判例タイムズNo.936目次
判例タイムズNo.936(1997.6.15)6.10発売 ■<座談会>争点整理の実践と教育 (司会)加藤新太郎・三輪和雄・内田 実・川島清嘉・吉川愼一 ■不法行為債権に対する相殺と差押え・転付〔民訴法論点ノート18〕/中野貞一郎 ■諸外国における刑事弁護活動のルール/堺徹 ■高齢者の住居 住居の確保を中心として〔成年後見制度の実務の現状と展望9〕/高木佳子 ■相殺の抗弁と国際裁判管轄/酒井一 ■株主代表訴訟と新民事訴訟法/新谷勝 ■投資勧誘と不法行為(四) ワラント投資勧誘と説明義務/清水俊彦 <判例紹介細目次> [特報] ■埼玉県食糧費公開請求訴訟 埼玉県行政情報公開条例において公文書の非公開事由を定めた六条一項一号、二号及び五号に該当すると してされた同県の食糧費に関する文書の一部を非公開とした同県総務部の決定が、一部取り消された事例 (浦和地裁平9・2・17判決) ■第四銀行定年延長訴訟上告審判決 五五歳から六○歳への定年延長に伴い従前の五八歳までの定年後在職制度の下で期待することができた賃 金等の労働条件に実質的な不利益を及ぽす就業規則の変更が有効とされた事例 (最高裁第二小法廷平9・2・28判決) ■所有者が土地及び地上建物に共同抵当権を設定した後に右建物が取り壊されて新建物が建築された場合 の法定地上権の成否 (最高裁第三小法廷平9・2・14判決) ■賃借人の債務不履行による賃貸倍の解除と賃貸人の承諾のある転貸借の帰すう (最高裁第三小法廷平9・2・ 25判決) ■一 医療過誤訴訟において鑑定のみに依拠してされた顆粒球減少症の起因剤の認定に経験則違反の違法 があるとされた事例 二 医療過誤訴訟において鑑定のみに依拠してされた顆粒球減少症の発症日の認定に経験則違反の違法が あるとされた事例 三 顆粒球減少症の副作用を有する薬剤を長期間継続的に投与された患者に薬疹の可能性のある発疹を認 めた場合における開業医の義務 (最高裁第三小法廷平9・2・25判決) [最高裁判例] =国家補償法= ■一 土地収用法一三三条所定の訴訟における補償額についての審理判断の方法 二 被収用者が土地収用法一三三条所定の訴訟において補償金増額分に対する収用の時期以降の法定利率 相当の金員を請求することの可否 (最高裁第三小法廷平9・1・28判決) =民法= ■請負契約の注文者が暇疵の修補に代わる損害賠償債権をもって報酬全額の支払との同時履行を主張する ことの可否 (最高裁第三小法廷平9・2・14判決) ■修徳高校パーマ退学訴訟上告審判決 普通自動車連転免許の取得を制限しパーマをかけることを禁止する校則に違反するなどした私立高等学校 の生徒に対する自主退学の勧告に違法があるとはいえないとされた事例 (最高裁第一小法廷平8・7・18判決) =商法= ■有限会社法二二条、商法二○二条二項にいう社員の権利を行使すべき者の指定方法 (最高裁第三小法延平 9・1・28判決) ■会社が従業員株主らを他の株主よりも先に株主総会の会場に入場させて株主席の前方に着席させたこと により株主が希望する席に座る機会を失ったとしても右株主の法的利益が侵害されたということはできな いとされた事例 (最高裁第三小法廷平8・11・12判決) =民事執行法= ■物上保証人に対する不動産競売事件において作成された配当表につき競売申立てに係る被担保債権の債 務者が配当異議の訴えを提起することの許否 (最高裁第三小法廷平9・2・25判決) =特別刑法= ■同一の事業活動に関し複数の外国人に不法就労活動をさせた場合における出入国管理及び難民認定法七 三条の二第一項一号の罪の罪数 (最高裁第三小法廷平9・3・18決定) [民・商事裁判例] =民法= ■敷金返還請求権に対する質権設定について賃貸借契約書の原本が債権証書に当たるとして、その交付の なかった債権質の効力を否定した事例 (神戸地裁平8・9・4判決) ■証券会社員が顧客に損失保証を約してワラントを勧誘した場合において証券会社に使用者責任を認めた 事例(過失相殺約四割) (東京高裁平8・1・30判決) =商法= ■粉飾決算等の責任を取って会社に損害賠償をした代表取締役の他の取締役・監査役に対する求償請求が 認められなかった事例 (浦和地裁平8・11・20判決) =知的財産= ■えのきたけの種菌の増殖及び販売行為が、当該えのきたけは登録品種たるえのきたけと同一性を有する ものとはいえないとして、種苗法二一条の五第一項一号に違反しないとされた事例 二 種苗法二一条の五第一項三号は、登録品種を自殖交配させて育成した品種の種菌を栄養生殖によって 増殖し有償譲渡する行為に類推適用することはできないとされた事例 (長野地裁平8・1・25判決) =民事訴訟法= ■日本に営業所を有するデラウェア州法人の親会社又は関連会社であるデラウェア州法人及びシンガポー ル法人に対する不法行為に基づく損害賠償請求事件について日本国が裁判権を有しないとした事例 (東京地裁平9・2・5判決) ■建物収去土地明渡しを命ずる確定判決後に、同一の被告に対し、建物退去土地明渡しを求める訴えを提 起することは、原則として訴えの利益があるが、右被告が右建物に居住しているときは右確定判決を債務 名義とすることができるから、訴えの利益がない (大阪地裁平8・9・27判決) ■損害保険の保険契約者が任意的訴訟担当により保険会社に対して被保険者に代わって保険金請求をした 訴訟について、任意的訴訟担当が許容される場合にあたらず不適法であるとして訴えが却下された事例 (東京高裁平8・3・25) =民事執行法= ■抵当権設定者から業務委託を受けた第三者が目的物を賃貸して賃料を取得している場合において、経済 的・実質的には抵当権設定者が自ら貸貸した場合と異なるものではないとして、抵当権者は民法三七二条 、三○四条の規定の趣旨に従い右賃料債権を差し押さえることができるとした事例 (東京高裁平8・4・15決定) [刑事裁判例] =刑法= ■欺罔手段を用いて簡易生命保険証書の交付を受けた場合における詐欺罪の成否(積極) (福岡高裁平8・11 ・21判決) ■第一審以来継続している勾留について上告審係属中になされた勾留理由開示請求の適法性(消極) (横浜地裁平8・7・30決定) [速報] ■知事のした産業廃棄物処理施設設置不許可処分が違法であるとして、これが取り消された事例 (札幌地裁平9・2・13判決) ■駒場寮明渡し断行仮処分事件 一 国立大学学生寮における学生の自治と学生らないしこれにより構成される権利能力なき社団である寮 自治会の占有権原 二 学生等のための福利厚生施設である建物の建設とこれに伴う予算実行の切迫した必要等を理由に右建 物の建設予定地とその敷地を一部共通にする学生寮の明渡し断行の仮処分の保全の必要性が肯定された事 例 三 占有移転禁止の仮処分の執行が行われた学生寮のうちの一棟について右仮処分の債務者らを債務者ら の一部に含む明渡し断行の第二次仮処分の保全の必要性が肯定された事例 (東京地裁平9・ 3・25決定)