ちくちくの記

2005年:10月


2005年10月26日

この頃、手仕事がブームなのであろうか?と思うことが多い。
関連する書籍が次々出版されそこそこの売れ行きらしい。それも単発ではなく何種類もの雑誌
が創刊されている。この間は手仕事のキット販売の折り込みチラシが入ってきた。布地屋さん
や毛糸屋さん、手芸用品店等でも以前より品揃えが豊富になってる気がする。
おかげで以前は探しても中々お目にかかれなかったような材料や道具が比較的簡単に手に入る
ようになった。それに今はネットショップという手もあるし、材料や道具に関してはかなり贅
沢な環境なのかもしれない。
そんな中、こんなに贅沢でいいのかなあと感じることが増えてきた。世の中昔の貴族様並の人
が増えたってことなのかな。外野がとやかく言うことではないし、それはそれで結構なことな
のかも。
でもね、物は使ってなんぼなんだし、何に重きをおくかは人それぞれなんだからとは思うもの
の、なんだかなあの気分はいつまでも消えない。まっ、ある意味大きなお世話なんだからほっ
とけばいいのだろうけど、、、。
等と言いつつ、以前と比べたら自分自身もかなり贅沢。最初に材料ありき、で始まっても、
やっぱりこの材料が欲しいと買い込んでいたりするのだから。


またも毛糸を買ってしまいました。九月末の編物イベントで気に入った色と材質の毛糸を見つ
けて、在庫があるんだけどなあと思いつつ、でもやっぱ欲しいと買ったばかりなのに。今度は
生成りの毛糸。共にそのお店オリジナルで枷の毛糸です。
シーズン到来と毛糸を引っ張り出しながら、こんなに在庫が一杯あるから今年は買わないぞと
思ったのが九月の初め。なのに、二ヶ月も経たないうちに二度も禁を破ってしまったなんて、
なんと言う意志薄弱。等と反省した風は見せるものの、新しい毛糸を前に気分はウキウキ。何
を編もうかなあと反省なんて何処吹く風。頭の中では様々な目論見が渦巻いています。
最初のはマフラーを編みたいと思って買ったんだけど、ベストやマーガレットも悪くない。今
回のは自分用のカーディガンと帽子を編みたい。と編みたいものは続々に浮かんできます。
でもねここからが問題。手は二本、体はひとつ、時間は有限。おまけにやりたいことや作りた
いものは目白押し。今心積もりをしていることを全部こなすだけでも結構な作業量。
ほんとにできるの?と内なる声が呟くんです。なのに片方では、別に義務ってわけじゃなし、
好きなことを好きな順にやってればいつかできるんだから、そんなに考えなくたっていいじゃ
ん、ってとってもあっけらかんとした声が響くんです。結局、呟きはあっけらかんとした響き
声にかき消され、ケセラセラ〜なるようになる〜先のことなど〜ケセラセラ〜と頭の中で音楽
が流れてちょん。これ、毎度の事。
今も頭の中には例の音楽が流れ、何を作ろうかな、そろそろ毛糸巻きしといた方がいいかな、
と完成までどれだけ時間がかかるかなんて何も考えないでお楽しみの目論見ばかり。気持ちの
上では作る気満々なのだけど、結局目論見段階のまま積み上がってる材料は一杯あるのに、懲
りないやつです。


2005年10月18日

 この秋は何となく編物モード。気がつけば編み針を持っている。
 と言っても大した物を編むわけではない。恒例の靴下にアクリルタワシが大半。特に靴下は、
一体どうしたの?と自分でも不思議になるほどせっせと編んでいる。何しろもう片方を編むた
めの目数段数覚え書きのメモも必要ないほど短時間で一足編み上げている。
 そうやってせっせと編んでるから毛糸在庫が減ったかといえば、余り目立って減ったと言う
気がしない。ぎゅうづめ状態も左程解消されていない。九月の声を聞いて編物を再開して以来、
少なくとも500グラム以上の毛糸を消費したはずなんだけどなあ。
 まあそんなことはさておき、小物ばかりを編むのにも飽きてちょっと大きいものを編みたく
なってきた。でも編みかけセーターを再開する気にはなれない。なんだか無性に新しい毛糸で
編みたい。
 手っ取り早く編めるものと考えて思いついたのがベスト。久々に編むのも悪くない。そんな
わけで手持在庫の毛糸を漁って見つけ出したのが若草色の毛糸。ちょっと明るすぎかなと思わ
なくもないけど、たまにはいいか。
 てなわけでベストを編み始めて三日目。なんだか随分調子よく編み進んでいる。この調子で
進めば今週中にでも出来上がりそうな感じなのだけれど、さてどうなりますことか。
 ある程度編み進むと妙に満足してぱたりとペースが落ちる、というのがいつものパターン。
今回はその轍を踏まぬようにしたいと思っているのだけどねえ。さていつ出来上がりますこと
か。見てのお楽しみというところか。


2005年10月10日

キルトの繕い完了。ずーっと繕うか処分するか迷ってたキルトです。
実はこれ、子供の0歳から12歳までの間にわたしが子供のために縫ったもののハギレ&わたし
が縫ったものを解体していいとこ取りで作ったもの。出来上がってからすでに十年以上、これで
もかと言うほど酷使したので、中綿はへたってくるし、縁はあちこち擦り切れてぼろっちいし、
一部擦り切れて中綿が見える部分もあるし、と散々な状態。十分使ったから処分してもいいかな
と思う反面、想い出が一杯詰まったものを早々簡単に処分なんてとの思いもあって、この春から
ミシン脇に鎮座ましましていました。
色々考慮の結果捨てないで繕うことにしたのですが、縁の始末に使った布は使い尽くしたはず。
さて、同じような色の布の在庫があったかねえと布棚を漁って見たら、なんと残り布が出てきま
した。それも結構なサイズ。自分の物持ちの良さに呆れながらやれ良かったと早速作業開始。
繕いをはじめて見たら思ってる以上にあちこち傷んでます。薄くなった部分に上から布をかぶせ
てと思っていたのですが、結局一部をほどいて布を取り替えることにしました。とはいえ、残っ
てる布量と相談しいしいなので中々思うに任せません。それでも縁の部分は何とか終了。
問題は部分的に擦り切れた表。キルティングをはずしてとなるとかなり面倒。上からアップリケ
のようにかぶせて繕うにしても同じ布はない。うーんと頭を悩ませていて思い出したのがこの間
片付けものをしてたら棚の奥から出てきた子供の給食袋。しみの部分は避けていいとこ取りでか
ぶせて見たらぴったり。われながら良い思いつきでした。
そんなこんなで繕いが終わったキルト。たたんで部屋の隅に置いてたら、いつの間にか姿がない。
気がつけばつれあいが自分のベッドに掛けて寝てました。どうやら今年も大活躍しそうな気配。


2005年10月3日

久々に会った人と話をしていたら、以前お邪魔した時に見かけてわたしが気に入ってしまった
缶の話になった。「今度きれいにして差し上げますね。あの時はクッキーのかけらなんかが入
ってて差し上げられなかったから。」とおっしゃる。「えっ?だってお使いになってるんでし
ょ?そんなの申し訳なくて頂けません。」というわたしに、「気に入って使ってもらえればそ
の方がいいから。今ね物の整理をしてるんですよ。」といわれる。
話題の缶は少し古くて大き目のお菓子の缶。大きさも手ごろで、描かれてる絵と缶の古び具合
がなんとも良い感じで、おまけにわたしの好きな色合い。お邪魔した時にその缶が目に入って
すぐ「素敵、いいですねえこの缶。なんだかとっても気に入っちゃった。」との声が出てしま
ったもの。下さるのなら頂きたいというのが正直なところ。
彼女いわく、年を取ってきたしいつ何時何があるかわからないから、少し身軽にしようとぼつ
ぼつと物の整理を始めてるのだとか。「わけのわからないもの残されても子供たちが困るだろ
うし、大切にしてた物を唯捨てられるのも忍びないから、今のうちに使ってくださる方に貰っ
ていただこうかと思って。」とも言われる。
様々なことに意欲的で、話していても溌剌として、背筋がしゃんと伸びて身奇麗で若々しく、
わたしよりずっと年上等ということを忘れてしまう人。現に今も、今秋母校のリサイタルでピ
アノを弾くから先生のもとに通ってレッスン中なのよとの話を聞いて、音大の優秀な生徒を教
えてる先生の先生ってどんなレベルの人なんだろ、すごいんだろうなと思ったばかり。
そんな人から、年を取ってきたしいつ何時何があるかわからないからの言葉を聞いて、はっと
してしまう。わたしの目には映っていない変化が確実に忍び寄ってきてるということなのだろ
うか。なんだか少し寂しくなる。
でも、年を重ねるとともに、何事も億劫になってきてねえとの話を聞くことが多いのに、身軽
にしようと思って物の整理を始めたと、さらりと言えるなんて何と素敵なこと。話を聞きなが
ら、わたしもこんな風にきれいに齢を重ねられたらいいなあと思ってしまった。


この頃、聞くたびに「違うだろうが」と突っ込みを入れたくなるCMがある。化粧品の宣伝で
「大人気ない」って台詞の入るCM。幾らなんでもこの使い方はないでしょうって思うのはわ
たしだけ?
そもそも、「大人気ない」って言葉は誉め言葉ではなく、言われた本人にしてみたら恥ずかし
くなるような使われ方をする言葉。幾ら言葉遊びとは言っても、ちょっとそれはないんじゃな
いのと思うのだけどな。
まあねえ、「情けは人の為ならず」が、逆とも思える「その人のためにならないから情けをか
けちゃいけないよ」って元の意味とは全く違った意味に取られるご時世。言葉は移り変わるも
のだからといえばそれまでだけど、何だかなあの気がしてならない。
それにしても、あのCMを見せられた件の会社の幹部は何も感じなかったのだろうか。面白け
ればそれでいいってもんでもないと思うんだけどなあ。実を言うと、このCMを見て以来、結
構大手で老舗のこの会社そのものが、何となく胡散臭く見えて仕方がない。


indexに戻る