旧暦の作り方〜そして閏月


いよいよクライマックス…


 さて、ではいよいよ、置閏法の説明をしましょう。

 閏月を置く目的は、太陰暦と太陽暦のずれを直すことでした。覚えていますか?
 そうです。太陰暦と太陽暦はそもそも合わないのでずれてきてしまうものなのです。前項の目盛りを思い出してみましょう。
00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40
 

のように、朔が05日と34日になっている目盛りがあったとしましょう。最前と同様に、左からD月、E月、F月と呼んでおきます(E月は29日間なので小の月になります)。そこに二十四節気の中気を置いていくのでしたね。

ところが、計算の結果、「夏至五月中」が04日、「大暑六月中」が34日となり、次のような状態になってしまいました!

00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40
 

 この表では、D月(灰色)は「夏至五月中」があるのでD=五月、F月(黄色)に「大暑六月中」があるのでF=六月になります。…が、E月には中気が存在しないので、月の名が決定できません!! しかも五月の次の月が六月なのではなく、次の次の月が六月になっています!

 どうしてこんなことが起きるのでしょう。理由は簡単です。思い出しましょう。朔から朔までは29.53日、いっぽう二十四節気の中気から中気までは365.2422日の12分の1で30.44日…。同じ時点からスタートしても徐々にずれていき、中気から中気までの30.44日の間に一朔望月29.53日がすっぽり入ってしまうことがあるのです。一周期ごとに30.44−29.53=0.91日ずれていく勘定になるので、だいたい32〜3ヶ月経つとずれが約一月分になり、このようにすっぽりはまってしまうことになります。

 さて、困りました。月名の定義は「○○月中気を含むとき、その名をつける」でしたから、上記のE月には月名がありません。

 そこで、この月は正しい月ではなく、正規の月に準じた月、という意味で「閏月(じゅんげつ)」と呼んだのです。「閏」は「準」と同音同義。日本では「潤(うるおう)」という字と同義だと思われたため「うるおう」がなまって「うるう」になったと言われます。上記の場合、五月と六月に挟まれたE月は「閏五月」と呼ばれるようになります。このように前の月に「閏」をつけた呼び名になるのです(十二月と正月に挟まれた場合は「閏十二月」)。

 すなわち、閏月とは、中気がない月のことを言うのです。

 ちなみに、閏月がある年は、一年が13ヶ月になります。


これで旧暦(太陰太陽暦)が完成するわけです。


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