天平時代に行基が開いて慈尊院と名付けられたこの寺に、後にお大師さまが訪れ、
ご本尊として十一面観音を安置しました。その折り、三角形の護摩壇を築いて、二十
一日間、国家の安泰や万民の幸福を祈って秘法を修行されました。お大師さまがこの
修行をされたのは、四国霊場中ここだけだったと由来し、三角寺と呼ばれるようにな
りました。
ご本尊は開運厄除、安産子安の観音様として信仰を集め、面白い風習を今も残して
います。古来、この寺のしゃもじで夫婦仲良く食事をすると子供を授かるという言い
伝えがあり、子供が欲しい人や妊婦は、寺の台所のしゃもじを密かに持ち出すのです
無事、子供が授かると、感謝の気持ちを込めて新しいしゃもじを二本、ご本尊に納め
ます。お寺の人も、見て見ぬふりをしてくれるそうです。