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2006年07月11日発行 Vol.26


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□□□□□□□□□□□    隔週発行 2006/07/11 Vol.26
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□■□■□■□■□■□    発┃明┃と┃特┃許┃の┃正┃体┃   
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□□□□□□□□□□□    −弁理士が教える常識のウソ!−    
INVENTIONS & PATENTS       あなたの特許は役立っているか     
making your PROFITS                         
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■このメールマガジンの主旨
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▼多くの企業が、イノベーションにコストと時間と労力を注ぎ、特許を集積
 しながら、利潤も競走優位も手にできない状況に陥っています。

 稼働機会・利潤機会を持たないムダな特許は、単にそのための投資を無意
 味・無価値にするだけではありません。イノベーションが産み出した可能
 性の芽さえも摘み取って、企業の利益と競争力を奪います。

 しかも、ムダな特許は、社会にしっかりと定着した常識のウソを母体とし
 て、構造的に量産され、企業の可能性を日々むしばんでいるのです。

 逆に言うと、この常識のウソ=誤ったモノの視方と考え方が、多くの企業
 をイノベーション本来の成果と可能性から確実に遠ざけてきたのです。

 30年の弁理士生活を通じて、私が痛感したものは、何の根拠もない誤っ
 た常識の根深さと、それがもたらすあまりに不毛な結果でした。

 このメールマガジンは、そんな常識のウソに気付いて頂き、決別して頂く
 ためにつくられています。

 イノベーションによる利潤と競走優位の実現を真剣に考え努力しているあ
 なた。そして、いまだ十分な成果を手にしていないあなた。そんなあなた
 方のご購読を、心から歓迎します。


▼このメルマガは隔週火曜日に発行しております。次回発行は7月25日に
 なります。


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■連載読み物 第3話「改めて、欲望から考える」(その1)
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▼[発明構築−技術開発]は、利潤の源泉であり続けるか?(1)

 6月の1ヶ月間お休みを頂きましたので、お約束通り、本号から連載読み
 物の第3話をはじめることにします。

 第3話のテーマや内容については、読者の皆さんのご希望・ご意見をうか
 がって決めたかったのですが、残念ながら、そのようなメールを頂くこと
 はできませんでした。

 ですから、第3話では、中途半端なまま区切ってしまった第2話のツケを
 払わせて頂くことにします。第2話で提示した仮説=試論を前提とする時
 [発明構築−技術開発]はどのように考えられるべきか(或いは、どのよう
 な在り方が可能であるのか)、について検討することにします。

 幸い?なことに、第3話に関するご提案は頂けなかったものの、第2話に
 対する疑問(疑念)やご批判は、いくつも頂くことができました。それらは
 概ね次の一点に集約することができます。

 特定の価値基準=他者像に依存する従来の[欲望の回路]と、これに依存す
 る消費誘導手法が破綻し、欲望を創り出して消費=浪費を動員し調達する
 力を失ったと考えるとして、新たな消費誘導において、[発明構築−技術
 開発]はどのような役割や機能を果たすことができるのか?

 これは、下記のように言い換えても構わないでしょう。

 かけがえのない自分自身[いま現に在る自分]を絶対的に肯定・承認し、非
 価値基準=自己像に依存する新たな[欲望の回路]の中で、[ありたい自分]
 を追い求める「欲望する主体」。

 このような欲望する主体を相手に、自己像=差異に特定の意味や価値を与
 えることも求めることもなく、欲望のスタイルに対する「承認する他者」
 を演じて新たな欲望を創り出し消費=浪費を獲得しようとする時、[発明
 構築−技術開発]はどのような役割を担うことができるのか?

 さらに乱暴に要約すれば、第2話で提示された新たな[欲望の回路]と新た
 な欲望のスタイルを前提とする限り、[発明構築−技術開発]は新たな欲望
 を創り出し明日の価値体系を先取りして利潤や競争優位を獲得する力を失
 って行かざるを得ないのではないか、ということになるでしょう。

 つまり、[発明構築−技術開発]は利潤の無限の源泉だと言いながら、お前
 の仮説=試論は、これを真っ向から否定するものではないか、ということ
 になります。

▼このような疑問や批判が生まれることは、ある意味で自然であると考えて
 います。その理由の一つは、第2話を消費社会論的な観点で展開したため
 そこで演じられた技術(さらには、技術革新)の役割については、何も触れ
 ることができなかったからです。

 さらに、それ以上の理由は、大きな物語に支えられた高度成長期と、その
 喪失後の経緯を現象的にたどる限り、いともたやすく欲望を創り出し消費
 =浪費を拡大して見せながら、時間の経過と共にその力を失って行った技
 術革新の姿を見る思いがする筈だからです。

 事実、大きな物語の下では、技術革新が商品やサービスに新たな差異を与
 え、その差異の意味や価値が新たな欲望を創り出し続けました。[発明構
 築−技術開発]は、常に欲望の対象であり得た訳です。

 他方、大きな物語が失われ価値基準が多様化し分裂する中で、技術革新が
 生み出す差異とその差異が持つ意味や価値は、欲望の対象とはならなくな
 って行きました。多くの[発明構築−技術開発]が、新たな欲望を創り出し
 消費=浪費を獲得することに失敗し続けています。

 その限りで、大きな物語の喪失以来、[発明構築−技術開発]が持つ利潤の
 源泉としての力が衰えを見せていることは、明白な事実です。ですから、
 この経緯の延長上に[発明構築−技術開発]を置いて、第2話の仮説=試論
 (新たな欲望の回路と欲望のスタイル)と突き合わせる時、そこに浮かぶの
 は[発明構築−技術開発]の終焉になるかも知れません。

 しかし、そのような姿を思い浮かべた方々は、第2話で検討し確認した内
 容をもう一度思い出して下さい。

 大きな物語の下で、そしてその喪失後も、技術革新(技術開発)は常に変わ
 ることなく差異(開発成果)を生み出し続けてきました。ただ、注意すべき
 は、技術革新が生み出したものは差異であって、差異が帯びた意味や価値
 ではないという点です。

 既に検討し確認したように、技術革新が生み出す差異に意味や価値を与え
 るものは、技術革新それ自体ではなく、常に価値基準なのです。もっと分
 かり易く言えば、技術革新−さらには、技術−が帯びている意味や価値と
 は、社会が時代の文脈に沿って与える解釈にすぎないのです。

 この点、技術は本来的に価値中立で、あらゆる価値基準の解釈(自己投影)
 の対象となり、同時にあらゆる解釈を否定できます。技術は、価値基準の
 如何と関わりなく、常に事実として存在し、社会を支えています。   

 この意味で、技術革新の成果も含めて、技術は価値基準としても非価値基
 準としても、解釈し利用することができます(これは技術決定論の否定に
 なりますから、異論も多いと思いますが、しばらくお付き合い下さい)。

 また、第1話で検討し確認したように、利潤や競争優位を獲得しようとす
 る発明[ビジネスモデル]にとって、技術(例えば、開発成果)は、新たな欲
 望を創り出そうとする発明が、自らの成立と実施のために選択し調達する
 資源・手段の一つにすぎませんでした。

 つまり、現象的に技術が帯びているかに見える意味や価値は、新たな欲望
 を創り出し利潤や競争優位を実現しようと願う発明が、その目的のために
 選び取ったものなのです。

 そして、発明は選び取った意味や価値−それが、価値基準であると非価値
 基準であるとに関わりなく−の如何によって、目標を達成して利潤や競争
 優位を現実のものとし、或いは失敗する訳です。

 ですから、技術革新、さらには[発明構築−技術開発]が、何らかの特定の
 価値基準であるほかなく、大きな物語の喪失によって利潤の源泉としての
 力を損なわれ、新たな[欲望の回路]の前ではその力を失うと考えるのは、
 現象だけに目を奪われた短絡であることになります。

 あらゆる[発明構築−技術開発]は、新たな欲望を創り出すための材料・方
 法・プランにおいて選択を誤れば、利潤も競争優位も的できません。しか
 し、逆に、[発明構築−技術開発]の前には、新たな欲望を創り出すための
 あらゆる材料・方法・プランが、選択肢として潜在しているのです。

▼このように、[発明構築−技術開発]は、少なくともその可能性において、
 新たな[欲望の回路]と欲望のスタイルの下においても、欲望を創り出し、
 利潤の無限の源泉として機能すると推定することが可能です。

 ですから、次回からは、この推定された可能性を具体的に確認し、この確
 認を基に、新たな消費誘導としての[発明構築−技術開発]の在り方と方法
 論に進んでいきたいと思います。



 この第3話は、第2話の検討と仮説を前提にしています。但し、第2話は
 セミナーでの思考過程(試行錯誤)の再現を意識したため、少々分かりにく
 い懸念があります。このため「お知らせ」にも挙げたCD小冊子において
 再構成・再整理を行うと共に、用語や概念定義も一部変更させてもらいま
 した。第3話では、このCD小冊子の記載を基にしますので、ご希望の方
 はご請求下さい。

 なお、CD小冊子は、いくらでもファイルをコピーできますから、多部数
 のご請求はご勘弁下さい。予想以上のご請求は嬉しい誤算ですが、自家制
 作・自家発送ですので、この点ご理解頂ければ幸いです。

 また、第2話の連載読み物については、分量的に長すぎるとのご指摘も頂
 いており、メルマガの性格に合わせた分量と書き進め方に注意するように
 します。(第2話では、連載読み物だけで20KB近いケースもあり、た
 しかに度が過ぎました。第3話は、今回程度の量で進める予定です。ただ
 区切りをつける関係で、逆に短くなりすぎる回も出るかと存じますので、
 その際にはよろしくご容赦下さい。)


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■お知らせ
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 第23号でお知らせした小冊子『[改訂版]発明と特許の正体−明日の欲望
 を創り出すために−』(A5版全92頁、CD収録)を発行致しました。

 内容はこのメルマガの「連載読み物」第1話と第2話を整理したものです
 が、冗長な部分を削除・整理しただけでなく、全体を再構成し、これまで
 に疑問やご批判を頂いた部分は、加筆・増補も致しました。

 メルマガのバックナンバーをご覧頂くより、このCDの方が全体の論旨や
 各問題点の指摘も分かり易いかと思います。

 関心をお持ちの読者の皆様には、無料でご提供致しておりますので、ご希
 望の皆様は、お気軽にご請求下さい。

     ↓

 メールアドレス:officehonda@nifty.com


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■純然たる「宣伝・広告」(内輪の評判が悪いので、今回限りにします。)             
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 これまでの実務経験を整理して、発明や特許の本質と、ユーザーの利害に
 立った制度利用の在り方について、自分なりに考える時間が欲しく、昨年
 1月から仕事を大幅に絞らせて頂き、出願代理業務への関与も事実上停止
 致しておりました。

 掲げた目標が大きすぎ、広げてしまった大風呂敷を畳むには至っておりま
 せんが、幸いに一応の方向をつかみ、ささやかな成果も手にできました。
 このため、6月から改めて代理業務を再開させて頂くことに致しました。

 もとより峠を越した実務家(フット気づけば、還暦も間近)、高言を口にす
 るつもりもありませんが、本人にとっては貴重だった充電期間を生かし、
 ユーザーの皆さんにできるだけ還元を致したいと考えております。 

 ご相談・ご依頼の節は、メールやお電話でお気軽にご連絡下さい。

     ↓

 メールアドレス:officehonda@nifty.com


 〒103-0021
 東京都中央区日本橋本石町4-4-11 MAKI日本橋本石町ビル4階
 Tel&Fax 03-3231-0339


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▼「発明と特許の正体」−弁理士が教える常識のウソ!− Vol.26
 まぐまぐID 0000166494
 発行元   OFFICE HONDA[本田特許事務所]
 発行責任者 弁理士 本田ゆたか
 所在地 東京都中央区日本橋本石町4-4-11 MAKI日本橋本石町ビル4階
Tel&Fax 03-3231-0339
 E-Mail officehonda@nifty.com
 関連サイト http://homepage2.nifty.com/officehonda/

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