借地借家法の基礎知識


    << サイト内リンク >>
     ↓
    ◇TOP  ◇借地借家法の基礎知識  ◇地代・供託  ◇借地更新料・譲渡、増改築承諾料  ◇借地・底地の売買、交換 

    ◇明渡し請求!  ◇建物明渡し時の原状回復費用  
◇少額訴訟の活用術  ◇内容証明の基礎知識

    ◇損害賠償・慰謝料請求!  
◇貸金回収の裏技  ◇失敗しない契約の仕方  ◇遺言・遺産分割協議書の作成  ◇費用の設定





<改正借地借家法の特色、定期借地権、定期建物賃貸借、借地権と地上権の違い。>



(ご相談方法はこのページの巻末をご参照下さい。)



「 旧借地、借家法 改正借地借家法 」  


平成3年10月、旧借地、借家法を改正して、新たに改正借地借家法が制定され、平成4年8月から施行されました。

改正された大きな理由としては、旧借地、借家法は、あまりにも借地人、借家人を保護する立場を採っており
地主、家主は一度、土地あるいは建物を貸してしまうと、たとえ借地人、借家人側に債務不履行があった場合でも契約解除をして明渡しをさせることは至難の業です。


裁判で、運よく明渡しの判決が出ても、莫大な明渡し料を支払わなくてはならない場合があります。ともすると今迄の賃料収入を全額明渡し料として払わなければならない場合も有り、何のために賃貸収入を得てきたのか分からなくなる場合もあります。


それではせっかく使わない土地や建物があるので貸して賃料収入を得ようとする賃貸希望者がいたとしても貸さなくなり、経済活性化の上で甚だ不都合な結果となります。



このような弊害を是正して、土地や建物の所有者がより貸しやすくする為に新たに制定されたのが
「改正借地借家法」です。


この法律の大きな特徴としては、
確定期限で終了する「定期借地権」「定期建物賃貸借」の制度が加わったことです。これですと所有者は、期限が来れば間違いなく契約を終了させ、賃貸物件を返してもらえるので安心して貸すことが出来ます。

勿論明渡し料の心配も要りません!


定期借地権とは、更新の無い借地権のことです。つまり予め決めた期限が来れば、土地や建物は地主、家主に必ず戻ってくる制度のことです。






     「定期借地権の種類」


@ < 一般定期借地権 >

期間50年以上 使用目的、制限なし 公正証書等の書面で「特約」をしなければなりません。)


   「特約の内容」

   イ、期間終了後の更新はしない。

   ロ、建物の増改築は認めるが、期間の延長はしない。

   ハ、建物買取請求はしない。



A < 建物譲渡特約付借地権 >

期間30年以上 使用目的制限なし 契約期間終了後建物を貸主が譲り受ける旨の特約をする。


   「特約の内容」

   イ、 契約期間満了の時点で、地主が建物を借地人から買取るという特約を結ぶ。

   ロ、 買取るということが条件ですから「無償譲渡」では借地権は消滅しません。


B < 事業用借地権 

期間10年以上〜50年未満 使用目的、事業用のみ 公正証書で設定契約書を作成しなければなりません


※ (事業用借地権の借地期間は、平成20年1月1日施行により、上限を20年以下としていたものを、50年未満に改正されました。)


   「特約の内容」

   イ、 契約期間満了後、借地人は建物を収去し更地にして明渡す旨の特約をする。


   


   

 一般定期借地権、建物譲渡特約付借地権の場合にはどんな建物でも建てられます。
   旧借地法で制限のあった、
堅固、非堅固の建物の区別はありません。


  事業用借地権の場合には、店舗、工場、倉庫など事業用の建物を建てることを目的にしなければなりません。 
    住宅は駄目です!




「定期建物賃貸借等」


<定期建物賃貸借>   ーー 借地借家法38条 ーー


期間の定めが有る建物の賃貸借をする場合は、建物の賃貸人は、あらかじめ、建物の賃借人に対し、同項の規定による建物の賃貸借は契約の更新が無く、期間の満了により当該建物の賃貸借は終了することについて、その旨を記載した書面を交付して説明しなければならないとされてます。


@ 賃貸人が契約の際、期間の更新がないことについて「書面交付に依る説明」が無かった場合は通常の賃貸契約になり
   ます。


   必ずしも公正証書にする必要はありません!


A しかも賃貸人は、期間満了の1年前から6ヶ月前に賃借人に書面に依る通知をしなければ、賃借人に対抗できません。



<取り壊し予定建物の借家とは?>   ーー 借地借家法39条 ーー

@ 建物を取り壊す予定があること。

A 建物を壊す理由が、法令又は契約で決まっていること。(都市計画法など、その他借地上の建物で取壊し予定のある
   場合。)

B 取り壊し期限まで一定期間があること。


☆ 上記に依る契約をする時は、建物を取り壊す事由を書面に記載しなければなりません。

 以上の条件に当てはまらない場合は通常の借家契約として扱われます。契約書には「何年間という確定期限と、更新
   をしない旨」
特約で定めなければなりません。




<一時使用目的の建物の賃貸借 >  ーー 借地借家法40条 −−

@  一時使用の為に建物の賃貸借をした場合には借家法の規定は適用されません!



ー 参考法令 −

<借地借家法22条> 定期借地権  抜粋


存続期間を50年以上として借地権を設定する場合においては、
存続期間の延長が無く、建物の買い取り請求をしない旨を定めることができる。 但しこの場合には 「公正証書による書面
にしなければならない] とされています。

<借地借家法23条> 建物譲渡特約付借地権  抜粋

借地権を設定する場合においては、借地権を消滅させるため、その設定後30年以上を経過した日に、借地権の目的である土地上の建物を借地権設定者(地主) に相当の対価で譲渡する旨を定めることができるとあります。

<借地借家法38条> 定期建物賃貸借  抜粋

期間の定めがある建物の賃貸借をする場合においては、公正証書による等書面によって契約をするときに限り、契約の更新が無いこととする旨を定めることができるとされています。


この場合、建物の賃貸人は、予め賃借人に対し、建物の賃貸借は契約の更新が無く、期間の満了により当該建物の賃貸借は終了することについて、書面を交付して説明しなければならない。」とされています。






「借地権と地上権」


一般的に借地権といいますと、ほとんどが賃借権である「債権」を指しますが、地上権による借地権というものもあります。普通これらを含めて借地権と総称していますが、実際には権利上大きな違いがあります。



いわゆる、私たちが普段使っている借地権というものは、賃借権という「債権」に属します。これに対し地上権は、同じ借地権でも「物権」になります。



両者の違いは、賃借権である借地権は譲渡の際、地主の承諾を必要としますが、物権である地上権は承諾を必要としません。



地上権である借地権であれば、例えば建物を新築する際など、借地権に抵当権をつけることは可能ですので金融機関の融資が受け易いという利点があります。


このように賃借権と地上権とでは権利に大きな違いがありますので、一般的には分譲マンションなどを建てるとき以外は、地主さんはなかなか承諾いたしません




「借地権 / 底地権 権利の割合は?」


土地の権利は、一般的には所有権として、自由に処分又は利用することができます。


一方、土地の権利を
所有する権利と、利用する権利に分離させたのが、「底地権」であり「借地権」と称しています。


では、その権利の割合は、どのようにして決めるのでしょうか? 一般的に基準としているものが、各管轄税務署で閲覧できる 
「路線価図」というものが在ります。 これは税務署が相続の際、相続税を算定する基準として公開しているものですが、底地権、借地権の権利の割合も公開しています。



尚、権利の割合は、高度な土地利用ができる地域(例えば商業地域など)では、借地権割合が高く、底地権割合が低くなります。 底地権が10%という極端な例もあります。(地主といっても、ほとんど自分の権利はないのです。)


又住宅地では、都市よりも地方に行くにしたがって、借地権割合が低くなる傾向にあります。


住宅地の借地権割合は、50% 60% 70%などに分かれるのが一般的です。
借地権割合の設定においても紛争になる場合があります。 (路線価図は参考ですので・・・)



借地権の売買、借地権と底地権を同時に売買する場合、借地権と底地権の権利を交換する場合、更新料の算定などの場合、地主は自己の権利の割合を多く主張するため、紛争になりがちになります。



「借地・底地・借家 こんなときどうする?」

借地の場合>

◎ 地主が底地を第三者に譲渡してしまった。 借地権はどうなる?

   借地借家法10条1項により、借地上に登記された建物がある場合には、所有権移転により所有者が変わっても、
   借地権を主張(対抗)できるとされています。


◎ 借地に借地人の家族 (妻や子供) 名義で家を建てた場合。


   この場合には、その後に底地が譲渡されると、新地主に借地権を対抗できなくなるので注意が必要です。(出来たら
   借地人名義を変更しておいたほうがよいでしょう)



<参考法令>   −−−賃借権の対抗要件ーーー      民法605条

   不動産の賃貸借は、これを登記することによって、その後、その不動産につき物権を取得した第三者についても対抗
   できるとあります。

◎ 借地上の建物が、天災地変その他で滅失してしまった場合、借地権は消滅してしまうのか?

   借地人が、当該土地の見易い場所に、その滅失があった日及び建物を新たに築造する旨を、掲示するときは、借地権
   は尚効力を有するとなっています。但し、建物の滅失があった日から、2年以内に建物を建て登記しなければなりま
   せん。

◎ 借地上の建物を地主に無断で第三者に貸した場合、借地契約解除の原因になるか?

   建物は、借地人の所有物なので第三者に賃貸しても、契約解除の理由にはなりません。但し、借地権を地主に無断
   で譲渡した場合には、契約解除の大きな理由になります。

◎ 借地権は相続できるか? また相続人への名義書換料は請求されるか?

   相続できます。又、相続は譲渡と違いますので、名義書換料請求の対象にはなりません。

◎ 借地上建物の借主は、借地契約終了の場合、建物を明渡さなければならないか?

   一般的には、借地契約と、借家契約は独立したものなので、明渡さなくてもよさそうなものですが、借地上建物の借家
   契約は、借地契約があって建物があるわけですから、借地契約が終了した場合は、借主は建物を明渡さなければな
   りません。


<借家の場合>

◎ 借りている建物が、競売にかけられ第三者の所有になってしまった場合、明渡さなければならないか?

   一般的に、借家権は建物(部屋)の引渡しを受けた後に所有者が変わっても、借主は借家権を新所有者に主張でき
   ます。


   但し、気をつけなければいけないのは、担保権の登記が先に設定してあって、その後に建物の引渡しがあり、その
   後、競売により第三者に所有権が移り新所有者から明け渡しを求められた場合は、明渡さなければなりません。

◎ 契約中に貸主が代わってしまいその後契約解除した場合、敷金、保証金は返還されるか?

   貸主が代わっても、契約条件を引き継いだことになりますので、敷金、保証金は返還されます。        


         
☆ 以上、今まで説明しました通り、借地、底地、借家の関係は法律上なかなか難しい場合があります。紛争が発生する

  前に
又裁判になる前に是非、当「味戸行政書士事務所」にご相談くださいませ。


借地 〜 底地 〜 借家 の紛争解決のご相談は 

味戸行政書士事務所へ


TEL 045−758−7113

FAX 045−761−6259

※ 恐れ入りますが、ご相談はメール又はファックスにてお願い致します。

<メールでご相談は、こちらをクリックして下さい>


トップページに戻る