「証拠ねつ造」野田事件・青山正さんにあたりまえの無罪を!
1993年4月4日発行パンフレットより
1993年に発行したパンフレット「証拠ねつ造」の原稿を掲載します。
文中の表現については当時のままとしています。
第三章 「 真 実 」
工作された証拠写真
被害者の通学用手提げカバンは九月十三日朝発見された。カバンと一緒に衣服や靴も見つかった。
カバンの発見状況については検証調書に記載されている。これは死体発見現場周辺の様子や、そこで警察が行った様々な捜査状況(指紋・足跡の採取などの証拠集め)をまとめたものである。
検証調書には百十枚の写真が添付されており、その中にカバンがどの様な場所で、どんな状態で見つかったのかを写した写真が二枚ある。ところが、この写真は一見しただけでは何が写っているのかよくわからない。赤色と青色の物が草に隠れて部分的に見えるだけである。それが赤いカバンと青いスカートだという事を知ったうえで見て、はじめて分かるようなシロモノなのだ。

不審に思った弁護士が一審公判で問題にしている。
「通常はもっと念入りに撮るのではないですか?」
事件当時、現場で写真撮影していた警察官が答える。
「当時の状況から、風とかありますから、現場から持って行った方がいいということで、現場で撮らず、署に行ってから撮ったのだと思います。」
これでは答えになっていない。その場で撮らなければ、どういう状態・位置関係でカバンが見つかったのか分からないのだから。
二枚の写真はほぼ同じ角度から撮影されたものだが、二枚目はより接近して撮影されたので、カバンも一枚目より大きく写っている。それでも草に隠れてカバン全体は見えていない。当然この後もっと接近したり、角度を変えたりして写した何枚かの写真があったはずだ。撮影にはカメラも二台使用されていたのだから。
なぜカバン全体がもっとはっきり分かる写真が添付されていないのか?
訳は簡単。後にカバンのすりかえを行ったがゆえに、全体がはっきり分かる写真が残っていては、すりかえの事実に気づかれてしまうからである。ここでは写真の何枚かを抜き取るという工作をしたと思われる。
抜き取るのではなく、差しかえるという工作もしたはずである。検証調書の添付写真はこの後発見された衣服等の写真になっている。その中には、カバンがはっきり写っている写真がある。そこに写っているカバンは現在裁判所に保管されているカバンと全く同一の物である。つまりカバンのすりかえが行われてから、すりかえたカバンを撮影して、差しかえたと考えるしかないわけだ。
弁護士はこのカバンを写したネガフィルムを提出する事を求めたが、出されてきたのはベタ焼き写真だけだった。
ここに写っている前半の七枚は別の事件の写真である。
そしてカバンの写真三枚と他の所持品の写真四枚だ。これらの写真は野田警察署で撮影されたものだという。

しかし、カバンを発見した後、警察官は十m位離れた平らな場所に移動し、カバンの中の物を一つ一つ取り出して見ては、脇に置いていたと、現場で立ち会った被害者の父親は証言している。とすれば、ここに写っているカバンに詰め込まれている品物は一旦現場で取り出したものを、また詰め直して撮影したことになる。これでは写真を撮る意味(後の証拠とするための証拠保全)がなくなるのではないか。
カバンの工作をし、それをごまかそうとしたために、それ以前に行った捜査記録の様々なところに矛盾が出て来ている。それが真実ではなかろうか。
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