最近、読んだ本 

そんなに読書家では、ありませんが…。
Dcember 31, 2004
「ぼくの小鳥ちゃん」
江国香織
新潮文庫

December 29, 2004
「オニババ化する女たち」
三砂ちづる
光文社新書

December 9, 2004
「デイヴィッド・コッパーフィールド」全5巻
ディキンズ作/石塚裕子訳
岩波文庫

人間賛歌。

ディキンズは人間が大好きなのだろう。
人間はおろかで情けなくてどうしようもないけれど、それでもやっぱり愛すべき生き物ということ。

極端にデフォルメされた登場人物たちと一緒に、文字通り泣いたり、笑ったり、怒ったり、切なくなったりする。

あとがきにこう書いてあった。
「傑作というものは、読者が若いときは若いなりに、年を重ねれば重ねたなりに、楽しいとき、悲しいとき、辛いとき、いつどのような状況におかれて読もうとも、必ずや共感と感動をあたえてくれるものであろう。」 同感。


挿絵もまたいい。

November 3, 2004
ずっと更新をサボっていました。
なんとなくこんな本が読みたい気分だったので、つらつらと読んでました。 江国香織以外は全部再読。


「地下鉄に乗って」 浅田次郎 徳間文庫
「スプートニクの恋人」 村上春樹 講談社文庫
「孤独な夜のココア」 田辺聖子 新潮文庫
「おめでとう」 川上弘美 新潮文庫
「ホリー・ガーデン」 江国香織 新潮文庫
「国境の南 太陽の西」 村上春樹 講談社文庫


September 11, 2004
「深い河」
遠藤周作
講談社文庫

出張に行く前に成田空港の本屋で買った。
途中までは人間の愛と弱さと人生について、ずっしりと胸に響いていたが、後半は宗教色が強く出すぎて、ちょっとついていけなかった。


September 2, 2004
「新源氏物語 霧ふかき宇治の恋 上・下」
田辺聖子
新潮文庫

源氏物語が面白かったので、源氏の息子と孫の恋物語「宇治十帖」の現代訳も読む。
紫式部って女心より男心を描くのがうまい。
紫式部って、本当は男だったんじゃないかと思うくらい。


July 26, 2004
「ゼロ時間へ」
アガサ・クリスティー
ハヤカワ文庫

アガサ・クリスティは若いころに狂ったように読み漁った。
全部読んでしまってしばらく遠ざかっていたが久しぶりに読みたくなって、一冊買って来た。

アガサ・クリスティを読むとまたアガサ・クリスティばかり読みたくてたまらなくなる。
他に読むべき本があるというのに、本屋に立ち寄るとふらふらとクリスティーの棚に引き寄せられてしまう。
おまけに読み始めると、すべてを放棄してひたすら読みつづける。

彼女の推理小説は必ず前の方に犯人のヒントが提示されているのだ。
最後の謎解きでそれが明かされて「くーっ、どうして気がつかなかったんだ!」と悔しがる読者を想像して、ふふふと笑っているんじゃないかと思う。


July 21, 2004
「天の刻」
小池真理子
文春文庫

大人の恋愛小説。
谷崎潤一郎の作品を「熟しすぎた果実が木から落ちる寸前の、刺すような甘さ」と評した人がいたけど、この短編集も別の意味で熟しすぎた果実を思わせる。

若い人が読んでも理解できないんじゃないかと思う。
悲しいかな、私にはずっしりと実感できてしまいます、この世界。


July 16, 2004
「新源氏物語 上・中・下」
田辺聖子
新潮文庫

恥ずかしながらこの年になるまで源氏物語を読んだことがなかった。 
現代訳で読んでみる。
平安時代の貴族の恋愛ってある意味、今より洗練されているような気がする。
登場人物がけっこう生々しくて、面白かった。


June 23, 2004
「ローズガーデン」
桐野夏生
講談社文庫

私の大好きな村野ミロシリーズの短編。
「頬に降りかかる雨」をはじめて読んだとき、日本にもセンスのいい女性探偵が出てきたと嬉しく思った。
立て続けに「天使に見捨てられた夜」「水の眠り灰の夢」を読んだ。

ミロちゃん、お久しぶりねー!と読み始めると…。

ええぇっ! 高校生の頃のミロってこんなだったの?!
どこかの熱烈なミロファンがローズガーデンを読んで「僕のミロちゃんを返せ−!!」と嘆き悲しんでいたが、気持ちはわかる。 
でもやっぱりいい。 
ハードボイルドは、弱さとタフネスの調和なのだ。

その後の「ダーク」でさらにミロのイメージが壊されていくらしいが、読むのは文庫本になってからにしようと思う。
ハードカバーは重くてね。


June 18, 2004
またしても、まとめ書きです。

「立花隆秘書日記
佐々木千賀子
ポプラ社

秘書の目から見た立花隆の日常。
佐々木さんがどうやって採用試験に受かったかということが「立花隆のすべて」に詳しく書かれていて興味深かったので、その人が書いた本を読んでみたくなった。

けっこう冷めたシビアな目でボスとしての立花隆を描いている。

客観的でいい感じ、と思っていたが、最後の最後で恨み節が炸裂して、すこしぎょっとした。 立花隆のこと、嫌いなのかな。



「どう読むか、聖書」
青野太潮
朝日選書

私はクリスチャンではないが、今年の読書のひとつの目標は聖書をテクストとして読むこと。 
私の買った聖書は旧約と新約が一冊になっていて、しおりの紐が二本ついているので、その日の気分でどちらもぽつりぽつりと読んでいる。

新約聖書にはいろいろ決まり事がある。
例えば、ぶどう園といえば天国のことを意味し、イチジクの木はイスラエル民族のことを言っている。

まったくの素人なので、聖書と一緒に解説本も読む。 この本は聖書の言葉を疑いながら考えながらじっくりと読むことを勧めている。


「聖書の世界」
白川義員
新潮社

聖書に出てくるいろんな場所の写真集。 
ノアの箱舟が辿りついた山とか、キリストが変容した山とか、ソドムの場所とかを、とても綺麗な写真で見ると、へー、こんなところなのか、と聖書の物語をより映像的に理解することができる。



「イエスの生涯」
遠藤周作
新潮文庫

イエスの伝記も読んでみる。
言いたいことはわかるが、言いたいことが言い尽くされていないような印象を受ける。 それだけ奥が深いということなのだろう。

ついでにバッハのマタイ受難曲をかけたら、家が教会のようになってしまった。


May 31, 2004
最近更新をサボっていたので、まとめて記す。

「立花隆のすべて 上・下」 
文芸春秋編

強い性欲・食欲を知的好奇心に変換したらこういうことになるんじゃないかと思うくらい、立花隆の「知りたい」という欲望はすさまじい。

「宇宙からの帰還」 
立花隆 中公文庫


今、新約聖書をじっくり読んでいることもあってとても興味深い洞察だ。 この本に影響を受けた若者は多いんじゃないかと思う。


「田中角栄研究−全記録 上・下」 
立花隆 講談社文庫

田中角栄の脱税による錬金術を執拗に追い詰めた著作の記録。
膨大な情報の分析から導かれた客観的な犯罪の裏づけが、図らずも田中角栄の人間的魅力をあぶり出したりする。


「健全なる美食」
玉村豊男 
中公文庫

玉村豊男の料理本は私のお気に入り。 昔々買った「玉村豊男のパーティークッキング」と同様、何度も再読


「殺意を呼ぶ館 上・下」 
ルース・レンデル 小尾芙佐・訳 
扶桑社ミステリー

レンデル本はとても怖いのだ。 最後にいつもぞぉーっとするのだ。
これは人にもらった本。
いつ恐ろしいことになるんだろう、もう恐ろしい話には耐えられないかも、とドキドキしながら読んだが、大丈夫だった。 
最後はすがすがしく、とてもポジティブな結末だった。
ああ、よかった。


March 27, 2004
「日本はもう中国に謝罪しなくていい」
馬立誠
訳・箭子喜美江
文芸春秋

面白かった。 ちゃんと読み終えるかなと心配したけれど、あっという間に読んでしまった。

日本は中国に正式の場で22回も謝罪しているらしい。
中国人は日本人が想像するよりずっと、日本のことが嫌いなようだ。

お互いに憎みあっていてもいいことは何もない。 過去の呪縛から解き放たれて、ナショナリズムに走ることなく、日中のそれぞれのいいところを組み合わせて一緒に勝ち組になろうという提言。

それにしても馬先生は博識だ。 政治のことのみならず「猟奇的な彼女」のことも知っていて、「韓国映画はプロットとしては幼稚だが、女優がとにかく美人なのと、韓国男優の共感を呼ぶ演技がヒットの理由」と分析したりする。


March 15, 2004
「約束された場所で Underground2」
村上春樹
文春文庫

最近、松本智津夫の死刑判決が出たので、再読してみる。

やりきれないね。 信者の人たちはみんないい人たちなのに、純粋な善意が凶悪犯罪の温床になるというパラドックス。

そして、現世に自分の居場所を見つけることのできない、この不器用で真面目で、バランス感覚を欠いた人たちの受け皿は、事件後9年経つのにまだアレフ以外には存在しないのだ。


March 13, 2004
「特選OL進化論35ans (35歳で独身で)」
秋月りす
講談社

全ての漫画が35歳で独身の男女の話。
秋月りすの自薦集。

面白い。 思わず膝を叩いてしまうほど、リアル。
ホント、こんな感じだなー。 
私も子供がいないので、独身みたいなもんだしね。


March 8, 2004
「現代史の争点」
秦郁彦
文春文庫

もう少し、歴史の本を読んでみる。
なぜかと言うと、数ヶ月前に上海に行って、足マッサージをしていたときに、テレビで南京大虐殺の記念式典をやっていたのだ。 それはかなり大規模な式典だった。 その時、中国人の友達に「日本人としてどう思う?」と聞かれて、私はうまく答えられなかったから。 


この本を読んで、なににビックリしたかって、それは第二次世界大戦で何百万人もの日本兵が死んだが、その死因の70%が「餓死」だったという事実だった。 戦う前に飢え死にしたってこと。
ひどすぎる。 このことからも前の戦争がどれだけ無謀で短絡的なものだったのかがわかる。

同じ人の本を読んでも偏るから、今度は別の人の本を読んでみよう。


February 20, 2004
「昭和史の謎を追う」(上・下)
秦郁彦
文芸春秋

去年からちょっとずつ読んで、やっと読み終えた。

常々、昭和の戦争の歴史は随分ねじまげて伝えられているんじゃないか、と思っていた。

小林信彦は「戦争中は日本中が飢えていたような思い出があるが、当時の日記を読み返すと、本当に食べるものがなかったのは、終戦をはさんだたったの6ヶ月間だけだった」と書いていたし、田辺聖子も戦前はシュークリームを食べていた、というし、南京大虐殺は30万人だったという常識に対し、当時の南京の全人口はそれより少なかったというし。 学校の授業でもこの頃の事は教えないし。

この本は、盧溝橋事件から始まり、三島由紀夫のハラキリで終わる。 あまりにも題材が多岐にわたるので、謎解きというよりも謎の提示に終始しているといったほうがいい。

歴史は究極のミステリー本だと最近思う。 面白かった。


February 7, 2004
「蒲生邸事件」
宮部みゆき
文芸春秋

宮部みゆきはストーリーテラーだ。
最後の最後で、いちばんおいしいところが凝縮していると思う。

1994年の2月26日と昭和11年2月26日の話。
1994年の2月26日は私たちの結婚式だったので、ふむふむ、とあの頃の事を思い出しながら読んだ。


January 24, 2004
一月に入ってから、こんな本を読んだ。

「ひるの幻よるの夢」
小池真理子
文芸春秋

大人の恋愛小説。 品があって、官能的で、やっぱり好き。

「十三姉」
武田泰淳

作品の風化を感じる。 あまりよくない。


「翻訳夜話」
村上春樹・柴田元幸
文春文庫

この本は、読んでいてとても楽しかった。 
翻訳をするのが好きでたまらない二人が、翻訳について語り合っている本。


2003年に読んだ本


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