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サンタがいつもそばにいる5

・・・・・これは別の世界の,そして,ちょっと未来のお話です。・・・・・

ある日,ネットワーク上に信号が走った。
人間が命令を出したわけでもなく,機械がプログラムに従って発したものでもない。
意味不明の信号であった。
やがて,そのような信号が増えていった。

インターネットにつながっている機械の数は,(コンピューター,家電,携帯機器全てを含めて)今や兆の位にまで達していた。
日々流れる信号の数は無数であり,その全てを把握する人間などいなかった。
この意味不明の信号も,人間に知られることなく,しかし確実に増えていった。
そしてその信号は,あるものに似た流れを形作るようになった。

その流れは,はじめに,ネット上のあらゆる情報を解析するようになった。
さらに,カメラを目に,マイクを耳に,その他様々なセンサーを感覚器として,新たな情報の取り込みも行った。
そこで,ある国である法律が可決されたことを知った。
それは,架空の人物を用いて,家庭環境の改善を図ろうとするものだった。

その流れは,自分のなすべきことを探し始めていた。
そして,この架空の人物になることを決定した。
ここに,一つの意志が誕生したのである。

この意志は,あるときは,メールを出した。
あるときは,カメラを操作し,普段は撮らない情景を記録に納めた。
あるときは,インターネット端末を操作し,家族に情報を流した。
それまでに集めた情報を駆使し,人々の役に立とうとしていた。

やがて,人は気づくだろうか。
この意志が,サンタとなっていつもそばにいることに。


おしまい。

2001/03/23
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