしろ、かなりの円安をもたらすことが可能であり、そのこと によって、わが国は「産業空洞化」の悪夢から解放されうることにな
|
|
| 以上 | |
丹羽春喜日本経済10%成長論 |