
これで安心 遺言書の作成
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(2012/02/05 現在)

正しい遺言の知識
<遺言の重要性>
昔からよく言われていることに、「子孫に美田(ビデン) を残すな!] と言う諺があります。
つまり人間というものは、汗水流して働き、その結果財産というものは残るものであって、親が子供に財産を残したのでは、子供は真面目に働く意欲を失い、よい結果にならないから財産は残さないほうがよいと言う教訓です。
とは言っても、せっかく苦労して作った財産は家族に残していきたいというのは人情です。それならば、せっかく自分が残していった財産の配分が原因で、今迄仲良く暮らしてきた家族が喧嘩になり 「バラバラ」 にならないように、自分が健康で正しい判断がつくうちに、家族のことを考えた財産の配分を 「遺言書」 と言う形にして残しておくことは大変重要です。

<遺言書の作成>
「遺言書」とは、自分が亡くなった後の財産の配分を決めていく大切な書類ですから、法的にも厳しく制約された方式というものがあります。
この方式に従っていない遺言書は、せっかく家族のために残していっても無効になりますので注意が必要です。
一般的な遺言書の作成方式としては、(緊急時等の特別な場合を除く) 三っつの方式が有ります。つまり 「自筆証書遺言」 「公正証書遺言」 「秘密証書遺言」です。
<自筆証書遺言の作成の仕方> 
自筆証書遺言とは、最も手軽な遺言方式ともいえます。 次のことを守ってください!
@ 「遺言書の全文は自筆で書くことが絶対条件です」
ワープロや代筆は無効ですが、筆記具や用紙については特別な制限はありませんので、極端に言えばボールペンでメモ用紙に書いてもよいので
す。
A 「作成した日付は必ず記入すること」
遺言書は何回でも書き直すことができます。一番新しい日付のものが有効となるからです。とは言っても、遺言書が何通も出てきたのでは、相続
人が戸惑いますので、古い遺言書は処分したほうがよいでしょう。
B 「氏名、押印は忘れずに」
氏名は、誰でも認識できるものであれば、ペンネームや芸名でも有効ですが戸籍上の氏名にしておけば間違いありません。
印鑑は認印でもかまいませんが、できれば本人が書いたものであることをより一層証明する為に、実印にしておいたほうが良いでしょう。
遺言書が完成したら、封筒に入れ、何が入っているかすぐ解るように、表書きとして「遺言書」 と書き封印して使用した印鑑で押印して
保管します。
自筆証書遺言は自分で保管しなければなりませんので、紛失、破損、汚損が無いように注意しなければなりません。仕舞い込んでしまっ
ていざという時出てこないのではせっかくの遺言書が無駄になりかねませんし、貸金庫などに預けておくか弁護士に預けておくのも良い
でしょう。
又、この遺言証書は家庭裁判所で検認後、開封しなければなりません。検認前に開封した場合は無効ではありませんが過料が課せ
られます。

<公正証書遺言の作成の仕方>
公正証書遺言とは、遺言書を公正証書にして、遺言の開始まで公証人役場に保管してもらう遺言書のことです。
「遺言の方法」
事前に、遺言する内容を公証人と打ち合わせをし、後日、証人を2名以上連れて公証人役場に出向きます。(公証人役場は
住所地を管轄する役場です)
次に、打ち合わせをした遺言を証人立会いのもと、公証人の面前で口授(クジュ)します。口授とは、声に出して伝えると言うことで民法
上の決め事ですので必ずしなければなりません。
口授が終わったら、公証人はその内容を筆記し、遺言者と証人の前で読み聞かせ間違いの無いことを確認し、遺言者と証人は署名
押印します。
署名押印が終わったら、公証人は公正証書であることを記載し、公証人が署名押印すれば終了です。
「公正証書遺言を作成する際に用意しとく物」
(イ) 遺言者の印鑑証明 (ロ) 戸籍謄本、住民票 (ハ) 遺言書に記載する遺産目録
「公正証書遺言の長所、短所」
(長所)・・・遺言書の原本は、相続開始まで公証人役場で保管するので、紛失、破損、汚損の心配がありません。
公正証書なので法的に無効となることはありません。(専門家の作成による。)
開封において、家庭裁判所の検認を受ける必要はありません。(煩わしさがない)
(短所)・・・証人を2名以上用意しなければならない。 (従って秘密が守りにくい。)
公証人役場まで出向かなければならない。 (費用がかかる。)

<秘密証書遺言の作成の仕方>
秘密証書遺言とは、遺言者が自分で作成した遺言書を、公証人役場で間違いなく遺言者が自らの意思で作成した遺言書であることを証明してもらうことです。
「作成の方法」
まず、自分で自筆証書遺言と同じ要領で、遺言内容を作成します。自筆証書遺言のように、自筆である必要はありませんが、代筆は
無効です。従って、ワープロでもかまいませんが、署名だけは自筆でなければなりません。
遺言書が完成したら、封筒に入れ「遺言書」と表書きし、遺言書で使用した同じ印鑑で封印をします。
必ず同じ印鑑を使用することに注意! 無効になります
完成した遺言書を証人2名以上を連れ、公証人役場に持参し公証人と証人の面前で間違いなく自分の遺言書であることと氏名、住所
を申述します。
申述が終わったら、公証人は提出日、遺言者の申述内容を記載し、公証人、遺言者証人、各自署名押印して終了です。
「秘密証書遺言の長所、短所」
(長所)・・・自筆証書遺言のように、遺言の内容の秘密は守られる。
(短所)・・・公証人が遺言の内容を確認できないので、間違いがあっても訂正できない。
完成した遺言書の保管は、自分でしなければならないので、紛失、破損、汚損の危険性がある。
開封するには、家庭裁判所の検認を受けなければなりません。

「遺言書でできること、できないこと」
<遺言事項> 法律的に効力を発する事項
@ 身分に関する事項
(イ) 非嫡出子(婚外子)を認知できる。 (ロ) 未成年者の後見人、後見監督人を指定できる。
A 財産処分に関すること
(イ) 遺贈することができる (ロ) 寄付行為ができる (ハ) 信託の指定ができる。
B 相続に関すること
(イ) 相続分を指定できる (ロ) 遺産分割方法を指定できる (ハ) 遺産分割を禁止することができる。
(ニ) 相続人の廃除、又は廃除の取り消しができる
(ホ) 特別受益分の持ち出しの免除ができる (遺産に加えなくてもよいということ。)
(へ) 遺留分減殺方法の指定ができる (遺留分を侵された場合、取り戻す方法)
(ト) 祭祀承継者を指定できる (チ) 遺言執行者を指定できる
<非遺言事項> 遺言はできるが、法律的に何の拘束力も無い事項
@ 結婚、離婚に関すること。
結婚や離婚は当事者の合意にもとづいて行うものですから、一方的にはできません。
A 養子縁組に関すること。
養子は、遺言によっては、縁組も解消もできません。
B 臓器移植や遺体解剖に関すること。
臓器移植や遺体解剖は、家族の同意を必要としますので出来ません。

<遺言執行者とは?>
相続が開始しますと、まず公正証書遺言の場合を除いて、遺言書を開封するには家庭裁判所の検認を受けなければなりません。
次に、遺言の内容に沿って、執行をしなければなりませんが、遺言の内容によっては法律的手続きも必要となってくる場合もありますので、できたら遺言執行者は、行政書士や弁護士に依頼したほうがよいでしょう。勿論、相続人の中から選んでもかまいません。
<遺言執行者の主な職務>
@ 遺言者の財産目録の作成、不動産の場合には登記簿謄本、登記済権利証をそろえて目録を作ります。
A 相続人の相続割合を示し、遺産の分配をする。不動産の場合は所有権移転登記手続き債権のある場合は、債権の回収も行わなければ
なりません。
B 相続不動産に、不法占有者等がいた場合には、明渡し請求その他の処理をしたうえで相続させなければなりません。
C 相続人以外に、不動産の遺贈があった場合には、受遺者に対して所有権移転手続きをしなければなりません。
D 遺言書に、認知の遺言があった場合には、戸籍に認知の届出をします。
E 遺言書に、相続の廃除又は取消しがあった場合には、家庭裁判所に申立てなければなりません。
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