Date: Fri, 19 Dec 2003
どうも〜
@月@日マルチリード奏者野本和浩の通夜にいってきました。彼の歩んできた1980年から90年代初頭までは、わたしの歩みとかなりかぶるところがあって、通夜の席はまるで同窓会。大学時代以来の友人からバンドの仲間まで・・・。通夜とか葬式ではいつも大泣きしてしまうくせがあるのだけれど、なんだか、あまりのなつかしい顔、顔、顔に、まるで打ち上げの席のように盛り上がってしまいました。この数年野本にあっていなかった間に、彼は奥さんをもらって・・・。この日はじめてのもっちゃんの奥さんに会ったのですが、なんだかほっとしたような気持ちになりました。しっかりとした目線の本当に素敵な女性でした。彼女に見取られたんなら幸せだったに違いない。のもっちゃん、安らかにね。あの世でうまいもんでも食って、うまい酒呑んで、ドルフィーのライブでも見て、まったりしていてください。いつかそのうち、オレも顔だすからさ。当分先のつもりだけど。
明日は法政大学でANODEです。月までも火星までも、あの世までも飛んでいくような演奏をするつもりです。
大友良英
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ANODE詳細
http://www.callithump.info/
JAMJAM日記「訃報です」
Date: Tue, 16 Dec 2003
訃報です。
サックスの野本和浩が、今朝あの世にいってしまいました。オレのひとつ下だったはずだから43歳かな。ここのとこ癌で闘病が続いているという噂を聞いたのが一昨日。トロンボーンの大原裕の訃報を受けた時のことです。気になって、野本和浩ホームページにある日記やら、楽器コレクションを見ている最中に、突然電話があって彼の死を知りました。日記には彼の病状(癌)のことが彼らしい口調で書かれていて・・・。
http://www.h5.dion.ne.jp/~catn/
しかし、続くなあ・・・。
野本ちゃんとはアマチュアバンド時代からの古い友人で、彼がはじめてサックスを買いにいくときオレも一緒でした。20年以上も前のこと。それからコントーションズの真似事を一緒にやったり、荻窪のグッドマンで即興のライブをやったり。そうだ、彼とはバイトもずいぶん一緒にしました。一番長かったのは社交ダンスのフロア設営の仕事で、これは1980年から1991〜2年まで断続的に。83〜5年には麻布十番にあった学習塾で一緒に小学生相手の先生なんかもやったなあ。あはは、今考えると、ひどい学習塾だ。大学時代の民族音楽のゼミも一緒(ただし2人とも学部ちがいのもぐりの生徒)。楽しかったなあ。で、後にはヒカシューで一緒になったり、初期GROUND-ZEROにゲストで入ってもらったり。でもこの数年は、オレの演奏する場が少し変わってしまったせいもあって、会ってなかった。最後に会ったのはいつだろ。彼の日記には、ほんのちょっとだけど、オレが音楽のことをぐだぐだ文章にしていることにも触れていて、彼そういうの嫌いだったからきっとオレにもひとこと文句言いたかったんじゃないかな(苦笑
ま、文句は何十年かあとにゆっくり聞くからさ。安らかにね。
通夜は17日。告別式は18日です。この日記を読んでいる方で野本ちゃんの古い友人知人がいましたら遠慮なく連絡ください。会場お伝えします。
大友良英
otomojamjam@yahoo.co.jp
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JAMJAM日記12月号外
Date: Thu, 4 Dec 2003
JAMJAM日記12月号外 ANODE他
こんにちはお元気ですか。
わたしは秋の海外公演の季節を終え、時差ぼけがやっと直ってきたところです。海外ツアーのやりすぎでわるくなっていた首から腕の不調(肩の亜脱臼と、頚椎のヘルニア)も、治療をつづけてどうにか良くなってきました。そんなわけで、いよいよANODEの国内ツアーに向けて、今日から本格的に楽器の準備選定にかかっています。(準備自体は企画のキャロサンプの野田氏とともに会場の下見を今年の夏からすでにやっていて、各会場の音響にあわせて、ステージや音響の設計をすすめています)
ANODEはわたしがが現在進行しているプロジェクトの中でも最も実験的な作品のひとつです。、2001年にTZADIKからCDがリリースされ、2002年の8月に札幌市で全曲演奏の世界初演が行われました。もともとライブを想定してつくられた作品ですが、参加人数の多さや、会場選定の難しさもあって、それ以降は演奏機会のないまま今日にいたっています。 正直なかなか演奏する機会をもつのが難しい作品でもあるので(今回も半年以上前から準備をすすめなければ、到底実現できないものでした)機会ありましたらぜひ足を運んでみてください。
各会場では演奏家が円形に聴衆をとりかこむように配置します。PAは使わず、それぞれの音は、その演奏者の位置から発せられます。前半はきわめて静かな作品を、後半は轟音の作品を演奏、後半では、立ち居地を自由にかえたりしながら聴いてみてください。様々な方向から聴こえてくる遠近感ある多様な音色の響きあいを実際の空間の中で経験する中で、結果的には誰一人として同じ音を聴くことなく、聴き手自身の判断で音を経験することが出来るような音楽になればいいなと思っています。可聴範囲を超えた音群が相互に共鳴したり反響したり、化学反応のように変調したりしながら刻々と様相を変えていく様子は、聴き手の位置によってもまったくことなる響きをもたらすことでしょう。そういった意味でANODEは、通常の音楽的なストーリーを楽しむのではなく、音そのものの肌触りから生まれるなにかに着目した作品でもあります。温泉にでもつかるみたいに、様々な音の響きの中に体をゆだねるもよし、積極的になにかを発見するもよし、聴き方は自由・・・というか、私自身も演奏すると同時に、一聴き手として今回の公演を楽しみにしています。
演奏:大友良英(作曲、ギター)、杉本拓(ギター)、西陽子(プリペアード十七絃箏)、秋山徹次(ターンテーブル)、
Sachiko M(サインウェイヴス )、芳垣安洋(Perc、ドラムス)、一楽儀光(Perc、ドラムス)、
植村昌弘(Perc、ドラムス)、イトケン(Perc、ドラムス)、高良久美子(ヴィブラフォン、Perc)、
恵良真理(Perc、クロテイル)
山口ではこれに加え前半のセットで地元のパーカッション奏者数名が参加、客席上方の2階3階より演奏します。
山口
12月8日(月)<大友良英SOLO>
12月9日(火)<ANODE>
at 山口情報芸術センター(YCAM)
山口市中園町7-7 tel: 083-901-2222
19:30 開場/20:00 開演 <全席自由>
料金:各日2000円/2日共通券3000円/エニー会員等割引
各日1500円
前売券取り扱い:山口情報芸術センターチケットカウンター
ローソンチケット tel: 0570-06-3006 他
チケット予約:山口情報芸術センター tel: 083-920-6111
[ 11月1日までは9:00~17:00
(土日祝日を除く)、11月以降は10:00~19:00 ]
企画制作/主催/問い合わせ:山口情報芸術センター
tel: 083-901-2222 fax: 083-901-2216 e-mail:
info@ycam.jp http://www.ycam.jp/
京都
12月10日(水)
at
京都芸術劇場 春秋座〈舞台上舞台〉(京都造形芸術大学内)
京都市左京区北白川瓜生山2-116 tel: 075-791-8240
18:30 開場(18:00 受付開始)/19:00 開演 <全席自由>
料金:前売3000円(一般 )2500円 (学生)/
当日3500円(一般 )3000円(学生)
チケット予約/京都造形芸術大学 舞台芸術センター事務所
tel: 075-791-8240 fax: 075-791-9438 e-mail:
info@k-pac.org
企画制作/主催 FMNサウンドファクトリー
ここでは、巨大な舞台の上にミュージシャンも観客もすべて乗せ、演奏します。
名古屋
12月11日(木)
at
愛知県芸術劇場中リハーサル室(愛知芸術文化センター地下2階)名古屋市東区東桜1-13-2
18:00 開場/19:00 開演
料金:前売4000円/当日4500円 <全席自由>
前売券取り扱い:チケットぴあ tel: 052-320-9999
前売券取り扱い/チケット予約:TOKUZO tel: 052-733-3709
問い合わせ:tel: 052-733-3709(TOKUZO)、0572-22-1738(加藤)
企画制作/主催:ANODE名古屋公演実行委員会
東京
12月20日(土)
at
法政大学学生会館大ホール 東京都千代田区富士見2-17-1
法政大学市ヶ谷キャンパス内
18:00開場/19:00開演 カンパ:3000円 <全席自由>
問い合わせ:法政大学事業委員会ROCKS→OFF
tel: 03-3264-9470 http://www.h2.dion.ne.jp/~rocksoff/
企画制作/主催:法政大学事業委員会ROCKS→OFF+キャロサンプ
ANODE公演スケジュール詳細は以下のページで見れます
http://www.callithump.info/anode_schedule.html
http://www.callithump.info/
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え〜と他にもいくつかあるGIGをピックアップします
12月14日(日)東京「新宿ピットイン」
大友良英、ビル・ラズウェル、芳垣安洋
12月15日(月)東京「新宿ピットイン」
大友良英、ビル・ラズウェル、芳垣安洋
ゲスト:菊地成孔、勝井祐二
どちらも19:30開場、20:00開演 前売り5500円 当日6000円
問い合わせ新宿PITINN 0-3-3354-2024 http://www.pit-inn.com/
これどちらもCD「SOUP/大友良英、ビル・ラズウェル、芳垣安洋」の発売を記念したライブです。ANODEとは対照的に、もうストレートでハードなジャズロックといってもいいような音楽です。ビルとはライブでは初共演になります。まだチケットありますのでお早めに。
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12月16日(火)東京「新宿ピットイン」
Assif Tsahar(テナー・サックス)、Tatsuya
Nakatani(パーカッション)、
菊地雅晃(コントラバス、エレクトロニクス)、宇波拓(コンピュータ)、
大友良英(ギター)
19:00開場、19:30開演 料金3000円
問い合わせ新宿PITINN 0-3-3354-2024 http://www.pit-inn.com/
同じくPITINNでのライブですが、こちらはビルの日とはうってかわってNY、ボストンの音響、フリーミュージックシーンで注目を集める日本人ドラマーのTatsuyaNakataniと、彼のパートナーで、ここのところ欧州のフリージャズシーンで大きな注目をあつめるテナーサックスのAssif
Tsaharとの共演で、わたしは今からこの日を非常に楽しみにしています。
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いくつか新作CDも出ています
●ONJQ/Tails Out (DIW)
●大友良英&竹村ノブカズ/turntables & computers (Weather)
●マルタンテトロ&大友良英 3インチ3枚組BOX
●Amplify02 Box set (erstwhile)・・・これすごいですよ。
●大友良英、パクジェチュン&ミヨン/Loos
Community (improvised music from japan)
韓国録音盤、SachikoM、ギュンターミュラー 田中悠美子がゲスト参加、これも非常に気にいった出来です。
●大友良英、ビル・ラズウェル、芳垣安洋/SOUP(P-ヴァイン)
●サントラ「「アイデン&ティティ」(UKプロジェクト)
ちょっとリリースラッシュですが、よろしくお願いします〜
Improvised Music from japanの通販サイトでも購入できます
http://www.japanimprov.com/cdshop/index.html
http://www.japanimprov.com/cdshop/search.cgi?file=A.yotomo
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ひさびさthe"blue" band のコンサートです。
特設の「P3カフェ」でドリンクや食事を楽しみながらどうぞ。
blueの監督、超音楽ファンでもある安藤尋監督の初DJや、
ボンボの演奏もすっかり板についてきた原作者魚喃キリコの演奏もお楽しみください。
2004年1月24日(土)「P3 cafe night」 the "blue band"
出演:the "blue"
band=大友良英(g)、栗原正己(リコーダー)、
江藤直子(el-p key)、
西村雄介(b)、芳垣安洋(ds)、 魚喃キリコ(ボンボ)
オープニングDJ:安藤尋(映画「blue」監督)
会 場:アサヒスクエアA(アサヒスーパードライホール4F)
カフェオープン19:00時 ライブ開演20:00時 2500円
浅草駅より徒歩2分 tel. 03-5608-5391(当日のみ)
問合せ:P3 art and environment tel. 03-3353-6866 e-mail:
maru@p3.org http://p3.org/japanese/index.html
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田口トモロヲ監督 宮藤官九郎脚本 みうらじゅん原作の映画「アイデン&ティティ」がもうじき公開されます。
音楽は劇中歌を白井良明、神様の音楽をエンケン、劇伴をわたしが担当、
CDも同名タイトルでUKプロジェクトより12月10日に発売になります。よろしくお願いします〜。
http://www.iden-tity.com/
「アイデン&ティティ」公開劇場
●北海道
[札幌]シアターキノ 1月中旬公開
[旭川]ディノスシネマズ旭川 1月下旬公開
●東北
[仙台]仙台フォーラム 1月下旬公開
[山形]山形フォーラム 12月下旬公開
●関東・甲信越
[東京]シネセゾン渋谷 12月中旬公開
[東京]吉祥寺バウスシアター 12月中旬公開
[東京]横浜シネマソサエティ 12月中旬公開
[新潟]シネウインド 1月下旬公開
●中部・北陸
[名古屋]シネプラザ 12月下旬公開
[石川]金沢シネモンド 2月公開
●近畿
[大阪]テアトル梅田 12月下旬公開
[大阪]シネフェスタ4 12月下旬公開
[神戸]アサヒシネマ 12月下旬公開
[京都]みなみ会館 1月下旬公開
●中国・四国
[広島]シネツイン 1月下旬公開
●九州
[福岡]シネテリエ天神 12月下旬公開
[熊本]DENKIKAN 1月下旬公開
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最後まで読んでくださった皆さんにこっそり告知を。
NHK教育の「ドレミのテレビ」の第15回”まわる”の回で短いターンテーブルソロを演奏してます。
放映は
12/8(月)午前9:00〜9:15
10(水)午前9:30〜9:45
15(月)午前9:00〜9:15
17(水)午前9:30〜9:45
2週にわたって同じものが4回放送になりま〜す。
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JAMJAM日記緊急号外
Date: Sat, 8 Nov 2003
どうも〜大友です。
実は昨晩東京のスターパインズカフェでケベックの映像作家ピエール・へベールとアメリカ西海岸の音楽家で親友でもあるボブ・オスタータグのプロジェクト「科学とガラクタのあいだ、between science and gaebage」というライブがあって、ぶらりと見にいったのですが、もうあまりにも素晴らしくて・・・・。言葉にならないくらい本当に感動しました。今年見たあらゆるパフォーマンスの中でも白眉って言ってもいいすぎではないくらい。まだ、東京以外ではいくつか公演あるので、近くの方は、だまされたと思って見に行ったほうがいいですよ・
・・・といいたくて号外のメールしました〜。
特に映像やアニメの創作にかかわっていたり、コンピュータを使って即興的な映像と音のコラボレーションなんかを考えている人には絶対におすすめです。東京公演は残念ながらもうありませんが、それでも新幹線で名古屋まで行って見ても絶対に損はないと思います。そのくらいすばらしかったです〜。
ボブは70年代のテープの時代からサンプリングと政治に関わる様々な作品を作っていて、わたしがもっとも影響を受けた人の一人です。特に80年代初頭の諸作品のインパクトは大きかった。90年代は世界各地でコラボレートをして日本でも何公演がDUOで回ったので、記憶されている方もいるかと思います。ピエールは今回初対面ですが、共通の友人がいて、互いのことはよく聞かされていました。ちなみにその共通の友人はもうすぐに来日するマルタン・テトロです。(余談ですがフェダーで虹釜さんがマルタンなんかのことを”へっぽこトロニカ”なんて命名していて大爆笑しました)即興で映画ともアニメともいえる映像を作り出してく彼のリヴィングシネマも、ややへっぽこトロニカ的要素がはいりつつ、しかし深く深く感動させるような何かがあるところは、どこかマルタンに良く似ています。
一応「科学とガラクタのあいだ」今後のスケジュールを今日の夜が大阪です
11月8日 大阪、築港赤レンガ倉庫 サウンドアートスタジオ
06-6599-0171(要電話予約)19時開演 2500円
11月11日 愛知県芸術劇場小ホール(愛知芸文地下1階)
19時開演 前売り2500円 当日3000円 052-971-5511
http://www.aac.pref.aichi.jp/bunjyo/jishyu/2003/mc10/
11月13日 札幌ヤマハアベニューホール
問い合わせNMA 011-742-3458 19時開演 前売り3800円 当日4300円
http://homepage2.nifty.com/nma/info/livingcinema.htm
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以下はこの作品ではありませんが、関連イベントでボブとピエールの出るイベントです
11月12日 中京大豊田キャンパス 情報科学部メディア棟1F
多目的スタジオ
リビングシネマの方法についてレクチャー&デモンストレーション
入場無料 18時30分開演 問い合わせ nexus6@ca2.so-net.ne.jp
11月14日ボブオスタータグセッション
新宿PITINN 03-3354-2024 http://www.pit-inn.com
11月18日 ピエールへベール映像作品上映会&トーク
カナダ大使館シアター
入場無料 03-5412-6200(要予約)18時30分開演
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え〜さらに以下はなんの関係もなくわたしの出るライブの告知です
*朋友へっぽこトロニカのマルタン・テトロが来日します。
東京公演は1回のみ、11月11日六本木スーパーデラックスにて。
出演はマルタン・テトロー、ジアン・ラブロッセ、
フィラメント:Sachiko M、大友良英 、竹村ノブカズ
詳細はHEADZに問い合わせるか、ホームページを参照ください
http://www.faderbyheadz.com/
HEADZ 電話 03-3770-5721
11月9日に久々に東京でギターソロをやります。
会場は西荻ビーンスパーク(03-3395-9299)
前売り2000円 当日2500円
7時開演で他に蛍光灯楽器のオプトロンを演奏するオフサイトのオーナーでもある伊東篤宏さんなんかが出るようです。
よろしくです〜
Date: Sat, 1 Nov 2003
どうも〜
大友ですまたまたご無沙汰してしまいました〜
お元気ですか〜
実は昨日ニューヨークのトニックでマルタン・テトロとライブでそのときに2人のNY在住の方からJAMJAMを読んでるっていわれて、急に思い出してこうして書いてる次第です。
前回たしか9月末のイタリアまで書いたと思うのですがそのあとはソウル、フランクフルト、ベルリン、エーテボリ、東京、バンクーバー、シアトル、ウィニペグ(もう雪でした)、トロント、ケベック、モントリオールとまわって、今はNY,で、このあとはボストン、東京、そしてリバプール・・・・・過酷なツアーと度重なるエコノミークラスの長距離フライトがたたって、とうとう頚椎をやられて左腕が痛みとともにしびれてしまってます・・・・う〜ん、こまったもんだ。今度もどったら本格的に治療をしなくては・・・もう体は若くないんすね〜、最近髪の毛のほうもね、少なくなりだしてるし(しょぼ〜ん
え〜、ベルリンの旧東側プレンツアウアーベルグ周辺の音楽シーンがめちゃくちゃ面白くて、おまけに昔はたいして美味い店のなっかったベルリンに沢山おいしいレストランができて今回はもい一発でベルリンが大好きになってしまいました。来年はここに2〜3ヶ月はいることになりそうです。
ところでトニックではツアー中の日本のバンドExiasと一緒になったり、地下ではターンテーブルのToshio
Kajiwaraが毎週やってる企画を見たり(これ、とてもいい感じですごいおもしろそう)あとは広島で共演したことある松崎くんが今NYにいて、きてくれたりでちょっとした日本人コミュニティみたいでした。なにより驚いたのはなんと戸川純さんがひょっこり来たこと。まさかいるとは思わなかった。もうびっくり。彼女とはいろいろここには絶対書けないような裏話やら、ゴシップの話でもりあがりました〜。なにより彼女がとっても元気そうなんで、ちょっとうれしくなりました。
さてさて、ここのとこさんざん書いてきたケベックのターンテーブル奏者マルタン・テトロですが今も彼といっしょにチャイナタウンでベトナム料理をたべてリトルイタリーでお茶してたところです。彼のことは、音楽もですが、生き方も、人間も、そして「顔」も好きなんですよね〜。ツアーしてても実に気持ちがいいし、楽しい。で、彼、今月日本にきます。
東京は一本だけ
11月11日(火)六本木の「スーパー・デラックス」でマルタン・テトロー、ジアン・ラブロッセ、フィラメント:Sachiko M、大友良英 、竹村ノブカズって編成で、多分いろいろなバリエーションでやることになると思います。え〜と、このときに、マルタンとわたしの3インチミニCD3枚組みボックスセットや竹村、大友の新作「ターンテーブルズ&コンピューター」も出る予定です。
問い合わせはHEADZ 03-37705721 まで
関西方面の方は京都アンデパンダンや大阪ブリッジでも11月後半にコンサートあるはずですので情報誌等チェックしてみてください。独特の音楽が聴けるはずです。
それからONJQの新作「Tails
Out」もDIWから今月末に出ます。おそらく現メンバーでのラストレコーディングになります。レコ発は2月6,7日にPITINN今後はサックスに菊地成孔が出たり入ったりしつつ日本では敬愛する巨匠アルフレッドハルトが、欧州公演ではやはり大好きなマツグスタフソンが入ってくれてさらには随時ゲストもはいりつつONJQはクインテットと名乗りながら時に5人ではない編成で、崩壊と更新を繰り返していく予定です。まずは本作を聞いてみてください。かなり変化してきているのがわかるはずですし、なにより、いい作品になったと自信を持っていえる作品です。
もうひとつ12月上旬のビル・ラズウェル、芳垣安洋とのトリオ「SOUP」のファーストアルバムがP-ヴァインから出ます。エディットはわたし、ミックスはビル。これはもうかなりストレートなロックギターアルバムといってもいい内容です。ここまでストレートにギターをひいたアルバムはこれが初めてかもしれません。DCPRGをやめて、わたしのギンギンしたギターが聴けなくて・・・といってくれたごくごく一部のみなさん、ここで充分聴けますので、ぜひいらしてくださいね〜。
レコ発ライブは12月14日(日)15日(月)「新宿ピットイン」にて大友良英、ビル・ラズウェル、芳垣安洋、15日のみゲスト菊地成孔、勝井祐二
PITINNではこの翌日12月16日にNYの若手フリージャズサックスで今欧州でもっとも注目されているAssif
Tsaharと、ボストンの即興シーンで注目を集め、現在はNYに拠点をうつしたパーカッションのTatsuya
Nakataniの日本での初コンサートがあります。これ、実はすごい楽しみにしています。なにしろ中谷さんはここのところ注目を集めるボストンシーンでも傑出した存在だった人で、しかも今はNYにうつって、さらに次の方向を模索しているところです。おまけに昨日はじめて会って話しをしたら、なんとまだ日本にいた80年代に、ナスノミツルといっしょにバンドをやってったそうで、そんなわけで皆さん、ぜひぜひ来て見てください。共演はほかにコントラバスの菊地雅晃それから、フリージャズとは初共演の宇波拓、それに私です。
それから現在FilamnetBOXの製作が進行中です。SachikoMが今頃東京でこれまでの膨大なライブ録音から選曲作業をしているところでさらにスタジオでの新録も加えて数枚組のBOXになる予定です。すべて未発表の作品で、この中に収録予定の2000年にブリュッセルでやったライブが特にわたしのお気に入りです。発売は来年初頭、京都の敬愛する石橋さんがやってるFMNサウンドファクトリーから出ます〜。おたのしみに。
ほかにも東京、名古屋、京都、山口でANODEのコンサートがありますが詳細はまたメールします
あ、そうそうJAMJAM日記の配信が1ヶ月とまっているあいだに実はweb-cri.comという現代音楽系の批評家があつまって運営しているページに10月に東京でやったリュック・フェラーリとのコンサートをJAMJAM風に辛口、甘口あわせてインサイドレポートしました。ぜひぜひ読んでみてください。
http://www.web-cri.com/
web-cri.comのinside reportのページの「古いレコード棚から救出されたアーカイヴ」(JAMJAM日記 リュック・フェラーリ特別編)で読むことできます。
レクチャー好きの人にはこんなのも
11月19日(水)東京、渋谷「アップリンク・ファクトリー」午後7時30分開場、
『UNKNOWNMIX RETURNS Vol. 2』
佐々木敦
ゲスト:大友良英 2,500円(1ドリンク付き)
11月28日(金)京都「京都精華大学」午後6時30分〜8時30分
『音楽表現講座〜音と映像の作用、反作用』
大友良英のつくる映画音楽
5日(金)京都「京都精華大学」午後6時30分〜8時30分
『音楽表現講座〜音と映像の作用、反作用』
対談:大友良英 vs 岸野雄一
今日はひさびさのオフで、これから、昨年一緒に過酷なターンテーブルヘルイギリスツアーをこなした朋友マルタンテトロとNYのターンテーブル奏者マリーナ・ローゼンフィールドとともに日本食屋にいって同窓会をやりま〜す。
ではでは〜
大友良英
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追伸
あ、そうそう、地味なこというようですが、みんな今回は選挙にいきましょうね〜入れたい奴なんていないのはわかってるけど戦争に口で反対した人たち(デモも含めて)は実際に自分の意見を表明できる投票で、なんらかの意思をしめすべきだ・・・と、わたしは思っています。実際にニュースで戦争の映像が流れているときに「反対」をいうの以上に、今この時期にそうした意思を継続することのほうが、はるかに大変だとは思います。でもだからわたしは「戦争と日常と」という文章を3月に書いたのです。こういうことは戦争で盛り上がったときだけじゃなくてこうした毎日のなかでも継続されるべきだとわたしは考えています。戦争に賛成した政党が大勝してしまえば、日本の意見としてブッシュに賛成したことになっちゃうわけですから。入れたい人がいなくてもそうした政党を大勝させないために、あなたの1票のつかい道を考えてください。いままで選挙にいってない膨大な人たちの浮動票がうごけば、なんらかの力になるばずです。
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Date: Wed, 17 Sep 2003
今度はパリのシャルルドゴール空港で4時間のトランジットの合間にこれを書いてます。
いつもツアーではポケットに文庫本をもって行きますか、今回のツアーで持ってきたのは4冊。養老先生の「バカの壁」・・・なんかいつもの文体とちがって威勢が良くて、まるで話を聞いてるよう。そのはずで、じゃべりを原稿におこしたものらしい。ふひふひ言いながらあっというまに読んでしまいました。しかし、ここにでていることは考えさせられることが多かった。次は水木しげるの「妖怪になりたい」。水木さんは漫画も大好きですが、独特の味わいのあるエッセイも好き。なぜかエッセイを読むと”ふはっ”と山本精一を思い出します。空気感が似てるのかな。それから橋本治の「人はなぜ「美しい」がわかるか」。これもとっても面白かった。いつもながら橋本さんの視点にはうならされます。ず〜っと昔、何回かお会いしたり、ステージも一緒にやったりしたことがあるんだけど、覚えていてくれてるかな。そしてもう一冊、姜尚中と森巣博の対談で「ナショナリズムの克服」。ナショナリズムの問題はオレみたいな旅の音楽家がなんとなく現場現場で世の中を斜めにみながら思っていたような事態より、はるかにややこしい。そんなこととは関係なく、国境も自由に行き来しながら音楽やってるもんね〜、民族主義なんてくそくらえだもんね〜なんて安易に考えてしまいがちなオレのような無神経な人間に、逆にひっそりと強固によりそうナショナリズムみたいなもんもあって、うかうかしてると、あっという間にその罠にはまってしまう。う〜ん、もっと勉強しなくては。
さて今回の日記はLMCフェスのつづきと、アルスエレクトロニカ、ベネチアビエンナーレです。
@月@日 LMCフェス2日目。今日からAMMのキース・ロウが参加。昨日きていたブラジルパーカッションチームがいなくなったかわりに中世の音楽を混声コーラスでやるクインテットが参加。今日は予定どおり午後からリハーサル。今日はキース中心に進行。彼の用意した漠然とした方向付けと、人の出入りが示されただけのノートをもとに、具体的にはリハーサルを行わず、ノートの解釈だけをキースが説明。あとはスクラッチオーケストラの経験談や、彼が用意した17世紀のイギリスの画家ヒューゴの絵なんかを使って、今回の簡単な意図のようなものを説明しただけでリハは終了。う〜む、さすが、なんか、これでうまくいくような気がするから不思議。実はこの会場は60年代にAMMが名乗りを上げたころに頻繁に無料コンサートをやってたとこだそうで、当時はビートルズなんかも見にきていたらしい。さすがに内装は当時とはまったく変わっているそうだ。で、コンサートのほうはというと、実はこの日欧州ツアーの合間に会場に来ていた宇波拓が彼の日記でレポートしてるんで、事後承諾ってことで、まんま引用させてもらうことにします。
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パブで軽く飲んだ後、LMCフェスティバルを見にいく。だれだかよくわからないミュージシャンやらダンサーやらが総勢50人ほど出演し、キース・ロウと大友さんがオーガナイズするという謎の企画で、なにがおこるのかだれもわかっていないらしいという事前の噂がはいってきていた。ユーストンの会場につくと大友さんが表にいたのだが、見るからにやつれている。多分、クラス替えしたその日に学芸会とかそういうかんじなので、気苦労もそれなりだろう。ホールにはいってみると、全員同時にステージにあがっていて、全員同時に演奏しておりました。さいしょのセットは混沌としていつつもながれが決められているな、というかんじがわかってしまって、どうも中途半端なかんじが否めなかったのだけど・・・セカンドセットと、特にアンコールはほんとうに感動しました。おそらくほとんど全員、まわりの人がなにをしているのか、それどころか自分がなにをしていいのかさっぱりわかっていない状態のまま、言葉はわるいが垂れ流していて、そのままメルトダウン。メンバーも高校生からロル・コックスヒルまで各種取り揃えられていたのだが、完全にディスオーガナイズドなのでどこかのポイントが突出してしまうことなく全体のグラデーションの一部となりはてていた。量で溶かす、というのは盲点だな・・・。賛否両論というか、絶対否の方がおおいとおもうし、実際終わった後肯定的な意見はあんましきかなかったけど、いやーすばらしいとおもいますよ。失敗なのか成功なのかさっぱりわからない。ということは、これまでの軸ではなんとも判断しがたい地平が垣間見えていたということではないかと思われます。チャレンジです。
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以上が宇波日記からの引用
ちなみに彼はイギリスの前、8月にはなんとレバノンの即興フェスに、まだ現在も欧州ツアーの最中で、そのへんのレポートも非常に面白い。10年くらい前にわたしが頻繁に欧州に行きだしたころの新鮮な空気を思い出す。考えてみればわたしはもう相当にすれてしまった。
http://www.hibarimusic.com/
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と、まあ、内容はほぼ彼の日記にあるとおり。彼だけではなく、わたしも思わぬ良さに感動したのも事実。ただ彼が観客としてメルトダウンに聴こえた部分は、実はそうでもなく、こまかいところで昨日の経験や、今日のキースのリハが生きていたりして、ある種制御された無秩序、あるいは制御なき秩序みたいな状態になっていた。ただそれがいいのかどうかは微妙なところだ。もうひとつ重要なポイントは、この手の素人やスキルの低めの人が混ざっているプロジェクトにありがちな無垢な良さ、あるいは下手でも音楽の喜びだけはあるからいいじゃん・・・みたいなものにもしも感動があったのだととしたら、そこはオレが求めているものとは根本的に違うところだ。初等教育の現場だったらそれで充分だと思うが、僕らは皆、高校生も含めて社会的に責任のあるオトナとしてステージで音楽をやっていて、カマトト的なポーズがゆるされるアイドルではない(当たり前だ)。いろんな方向を向いている、様々なスキルの音楽家が多人数ステージにあつまって、個人の表現ではないなにかを作るにあたって、なにをどう組織するべきなのか。ここの問題が見えるような、見えないような。今日はそういうところまで来た・・・という感じか。演奏後は宇波くんとソーホーのチャイナタウンへ。彼と話すうちに「アンコンフォタブル・オーケストラ」という言葉が出てくる。そうそうこれこれ・・・なんて思ってしまった。居心地の悪さを肯定的にとらえるような視点。彼からはいつもいろいろな示唆やヒントをいただく。ありがたい。
@月@日 3日目。最終日。今日は全部即興でやろう・・・とキースと私で決めたのだけれど、エドから猛烈な反対にあった。う〜ん、まあエドらしや。結局僕らは、いくつかのアイディアを出し合い、キースの提案で杉本拓のアンプのヒスノイズだけの曲をとりいえれたり、高校生3人だけのパートも作ったりしながら、コーネリアス・カーデューのクラフィっクスコア「トゥリーティス」をモデルにしたようなスコアを2人で書いたりして皆に提出。きわめてシンプルに説明しただけで、あとは本番にまかせることにした。ぼくらは皆を支配したくない。ただこれだけの人数の人間が音を出すためのなんらかのシステムのようなものをゆるやかに提示しただけだ。
で、本番。お客さん、少ないなあ。エドと仕事してると、今に世界で唯一結構集客力のあったロンドンでも人がこなくなりそうだぜ(苦笑。いつものキースのグラフィックスコアだと、ある種AMMのような、あるいはいわゆる「音響」のような世界になるのだけれど、今回は違っていた。突然メロディやビートも飛び出すし、時には唄まで、大音響のノイズにもなれば、ほとんどヒスノイズしかない世界まで。で、結論から言うと、オレは前日以上に感動した。すばらしかった。これが、たとえばエリントンの言うような「いい音楽」なのかどうか、オレにはわからないけれど、でも、オレには必要な音楽で、これだけの人数が、ゲームピースのような構造もなく、あるいはダンスなりサイケといったような祝祭的な方法もとらず、共通の現代音楽なり即興の言語も使うことなく、それでも、なんらかの組織としてかろうじてだけど成立したことに意義があると思っている。うん、これ「アンコンフォタブル・オーケストラ」だ、なんてひとり納得。
深夜エドやキース等とインデアンレストランで打ち上げ。一歩は踏み出せたね・・・なんて話をしながら、カレーをむしゃむしゃ。そのうちイングリッシュジョークの応酬になり、オレの英語力ではついていけず(苦笑。でもねハッピーなオーラが伝わるってのはいいもんです。ロンドン滞在中はめずらしく毎日ほぼ晴れ。打ち上げ後は火星を見上げながらオレンジの街頭のなかホテルへとぼとぼ。
@月@日 ロンドンからオーストリア、リンツへ。アルスエレクトロニカでソロをやるためだ。夜遅く到着するなり、今年の受賞パーティがあるから来い・・・との指示。大急ぎで駆けつけるとパティー会場で吉田アミ、ユタカワサキ、SachikoMの金賞受賞の3人をはじめ各賞の受賞者やら報道関係者やらがわいわいやってる。まずはアミちゃん、ユタくん、さっちゃん「おめでとう!賞なんかどうでもいいけど、どうせ日本じゃ評価されないんだし、もらえる金はどんどんもらえ! あんた達はそれだけの音楽やってんだから」テレビではさっき行われた受賞式の様子が流れている。生中継でオーストリアの国営放送が流したものらしい。なんかみんなアカデミー賞みたいにスーツ着てすましてる人たちの中にヤンキーみたいにとんがったのが2人映ってると思ったらアミちゃんとSachikoMだ〜爆笑。パンクだ〜。 あはは、こんなもんぶっこわせ!でも、一番かっこよかったぜ。パーティ会場ではどっかの国の準国営放送の人が彼女達にすごい質問をしている。「日本には電子音楽はほとんどないので驚きました・・・」もう言葉もありません。きっとこいつエリートなんだろな、◎×大とかでた。こんなのがアート専門番組のディレクターなんだよな、どっかの国は。専門のことくらいちっとは勉強しろ!ベルリンの親友ブーさんや、今回銀賞をとったノルウェイのマヤやジャズカマーたちともやあやあと挨拶。「おめでとう」彼等が一緒にやりだした切っ掛けは3年前にやったオレのワークショップだって聞かされてびっくり。正装のよそゆきの笑顔をした人の多い立食パーティはなんとなく居心地がわるいので、正装でもなく、愛想わらいをしてると顔がひきつるオレは、名札をはずして食べるもんだけ食べてさっさと退散。
@月@日 アルス2日目。オーケストラ用の会場でオレや池田亮治、ナット・ヒューマンなんかが、両脇にセッティング。中央には打楽器群が山のように仕込まれたオーケストラ。今日最大の楽しみは、自分の演奏なんかより、ヴァレーズのオーケストラとテープの作品「デセール」が見れること。ライヴで聴くのは初めてだ。もう今から20年以上前、NHKFMで流れてるのを聴いて大感激した作品だ。素晴らしかった~。ほかにもクセナキスの電子音楽やら、ライヒの「ドラミング」等々盛りだくさん。オレはいつものようにガガガっとソロを。池田さんもいつものようにピピピザー、バキバキっとソロを。池田さん、やっぱすげえや。でも今日の最大の収穫は池田さんと、いろいろ話ができたこと。それもまじめな音楽の話ばっかりじゃなくて、お互いガキのころ体育が嫌いだった話とか、家の片付けの話とか、どこそこの国でものを盗まれたはなしとか、ここには書けないような秘密の話とか。とっても楽しい時間でした。
@月@日 アルス3日目。今日は受賞者のコンサート。吉田アミとユタカワサキのAstroTwinも、おなじアミちゃんとSachikoMのCosmosも素晴らしい演奏でした。とりのCosmosでは最初の10分でぞろぞろ人が出て行って大笑い。彼女達の演奏はいつもながら、圧倒的でした。エンターテインメントのまったく無い彼女達の音楽に、いまだに「マルチメディア」とか言ってるだけの、実のところはアートの意匠をまとった安全無害な、ちょっとだけ面白い作品を絶賛してるだけの奴等がついていけるわけもない。演奏終了後アムスの電子音楽研究所スタイムでコンサート企画をやってる人が早々彼女達のところに。
@月@日 リンツから今度はベニスへ。ベネチアビエンナーレでソロをやるためだ。これでベニスにくるのはもう5度目。空港に向かえにきてくれたのは昨年の冬にFilamentのコンサートを企画してくれたマッシモ・ウンガロ。今回も彼の企画だ。その風貌はどこか若き日のエドに似ていて、その一筋縄ではいかない中身もエドっぽい。オレはどうも世界中の偏屈モノを愛する傾向があるようだ。やあやあと言いながら早速レストランでディナー。なによりもまずは食事。しかも楽しく美味しく食事。イタリアの素晴らしいところだ。
@月@日 別会場でコンサートのDJオリーブやデビッドモスなんかとやあやあとハグののち、会場へ。この日はギターとターンテーブルの相互フィードバックだけで40分のソロ。上出来。そのせいかCDが沢山売れた。おかげで上機嫌。「マッシモ、明日はオレのおごりだ!」入った金はどんどん使うのだ。帰りは水上タクシーで。キラキラ光るベニスの街を横目に夜の海を高速で飛ばす。恋人達だったらもう、そのまま昇天しそうな夜景だけれど、となりにいるのはマッシモくんとその仲間のよくしゃべる男性達。普段は精一杯虚勢をはってますが、ミック・ジャガーやキース・リチャードと違って、僕らツアーミュージシャンの生活は寅さんなみに地味でなのです。
@月@日 今日はオフなんでビエンナーレの会場をぶらぶら。ほとんどは面白くねえや。オレの感性が鈍ってるのかとおもえるくらい。これだったら客の全然いなかった帯広のデメーテルのほうが何倍も面白かったなあ〜。ひとつにはあまりにも作品が多すぎて、こちらが散漫になってしまうせいもあるのかもしれない。作品の質ってよりはオレのキャパと作品の量の問題かも。ちょうどロンドンのエドが言っていた(JAMJAM日記前号参照)素晴らしい音楽が順番に出てくるだけのフェスにあきあきした・・・ってのにも通じるような気もする。オレが好きなのはよく出来た作品とかではなく、なにか現場の見えるようなものなのかも知れない。美術館やこうした展覧会に今ひとつ興味がもてないのはそのせいもあるように思う。現代音楽は好きだけど、現代音楽界みたいなところが好きになれないのもこれと似ている。オレが杉本拓や中村としまるや秋山徹次、SachikoM等を信用出来るのはちゃんとストリートに根をはった立ち方をしているからで、それがないものは、どんなに良くても遠く感じるなあ〜、なんて思いながら、それでも時々あたる面白い作品に、うんうんとうならさせてもらいました。それにしてもオレが面白いと感じる作品が大抵は日本か中国の作家なのはどういうわけだ。オレの感性が東アジアのほうだけ向いて閉じてるんだとしたら大問題だ。
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今日はこれからソウルに向かいます。19日にはパクジェチュンさんなんかとライブ20にはカンテーファン、パクさん、ミヨンさんのロングインタビューこれについては「improvised music from japan」の雑誌に掲載予定です
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Date: Mon, 15 Sep 2003
どうも〜。
今回はベニスからローマに向かう列車の中で書いてます。
イタリアといえば美女とパスタですが、ベニスではなぜか音楽好きの男達ばかりにかこまれて美味いパスタを食べる毎日でした。ここのヴィエンナーレで演奏したのですが、これについては、また次回に。
さて今回はロンドンLMCフェスを中心に、その前半を。
@月@日 ANAの直行便でロンドンへ。機内で「スケアクロウ」と「イージーライダー」を見る。どっちも見るのは二十数年ぶり。最近のANAは古い映画が結構見れるので嬉しい。年間200時間以上機内にいる身としてはありがたいことだ。
ロンドンのユーストンにあるホテルに到着後、まずはオーガナイザーで親友のエド・バクスターのアパートへ。物騒といわれる地域にある関係で、なかなかタクシーがいってくれない。4台目のタクシーでやっと行くことが出来た。彼は、大学教授で、評論家で、そのうえロンドンミュージシャンズコレクティブ(LMC)のリーダーで、世界一渋くてひねくれたLMCフェスを12年にわたってオーガナイズ、さらには去年非営利のへんな音楽専門のFMラジオ局レゾナンスFMまでつくってしまった。オレの今があるのは、彼か雑誌やフェスで紹介してくれたのも大きい。もう10年も前のことだ。当時は青年みたいだったけど、おたがいすっかりおなかも出て中年になってしまった。その彼が突然「もういつものフェスはやりたくない」と言い出して企画したのが今回のLMCフェス。参加するのは17歳から70歳まで約40名。そのほんとんどは無名で、はじめてステージに出る高校生すらいる。唯一知られてる名前は、ロンドン即興シーンの重鎮ロル・コックスヒルくらい。この寄せ集めの40人のアンサンブルを3日間にわたって組織するのが私とAMMのキース・ロウの役目だ。実はこの依頼のメールが来たとき、今ひとつ、事態が飲み込めなかった。それでも受けたのは、エドのやることなら何かあるはずだと思ったからだ。これはキースも同じ気持ちだったようだ。正直のところ、ここのところ即興原理主義者みたいになってるんじゃないかと心配していたキースが今回のプロジェクトに参加したこと自体も驚きだった。彼にきくと、「今、これをやることが必要なんじゃないかって思ってね」との返事。オレもまったく同じ気持ちだ。固定してしまった即興なり電子音楽なりノイズや音響なりの方法の中だけで、あとは演奏がいいか、悪いか程度の差異を見ることにもう興味なんてはっきりない。必要なのはそういうことじゃなくて、今までの方法ではない音楽の組織論を探さなくていけない・・・ということと、個人的には、今までさんざんやってきた異なる音楽のフィールドでの方法を、個人の中でどう解体、統合みたいなことをやって、納得のいく音楽をやるかという方向になってきている。拡散しつつ、でも根本的な音楽をやる楽しみみたいのは濃厚にあって、でも安定したひとつの価値に安住せずに、風通しはいいけど、明確に判断を下しながら厳しく歩む・・・みたいな。う〜ん、なにいってんだか自分でも混乱してるなあ(苦笑。 いつもそうだけれど、音楽の方法を考える、探す・・・というのは、オレにとっては「おまえはどう生きるんだ」という問いとまったく一緒だ。
キースとともに、エドの同居人アンディのつくるメシを食いながら私たちはエドに質問した。「なんで今年はこんなこと思いついたの?」「昨年のフェスは、もう最低、退屈で・・・」「え、だって、すごく面白そうな人たちがでてたじゃない」「演奏はみんな素晴らしかったけど・・・・でも、素晴らしい音楽家が順番に出てきて、で予想どおりだったり、それ以上だったり以下だったりする素晴らしい演奏を聴くだけのフェスそのものが、退屈きわまりない・・・って思い出したら、もうやる気がしなくなった」「んで、今年みたいなことになったの?」「笑、そう、もう自分でもなにが起こるか想像もつかない」「いや、これじゃ俺も参加者にもまったく想像つかないよ」彼の企画は前々から、かならずといっていいくらい、ひねくれていてこれをやればすんなりうまくいく・・・みたいな手は絶対にうたない。え!? ってくらいの失敗要因なり、ひっかかりを作るのだ。メシを食いながら、どんなオーケストラを組織していくのか、密談はつづく。オレもキースも今回の参加者とはほとんど面識すらないしで、具体的な案は現場でやるしかない。ただ共通の認識として、これだけの人数を同時にステージにあげる方法として、ジョン・ゾーンがやったゲームピースやブッチ・モリスのやったコンダクション、あるいはジョン・ローズのやったシアターピースのような方法ではないやり方を模索しようということになった。この3つともわたしは全て参加した経験があって、それぞれどれも今でも充分通用する優れた作品ではあるのだけれど、すでに結果のわかっている方法ではない、今、この時代に必要な何かを僕らは探さなくてはならない・・・という点で3人の意見は一致。とはいうもののまだ具体案はない。本番まであと2日だってのに。さてどうする。
帰り道、たまたま通った交差点でキースが「このビルで60年代に毎週のようにスクラッチオーケストラをやってたんだ」ロンドンは東京とちがって、古いビルデングがそのまま残っている。たぶん僕らが今やらねばならないのは、スクラッチオーケストラがやっていたような実験の現代版なのだ。当時とちがって、様々な価値の人たちや人種が、実際に、あるいはインターネットで、高速で行きかう中で、原理主義者どうし(アメリカだって原理主義的だ)が力で自分の主張だけを押し付けあう時代の中で、それでも個人が国家とは別の価値観で生きる道がすこしづつ開かれていってる中で、どうなるか結果はみえないけれど、なんらかのアンサンブルの方法を見つけること。スクラッチオーケストラがなんらかのヒントになりそうな気がしてきた。
@月@日 LMCのスタジオでキースと打ち合わせ。ホテルにもどってからもナイ頭をふりしぼって、8月に白州や広島でやったワークショップをもとに2曲ほど作曲のようなモチーフを考える。
@月@日 初日。今日は別会場でキースロウを中心にしたエレクトロニクスのオーケストラMIMEOがあるので、40人を率いるのは私ひとりの役目。集合時間は昼のはずだけど、来ているのは数人のみ。PAクルーのみが忙しく働いている。結局全員が集まって、音が出るようになったのは本番の1時間前。いくらなんでも時間がなさすぎる。顔ぶれもすごい。本当に高校生もいれば、英語の通じないブラジル人の素人っぽいパーカッションチームもいるし、自前のおおきな机の上に大工道具とスピーカーをならべた人たちや、家庭用品(小さい雑貨や台所用品)なんかを並べたチーム、DJやドラムマシーンにラップトップ、数名のギタリスト、中東っぽい衣装のダンサー等々。顔見知りもいる。フィードバックのクヌート、ニンジャチューンの映像のベン、ターンテーブルヘルで一緒だったポールやレプキ、それに即興界では知られたドラムのマーク・サンダース。おおいそぎで用意した2曲のリハーサル。とても消化できたとは思えないが仕方ない。
本番。最初の曲は数分ごとに簡単な方向づけをして、わたしが軽く指揮をするエチュードのような曲。まずは互いにどんな演奏をするのか知る必要があるのでそれぞれの自己紹介も兼ねられるような構成にした。これはまあ無難に終わる。初顔合わせメンバーにしては上出来だ。すごい面白い演奏をする人もいて、特に大工道具のおじさん2人と、家庭用品を演奏するリチャード・トーマス&シホの2人はオレのツボにはまって、実に面白かったし、これならお客さんも、ま納得だろうというレベルの演奏にはなった。でも、こんなことをやるために来たわけじゃない。このやり方なある程度の成果が得られるのは最初からわかってる。やりたいのはこの先だ。
2セット目、ロルとのDUOをやらせてもらった。楽しかった〜。こんな無茶な企画をやらされるんだからオレにもこのくらいの楽しみがないと。
で、問題の3セット目。再び全員がステージへ。ここでオレが提示したのは、ストラクチャーのないアブストラクトでシンプルな演奏上のルールのみ。過去にやったANODEを発展させたような内容だ。即興でやらなくてはいけないのだけれど、やれることは非常に制限されていて、個人の表現みたいなものはあまり出来ないようになっている。あえていえば全体を支配するような中心点になるようなファクターを作らずに、でもなんらかの秩序がアンサンブルを組織しているような状態とでもいったらいいのだろうか。結果的には全体として漠然とした音色だけが響くような世界。30分ならそれなりにうまくいくかもしれないけれど、あえて75分演奏することにした。うまく仕上げるのが目的ではなくて、どう上手くいかないのかをまずは見たかったのもある。金をとっておいて失礼な・・・という意見があるのもわかるが、結果のわかったうまくいくことの保障された実験音楽なんてそもそも語義矛盾だ。LMCフェスはそもそも実験をすることが保障されている場でもあるしね。それに、どんな状況でも、たとえそれが実験音楽ではない、たとえばダンスミュージックでも、リスクのない演奏はオレは好きではない。今回は失敗するかもしれないことを前提に、でもなにが失敗なのか、なにがいい演奏なのか、それ以前に今オレに必要なことを結果はどうあれやりたい・・・という根本的な部分までいかなくては、こんな無謀なオーケストラをやる意味がない。案の定30〜40分をすぎたあたりから集中力が途切れだしルールをまもらない人も出てきて、音に輝きがなくなってきた。でもその瞬間に見えてきたこともあった。なにかが破綻してしまうぎりぎり手前のなにか。手ごたえはあった。でも、結果的には作品としては、はっきり失敗だった。終演後ロンドン在住の親友、役者の楠原さんとデザイナーのきょうこさんから暖かくも手厳しい評をもらう。反論の言葉もない。その通りだから。でもなぜか参加してくれたオーケストラのメンバーは、とっても楽しそうだったし、客席では唯一エドだけが、うれしそうな顔をしていた。早々ホテルにもどって、ちょっとたけ落ち込む。しゅん。さ〜、これをもとに明日はどうでるか。つづきは次回を待て(なんか紙芝居みたいだ・・・笑
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え〜、で、これを配信している今は、ローマ近郊のラティナという街にいます。今はコンサートがおわって、打ち上げをして帰ってきたところ。ほとんど英語がしゃべれない人たちなのに、なぜかとっても楽しかった。なにより、強烈にメシがうまい。ヴェニスでもかなり旨い店にいったけどここはさらに一段アップしたかんじ。イタリアはいつもこの味と打ち上げの面白さで、他に多少まずいことがあってもハッピーにさせられちゃうからヤバイよな〜。
そうそう日本ではNHKFMで9月17日の夜11時20分からNHK505スタジオでのblue bandのライブの模様をオンエアする予定です。ライブビートという番組です。ぜひぜひ聴いてみてくださ~い。
ではでは
Date: Fri, 12 Sep 2003
みなさんこんにちは〜
すっかりご無沙汰してしまいました。お元気ですか?
今いるのはウイーンのエアポートレストラン。ここで5時間ほど時間をつぶさなくちゃならなくて、それで半年振りにJAMJAM日記を書くことを思い立ちました。今回の旅はロンドンのLMCフェスでの50人もの素人からプロまでの音楽家との共同作業にはじまりその後はオーストリアのリンツ、アルスエレクトロニカでソロを。で、これから行くのがヴェネチアビエンナーレ。ここでも同じくソロを。そのあとはローマのほうにいって、ソウルによって9月末に東京にもどります。
日記は昨年の12月でとまったままで、あとはぽつぽつ臨時号を出してただけなんで、今回どこから書こうかまよいましたが、さすがに半年以上も前のこは思い出せないんで、7月から。ちょうど偶然にもこの時期から集中して、音楽のプロではないいわゆる素人さんやら、あるいはわたしとはまったくフィールドの違うところで音楽をやっている人達との共演の機会が次々訪れて、これ単なる偶然には思えないのです。なにか次にわたしがやることのヒントがその中に沢山あるような気がして、そんなわけで、今回と次回はそのあたりを中心に書くことにします。
@月@日 京都大学、西部講堂。今日はここでDCPRGやblue
bandなんかが出るフェス。あいにくの雨だけれど、沢山の人が来てくれる。屋台もでてたりしてちょっとした学園祭気分。オレは早々吉田屋料理店の出すピタパン屋の屋台にいってお手伝い。別に献身的な気分ってわけじゃなくて、ここにいくと浴衣の女の子やら、浴衣ではないけどかわいい女の子やらがせっせと働いていて、男くさい楽屋より楽しかったのだ。そのうち今回からblue
bandのメンバーになってくれた魚喃キリコさんやら、キーボードの江藤直子さんやらの美女チームも屋台にあつまってきて、おまけになぜか岸野雄一さんまでが、突然東京からきて、ピタパン売りに参加。浴衣のSachikoMもいたりで、ステージ並みに豪華だぞ、この屋台。さらには京都名物FMNサウンドファクトリーの石橋さんパララックスレコードの森さんといった毒舌中年も集合して、なんかすごいことに。フェスティバルのオフステージのこんな時間も楽しいもんです。ピタパン屋台のメンバーにはblue
bandでステージにも出てもらって演奏に参加してもらいました。これも楽しかったなあ。プロが逆立ちしても出せない、でも音楽の根源にある何か、みたいなもんがあって、それって魚喃さんのボンボの演奏にもあるんですよね。15年以上前にサンバをやってたころ以来、オレこの大切な何かをどこかに忘れてきたような、そんなことを思い出させてくれるステージでした。もしかしてオレの参加は最後になるかもしれないDCPRGもホント楽しませてもらいました。ダンスミュージックはいい。ナルちゃんさんきゅ。
コンサートの後は、みんなで恒例の吉田屋料理店へ。旨いメシと酒で明け方まで高校生のように大騒ぎ。下戸のわたしもジャワティでべろべろに酔いました。オトナの学園祭みたいな1日。主催の田村さんをはじめスタッフのみなさん、いろいろありがとう!
@月@日 山梨県白州。ここでコンサートと3日間のワークショップ。正直いうと、山も大自然も、田舎暮らしも苦手で、だから白州にいくのもちょっと億劫だったのだけれど、行けば行ったで楽しいことは結構ある。最初に見つけた楽しみは、白州フェス特設のカフェ屋台に入り浸ること。コーヒー一杯50円。パンケーキも50円。いくら注文してもさいふに気をつかう必要ないし、ここの屋台の女の子たちも、みんなかわいくて・・・、え〜こう書くとですねえ、硬派のはずの大友さんが、最近ちょっとへんなんじゃないですか・・みたいなこと言われそうですが、というか事実いわれるのですが、う〜ん、へんかなあ? もともと硬派でも軟派でもないんだけど・・・、世の中がどんどん勇ましくなってるので、オレはなにが起ころうと勇ましくならないようにしようと思ってるだけなんすけどね。おっと、今回の使命はですね、カフェ屋台に油を売りに来たわけではなくて、まずはコンサート。野外の100メートル近くはなれたステージ上に秋山徹次、中村としまる、SachikoM、それに私が配置し、その中をお客さんは自由に移動しながら音楽を聴くという趣向。としまるやSachikoMの音域と虫の音がほとんど同じ周波数でモジュレーションしあっていて、その様子はちょっと言葉にはならない独特の世界。こういう距離のあるところでのアンサンブルは今後もいろいろとやってみたい。京都のフェスのときのスタッフも何人か見に来てくれる。なんかこういうつながりはいいもんです。途中わたしのソロのところではダンスの田中泯さんも参加。もう身震いするくらいのオーラ。すげえや。
@月@日 白州ワークショップ3日目。今回参加してくださった人たちは普段楽器を手にしたことないような人たちがほとんど。八百屋さんもいれば地図を作ってる人、家族連れもいれば、甲府方面で音楽を作ってる青年もいたり、普段あまり接する機会のない人たちで、それだけでも面白い。連日聴取のワークショップやちょっとした作曲作品みたいなものを持ち寄った楽器でやったり。で、最終日の今日は、その彼等彼女達に作曲してもらって、それを皆で演奏することにした。これが予想に反してとっても面白かったのだ。奇作といえそうな作品から、結構正統派の作品まで、みなそれぞれに工夫してくれた。みんなで雨の音を模倣する作品なんて、まじで感動したんですから。どの作品も、なにより演奏から楽しそうなオーラみたいなもんが伝わってくるの素敵でした。そもそもわたしのワークショップには専門家とか即興演奏家を育てよう・・・みたいな意図はいっさいなくて、専門技術がなくても、これまでアバンギャルドと言われるような領域の専門家が独占的にやってきたような音楽のアンサンブルをやることは出来るはず・・・というあたりから発想している。それを人に聞かせて金を取ろうって意図さえなければ、わりあい簡単に、参加している人が充分楽しむようなアンサンブルを組むことは可能だとわたしは思っていて、そういうことを非音楽家とやってみたい・・・というのがもともとの意図なのだ。そもそも修練を積んだ音楽家や聴き手にしか門がひらかれてないような音楽だけで成り立つような音楽の世界があること自体に違和感があるし、そういう世界の住人を20年近くもやってきて、いいかげん、閉じた世界の価値観だけで判断しがちな自分に嫌気がさしてきた。ワークショップをはじめたのは、なにより、自分のそうしたあり方を考え直す機会をつくりたかったからだ。一朝一夕でどうこうなるとは思わないけど、少しづづね。そうやることが必要だって今は強く思っている。そうそう、今回白州で世話になったボランティアのみなさん、ありがとう。なんか、いい感じの友達が沢山出来たかんじで、嬉しかったです。食堂でのわいわいした時間、カフェでの時間、これも音楽と同じくらい重要ですよね。
@月@日 広島県甲奴郡総領町。ここも白州に負けず劣らずの田舎町。さすがになれてきたとはいえ、ネオンのないところはね、なんか寂しいっす。今度は廃校になった小学校に3日間とまりこんで数十人の参加者とともにワークショップ。音楽療法の専門家でもある音楽家若尾裕さんの企画で毎年おこなわれているクリエイティブミュージックフェスティバルで、今年は6回目になるらしい。参加しているのはDJ
っぽいなりの高校生から、各地の教育学部や美術音楽系の大学生、地元の音楽教室の先生から大学の先生に至るまで。音楽の専門家から、楽器をやったことのない人まで、さまざまなスキル、年齢の人たちと教室に雑魚寝の3日間。田舎が苦手のわたしが参加したのは前述の理由のほかにもうひとつ、若尾さんの著書「奏でることの力」がすばらしかっからだ。ここには専門の音楽療法やマリーシェーファーに関することのほかに、スクラッチオーケストラやらデレク・ベイリーなんかの即興演奏のことまで出ていて、そのへんのことを若尾さんが実践している姿をこの目で見たかったからだ。(実はこのワークショップから2週間後の、先週の週末に、まさにスクラッチオーケストラの初期の中心メンバーだったAMMのキースロウと一緒に、スクラッチオーケストラの現代版のような実験をロンドンで3日間にわたりすることになるのだけれど、これについては次回に)
@月@日 ダンスの服部ちこさん、伊藤真喜子や、音楽教育家の山田衛子さんのワークショップをまじえつつ、夜は花火をやったり酒盛りになって、告白タイムになったり、老若男女の友達も出来て3日間はあっというまでした。予想どおり、若尾さんの独特の存在が、素晴らしかった。いるだけで、こうなんというか、音楽が聴こえて来るような人でした。かんじんの、わたしのワークショップはというと、これも個人的には沢山の成果がありました。身体のこと、時間軸にそった変化のこと、リズムのこと、ゲームのこと、そして聴取・・・今まで自分が経験してきたばらばらの音楽的な出来事が渾然一体となっていく中で、なにかがつかめそうな、でも先は長いような。音楽ってなんだ、とか、踊るって・・・とか、楽しむってなんなんだ・・・とか素朴なことをずっと考えながら、でもなにより自分自身が一番楽しい時間をすごさせてもらったような気もします。参加者の中には驚くくらいのおもしろい音楽的なアイディアでCDまでだいしている音楽大学の先生もいれば、もうかわいい・・・って言葉しかでないオレの半分の年齢の女の子まで。オレは教師とか先生みたいな立場の人間にはなる気もなければ、なれもしないけど、でもオレが楽しんだぶんだけ、彼等彼女等もなんか見つけてくれればなによりだな〜なんて、ちょっと先生風に思ってみたりして。みんな、またどこかで遊びましょうね。
@月@日 広島の廃校になった小学校から京都へ。夜は京都の素敵な友達数名とスペイン料理。いかすみのパスタパエリアの旨いこと。やっぱ、先生やってるより、不道徳な都会で音楽やって、わるい友達とわるい相談をしながら旨いもん食って、わいわいとキリギリスみたいに生きるのがいいや(苦笑・・・え〜、蟻とキリギリスの話の、あの音楽ばっかりやってるキリギリスのことね)。明け方近く、三条のホテルへの帰り道、京都の街をとぼとぼ歩きながら、きらきら光るイルミネーションの海に抱かれて”ほっ”と幸せな気持ち。明日はアンデパンダンでGROUND-ZERO時代からの朋友で、最近突如刺青をいれた男ナスノミツルと共演。その後は東京にもどって、やっぱりもう朋友というか腐れ縁というかの芳垣安洋とライブをやったり、これまた、もうオレの映画人生の最大の功労者にしてダメダメ親友の筆頭安藤尋監督のエロVシネ「高校教師、飼育の教室」(blueのあとにこれだからね、しかもこのタイトルなのに、SMもなけりゃ、からみもちょっとで、このビデオで抜ける人はあんまいねえんじゃねえかな。もう安藤監督あんたはすげえ!)のサントラをギター1本で1日でやって、で、いよいよ怒涛のロンドンに突入です。 このつづきはまたすぐに。
と、ここまで書いたらベニスに到着。ホテルから見える月と火星がとっても綺麗です〜。
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Date: Thu, 31 Jul 2003
JAMJAM日記2003年7月臨時増刊
またまた1ヶ月のご無沙汰です。お元気ですか?
ことしの東京は梅雨がなかなかあけなくて、夏好きの私としては、ちょいと物足りない7月です。
日記がほとんど配信されてないこの数ヶ月、webのスケジュールのほうも、たいして出ていないので、なにをふらふらしてるんだ・・とお思いの方も多いでしょうか、コンサート以外に、映画音楽(2本やりました)やCD(数枚が同時進行で進んでいます)等の仕事で実はいっぱいいっぱいの日々でした。さすがに疲れた〜。
今回は最近聴いてるお勧めCDと、告知関係をいくつか、そうそう、NHKFMのライブビートで公開ライブを8月14日にやります。これ申し込みさえすれば無料です。他にも山梨の白州や広島で、誰でも参加できるワークショップをやります。休みを利用してぜひ参加ください。 詳細は下のほうにつけておきます。
CDの紹介
まずは秋にユニバーサルから発売になるフリー系のアルバムの復刻。これいいの沢山はいってますよ。この中のいくつかはCD初登場ですが、個人的にはデレクベイリーの「the music improvisation company」がお勧めです。70年にECMから出た作品で初CD化。これホントすごいですよ、背筋が凍りますよ〜。まじ、最初期のベイリーやパーカーはすごいや(脱帽
あとはここのとこよく聴いているのはギルエヴァンスオーケストラ関連。ギルの「音楽的生涯」という本を読みながら聴くと、ますます面白いですよ〜。今聴くと、未整理なかんじのする70年代前半のエレクトリック初期が意外と面白かったりします。実は来年あたりから、少し大きめのバンドをやろうと思っていて、ギルエヴァンスは、そんな興味もあって、いろいろとさぐらせてもらってます。
あ、そうそう、そのうち正式に募集しますが、このオーケストラみたいなもんを作るときに、木管、金管、弦楽器等を公募する予定です。興味あるかたは下の大友までメール下さい。
え〜と、それから、友人のキーボード奏者江藤直子さんから素敵なCDが送られてきました。DCPRGのドラマー藤井信夫さんと江藤さんのパートナーでギタリストの大津真の3人によるユニット「Giulietta
Machine」です。実は、だいぶ前にデモ録音の段階から聴いていて、しかも、そのデモCDはヘビーローテーションの愛聴盤でした。すごく良く出来た大人のイージーリスニングという感じです。宅録だけどハイファイ、独特の、遠近感あるミックスで、藤井さんのブラシの音とか、輪ゴムをビ〜ンと鳴らして作ったベース音とか絶品です。イーストワークスから出てるので、入手しやすいんじゃないかな。メンバー3人ともおよそCDを売ることとか宣伝とか苦手そうなんで、みんな注目してあげてくださいね〜。
http://www.o2-m.com/g-machine/index.html
え〜と、もうひとりいた。宣伝活動とおよそ無縁な友人が。前にも紹介した大分のサックス奏者の山内桂さん。いわいる音楽のシーンとはまったく無縁な場所で、サラリーマンをやりながら20年以上にわたって、誰にも似ていない独特の音楽を淡々と作ってきた48歳の即興演奏家山内さんが、突然仕事をやめたのが去年冬。すでに知る人ぞ知る的な音楽家であったとはいえ、なにぶん音楽の世界どころか都会そのものにも免疫のない人で、すごく心配でした。ところが、こちらの心配をよそに、彼は東京で何本かライヴをやった後、なんのあてもないのに唐突に渡欧。挙句に、なんとベルギーでは私のステージに飛び入りし、満場の聴衆から大喝采を浴びる始末。この時、私はこの人がただの素朴でピュアな中年芸術家なんかじゃない事を確信しました。渓流釣りでもしてそうなのんきな外見にだまされてはいけません。この人はこれまでも、大分の地から世界の即興音楽に対して辛らつなまでの鋭い批評精神を持って勝負を挑みつづけていたんですから。新人であって、老練、自分の音楽と現実世界の距離を明確に見据えた確信犯ですよ、立派な。あれからわずか3ヶ月、今度は完全なサックスソロによる初のリーダーアルバムが送られてきた。帰国後、大分にもどってすぐに録音したに違いない。その勢いと、自信に満ちた演奏は、すがすがしくもある。即興音楽の語法のようなものが固定化し、こうすればいい演奏になる・・・というような基準のようなものがいくつも出来上がってしまった現状で、彼のやっていることがそうした即興スタンダードとは無縁のものであることも特記しておきたい。「山内桂/SALMO
SAX」 いいアルバムなんだけど、どこで手にはいるのかな????多分じきにこのサイトで通販できることになると思います
http://www.japanimprov.com/cdshop/index.html
以下はライブやワークショップの告知です
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8月14日(木)東京、渋谷「NHK放送センタースタジオ505」
『NHK-FMライブビート公開収録』 会場
NHK渋谷放送センタースタジオ505
大友良英 the blue band
:大友良英(g)、栗原正己(リコーダー)、
江藤直子(key)、西村雄介(b)、芳垣安洋 (ds,tp)、
魚喃キリコ(perc) / Convex Level
入場は無料ですが、往復はがきにて応募が必要(応募締切:8月7日)
*観覧方法について詳しくはNHKライブビート
ホームページをご覧ください
http://www.nhk.or.jp/livebeat/
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『ダンス白州2003』
『誰でも参加できるポータブル・オーケストラの試み / 野外編』
会場 山梨県北巨摩郡白州町大坊地区
8月15日:午後2〜4時
8月16日:午後2〜5時
8月17日:午後1〜4時
リーダー:大友良英
参加費:1日2,000円、3日間通し5,000円(定員なし)
持参品:たたくと余韻の出るもの、楽器以外の持続音の出るもの、楽器、電化製品、
自分で工夫した音の出るものなど (詳細はお問い合わせください)。
問い合わせ:DeX_inc 有限会社デックス
(電話:03-5340-3860 /
email:artcamp@sf7.so-net.ne.jp)
「昨年中野plan
Bで行ったワークショップの野外編です。今回は白州のロケーションを利用して、
様々な方法で音を聴くことを中心にしたワークショップから始めます。その後は、
この〈聴く〉体験をもとに、徐々に環境に合わせて音を出しつつ、
最終的にはポータブルオーケストラのアンサンブルを組むところまで行く予定です。
楽器や音楽の経験がない方でも、ある方でも、どなたでも参加できます」。
http://www.adguard.co.jp/artcamp/ws/index4.html
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音と遊ぶ クリエイティヴ・ミュージック・フェスティバル'03
日程/2003年8月22日(金) 〜24日(日)
若尾裕さん企画のフェスの中で、ワークショップ『誰でも参加できるポータブル・オーケストラの試み」をやります。
中日の23日にはコンサートもあります
会場/ふるさとセンター田総(たぶさ)
(広島県甲奴郡総領町 Tel082488-2288)
定員/30名程度 参加費/27,000円
参加費には、宿泊費(2泊分)と食事代が含まれています。
(22日の夕、23日の朝、昼、夕、24日の朝、昼の計6食)
詳細はホームページを http://www.d6.dion.ne.jp/~kwakao/cmf03.htm
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以上、よろしくです〜
大友
Date: Mon, 30 Jun 2003
大友良英のJAMJAM日記2003年6月臨時増刊
どもども、すっかり、ご無沙汰してます。ここのとこあまりに忙しくて、日記のほうも、たまの臨時増刊しか出せずじまいで・・・。このあいだ厚生労働省だかの作った過労死テストというのをやったら最高得点をマークしてしまった大友です。
5月末の帰国後は、映画音楽の日々で、先週田口トモロヲ監督の「アイデン&ティティ」を終え、今は竹下昌男初監督作品の「ジャンプ」をやってる最中です。そんなわけで今回は告知のみで
ロンドンか素晴らしいインプロバイザーが来ます
宇波拓が書いた紹介文から抜粋します
ロードリ・デイヴィーズ(ハープ)
マット・デイヴィス(トランペット、エレクトロニクス)
マーク・ウォステル(アンプリファイド・テクスチュア)
の三名。沈黙のなかにテクスチュアを溶けこませていくストイックかつラディカルな演奏、だとおもいます。現在最も注目を集めるメンバーといっても過言ではありません。
http://www.age.ne.jp/x/tunami/hibari/j/brokenconsort.html
をご参照ください。ひそかにここでしか聴けない未発表ライブ音源のmp3もあります。
7/3 thu 明大前 キッドアイラックアートホール
Kid Ailack New Music Conference Vol.5 Broken Consort
大友良英 (truntable) solo
Tim Olive (table guitar) solo
秋山徹次(resonator guitar)
宇波拓(banjo) duo
7/4 fri 明大前 キッドアイラックアートホール
Kid Ailack New Music Conference Vol.6 Rhodri Davies Matt
Davis Mark Wastell
Sachiko M
杉本拓
大友良英
宇波拓
7/3,4 両日共
open 19:00 start 19:30 各日 予約 2000円 当日 2300円
インフォメーション・予約 → キッドアイラック
03-3322-5564 arthall@kidailack.co.jp
http://www.kidailack.co.jp/
ロードリーとマットの2人は欧州でみましたが、本当に素晴らしかった。ストイックな即興音楽に興味のあるかたにはぜひおすすめします。
他にも、いろいろ書きたいことや京都での講演やライブ、広島や白州でもワークショップ、東京でのライブ等告知したいこと諸々ありますが、詳細はまた追ってまたメールします〜
ではでは、とりいそぎ
Date: Thu, 29 May 2003
大友良英のJAMJAM日記 2003年5月臨時増刊
こんにちは。お元気ですが。長いツアーからやっともどってきました〜。時差ぼけしたまんまで、えらく早起きの毎日です。
戻ってきてまっさきに行ったのは、吉祥寺の某そばや。ここホント美味いんですよ。以前イギリスの音楽雑誌ワイアーのアンケートで、地球の最後の日にはなにを食べるか・・・という馬鹿馬鹿しい質問があって、これに大真面目に、このそばやの名前を出して答えたら、その後、何人もの来日ミュージシャンにそこに連れて行けとせがまれて・・・。結局いつも彼等をつていく羽目になるのはわたしではなくて、中村としまるだったりするんですが・・・ちなみに彼もこのそばやの常連で、何度もここで偶然あってます。え、どこのそばやかって。えへへ、いえませ〜ん。だって、ここ、すごい美味いわりにはすいていて、しかも安いんだもん。
美味いものといえば、最近京都にいくとかならず行くのが「吉田屋料理店」ここは旨いですよ〜。しかも女将さんはじめ従業員が皆美人。ツアー中、何度吉祥寺のそばやと吉田屋の夢をみたことか。ちなみにこの吉田屋の女将から教えてもらった京都の「なかじん」ってそばやも、素晴らしかった〜。世界中旨いものはいろいろあれど、やっぱ日本は美味いっす。
え〜、食べてるばっかじゃありません。帰国早々、田口トモロヲ初監督作品「アイデン&ティティ」に取り掛かってます。これ、原作みうらじゅん、脚本宮藤官九郎の青春バンドもので、バンドの音楽を白井良明、ここに出てくるロックの神様の音楽をエンケンさんが担当していて、オレがやるのはいわゆる劇伴。これがおわると、つぎには竹下昌男監督の「ジャンプ」がひかえていて、7月の京都公演まで当分は缶詰の毎日です。竹下監督は根岸吉太郎監督の助監だったひとで初監督作品。「blue」の音楽を聴いて、話をくれたみたいです。その「blue」のほうはおかげさまで、6月6日まで渋谷で上映中で、とりあえずは商業的にも成功で胸をなでおろしてます。なにしろ商業映画は内容もさることながら売れてなんぼ・・・みたいな世界ですから、これで当分は安藤監督の夜逃げの心配をしなくて済む。へへへ
ライブのほうもいくつかあります。まずは明日明大前のキッドアイラックでバルセロナの若手インプロバイザーの演奏が見れます。これ宇波くんが日本に呼んできたのですが、CDを聴く限りでは、すごくいいですよ。他には、大蔵雅彦、吉田アミ、宇波拓のトリオと、SachikoM,中村としまる、私のトリオ・・・これは初ステージになります。
そうそう、その吉田アミとSachikoMのCOSMOSと、吉田アミ、ユタカワサキのASTRO TWINのFMN SOUND FACTRYの2枚組CD「COSMOS/ASTRO TWIN」がなんと、今年のARS ELECTRONICAのデジタルミュージック部門の大賞に選ばれました。
「おめでとう!」
これ、オーストリアのリンツで毎年行われているデジタルアート最大のフェスティバルで、昨年は刀根さん、おととしは池田亮司さん、その前はモリイクエさん・・・なんかここのとこ音楽部門は日本人ばっかで、いいのかいなとおもいますが、ま、実際、驚くくらいこの4組の傾向が違っていて、でもその独自性とクオリティの高さ、なにより、皆ある方向を極端に推し進めているという点では共通して他に例がないくらいラディカルな音楽だし、そんなわけで審査員の判断は的確に思えます。ちなみに3年前にオレに審査員のさそいが来たのですが、600組くらいの応募があると聞いて断りました。そんなに音楽聴いたら、音楽が嫌いになってしまう(苦笑)。今はたしかデビッド・トゥープなんかが審査員に入っているんじゃないかな。
ところでこの朗報を聞いた京都のFMN SOUND FACTRYの敬愛する石橋さんは開口一番「なんや? それ?」と言ったそうです。GREAT! 世界中の電子音楽系のレーベルがここの賞をとりたくて、毎年やっきになってるってのに、あはは。賞にはさほどの興味もありませんが、日本ではほとんど注目されることのない京都の個人レーベルやら、アカデミックな世界とも商業音楽の世界とも、ほぼ無縁に、マイペースな、ある意味ピュアな活動をしつづけている音楽家にもちゃんと光をあてるという意味では、昨年のノーベル賞をとったサラリーマンの人じゃないけど、こういう賞も意味があるのかもしれません。でも、きっと日本では新聞にもでないんじゃないかな〜。
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わたしもメンバーの杉本拓ギターカルテットのCDがドイツから出ました。これすごく気にいってます。ほとんど音がはいってないのですがでも空気の感じや、たまに聴こえるギターの音が本当によくて。こういうの好きな人は、下の通販で見てみてください。
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7月15日の新宿PITINNのONJQ現行メンバーのラストライブですが、相当の混雑が予想されますので、来場ご希望の方は、PITINNのほうに問い合わせてください。チケットは6月7日からのPITINN売りのみになります。
なを6月28日青山CAYのONJQ+OEのライブでもONJQ単独の演奏も1時間以上、たっぷりやりますので、PITINNのチケットがとれなかった方はこちらのほうにぜひいらしてください。無論OEさんとの1回きりのセットもお楽しみに。ONJQの活動はこの2公演とその直後のスタジオレコーディング(DIWから年内に発売予定)で、当分休止します。再始動はおそらく来年、それもまったく形をかえる(もしかして名前もかえる)かもしれません。今のところは、少人数のオーケストラのようなものを想定していますが、いずれにしろ、すこし時間を置いてじっくりと考えたいと思っています。
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7月13日 京都大学西部講堂 午後3時開場、開演
DCPRG、blue(大友良英g、栗原正己recorder、江藤直子key、西村雄介b、芳垣安洋ds ,魚喃キリコperc)他
詳細は http://www.kyoto-seika.ac.jp/garden/b2003/p_hour.html
この前日に京都精華大学での講義もあります。こっちのほうはすでに定員をこえそうなので、ご希望の方は早めに応募してくださいね。
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今日はこれから調布の日活のスタジオにいって田口組の仕事ののち吉祥寺のスターパインズカフェに飛び込んで敬愛するTOYミュージシャン、イトケンとDUOです
ではでは〜、会場で!
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Date: Fri, 16 May 2003
大友良英のJAMJAM日記 2002年11月末〜12月前半
どうもです。結局欧州にいる間は日記をアップできずじまいで、シアトルに向かうすし詰めの飛行機の中で半年前のことを思い出しながらこれを書いています。アメリカ便はすいているもんだと思っていたら、とんでもない。年中飛行機に乗ってるもんにとってエコノミークラスってのはほんと酷だよなあ。心も体もへとへとになる。となりは中国からのビジネスマン。さっきから咳してるんだけど、大丈夫かいな。
では昨年11月末から12月前半の日記をどうぞ。
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@月@日 スペイン、バルセロナ。前回1999年に来たときはエレクトロ系では欧州でも最大規模のソナーフェス・・・というと聞こえは良いが、このときはFilamentをやってさんざんな目にあった。ほとんど起承転結の無い、微妙な音響変化だけで成り立つFilamentのような繊細な音楽を成立させるのに観客の協力は不可欠だ。ところが会場は終始人が出入りしている上に、後ろのほうの客はずっとざわざわ話しているしで、Filamentの音楽はまったく成立しなかった。少なくとも僕らはそう思っていた。ところがこの演奏にひどく感動した人が少なくとも一人はいたのだ。デレク・ベイリーなんがとも共演のアルバムをだしているスペインでは知られた即興ピアニストのオーグスティ・フェルナンデス。その彼がもっと良い環境でFilamentのコンサートを実現したい・・・というメールをすぐにくれたのだ。それから3年、紆余曲折の後、やっとバルセロナでFilamentのコンサートが実現することになった。
ホテルに到着するとマツ・グスタフソンやエバン・パーカーとロビーでばったり。今回僕らが呼ばれたのはオーグスティが企画する二ューミュージックフェスティバルの一環で、彼等はバリー・ガイ・オーケストラのメンバーとして来ているのだ。皆一足はやくついておのおのバルセロナの街を楽しんでいるようだ。僕らも早速夜のバルセロナに繰り出す。
@月@日 フェスの初日はバリー・ガイ・オーケストラ。う〜ん、あんなに素晴らしいメンバーなのに、しかも会場では大うけなのに、かつてオレがあこがれたキラ星のごときインプロバイザー達が沢山そろっているってのに・・・なんかピンとこなかったなあ。皆文句のつけようがないくらい素晴らしい演奏技術なのだけれど、でも20年前、30年前の彼等にあって、今の彼等にない何かがあって・・・。昔のままの演奏をしてほしいなんてオレは言ってるんじゃない。むしろ彼等は昔のままの、もしかしたらそれ以上の技術をもって演奏しているんだけど、そういうことじゃないんだ。この何かがあるかないか・・・もしかしたらオレは、あらゆる音楽の中のそれだけを聴いているのかもしれない。その「何か」がなんのかって言われると、とたんに言葉につまるんだけど。
@月@日 AMMのジョン・ティルバリーによるモートンフェルドマンのピアノ作品の演奏。ピアノのペダルを踏んだままの非常に静かな世界。演奏が始まってから30分の間に何人もの客がばたばたと席をたってしまった。中には御丁寧にブーイングまでして帰る若造もいて・・・嫌いだったら一人静かに席をたちゃいいじゃねーか、クソガキが! でものこりの1時間は余韻と静寂のとろけるような世界に、静かに、静かに浸らせてもらって、本当に、本当に感動した。
ジョンはSachikoM等とCDを出したばかりで彼女とも仲良しだ。そんなわけで終演後は皆でまた夜の街へ繰り出す。スペインは深夜になっても日本で言う居酒屋のような美味いつまみを出してくれるバルが沢山営業していて、僕等旅暮らしのミュージシャンにはすこぶる居心地か良い。お勧めはパンにトマトペーストを塗ったパンコントマトやら、小さい魚介類のオリーブオイル漬けみたいなものとか。
@月@日 今日はFilamentの本番。会場の響きやスピーカーシステムの様子を見ながら、いつものように30分くらいで、今日やる内容を決める。Filamentの場合はほとんどSachikoMが方向を決めて、オレはその中で自分のやれることを探っていく。自分がやっているプロジェクトの中でも一番難しくて、でも同時に極端にシンプル。今回からアコースティックでターンテーブルを鳴らす手法も取り入れだす。人にはわからなくてもいいから毎ステージ、最低でもひとつくらいは新しい音や手法を発見できれば幸いだ。と、同時に捨ててもいい音や技術も発見できる。これも重要。常に更新しなくちゃね。
今回はFilamentにはめずらしく2セット。もしかして初めてかも。素晴らしい環境で、いい演奏が出来た。会場にも多くの人々が来てくれる。ソナーのときにちゃんと聴けなかったら楽しみにしてたんだ・・・と声をかけてくれる人が何人もいて・・・前回はバルセロナが大嫌いになったのに、今回は逆に大好きになった。人間なんて単純なもんだ。ちなみにオレはしし座のO型。
そうそう宇波拓の欧州ツアー日記にも出てくるバルセロナの若手インプロバイザーも何人かきてくれる。ゴリゴリとした素晴らしい音を出す連中だ。彼等は5月には日本に来て宇波君なんかとツアーをする予定。あ、もうはじまってるのかな。5月30日には明大前のキッドアイラックでも演奏するんで、みなさんよろしく〜。
終演後はまたもやジョンなんかとバルへ。ステージでは哲学者のようなジョンだけど、オフステージは実に気さくな、しかしそうとう毒の入ったイギリス紳士。オーガナイザーのオーグスティは、Filamentのことをやまほど質問してきて、まるでインタビュアーのよう。彼とはいつかなにかやれそうな気がする。
@月@日 イタリア、ヴェニス。ここでもFilamentの公演。この時期のヴェニスは連日のように上げ潮で洪水になるとは聞いていたけれど、いやはやたしかにすごい。毎日のように朝から昼までは旧市内のほとんどの地域が日本で言う床上浸水になる。どぶくさいことこの上ない。地元の人たちは数十センチもある長靴でしのぐのだけれど、ぼくらはホテルの部屋にいるしかない。この街はこの100年間毎年1cmづつ沈んでいて、このままいくと数十年後には海の中に消えてしまう運命らしい。前にも行ったことのある美味いレストランがことごとく洪水で営業していなかった。残念。ここはイタリアのくせに観光客相手のまずいレストランもあるので要注意だ。でも美味い店は、もう本当に脳みそがとろけそうになるくらい美味い。イタリアばんざ〜い。ちなみに払いは絶対現金がいい。イタリアでカードで払うと金額をごまかして請求が来ることがあって、サインが違うと主張してもカード会社の日本の代理店は、まるでサラ金の業者の取立てのように、おかまいなしに強引にしつこく請求してくるので充分注意したほうがいいっすよ。
午後になると潮がひいて、皆ほうきでもって掃除をしだす。ヴェニスは車は一切はいれないので、僕等はとことこと歩いて街に繰り出すことに。今回はここでロンドンミュージシャンズコレクティブ(LMC)の首魁エド・バクスターと、男ばかりのLMCにあって数少ない女性、美人のダニエラちゃんと合流。エドはもう今まで数えきれないくらい僕等のコンサートを企画してくれたり、アルコホールという個人レーベルからCDを出してくれたり、レゾナンスマガジンという、おそらく世界でももっともマニアックな実験音楽の雑誌を発刊したり、かつては2〜3の名前でワイアーという音楽雑誌に強烈な記事を書いていたこともある。たしか本業は大学の文学の先生だったはずで、そっちのほうの本も出していたんだけど、最近は完全に音楽にシフト。日本のシーンをイギリスや欧州に紹介した最大の功労者のひとりで、実際ものすごく世話になってきた。とはいえ決してチョウチン記事を書くような人ではなく普段から辛口の批評でも知られていて、オレも何度も切られている。はじめて会ってからもう10年、お互いお腹が出てきて、すっかりおっさんぽくなってしまったけど、最近はDJもやるし、FMラジオ局もはじめたりで、その精力的なところはちょっと佐々木敦にも似ているかな。て、その彼が今回はめずらしくホリディでヴェニスに来ていて、でもホリディのくせに、目当ては半分は僕等のコンサートだったりするところが彼らしい。
今回の主催者はエドを一回り若くしたようなインテリ青年のマッシモ・ウンガロ。イタリアでは結構知られたオーガナイザーで、なんだかんだと彼とも7年の付き合い。彼は最近ルー・リードのメタル・マシーン・ミュージックの室内楽団バージョンというのを企画して実際にルー・リードにきてもらいやってもらったらしい。これ、すげえ聴いてみてえ。どんなだったんだろう。マッシモとエドはこのときが初対面。僕等からみると欧州内の国なんて近いように思うのだけれど、各地のオーガナイザー同士は意外と面識がなかったりすることが多い。考えてみればたった1日で国境を越えて、次々といろいろな人たちと仕事をする僕等のほうが特殊な存在なのかもしれない。
@月@日 コンサート。この日はSachikoM、オレのそれぞれのソロとFilamentの演奏。4チャンネルのメイヤーのスピーカーシステムが実にいい仕事をしてくれる。僕等の演奏はPAシステム次第といってもいいくらいだ。システムの音や会場の響きによって僕等は作曲をしているといっても過言ではない。無論良いシステムであれば音楽の選択肢も増えるわけで、特にFilamentの場合システムによって半分以上音楽が決定してしまう。だからといって、完全に自分の好きなシステムでなければ演奏できない・・・というような音楽を作ろうとはおもっていない。わたしもSachikoMも、完全に音をこちらの手でコントロールするような作品づくりを目的にしているわけではないからだ。必要なのは、最低限、自分の音と言える音がだせるクオリティのシステム。ただこの基準は低くはない。ロックやジャズの小屋だと、音がきたなくてなかなかそこまでの音がでてくれない。逆に今回のような会場だとイメージがものすごく膨らんでくる。
さて本番。イタリアのお客さんは、大抵静かにしていてくれない。今回もなんとなくざわざわしている。特にFiramentやSachikoMのソロで多様する単音のサイン波の時は、音の特性の関係で、サイン波以外の音を立体的に浮き上がらせたりするので、耳元でこそこそしゃべるアベックの声すら浮き出してくる。しかもその声にモジュレーションがかかったりするものだから、面白がって声を出すやつまで現れる。いつもなら怒り出すところだけれど、それでも気持ちよくやれたのは、ひとえに主催者マッシモくんの僕等の音楽への深い理解と、PAシステムの良さ、8割の客の強力な集中力、そしてなにより麻薬のように脳をとかすイタリアの旨いメシのせいだ。
演奏後は例によってマッシモ、エド、ダニエラ、その他大勢のスタッフとレストランへ。サラダのルッコラやトマトの美味いこと。魚介のパスタに舌鼓を打ちつつ、わいわいがやがや。イタリアに来るといつも思う。人生楽しまなくちゃって。楽しむ基本は、旨いメシと友達、キュートな女性達と素敵な音楽、これだけあれば他になんにもいらない・・・なんてね。ま、実際の人生そんな調子よくはいかないことになっております(苦笑、はい。
潮騒の音にまじって遠くから警報サイレンの音が鳴り響く。
明日も洪水だ。
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というわけで、そろそろシアトルです。ここでソロをやった後サンフランシスコのアスフォデルレコードのスタジオに向かいソロDVDの録音、録画です。あ、SFでは21日にコンサートもありますので、SF近辺在住の方ぜひいらしてください。(詳細は下記のホームページの英語のスケジュール参照をください)この間に連載の「聴く」をあげて、でもってJAMJAM日記12月後半もアップできれば・・・って思っているのですが、無理かな〜
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そろそろ日本では「ONJQ+OE」と「豊住芳三郎、林栄一、大友良英」の2枚組が発売されているころです。どうかよろしくです〜。
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新着入荷リストは
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発行者,大友良英へのメールは
otomojamjam@yahoo.co.jp
Date: Tue, 29 Apr 2003
ご無沙汰してます。大友です〜
4月15日からカナダのターンテーブル奏者のマルタン・テトロとDUOの欧州ツアーがはじまりました。この10年間、お互いにもっとも刺激を受けあった同士といってもいいくらいの親友です。で、せっかくだからリアルタイムで日記をアップ・・・なんて考えていたのですが、連日移動してコンサートというハードスケジュールで、とてもそんな余裕がないまま、ツアーもすでに後半。不思議なもんで、この手のツアーは体がなれるまでの最初の数日かきつかったりして、逆に後半は平気になったりするんですよね。ただし、ツアー中は演奏する以外は全て捨ててかかってて、観光も一切しないし、時間があれば電車の中だろうが路上だろうが、とにかくよく寝ます。大好きな夜更かしや打ち上げもそこそこにして、とにかくステージだけは脳みそを開いて・・・って具合。今はリヨンのダウンタウンの安ホテルにいて、コンサートからもどってきたところ。
ちなみにフランスの安ホテルは旧式の電話が多くて、大抵は電話線が直接壁から出ていて、直接旧式電話につながる方式で、コンピュータをつなぐのに一苦労します。今日は電話本体のねじを取って中身の配線に直接コンピュータをつなぐ作戦で・・・へへへ、こういうときに電気屋に育ったこと役立つんですよね。
マルタンとのツアーは予想どおり実りの多いツアーで、都市部のコンサートは入りきれないくらい人が集まってくれて、とりあえずはいい感じですすんでます。結構大音量の激しい演奏を連日やっていて、多分このツアーでターンテーブルの演奏もだいぶ変化するんじゃないかな。おとといのブリュッセルでは大分のサックス奏者の山内桂さんの飛び入りもあって、これも面白かった〜。今回のツアーは実はレコ発のツアーで、マルタンと私のDUOのミニCD3枚組みボックスセットがカナダのアンビエンスマグネティックから発売になったんです。1000BOX限定で箱は全てマルタン手製、あ、といっても箱そのものは宝石箱の流用です。まだ市場に出るのはこれからなので、コンサートでは飛ぶように売れて、持ってきた100箱はツアー中盤で売り切れてしまいました。これでなんとか採算とれそうだと、マルタンは大喜びです。僕らはツアーで演奏してCD売って・・・ちょうど寅さんが村祭りを渡り歩いて口上で人を集めて歯ブラシやら傘やらを売るのと、ま、商売の方法はそっくりで、こんな事書くと、なんだか何十万枚も売るPOPSの世界に比べて、ものすごく小さく見えるかもしれませんが、私はこうやってCDを売って生きていくのが結構好きというか、僕らの音楽はそれでいいんだと思っています。贅沢をしようなんて思わなければ、これで食えていけるんですから。こういう生き方をしてることのほうが、口だけで反戦を言うより、よっぽどオレには納得がいく方法なんだけど・・・ま、いいか、この話は。こんなマイペースな生き方もマルタンから学んだ部分は大きいな。で、そのマルタンは11月に来日する予定。また詳細がきまったら連絡しますね。
このあとはグルノーブルに行った後スイス、それからシアトルとサンフランシスコでライブとレコーディングをして日本にもどるのは5月末です。さすがに日本食というか、アジア食が恋しい今日この頃です。だれか差しいれしてくれ〜。
そんなわけで、昨年の11月でとまったまんまのJAMJAM日記なかなかアップできなくて恐縮。5月に入ると多少ツアーのほうもゆるやかなスケジュールになるので、順次日記アップしたいと思ってます〜。
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JAMJAM日記の配信申し込み、バックナンバー閲覧、および配信停止は
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JAMJAM日記(告知 関西方面)
Date: Fri, 28 Mar 2003
関西方面のみなさんに告知です。
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3月30日(日)
confetto.piece9
@ 京都 カフェ・アンデパンダン
19:00open/19:30start 3,000yen
Janek Schaefer(from uk)
MAIN(Robert Hampson from uk)
大友良英+竹村ノブカズ
大友良英+BusRatch
カフェアンデパンダン
住所 京都市中京区三条御幸町角1928ビル地下 電話 075−255−4312
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音楽表現講座 「難しい音楽」
「音楽とは何か」という根源的問いを、日本を代表するプレーヤーであり、コンポーサーであり、プロデューサーであり、リスナーである講師がジャンルも形態も多岐に渡る音楽活動を実作に触れながら解きほぐす。特に既成概念からの跳躍を試みてきた「難しい音楽」に触れ、講師との質疑応答をおこなうことで、新たな音との出会いを探る。
講師:大友良英(音楽家)、菊地成孔(音楽家)
定員:60名 全2回+α 受講料:4,000円
日時:7月12日(土)16:00〜17:30「菊地成孔の難しい音楽」
17:45〜19:15「大友良英の難しい音楽」19:15〜20:00「質疑応答」
問い合わせ/申し込み:京都精華大学文化情報課GARDEN事務局
garden@kyoto-seika.ac.jp
Home page:
http://www.kyoto-seika.ac.jp/garden/b2003/music1.html
すでに、申し込み問い合わせが多いそうなので早めの申し込みをおすすめします。なを翌日7月13日にも同じ精華大学でDCPRGとわたしのblue bandのコンサートが予定されていますので、こちらのほうもよろしくです。
Date: Thu, 27 Mar 2003
JAMJAM日記 番外編「戦争と日常と」
この何週間か、かなりの数の友人、知人、あるいは知らない人からも戦争反対署名のチェーンメールがおくられて来ています。中には非常に尊敬しているアーティストや評論家の方からも同様のメールが来ています。内容はだいたい同じで、戦争反対の署名を国連、あるいはホワイトハウスやブッシュに送ろう・・・というものです。そこに書かれている戦争反対に関する内容については、どれももっともなもので、それにどうこう言うつもりは一切ないのですが、ただチェーンメールの署名自体の有効性にはなはだ疑問があるので、一切返事も署名もしていません。が、そのこと以前に、チェーンメールそのものに、その内容いかんを問わず、なにかすごい抵抗感を感じています。それは今回に限ったことではありません。無論、報道や言論になんらかのバイアスがかかっているような現状があったとして、その中で、声なき人々の声を伝える手段として、チェーンメールが一定の役割をはたせるような気もします。だから全面的に否定をする気もありません。これしか手段がない場合も充分ありえますから。でも、わたしが軽い抵抗を感じるのは、チェーンメールが風評などと同じような無責任なものにもなりかねない危険を常にもっているからです。さらに悪意をもった人がいれば、内容を改ざんして多くの人たちに送ってしまうことも可能ですし、多くの署名をそのままコピー&ペーストして、まったく別の署名にはりつけることだってありえるし、もっとセコイやつがいれば、そのアドレスを業者に売ることだって可能なわけで・・・。
無論、そんなことは百も承知だけれど、今はそんなリスクを言っている場合ではなく、とにかく多くの人々に伝え行動すべきときだ・・・という意見があることも否定しません。その通りだとも思います。ただ、わたしは、戦争する側だけではなく、反対する側も勇ましくなっていくことそのものにも軽い抵抗を感じます。そんなことを考えていた矢先,京都でFMN Sound FactryというCDレーベルをやっている友人の石橋正二郎氏が自身の掲示板にこんな書き込みをしているのを見つけました。長くなりますが全文引用します。(注1)
--------------------------------------
「戦争に関することでいくつか反対署名の御願いのチェーン・メイルが戦争前に来ました。署名自体の有効性に対する疑問があるので、ほったらかしにしてますが、この戦争の先行きを思うと暗い予想しかでてきません。なにもしないのもなぁ、とは思うけど、ちゃんとCDつくったり、ライヴ企画したりすることも反戦争にとっては大切。でもなぁ、やっぱりなにもやらんのもなぁ、と思ってチェーン署名に参加しなかったことはちょっと悔やんでます。
しかし、音楽を戦争反対の手段につかう醜さには荷担せんとこうとは思ってます。音楽がなにかのゲストや手段に使われたりするのは、ものを自由に言えなくなることと表裏一体ではないのかな。そういう意味で歌詞優先のメッセージ・ソングも良くない。歌詞がいいからといって説得力があるわけではありません。要は唄う人の力の問題。ヴィクトル・ハラの唄は歌詞も分からなくても、ハラの生涯のことを知らなくても十分に説得力がある。だから、みんなで唄おう、抵抗の唄を、というのは、どうも軍歌に聞こえる。各自が好きな歌を自分で、というのがよいです。(デモやパレードで、ということではないですよ。そういうものに音楽が使われることは、結局、音楽の未来をつぶすことになる、と思います。)どこまでも普通にやり続けることも大事ですよね。よくある基金集めのコンサートは、そんなことせんと、普通に金あつめたらええやん、と思います。音楽がなにかの手段になることだけからは絶対避けたい。音楽が人間の感性に直接訴えるものだけに、どんな種類の音楽でもいつでも何処でも自由に聴けるというのは、たいへん大切です。ある目的に使われると言うことは、聴き方を一定方向に制限してしまう、ということで大変危険なことではないかと思いますがどうでしょう?しかし、そんなん、ごちゃごちゃ言わんと動いたらええやん、という人もいるでしょうね。」
---------------------------------------
わたしは彼の考え方が好きです。彼は日ごろから非常にマイペースで頑固だけれど柔軟な人で、なによりも自由な音楽を愛している人間です。愛するあまり稼いだ金の全てをつぎ込んで、20年以上にわたり100人もあつまれば大入りと言えるようなコンサートを企画しつづけ、世界中で1000枚くらいしか売れないようなCDを何十タイトルも10年にもわたりつくりつづけ、売り続けているような人間です。ぼくらにはどのみち、戦争そのものを今すぐとめられる腕力は備わっていません。でも、腕力のないものには、腕力のない人間の生き方があって、それは世の中は腕力だけではないんだということを全生涯をかけて主張しつづけることだと思っています。具体的には、自分自身の生活なり仕事なりをまっとうし、楽しむことだと思っています。
鶴見俊輔が3月24日付けの朝日新聞夕刊の文化欄に書いていたこともわたしは好きです。反戦運動の根拠を、かつて男性的な人間が振りかざしてきたような生活に根をもっていない「理論」にもとめるのではなく、「自分が殺されたくない」に求めるほうがいい・・・という内容ですが、そこから少しだけ引用します。「(日本の)敗戦当夜、食事をする気力もなくなった男性は多くいた。しかし夕食をととのえない女性がいただろうか。他の日と同じく、女性は、食事をととのえた。この無言の姿勢の中に、平和運動の根がある。」食事をつくるのは女性・・・というところにひっかかるなかれ。ここに書かれているのは半世紀以上も前の、男女の役割が分かれていた時代の話ですから。ただ前述のわたしの友人はまさに、ここでいう女性が食事をつくっていたように音楽をつくろうとしているんだと思います。毎日の食卓は、レストランのように派手やかではないけれど、うまいもんだったりするように、自分だけが好きな1000枚しか売れないようなCDを作ることは、彼にとっては毎日の食卓だったりするような気がします。そう考えるとそもそも何百万枚もCDを売ったりするようなシステムや努力そのものが非常にわたしには暴力的なものにおもえてきます。
一方で、わたしはデモにも有効性はあると思っています。2000年春、ベオグラードで当時のミロシェビッチ政権を倒すための民主化デモに参加したことがあります。市内には10万人もの人々が平和的に集会をやっていましたが、このときわたしが一番に感じたのは恐怖心でした。それは政府側の弾圧の恐怖ではなく、巨大な数の人間が一体になってなにかを主張していることへの恐怖でした。とりわけわたしたちは、この中では唯一のアジア人で、明らかに彼等とは顔もことなり、さらに彼等がなにを言っているのかもわからない部外者です。もしこの人たちがわたしたちを異分子だとおもったら・・・そう考えただけで恐ろしくなったのですが、おそらくこれ以上のリアルな恐怖感を政府側の人間は感じたのではないでしょうか。デモが弾圧されるのは、政府にとってそれが恐怖だから・・・わたしはあのときそう確信しました。今回の戦争でも、世界中のものすごい人数の人たちによる反戦デモは、特にアメリカの政権に対して、一定の圧力になっていると思います。アメリカがなんとかマスコミや世論を味方につけようとやっきになっている姿が、その何よりの証拠で、デモがもしなかったとしたら事態は今以上にもっと悲惨で暗いものになっているでしょうから。やはり現実には腕力に対して、即効性があるのは悲しいことに腕力で、ものすごい人数なり数という腕力も、実際に事が起こってしまった時には有効・・・というか必要であるとわたしは思います。沢山の人間が見ている・・・、武器よりずっと良質の腕力になりえるはずです。
「どうせ戦争はなくならない・・・」という意見があることも知っていますし、それは多分本当なのかもしれませんが、この手の無力感は、わたしは好きではありません。僕らは無力かもしれないけれど、自分で生きたいように生きたいと思う意志をもっているわけですから。今の戦争がすぐには終わらないとしても、あるいは人間は戦争をしてしまう生き物だとしても、それでも、そうした行為の過ちに対して、なにかを言い続けなければ、同じような過ちが繰り返されるわけですから。こんな不条理なことで、自分の命や家族や友人を失いたくないですから。自分の人生がこんな不道徳なものに踏みにじられたくないですから。
数年前に「音楽は武器のように人を殺せないから美しい・・・・音楽家に出来るのは無力に音を出すことだけだ」(注2)と書いたことがあります。わたしはここに来てこの確信をますます強くしています。日々の食事を作るように、1000枚しか売れないCDをだしつづけるように、自分も決して腕力にはならないような無力な音楽をつくりつづけていこうと思っています。わたしのような意見は実際の戦争や暴力の抑止には直接的には役立たないのかもしれません。それでも個人個人の無力な生活が世界をつくっているような世の中を夢見る自由は失いたくないなと思っています。
(注1)FMN SOUND FACTRY掲示板
http://8252.teacup.com/fmn/bbs
(注2)Studio Voice 2001年7月号
http://www.japanimprov.com/yotomo/yotomoj/essays/studiovoice307.html
この文章はバージョンを変えて今月末発行のplanB通信にも掲載されます。
Date: Thu, 20 Mar 2003
みなさん こんにちは
今、吉祥寺のGOK
SOUNDスタジオで昨年5月に韓国で録音したパクジェチュン、ミヨン、私、そこに田中由美子、ギュンターミュラーSachikoMがゲスト参加したアルバムのミックスをしている最中です。
今年後半にimprovised music from Japanから発売の予定です。
==============================================
@月@日
ニュースでは大統領演説。誰もかなわないような圧倒的な腕力を持った人間が世の中のルールを無視して、自分のやりたいように動き出すとどうなるか・・・。小国内の住民を黙らすに充分な腕力、世界の秩序をぶち壊すに充分な腕力。もっともらしい正義を背負った怒りや怨念。宗教や民族、国家の名のもとの団結。どれもこれもクソくらえだ。シアトルから5月にソロコンサートのオファー。熟慮の末、今回は行くことにしようと思う。国家と、そこに住んで、それぞれの生活をしている人たちを同じものと見ることはさけたい。
---------------------------------------------------
FM放送の告知を2つ
「トランスワールドミュージックウェイズ」 ゲスト:大友良英「blue」
3月29日(土)午前5時〜5時45分 FM仙台、広島FM
3月30日(日)午前4時〜4時45分 K-MIX
3月30日(日)午前5時〜5時45分 TOKYO FM
3月30日(日)午前9時〜10時 Musicbird Community3
3月30日(日)19時〜20時 Musicbird Culture 10
TOKYO-FM 制作の番組で、田中美登里さんの司会で今月発売の「blue」のサントラを中心にわたしが中学生や高校生の頃聴いていた歌謡曲やJAZZもかけつつ、おしゃべりしつつの45分間です。映画のほうも東京は今月29日からはじまります。サントラともどもよろしくです。
-------------------------------------------------
もうひとつ、こっちはロンドンのFM局「レゾナンスFM」の番組で昨年末にオフサイトで公開録音した番組でイギリス時間の3月23日20時より2時間流れます(日本時間だと23日昼の12時から午後2時まで)レゾナンスFMはインターネットラジオでも流れているはずですが、今現在、わたしのコンピュータだと、なぜか聴けないのですがう〜ん、どうなっているんだろ・・・?一応詳細をつけておきます。
「BONENKAI at OFF
SITE」2002年12月30日代々木オフサイトにて収録 Resonance104.4FM(London)
2003年3月23日午後8時〜10時(イギリス時間)日本時間3月23日昼12時〜午後2時
http://www.resonancefm.com
司会進行:大友良英、篠はづき ジングル:/ Sachiko M テーマ曲
:イトケン / pin and needles
出演:大蔵雅彦solo、Lawrence English solo (from Australia) 杉本拓
solo、SachikoM
トークショー 伊藤篤宏solo、宇波拓solo 吉田アミsolo、中村としまるpresents
his recordings from US
live ユタカワサキsolo、秋山徹治solo=
---------------------------------------------------------
コンサートスケジュール
本日3月20日大泉学園in F、不破大輔、片山広明、翠川敬基セットに急遽出演することになりました。
3月21日(金・休日)横浜「ドルフィー」
加藤英樹(ベース)、巻上公一(ヴォイス)、大友良英(ギター)
3月28日(金)三軒茶屋「グレープフルーツ・ムーン」
ナスノミツル・ユニット、大友良英(ギター)ソロ 2000円
3月29日(土)西麻布「スーパー・デラックス」午後6時開場、7時開演
ヤネク・シェファー、スペシャル・ゲスト:MAIN
ゲスト:大友良英 、竹村ノブカズデュオ / voima:安永哲郎 、aen
前売り3000円、当日3500円 問合せ先:HEADZ(電話:03-3770-5721)
3月30日(日)京都「アンデパンダン」
ヤニク・シェファー / 竹村ノブカズ、大友良英DUO
/バスラッチVS大友良英
4月8日(火)東京「新宿ピットイン」
『東京〜NY即興フェスティヴァル2003』
加藤英樹(b,b-synth)ジェイムズ・フェイ(as,electronics)、デヴィッド・ノヴァック(basson
electronics)、
大友良英(tt,g)、石川高(笙)、巻上公一(vo)、吉田アミ(vo)、Sachiko
M(sine wave)、田中倫明(perc)、植村昌弘(ds)
*12年ぶりに加藤、植村、大友の初期GZのトリオもやる予定です
4月9日(水)東京、江古田「バディ」
Emergency!
Date: Sun, 16 Feb 2003
こんにちは 時差ぼけがさっぱりなおらない大友です〜
ついさっきまでヤーフーオークションのエフェクターにはまってしまってました。やばいやばい。
え〜
今回は映画関係を中心に告知させてください。
-------------------------------------------------------
もう明日2月17日月曜ですが、京都「磔磔」でFilamentをやります。午後6時開場、7時開演
『FMNフェスティヴァル』
Filament:Sachiko M、大友良英
ディーゼル・ギター、山本精一
前売り 2000円、当日2300円(ドリンク代別)
磔磔(たくたく)所在地:京都市下京区富小路仏光寺下る
最寄駅:阪急 河原町 電話:075-351-1321 /
http://www.geisya.or.jp/~takutaku/
----------------------------------------------------------------
19日水曜にはNHK-BS2の朗読紀行「にっぽんの名作」 で
黒沢清監督「風の又三郎」をやります。
朗読は小泉今日子、音楽はわたしで、今までに見たことの無い不気味な又三郎です。
いいですよ〜。
時間は午後10:20〜11:10
-------------------------------------------------------------------
前回のJAMJAM日記でもふれた冨樫森監督の「ごめん」ですが、3月から4月にかけて東京、大阪、大分、山形、静岡他で続々上映がきまっているようです。詳細は公式サイトをご覧ください。
ごめん公式サイト http://www.shirous.com/gomen/
東京では1日だけ 3月16日 池袋新文芸座でやります。
http://www.shin-bungeiza.com/schedule.html
「ごめん」については昨年2月の日記に詳しいです。
http://www.japanimprov.com/yotomo/yotomoj/diary/diary02.02.html
非常に気にいってる作品です。ぜひぜひ映画館で見てみてください。
--------------------------------------------------------------------
3月には魚喃キリコ原作、安藤尋監督、市川実日子主演『blue』も公開になります。これにあわせてサントラCD『blue』も3月1日にweatherより発売になります。
DCPRGや栗コーダーの栗原正己のリコーダーとベース。NOVOTONOの江藤直子がフェンダーローズとシンセ、ご存知芳垣安洋のドラムス、トランペット、そしてわたしがおもいいきりギターを弾いています。映画の音源をもとにさらに同じメンバーによる追加録音も加え、単なるサントラというよりは映画とリンクしたコンセプトアルバムを作りました。3年前の企画段階から安藤監督、プロデューサーの宮崎大、魚喃さんとがっぷりよつに組んでやれた作品です。個人的にははじめてやった93年の映画音楽「青い凧」以来、ずっと超えられなかったな何かが、初めてこの作品で吹っ切れたように思っています。
で、CDの発売を記念して3月9日日曜日、青山の「CAY」でイベントやります。出演はモチロン"blue"band。栗原、江藤、芳垣、大友の録音メンバーに加えベースに元スターリン、mostの西村雄介を迎え、blueを中心にこれまでわたしがやってきた安藤作品の「dead BEAT」や「ピアス」からも何曲か取り上げる予定です。
あと、この日はこれまでわたしがやってきた映画音楽を全編アコースティックでやるバンドotomo yoshihide's film music accoustic bandの初ライブもあります。メンバーはショーロクラブの秋岡欧のバンドリン、ONJQの水谷浩章のコントラバス、ヴァイブラフォンにはウェアハウスやヴィンセントアトミックスの高良久美子、そしてわたしがアコースティックギター。皆これまでのわたしの映画音楽作品の常連達です。「青い凧」「女人四十」等の中国香港映画から近作の「風花」「ごめん」に至る数多くの作品をとりあげます。
もうひとつSong For TYではSachikoMとの電子音DUOで青山真治監督の「路地へ」とCD「山下毅雄を切る」のラストに収められた同名の作品Song ForTYを初めてライブでとりあげます。
他にも安藤尋、魚喃キリコ、大友鼎談や青山真治の初DJ等々、盛りだくさんの企画があります。ぜひぜひいらしてください。
2003年3月9日(日)午後6時開場、7時開演
会場:青山 CAY(港区南青山5-6-23スパイラルビルB1F
03-3498-7840 )
前売り3000円、当日3500円(税込/all standing)
前売券は2月1日(土)よりチケットぴあ他で
問い合わせは、HEADZ(担当:荻原、畠山 /
電話:03-3770-5721)
イベント、CD、映画の詳細は以下のサイトで
http://www.japanimprov.com/japanese/news/index.html#otomo
http://www.faderbyheadz.com/
http://www.blue-movie.jp
そうそう、その安藤監督の初期作品「ピアス」の上映もテアトル新宿でやります。映画館での上映は多分初めてじゃないのかな。主演は村上淳製作スタッフは「blue」とまったく同じメンバーです。音楽は、わたしがギター、当時GROUND-ZEROのナスノミツルb,植村昌弘dsの3ピースバンドで、かなりロックっぽかった記憶が・・・。テアトル新宿にて2/22(土)〜3/7(金)限定レイトショー!!
連日21:20より1回上映
TEL 03-3352-1846 伊勢丹新宿となり
特別鑑賞券¥1,200(税込)(当日一般、学生1,500円、シニア1,000円、水曜日1,000円のところ)
★初日舞台挨拶決定!! 2/22(土)21:20スタート 安藤尋監督、村上淳さんほか(予定)
★公開記念トークショー
2/27(木)トーク◎音楽が語る『pierce
LOVE&HATE』から『blue』へ
大友良英×佐々木敦(音楽評論家)
3/7(金)トークショー◎スタッフが語る『pierce
LOVE&HATE『から『blue』へ
安藤尋監督×本調有香(脚本)×鈴木一博(撮影)×宮崎大(プロデューサー)
◎いずれも21:20スタートです。
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芳垣安洋のemergency!で名古屋、豊橋にもまいります。
2月25日(火)名古屋、今池「得三」午後7時開演
Emergency!:芳垣安洋ds 大友良英g、斉藤良一g、水谷浩章b
前売り3000円、当日3500円
2月26日(水)愛知、豊橋「ハウス・オブ・クレイジー」
Emergency!:芳垣安洋ds 大友良英g、斉藤良一g、水谷浩章b
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なんか盛りだくさんですがよろしくです〜
JAMJAM日記2003年2月告知
Date: Sun, 16 Feb 2003
こんにちは 時差ぼけがさっぱりなおらない大友です〜
ついさっきまでヤーフーオークションのエフェクターにはまってしまってました。やばいやばい。
え〜今回は映画関係を中心に告知させてください。
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もう明日2月17日月曜ですが、京都「磔磔」でFilamentをやります。午後6時開場、7時開演
『FMNフェスティヴァル』
Filament:Sachiko M、大友良英
ディーゼル・ギター、山本精一
前売り 2000円、当日2300円(ドリンク代別)
磔磔(たくたく)所在地:京都市下京区富小路仏光寺下る。最寄駅:阪急
河原町
電話:075-351-1321 /http://www.geisya.or.jp/~takutaku/
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19日水曜にはNHK-BS2の朗読紀行「にっぽんの名作」 で黒沢清監督「風の又三郎」をやります。
朗読は小泉今日子、音楽はわたしで、今までに見たことの無い不気味な又三郎です。いいですよ〜。
時間は午後10:20〜11:10
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前回のJAMJAM日記でもふれた冨樫森監督の「ごめん」ですが、3月から4月にかけて東京、大阪、大分、山形、静岡他で続々上映がきまっているようです。詳細は公式サイトをご覧ください
ごめん公式サイト http://www.shirous.com/gomen/
東京では1日だけ、3月16日 池袋新文芸座でやります。
http://www.shin-bungeiza.com/schedule.html
「ごめん」については昨年2月の日記に詳しいです。
http://www.japanimprov.com/yotomo/yotomoj/diary/diary02.02.html
非常に気にいってる作品です。ぜひぜひ映画館で見てみてください。
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3月には魚喃キリコ原作、安藤尋監督、市川実日子主演『blue』も公開になります。これにあわせてサントラCD『blue』も3月1日にweatherより発売になります。
DCPRGや栗コーダーの栗原正己のリコーダーとベース。NOVOTONOの江藤直子がフェンダーローズとシンセ、ご存知芳垣安洋のドラムス、トランペット、そしてわたしがおもいいきりギターを弾いています。映画の音源をもとにさらに同じメンバーによる追加録音も加え、単なるサントラというよりは映画とリンクしたコンセプトアルバムを作りました。3年前の企画段階から安藤監督、プロデューサーの宮崎大、魚喃さんとがっぷりよつに組んでやれた作品です。個人的にははじめてやった93年の映画音楽「青い凧」以来、ずっと超えられなかったな何かが、初めてこの作品で吹っ切れたように思っています。
で、CDの発売を記念して3月9日日曜日、青山の「CAY」でイベントやります。出演はモチロン"blue"band。栗原、江藤、芳垣、大友の録音メンバーに加えベースに元スターリン、mostの西村雄介を迎え、blueを中心にこれまでわたしがやってきた安藤作品の「dead BEAT」や「ピアス」からも何曲か取り上げる予定です。
あと、この日はこれまでわたしがやってきた映画音楽を全編アコースティックでやるバンドotomo yoshihide's film music accoustic bandの初ライブもあります。メンバーはショーロクラブの秋岡欧のバンドリン、ONJQの水谷浩章のコントラバス、ヴァイブラフォンにはウェアハウスやヴィンセントアトミックスの高良久美子、そしてわたしがアコースティックギター。皆これまでのわたしの映画音楽作品の常連達です。「青い凧」「女人四十」等の中国香港映画から近作の「風花」「ごめん」に至る数多くの作品をとりあげます。
もうひとつSong For TYではSachikoMとの電子音DUOで青山真治監督の「路地へ」とCD「山下毅雄を切る」のラストに収められた同名の作品Song ForTYを初めてライブでとりあげます。他にも安藤尋、魚喃キリコ、大友鼎談や青山真治の初DJ等々、盛りだくさんの企画があります。ぜひぜひいらしてください
2003年3月9日(日)午後6時開場、7時開演
会場:青山 CAY(港区南青山5-6-23スパイラルビルB1F 03-3498-7840 )
前売り3000円、当日3500円(税込/all standing)
前売券は2月1日(土)よりチケットぴあ他で
問い合わせは、HEADZ(担当:荻原、畠山 / 電話:03-3770-5721)
イベント、CD、映画の詳細は以下のサイトで
http://www.japanimprov.com/japanese/news/index.html#otomo
http://www.faderbyheadz.com/
http://www.blue-movie.jp
そうそう、その安藤監督の初期作品「ピアス」の上映もテアトル新宿でやります。映画館での上映は多分初めてじゃないのかな。主演は村上淳製作スタッフは「blue」とまったく同じメンバーです。音楽は、わたしがギター、当時GROUND-ZEROのナスノミツルb,植村昌弘dsの3ピースバンドで、かなりロックっぽかった記憶が・・・。
テアトル新宿にて2/22(土)〜3/7(金)限定レイトショー!!連日21:20より1回上映
TEL 03-3352-1846 伊勢丹新宿となり
特別鑑賞券¥1,200(税込)(当日一般、学生1,500円、シニア1,000円、水曜日1,000円のところ)
★初日舞台挨拶決定!!
2/22(土)21:20スタート 安藤尋監督、村上淳さんほか(予定)
★公開記念トークショー
2/27(木)トーク◎音楽が語る『pierce
LOVE&HATE』から『blue』へ
大友良英×佐々木敦(音楽評論家)
3/7(金)トークショー◎スタッフが語る『pierce
LOVE&HATE『から『blue』へ
安藤尋監督×本調有香(脚本)×鈴木一博(撮影)×宮崎大(プロデューサー)
◎いずれも21:20スタートです。
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東京でもFilamentの公演があります。この日は大分のサックス奏者山内桂さんが主人公なのでFilamentは最初の出です。遅れずにいらしてください。
2月20日(木)東京、西麻布「Super
Deluxe」午後7時30分開場、8時開演 3000円
『DELUXE CONCERT SERIES, VOL. XXXII』大友良英 presents "山内桂 in
Tokyo"
Filament:Sachiko M、大友良英
山内桂サックスソロ
山内桂(sax)、大蔵雅彦(sax,b-cl)、宇波拓(el)、大友良英(tt,g)
問い合わせ:キャロサンプ (電話 03-3316-7376)
< producer's note >
四半世紀近い音楽活動のなかで、これまでわたしは、東京や大阪といった巨大な音楽シーンがあるところとは別の"地方"の都市で驚愕すべき3人の即興演奏家に出会ってきている。いずれも年齢は40代。皆ほぼ孤立無援に独自の進化をとげてきたにもかかわらず、正統派といえるような演奏能力と独自の音楽性を持った人たちだ。一人は札幌のピアニスト寶示戸亮二。内部奏法を駆使した演奏と美しい響きを持った独特の音楽は、既にCDで知っている人も多いだろう。
もう一人はI.S.O.をともに結成し、今や欧米でもその名を知られる山口の奇才、パーカッションの一楽儀光。彼のような方法で音響と即興演奏の接点を探った音楽家は彼以前には世界中を見渡してもいなかった。そして残る一人が今回紹介する大分のサックス奏者山内桂だ。
彼の場合は他の2人と異なりCDのリリースもなければ、九州以外での演奏経験もほとんどない。それでもこの世界では知る人ぞ知る的な存在で、大分に行ったミュージシャンから彼の噂は何度も聞いていたし、なにより数年前にI.S.O.の大分公演の際に彼が参加したセットの素晴らしさとその音色の美しさがわたしの頭の中にずっとひっかかっていて、いつか東京でも紹介したいと思っていた。昨年の暮れ、その山内さんから突然電話がかかってきた。仕事をやめてこれからちょくちょく東京にも出てくるから、いろいろな場やミュージシャンを紹介してほしいという。大分で20年以上サラリーマンをしながら既存の音楽シーンとはまったく無縁にひょう
ひょうと独自の音楽を醗酵させてきた山内さんが48歳にしてとうとう動き出したのだ。無論よろこんで協力することにした。ただしそれは親切心なんかからではない。彼がこれからやるであろうことを聴いてみたいという我がままな好奇心で引き受けたにすぎない。
2003年1月 大友良英
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芳垣安洋のemergency!で名古屋、豊橋にもまいります。
2月25日(火)名古屋、今池「得三」午後7時開演
Emergency!:芳垣安洋ds
大友良英g、斉藤良一g、水谷浩章b
前売り3000円、当日3500円
2月26日(水)愛知、豊橋「ハウス・オブ・クレイジー」
Emergency!:芳垣安洋ds 大友良英g、斉藤良一g、水谷浩章b
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なんか盛りだくさんですがよろしくです〜
Date: Thu, 13 Feb 2003
JAMJAM日記2002年11月分
おはようございます〜
サンフランシスコから東京に戻ってきました。花粉、ちょっとですが飛んでますね〜。目と肌がそういってます。今回の日記は昨年11月、久々のEYEちゃんとの共演からDCPRG脱退までです。例によってまた帰国便の機内で書いたものです。機内には大学生の団体が沢山乗っていて、ほぼ満席。機内映画のTRYは・・・う〜ん、いまひとつ・・・というか垣間見える寒いくらい薄っぺらなヒューマニズムみたいなもに「?」を感じてしまいました。もっと徹底してドタバタの活劇にしたほが、オレは好みだな。
で、日記に入る前に告知を少々。
2月20日六本木スーパーデラックスで、東京では本当に久しぶりのFilamentをやります。東京では久々ですが、実はこの2ヶ月間でバルセロナ、ベニス、大阪、ベルリンで4公演ほどFilamentをやっていて、会場の音響システムにもよるのですが、これまで以上にハードコアというか、硬質になってきて、かなり内容が変化してきています。また次のなにかに向けてシフトしている感じで、自分自身でも公演毎の変化を楽しみにしています。今回はの出番は最初になるのでどうかご来場遅れませんように。ちなみにこの日は大分の異才サックス奏者内山桂さんの演奏がそのあとにあります。彼については、紹介文を書いたので、この後にのせておきます。
そうそう、Filamentは京都でも2月17日「磔磔」でやります。対バンは山本精一とディーゼルギター。他にも2月21日オフサイトで宇波拓、中尾勘二とトリオで2月23日下北沢レディジェーンではベースの立花泰彦さんとDUOでJAZZを25、26はエマージェンシーで名古屋「得三」と豊橋「ハウス・オブ・クレイジー」にいきます。詳細はわたしのサイトで。
http://www.japanimprov.com/yotomo/yotomoj/schedule.html
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2月20日(木)東京、西麻布「Super Deluxe」午後7時30分開場、8時開演
『DELUXE CONCERT SERIES, VOL. XXXII』
大友良英 presents "山内桂 in Tokyo"
Filament:SachikoM & 大友良英
山内桂サックスソロ
山内桂(sax)、大蔵雅彦(sax)、宇波拓(electronics)&大友良英
Quartet
3000円
問い合わせ:キャロサンプ (電話 03-3316-7376)
< producer's note >
四半世紀近い音楽活動のなかで、これまでわたしは、東京や大阪といった巨大な音楽シーンがあるところとは別の"地方"の都市で驚愕すべき3人の即興演奏家に出会ってきている。いずれも年齢は40代。皆ほぼ孤立無援に独自の進化をとげてきたにもかかわらず、正統派といえるような演奏能力と独自の音楽性を持った人たちだ。一人は札幌のピアニスト寶示戸亮二。内部奏法を駆使した演奏と美しい響きを持った独特の音楽は、既にCDで知っている人も多いだろう。 もう一人はI.S.O.をともに結成し、今や欧米でもその名を知られる山口の奇才、パーカッションの一楽儀光。彼のような方法で音響と即興演奏の接点を探った音楽家は彼以前には世界中を見渡してもいなかった。そして残る一人が今回紹介する大分のサックス奏者山内桂だ。彼の場合は他の2人と異なりCDのリリースもなければ、九州以外での演奏経験もほとんどない。それでもこの世界では知る人ぞ知る的な存在で、大分に行ったミュージシャンから彼の噂は何度も聞いていたし、なにより数年前にI.S.O.の大分公演の際に彼が参加したセットの素晴らしさとその音色の美しさがわたしの頭の中にずっとひっかかっていて、いつか東京でも紹介したいと思っていた。昨年の暮れ、その山内さんから突然電話がかかってきた。仕事をやめてこれからちょくちょく東京にも出てくるから、いろいろな場やミュージシャンを紹介してほしいという。大分で20年以上サラリーマンをしながら既存の音楽シーンとはまったく無縁にひょう ひょうと独自の音楽を醗酵させてきた山内さんが48歳にしてとうとう動き出したのだ。無論よろこんで協力することにした。ただしそれは親切心なんかからではない。彼がこれからやるであろうことを聴いてみたいという我がままな好奇心で引き受けたにすぎない。
2003年1月 大友良英
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ではおまたせしました。11月の日記です。
@月@日 オーストリア、ウェルス。ミュージック・アンリミテッド・フェス。ここに来るのは3年ぶり。前回参加の際はオレがキューレイターだった。今回はボアのEYEちゃんとのDUO。フェスの主催者ウォルフガングのたっての希望だ。ぼくらがDUOでツアーをしたりCDをだしたりしたのは94〜5年にかけてで、共演どころかちゃんと話すのも久しぶりだ。2人とも7〜8年前とは全然違うような、でもどこかまったく同じような感じで、共演し、楽屋で近況なんかを話し、一緒にレコードやCDを買いに行ったり・・・。2人ともちょっとだけ大人になったのかな。う〜ん、そのへんは自分達ではよくわからないや。
シカゴから来るバンドの到着がおくれた関係で急遽、会場にいた地元の人が持っていたギブソン345を借りてサックスのマツ・グスタフソンとDUOで30分ほどオーネットのロンリー・ウーマンをやることに。彼とは何度も会っているけど、共演ははじめて。
@月@日 EYEちゃんと2人で見に行ったトロンボーンのラドゥ・マルファッティの恐ろしいまでの無音演奏にひざががくがくくる。この日はドラムのハミッド・ドレイクのすさまじい演奏にもひざががくがくきた。オレのひざはすぐがくがくするみたいだ。
@月@日 福岡市立美術館。福岡のミニマリスト、美術家の江上啓太さんの個展会場にてソロ。江上さんは2000年の1月にジャパノラマの過酷なイギリスツアーをサバイブした同士。あのとき彼は連日各地の巨大な会場の壁に、ものすごい量のビニールテープを張りめくらせて僕らの演奏とともにバンでツアー。同行メンバーの中では一番年長者にもかかわらず、ものすごい体力で作品を作り続けていた。もっとも敬愛する、そして音楽もわかる美術家の一人だ。江上さんが過去から現在までの作品を混在されているのに触発されて、オレも今のフィードバックやターンテーブル自体の音を使う方法を軸にしつつ、久々にレコードを使った演奏も取り入れてみた。巨大な音響システムの助けもあって、思う存分いい演奏ができたような気がする。先日のジョン・ブッチャーとの共演あたりから、あきらかにターンテーブルの演奏が変わりだしてきている。これも先月のアルストワイル・フェスの影響だろうか。客席にI.S.O.の一楽さんを発見。
@月@日 映画「たそがれ清兵衛」を見る。これ傑作じゃないですか。田中泯さんの怪演だけではなく、映画として実によく出来ている。冨田勲さんの音楽もさすがでした。メインストリームの映画はこうでなくちゃ。幸いお客さんもはいっているようで、時代劇ファンとしては、なんだか嬉しい。
@月@日 冨樫森監督の「ごめん」公開。この映画もほんとうに素晴らしい映画だと思うのだが、興行成績のほうは「たそがれ清兵衛」のようにはいかなかったようだ。自分で言うのもなんだけど、傑作だし、音楽も気にいってるんだけどなあ。見てさえもらえれば、きっと満足してもらえると思うんだけれど・・・。ビデオになったらぜひ見てみてください。きっと小学生の頃の淡い初恋を思い出すはずです。冨樫監督には、メインストリームを正面からやれるような実力をオレは感じていて、こういう監督にいい仕事がどんどん来ることを願ってやまない。こんな逸材をほっておいては日本の損失だと思うんだけどなあ。また一緒に仕事しようよ、監督。
@月@日 つくばにてダンスの岩下徹の公演。小池博史の演出で、水を使った特殊映像が韓国のキムヨンジン、音楽はオレ。岩下さん以外のスッタッフとは皆初顔合わせだ。ターンテーブルやギターの他にも打楽器類をいくつか使ってのソロだが、音響システムが特別で、7チャンネルのサラウンドシステムになっていて、相当おもしろい。数十メートルの範囲で音が各所に飛んでいくかんじだ。いつもこんなシステムでやれたらまったく違う音楽が出来るかもしれない。
本番で岩下さんは数針縫うほどの怪我をしてしまう。白い衣装が見る見る真っ赤になって、一緒にやっていて気が気じゃなかった。それでもさすがというべきか、見ている人の多くは怪我とは気づかず演出だと思ったようだ。岩下さんはすぐに病院へ。幸い大事がなくてほっとする。
@月@日 下北沢440.韓国のサックス奏者カン・テーファン、ドラムの山木秀夫とトリオ。お客さんは少なかったけれど、内容には満足。カンさんも山木さんも一音、一音が本当に美しい。終演後、レディージェンに場所を移して打ち上げ。山木さんの最新作を皆で聴く。いや〜かっこいいです。特にサックスの清水さん、ベースのルリさんとのトラックは最高。山木さんはほんとうにすごい! ルリさんは知る人ぞ知る初期NYパンクの人で、一昨年までは恵比寿のクラブみるくのマネージャーでもあった。多分みるくに出入りしてる若い人はルリさんの演奏を聴いたことほとんど無い・・・というかルリさんがミュージシャンだなんて知らないと思うのだか、もうそのステージたるや本当にかっこよかったんだから。ヴォーカリストとしてもジョン・ゾーンのいくつかの作品にはいっているよ。そうだ、今度山木さん、ルリさんとトリオをやろう・・・と思い久々に連絡をとってみたら、なんとパートナーのマークとオーストラリアに引っ越した後だった。ちなみにこの日記を書き出した切っ掛けは、マークとルリさんが作っていたフリーペーパーのTOKYO ATOMでの連載だった。みるくでもずいぶんと世話になりました。マーク、ルリさん、元気〜。そのうちそっちに遊びに行くね〜。
@月@日 DCPRGのことで連日のように菊地成孔とメールのやりとり。彼とはこれまでもONJQの音楽のこと、DCPRGでの音楽や運営のことで過去にも何度も喧々諤々のやり取りをしてきている。いつも他人が見たら喧嘩にしか見えないような内容だ。だけど、今回のは今までとちょっと違ってつらかった。DCPRGをやめようかどうかで迷っていたからだ。やめたくない理由ははっきりしていて、このバンドにいると、多幸感って言葉を使いたくなるくらい楽しいからだ。ステージだけじゃない。リハやリハのあとの打ち上げも、まるでクラブ活動みたいに楽しい。ここにいると中学生に戻ってしまう感じなのだ。無論、いちギタリストとしてバリバリ演奏出来る楽しさもあるし、高井くんとの2ギターと贅沢なリズムセクションとのアンサンブルは面白くてたまらない。この3年間で音楽的にもずいぶん鍛えられたように思う。他にも、行き帰りに高井くんの家によってうだうだする時間も楽しかったし、メンバーのキュートな奥様やガールフレンド達、スケジュール管理人の美人ジェニファーに会えるのも楽しみの一つだった。それになによりオレは菊地か好きなのだ。それでもやめようと思った理由はひとつだけではない。直接的にはオレがあまりにも忙しくて来年以降活動が活発化しそうなDCPRGのスケジュールとシェアするのはどう考えても困難・・・ってのがとにかく大きな理由だ。これ以上このバンドを続けるためには、自分の活動をいくつかあきらめなくてはならない。音楽的な理由もある。音色やミックス、サンプリングに対する考え方の齟齬が菊地との間でないわけではない。単純に、サイドメンとして誰かのバンドに長くれいない性質ってのもあるのかもしれない。でもきっと一番の理由は、無理をしてやっていると、いつか菊地と本当に喧嘩してしまうような気がしたからだ。僕らはつるみすぎていたのかもしれない。さんざんまよった末、やはり、年内でやめることを伝えることにする。
Date: Thu, 6 Feb 2003
JAMJAM日記別冊
「7時間フリージャズ講座後記」
みなさん、こんにちは。
昨日の東京はちょっとだけ春みないな陽気でしたが、こうなると気になりだすのが花粉症で・・・そろそろですよね〜同士のみなさん。え、東京? ベルリンからパリに向かうんじゃなかったかって。実は今度は成田からサンフランシスコに向かう機内で書いています。本来なら欧州から直行でサンフランシスコに向かいたいところなんすが、一旦成田に戻ってからSFに向かったほうか、チケット代が三分の一以下で・・・おれ等みたいな個人営業のミュージシャンは、こうでもしなきゃ採算とれないのよ。おまけにパリ空港が雪で閉鎖になった余波をくらって、東京に2日間いれる予定が、1日しかいれなくて・・・いやはやなんとも、40を過ぎた人間にはキツイ、キツイ。それにしてもですねえ、みなさん、たとえばタクシーや電車だったら走行距離に応じて運賃が比例するのに、飛行機の運賃設定っていったいどうなってるんでしょうねえ。東京、那覇の往復が5万円なら、東京、サンフランシスコの往復も5万円。先週行ったベルリン便は6万円。なのに東京→ベルリン→サンフランシスコ→東京ってチケットを買うと34万円。それにしても欧州6万ってのは、おれ等の世代にはマックの50円バーガー(だったっけ)くらいのデフレ感があって、チケットが安いおかげで、最近の欧州便はものすごい人数の日本人団体観光客が乗っていて、かつてのように中央の4席を独占して寝てる間に到着みたいな楽なフライトにはめったに出会えなちゃった。あ、でも昨年の後半だけはガラガラでしたが。今のってるサンフランシスコ便は7割ってかんじで、となりの席があいていて、昨年の満席のシカゴ便を考えれば、ま、楽なほうでほっとしてます。
今さっき、となりの人のラップトップのキーボードかこわれたみたいで、一生懸命直しているようなのですがうまくいかず、見かねてついつい手を出してしまいました。電機屋の息子にうまれると、こういうことだけは役にたつんですよね。父さん感謝してます。
さて、今回は前回10月JAMJAM日記に、7時間フリージャズ講座の話を入れわすれたので、そのこを書こうかと。
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@月@日 渋谷アップリンクファクトリー。かつて雑誌エスプレッソを発行し一時代を築いたサックス奏者の大谷能生企画の7時間フリージャズ講座。7時間もの講座にいったい誰が来るのかと思いきや定員50人はあっという間に予約でいっぱいで、入れない人も沢山いた。はいれなかった人ごめんなさい。7時間ってのは長すぎるんじゃ・・・って意見もあったけれど、今回の講座で特に強調したかった以下の3点を明確にするだけでも最低はこのくらいは必要だと思ったのだ。
1、通常のジャズの歴史が当たり前のように語るビバップ→モード→フリーという進化の過程
(マイルス、コルトレーン中心史観と言ってもよい)はコルトレーンの個人史としては当ては
まるが、実際のフリージャズの発生は明らかにこの進化の過程をふんでいない。
2、一言でフリージャズといわれるが、実際はいくつものことなる方法が同時代的に発生してい
て、かならずしもフリーという共通のメソッドがあるわけではなく、実際はかなり豊かなバリ
エーションの総体をフリージャズという名で乱暴にカテゴライズしている点。個人的にはこう
した多用な流れのひとつとしてモードがあった
と捉えたい。
3、70年代以降に出てきたフリーインプロビゼーションとフリージャズ
は、明らかに異なる言語
であることを、音楽イディオムの観点から見ていく。これはディレク・ベイリーがやっていた作業だ。
で、実際にやってみたら、やっぱり7時間でも足りなくて後半は駆け足になってしまった。それ以前に頭脳の体力の問題で、後半になるにしたがって、思考回路がダウナーな感じになってきて、言えなかった事、言い足りなかったことが沢山でてきてしまった。会場にはドラムの芳垣安洋、水谷浩章にもきてもらい実際に演奏しながら、具体的にフリージャズと呼ばれるものの中でなにが起こっているのか、やってもらい彼らの実感もしゃべってもらった。これはオレにとっても素晴らしく刺激的な内容だった。普段僕らとはリハーサルをしていても、どうやっているかって部分について語ることはそんなにはない。ちょうどスキーみたいなもんで、滑るコースやその方法を検討することはあっても、体の重心をどう移動すれば曲がれるか・・・なんてことは初心者に教える時しか考えないように。あるいは日本語をしゃべっているとき、この言葉がどんな文法で・・・なんてことを考えながらしゃべることなんてないように、僕らは理論を考えながら演奏しているわけではない。そう、まったくしゃべる様に演奏している。だから実際にどうなっているかを、それをやってない人達に説明するのは非常に難しい。だから大谷くんもまじえて4人でその話をするのは、至極面白かった。しかも4人の方法論はかならずしもぴたりと一致しているわけではないのも、はっきり分かった。それでも僕らは共演できて、同じ曲を演奏することが出来るのだ。
終了後、かたずけの最中にも何人かから質問をうけた。実際に楽器を演奏している人からは、もっと具体的な演奏理論をしりたい・・・というかこれを知ればフリージャズが演奏出来るというような理論を知りたかった、という質問というより要求。たしかにわたしはそういう理論については一切触れなかった。それはあるかもしれないけれど、わたしはしらないし、そういう理論化をすることによって、見えなくなるものの多さのほうが恐ろしいという気がするのだ。たしかに理論化しやすいフリージャズもある。セシル・テイラーやポール・プレイのやっていることはビバップのように理論化可能な気がするし、それは相当に複雑で面白いのではないか。オーネット・コールマンについてもかなり研究されていているはずだ。アイラーについても、やっている理屈というか文法みたいなもんは、極めてシンプルで、そんなに複雑な体系ではない。それでも、わたし個人は、こうした理論化にものすごい違和感を感じる。それはたとえばラップの語法を文法的に解明する空虚さにもちかい。そんな分法を学ぶ暇があったらストリートに出て歌ってみなよって話だ。本をよめば手にはいるような理論が音楽をどれだけつまらなくしてきたことか。とはいえ、それではどうやって演奏すればいいのかという質問の答えにはならない。なので以下はあくまでもわたしがやった方法だが、それはフリージャズの言語がが血肉になるくらい聴き込むことだった。(正確にはフリージャズだけではなく、ベイリー以降のフリーも含む)暗記するほどLPを聴いたし、それこそものすごい数のライブを見てきた。そしてその言語をしゃべれる人達と実際に繰り返し演奏した。それはあとからよその言語を覚えるのとまったく同じ方法だ。理論と呼べるようなメソッドがこのジャンルにはなかったからそうするしかなかった。その中でリズムや音色をつかんでいった。だからわたしの方法はネイティブスピーカーになることではなく、ピジン英語でもいいから言葉を通じさせる方法だった。この方法が全ての人に勧められる方法かどうかは自信がないけれど、こうした方法で音楽をつくらなくは、自分の音楽は創れないという切実な部分からそうなったように思う。これがわたしの答えだ。だからインスタントにフリーをやれるメソッドなんておしえられない。そういうことがどうしてもやりたければ、そういうメソッドを教えてくれる先生を探せばいいのだけれど、オレは信用しないな。やりたい人が自分で自分の方法をさがせばいいんじゃないだろうか。
それと、これも質問ってよりは、リクエストなのだけど、次回は、フリージャズからベイリー等の即興や日本のフリー、ジョン・ゾーンのやったことなんかをやってほしいという、うれしい反響。ただオレは教えるのが本業じゃないし、やるとなるとすれなりに時間も食うので、すぐには考えていない。今度やるとしたら何回かにわけて、毎回テーマを絞ってやりたいとおもうけど、う〜ん、時間がなくて、いつになるやら。大谷くんにたきつけられたら、そのうちやる気になるかもしれない。でも本当なら、オレじゃなくて、もっと若いひとたちが完全に進化論のような歴史観からはなれた視点で、これらの音楽を鮮やかに位置づけてほしいなって思っている。僕らの世代はどうしても進化論のように音楽は常に前に向かって発展していく・・・という実に危険きわまりない暗黙の前提に縛られがちで、わたしの今回の講座もその粋から抜け出ているとは思えない。実はこういう進化論史観に対する鮮やかな反旗を実践しているのはジョンゾーンのTZADIKレーベルでの活動だと思うんだけど・・・このニュアンスわかってもらえるかなあ。
もうひとつの質問、なんであなたと圧倒的な技術の差のあるジャズのミュージシャンとバンドを組んでいるのか。要するに、あなたのよなジャズの出来ない下手糞がなんで一流のジャズメンと組んでるんだって話だ。他のメンバーがいる前になんでこんや野暮な質問しやがるんだ。気ィつかって答えられねえじゃねえか。この質問はぜひ他のメンバーにわたしのいないところでしてほしいなって思う。「なんであなたは大友よりはるかに技術的に上なのに大友と組むのか」って具合に。たしかにわたしは普通にいわれているような意味ではジャズは演奏できないし、その技術も持ち合わせていないけれど、だからといって普段ジャズのフィールドで演奏している人とフェアではない共演をしているとはまったく考えていない。これは今だから言えるけど、ONJQ結成当初は、自分の演奏にも一緒にやっているメンバーの演奏にもまったく満足できなかった。技術の問題ではなく、音楽の問題としてだ。5人でツアーをし、何人かのゲストとレコーディングしたりしていく中で僕らは一歩づつ音楽を作っていった。だから3枚のアルバムや今のライブにはそれなりの自信もある。僕らは僕らでなくては出来ないバンドサウンドを作っている。それだけのことだ。正面から答えるとしたらそれしかない。
実はこの質問はONJQ結成以降今までにも何回かされた特に日本だけでよくされる質問だ。欧米ではまったく逆の質問をされる。ある有名プロデューサーにホーンセクションを変えるべきだ・・・といわれて猛反発したこともある。当然だけれど欧米でJAZZをやるということはパーカーやコルトレーン、コニッツがいた土俵にあがることだ。だからONJQのメンバーに技術があるなんて見方は100%されない。それでもわたしは上に答えた同じ理由でホーンセクションを変えてまでCDをだしたいとはまったく思わない。ぼくらはネイティブなジャズ語を話すミュージシャンではない。その意味でこの5人はまったく共通していて、ジャズの視点で見たら非常に半端な存在だ。それでもピジン言語を話す人間が無理をしてネイティブスピーカー風の訛りで話すような音楽はやりたくないのだ。僕らには僕ら固有の音楽ヒストリーがあってそのことを正面から受け止めて音楽を作る以外に何が出来るというのか。
・・・と、これはONJQをやっているオレ自身の偽りのない言葉なのだけれど、もう一方のオレはこうも言っている。お前がジャズにこだわる必要は本当にあるのか・・・と。それよりも別の役目がありはしないか・・・と。特に欧州の即興演奏家のアンチジャズの姿勢は僕らが想像する以上で、何人もの友人から、なんでお前がJAZZをやるんだ・・・って詰め寄られると、揺らがないといえば嘘になる。それでもオレはある種のピュアイズムというか、自分の信じる道以外を否定してかかる方法、ある種の原理主義みたいな考え方も好きではなくてもっと矛盾していたり、汚れてたりしながら、それでも一本筋を通す見たいな方法で音楽をつくれないかな・・・なんてことを今も真剣に思っている。
書いていて、もうひとつ重要なことに気がついたけれど、オレはよく「音楽になる」というような書き方をしてしまっていて、これも本当は検討の余地ある部分なのだ。いったい音楽になる・・・ってなんだ。あきらかになんらかの基準があるから、ある演奏に対して、これはいい・・・とか、駄目でしょ・・・とか、音楽になってるとか言えるのだけど、たとえば同じような即興をしていても、はっきりと、あ、違うなとか、ひどい時になると、いんちきじゃん・・・なんて思うことがよくあって、でもこれっていったい何を根拠にアンテナをうごかしているのか自分でもちゃんと把握してないことって結構多い。ただはっきりとこれはいい・・・とか、つまんないなあ・・・とかってバロメータが、確信を持って強固に動いたりするのだ。これってなんなんだろう。こうしたことを理論化するのではなくて、常に頭の中のひっかかりにしていたい・・・そう思っているのだ。
あれれれれ、なんだか質問とちがう話になってしまった。きっと質問した人はこんな答えを聞きたかったんじゃなくてまわりをうまい人でかためて音楽つくるのは卑怯だ・・・っていいたかっただけなのかもしれない。オレはあんまりそういうこと考えて音楽やってなくって、組むメンバーってのは音色と友人関係というか、一緒に仕事してていい感じでやれる人と常に組んでるってのが偽らざる答えでもあるんだけどね。一緒にやってる人には失礼かもしれないけど、彼らが上手いから呼んだんじゃなくて、オレのやろうとしていることを一緒にやってくれそうで、しかもある共通の音楽の趣味があってなんかうまくやれそうな気がしたからバンドを組んだのだ。それに、打ち上げやツアーしていて面白いってのはオレにとっては音楽と同じくらい重要なことなんだけどね。これも音楽にとってものすごく大切なことだと思っているんだけどね。わかっていただけました?
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追伸:今サンフランシスコのダウンタウンのホテルに到着。こっちは本当に春みたいなポカポカの晴天です。ここにくるのはマークレイとの録音以来だから4年ぶり。あさってからはROVAサクスフォンカルテット25周年コンサートでわたしやイクエモリ、フレッドフリス等多数ゲストが参加してスティーブレイシーの曲やコルトレーンのアセンションなんかをやったりします。楽しみ。
さて日記をアップしたら中華かヴェトナム料理でも食いにいこう
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インプロバイズド・ミュージック・フロム・ジャパンのCD付雑誌発売中です。いいですよ。
あとはAMMのジョン・ティルバリー、フランツ・ハウジンガー、ワーナー・ダッフルデッカー、SachikoMのカルテットが名盤です。
発行者,大友良英へのメールは
otomojamjam@yahoo.co.jp
Date: Sun, 2 Feb 2003
大友良英のJAMJAM日記2001年10月
こんにちは、今回はベルリンから、久々のJAMJAM日記です。本当なら今頃は機内にいるはずなんですが、パリ、シャルルドゴール空港が雪で閉鎖になったおかげで、ベルリンからパリに向かう便がキャンセル。おかげで、ベルリンにもう一泊することになって、もう本当に何ヶ月ぶりかで誰にもあわずに、仕事もせずに、楽器にもさわらずに、だらだらとした夜を過ごしています。今ベルリンの気温は-5℃くらいかな。外に出るとほっぺたがキーンとしまる感じで、ちょうど、わたしが子供だった頃の福島の冬の感じに近いかな。雪をぶつけ合いながら学校にかよったけど、あの頃の友達は今ごろ、どこで何してんだろ。
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あ、そうそうImprovised music from
Japanから雑誌が出ています。
詳細はここに出ていますが、付録CDも含めて面白いですよ。特に杉本、ラドゥ対談は必読。わたしもいくつか文章書いています。ぜひぜひ読んでみてくださ〜い。
http://www.japanimprov.com/imjlabel/301/index.html
購入はここで出来ます
http://www.japanimprov.com/cdshop/goods/imj/imj-301.html
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では昨年10月のJAMJAM日記です。
@月@日 体調すこぶる悪し。寒くなりだすといつも繰り返し扁桃腺で高熱をだすのだけれど、今年は北欧にいってたせいもあって10月だってのに、もう扁桃腺が腫れ出してやがる。昔からがっしりした体型だったせいで、丈夫に思われがちだけれど、実はすぐ熱をだすし、アルコールアレルギーだし、運動神経も最悪で、あるのは腕力と気力くらい。欧米の行き来は本当に疲れる。今年はあと3回も行かなくてはならない。憂鬱なり。
@月@日 吉祥寺GOK SOUNDにてギュンター・ミューラーとDUOレコーディング。1日で20テイクほど。録音はさくさくとすすむ。いいものになりそう。彼とは4年前に同じGOKでFilament2の録音をしていて、このときの録音は青山真二の映画「路地へ」にも使われている。
@月@日 吉祥寺スターパインズカフェで3日間にわたりニュージャージーのCDレーベルアルストワイル主催のアンプリファイ・フェスが開かれる。昨日一緒に録音したギュンターをはじめAMMのキース・ロウ、ウイーンからクリストフ・クルッツマンやブーカルト・シュタングル等旧友が大挙して来日、日本からもアルストワイルから作品をリリースしている中村としまる、SachikoM、杉本拓、吉田アミ等が参加、なんだか会場はまるでフランスあたりのフェスティバル会場のようだ。体調が悪いこともわすれて、また毎晩のように居酒屋で打ち上げる。みなステージではクールな演奏をするくせに、打ち上げになると、音楽の話なんかほとんどせずにわいわいと盛り上がるところがいい。なぜかオーストラリアでWhat is music Fesをやっているギターのオレン・アンバーチまでがフェス見たさに来日していて、打ち上げにも参加。今回のステージを企画した佐々木敦とも久々にゆっくり話す。
@月@日 フェス最終日。3日間12コンサート。どれも素晴らしかったけれど、オレにとって圧倒的だったのはSachikoMと吉田アミのCOSMOSだった。何人かのミュージシャンも同じ感想だったようだ。彼女達の音楽にある強靭な意思と本当の意味での洗練された知性、そして独特の硬質さは多分世界でも突出しているのではないか。実は今回のフェスで一番危惧したのは、この音楽(あえて音響とはよばない)がある完成と洗練の域にきてしまっているということだった。完成と洗練の何が悪いのか・・・と言われそうだけれど、そもそも「完成」とか「洗練」といった発想そのものへの懐疑なしには創造なんてありえないはずで、それでも人間がなにかを営めば、そこには必ず洗練や完成の罠がまっていて、その後に来るのは決まって現状維持と排他・・・みたいな。即興音楽を僕等が続けているのは、そいういうサイクルとは違う生き方をしたいからで、なのに、それでもいつもやってくるお決まりの風景。こうやれば音響と呼ばれるような即興が出来る・・・というような暗黙のルールみたいなものが、実は少し前から出来ていて、そこの中でやり取りされるような安全な音楽みたいなもんにオレはだんだん嫌悪を感じるようになってきた。あるジャンルのようなものが出来ると数年後にかならずやってくるあの風景。もう何回か見てきたあの風景が、またもや・・・といういや〜な予感。予感はある部分で的中していたけれど、でも希望も充分にあった。というのは今回でている出演者の多くは、すでにそんなことは十分に気づいているってことと、その先の為に皆血がでるような思いで戦っていることもわかったからだ。こう書くと大げさに聞こえるかもしれないけれど、僕等のやっている音楽は、なにかアイディアが見つかれば次の代案がでるような安易な音楽ではなくてもっと生き方と直結したような音楽なのだ。みなその部分では個々が個々の戦いをしていて、その意味で、今回あつまったミュージシャン達は皆信頼できる誠実さを持っていることがわかったし、そんな中でCOSMOSの演奏は、この音楽の内包する危機みたいなものに対して圧倒的に毅然としていたように思うのだ。それを支えるのは彼女達の音楽的な体力とでも言えそうなある種の突出した技術と、現状に対する旺盛な批判精神だろう。なんだか昭和の頃の本に書いてあるような口調になってきたけれど、彼女達の音楽を聴いていると、はっきりと、現状に対する辛らつな批判を音楽そのものの構造の中にもつような音楽の必要を感じる。なんだか観念的な話になってしまった。この日も深夜遅くまで打ち上げ。体はぼろぼろなのに、素晴らしく楽しかった。
@月@日 シカゴ。ONJQとシカゴのメンバーによるANODEでの公演。ANODEには旧友TV-POWの3人やオーストリアのトランペッターフランツ・ハウジンガー、旧がスターデルソルのジーン・コールマン等に手伝ってもらう。今回はエイジアン・アメリカン・ジャズフェスの一環で呼ばれおかげで会場はシカゴの現代美術館ホール。数百は入る会場だ。個人的には非常にいいコンサートだったと思うのだが、評判はどうだったんだろう。大きな会場の欠点は終演後のお客さんの反応が分かりにくい点だ。ホテルにもどってからは隣のアメリカンレストランでホットケーキやらオムレツみたいなものを食いながら日本人チームとTV-POWチームで打ち上げ。あいかわらず熱っぽいのに、なにをやっているのやら。
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