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判例タイムズNo.955目次


■−争点及び証拠の整理手続II−名古屋地裁における新民事訴訟法の運用について
               /佐賀義史・長屋文裕・近藤茂・平井佐代子・青木聡子

■新民事訴訟法による訴訟運営と集中審理(中)/古閑裕二

■書記官からみた破産管財業務/荒野康久

■執行猶予付き禁固刑による公務員の失職の適用違憲性/阿部泰隆

■投資勧誘と不法行為(五)(その一)――通貨取引と説明義務/清水俊彦

■後発医薬品開発の特許侵害に関する一考察/林田 学

■預金担保貸付は民法478条の類推適用に「相殺」が要件となるか
  ――最一小判平9・4・24(金法1490号56頁)を素材として〔銀行実務と民事裁判387〕/吉田光碩

■<判例批評>宗教的理由による輸血拒否と専断的輸血
      (東京地裁平成9年3月12日判決、判タ掲載予定)/西野喜一


<判例紹介細目次>

[特報]

■一 特定の事実を基礎とする意見ないし諭評の表明による名誉棄損において行為者
が右事実を真実と信ずるにつき相当の理由がある場合の不法行為の成否
 二 名誉棄損の成否が問題となっている新聞記事における事実の摘示と意見ないし
諭評の表明との区別
 三 特定の者について新聞報道等により犯罪の嫌疑の存在が広く知れ渡っていたこ
ととその者が当該犯罪を行ったと公表した者において右のように信ずるについての相
当の理由
(最高裁第三小法廷平9・9・9判決)

[最高裁判例]

=国家補償法=

■市立中学校の生徒が課外クラブ活動としての柔道部の回し乱取り練習中に負傷した
事故について顧間教諭に指導上の過失がないとされた事例
(最高裁第一小法廷平9・9・4判決)

=民法=

■金融機関が信用保証協会との間の信用保証取引に関する約定中のいわゆる旧債振替
禁止条項に違反した場合における保証債務の消滅の範囲
(最高裁第二小法廷平9・10・31判決)

■被害自動車の運転者とこれに同乗中の被害者が恋愛関係にある場合と過失相殺にお
いて右運転者の過失が被害者側の過失と認められるために必要な身分上、生活関係上
の一体性の有無
(最高裁第三小法廷平9・9・9判決)

■遺言者に相続人は存在しないが相続財産全部の包括受遺者が存在する場合と民法九
五一条にいう「相続人のあることが明かでないとき」
(最高裁第二小法廷平9・9・12判決)

=商法=

■一 特定の株主に対する株主総会の招集通知の欠如と他の株主との関係における取
締役の職務上の義務違反の有無
 二 定款上株式の譲渡には取締役会の承認を要することとされている会社において
既に競売により株式を失っていたが株主名簿には株主として記載されていた者に対し
株主総会の招集通知が行われないまま決議がされた場合に取締役に悪意又は重大な過
失による職務上の義務違反がなかったとはいえないとされた事例
(最高裁第三小法廷平9・9・9判決)

=刑法=

■競売手続の妨害目的で従業員を交替で泊まり込ませていた家屋につき放火前に右従
業員を旅行に連れ出していても刑法(平成七年法律第九一号による改正前のもの)一
〇八条にいう「現ニ人ノ住居ニ使用」する建造物に当たるとされた事例
(最高裁第二小法廷平9・10・21決定)

=特別刑法=

■国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための
麻薬及ぴ向精神薬取締法等の特例等に関する法律四条に基づくいわゆるコントロール
ド・デリバリーの実施と関税法上の禁制品輸入罪の既遂の成否
(最高裁第一小法廷平9・10・30決定)

■コンタクトレンズの処方のために行われる検眼及びテスト用コンタクトレンズの着
脱の各行為と医師法一七条にいう「医業」の内容となる医行為
(最高裁第一小法廷平9・9・30決定)

[憲法裁判例]

■在留外国人に生活保護法を適用しないことは憲法二五条・一四条等に違反するか─
消極─
(東京高裁平9・4・24判決)

[行政裁判例]

=国家補償法=

■校内広場の回転シーソー付近で遊んでいた小学校一年の児童が、右回転シーソーの
握り棒の先端部分の落下により傷害を負った事故について、右回転シーソーの設置又
は管理に蝦疵があったとして、学校設置者の損害賠償責任が認められた事例
(山口地裁下関支部平9・3・17判決)

=地方自治法=

■市議会議員の後任者の当選無効訴訟において敗訴が確定した前任者の提起した市議
会議員辞職許可処分無効確認の訴えの利益
(佐賀地裁平9・2・28判決)

[民・商事判例]

=民法=

■所有権留保付きで売買された建設機械の買受人について即時取得が認められなかっ
た事例
(東京高裁平8・12・11判決)

■企業の任意整理において、債権者と主債務者との間で合意された主債務についての
条件付債権放棄ないし期限の猶予の効果が保証債務にも及ぶとされた事例
(東京地裁平8・6・21判決)

■大手証券会社社員の株の信用取引による買付けの勧誘が不法行為に当たるとされた
事例(過失相殺五割)
(福岡高裁平9・1・27判決)

■ビルにおけるガス爆発事故についてLPガス販売事業者の土地工作物責任が認めら
れた事例
(山形地裁平9・8・5判決)

■日蓮正宗の寺院墓地につき経営許可を受けていなかったことを不法行為などとする
創価学会信者らによる損害賠償等の請求が棄却された事例
(高松地裁平9・3・13判決)

■私立大学の教授らが大学院新設のため文部省に提出する各人の業績報告書に虚偽の
記載をし、名誉感情を侵害されたとして同大学の助教授が求めた損害賠償請求が棄却
された事例
(東京地裁平8・12・24判決)

■頭痛を訴え個人医院で診療を受け、脳脊髄炎の疑いで第一の病院に転送された後、
脳腫瘍の疑いにより、再度、脳神経外科のある第二の病院に転送され、最終的に左前
頭葉皮質下出血と診断され、開頭手術を受けたが植物状態となり、八年後に死亡した
患者につき、第二の病院の担当医師に手術の適期の判断に過誤があったとして、慰謝
料請求を認めた事例
(京都地裁平9・5・29判決)

=商法=

■固合資会社の無限責任社員が、自已が代表取締役をしている他の会社の第三者に対
する償務を担保するため、為替手形を引受けて差し入れた場合、有第三者が、他の社
員が承認していないことを知っていたか、知らなかったことにつき重大な過失がある
ときは、有為替予形の引受けは、無効であるとされた事例
(那覇地裁平9・1・13判決)

■火災保険金等を不正に取得する目的で締結された火災保険契約等が公序良俗に反す
る無効な契約であるとされた事例
(熊本地裁平9・3・26判決)

=知的財産=

■一 ダリの著作権について原告に対し時間的な一部譲渡がされたと認定された事例
 二 著作権法四七条にいう「小冊子」の意義
 三 著作権法一ニニ条一項二号にいう「情を知って」の意義
 四 過失により複製権侵害をした者に対し、右事実を認定した判決の送達により同
被告について著作権法二三条一項二号にいう「情を知って」の要件がみたされること
になるとした事例
(東京地裁平9・9・5判決)

■「万屋食品」対「万屋薬品」商号使用差止訴訟控訴審判決
 会社代表者が養子夫婦に商号の使用を許諾したが、右夫婦が離婚した後に不正競争
として商号便用の差止め等を求めることが信義則遠反又は権利濫用に当たらないとさ
れた事例
(名古屋高裁平8・12・19判決)

=諸法=

■昭和二七年当時の在日中国人間の事実上の養子縁組(収養)の成立を否定し、養親
子関係の不存在を認めた事例
(東京地裁平8・11・11判決)

=民事訴訟法=

■民事訴訟法三五六条所定の「民事上ノ争」には、権利義務の存否・内容、範囲に紛
議があることに限らず、権利義務の存否等が不確実であり、もしくはその権利義務に
係る実行に不安があること又は将来において紛争の発生が予測されることも含む
(東京地裁平8・9・26判決)

[刑事裁判例]

=特別刑法=

■つくば市長公職選挙法違反事件
 現職の市長が、再選を目指した次期市長選において、支持者らと共謀の上、自己の
ために投票すること及び自己のための投票のとりまとめなどの選挙運動をすることの
報酬として、選挙人ら二〇名に対し、各五万円合計一〇〇万円を供与ないし供与しよ
うとした事案(いわゆる百日裁判事件)につき、共謀した支持者の公判供述を詳細に
検討してその信用性を認め、被告人の弁解を排斥して有罪を認定した上、懲役一年四
月の実刑判決を言い渡した事例
(水戸地裁平8.8.9判決)

[速報]

■ワラント取引集団訴訟(野村證券関係)判決
 ワラントの買付けの勧誘が違法なものである(適合性違反)とし、かつ、過失相殺
を認めず、請求額全額について損害賠償を命じた事例
(東京地裁平9.11.11判決)

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