判例タイムズNo.983目次
東京簡裁における少額訴訟事件の概況/東京簡裁少額訴訟手続等研究委員会
仙台弁護士会 新民事訴訟法に関するシンポジウム/パネラー 河野正憲・梅津和宏・深見敏正・石神 均・官澤里美 司会 佐々木洋一
刑訴法328条と回復証拠「「東京高裁昭和54年2月7日判決(東高時報30巻2号13頁、判タ391号144頁、判時940号138頁)〔刑事証拠法に関する裁判例の研究27〕/飯田喜信
建築基準法上の位置指定道路に対する近隣居住者の自由通行権「「最一小判平成9年12月18日を機縁として〔判例批評〕/池田恒男
違法性の錯誤の実体8「「有毒物・薬物事犯に関する判例の検討/中山研一
投資勧誘と不法行為 七「「証券投資信託と変額保険/清水俊彦
土地建物共同抵当で再築建物に法定地上権が成立しない場合の考え方〔銀行実務と民事裁判403〕/田光碩
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<判例紹介細目次>
[特 報]
横浜教科書訴訟第一審判決
一 平成元年改正後の教科書検定制度の違憲性(消極)
二 教科書検定制度の運用違憲性(消極)
三 平成元年改正後の検定規則における検定手続
四 平成元年改正後の教科書検定基準における文部大臣の裁量権
五 高校現代社会教科書に対する文部大臣の検定意見の一部に裁量権の逸脱等の違法があるとして、教科書執筆者に対して慰謝料二〇万円が認容された事例(横浜地裁平10
・4・22判決)101
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抗告許可申立ての対象とされる裁判に法令の解釈に関する重要な事項が含まれるか否かの判断を高等裁判所にさせることとしている民訴法三三七条と憲法三一条、三二条(最高裁第三小法廷平10・7・13決定)170
[最高裁判例]
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=民法=
本人が無権代理行為の追認を拒絶した後に無権代理人が本人を相続した場合における無権代理行為の効力(最高裁第二小法廷平10・7・17判決)
173
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=諸法=
一 宅地建物取引業保証協会の社員との間の宅地建物の取引に係る契約における損害賠償額の予定又は違約金に関する定めに基づく債権と宅地建物取引業法六四条の八第一項所定の「その取引により生じた債権」
二 宅地建物取引業保証協会がその内部規約において弁済業務保証金による弁済の対象となる損害賠償債権又は違約金債権の内容及び範囲に制限を加えて宅地建物取引業法六四条の八第二項所定の認証を拒否することの許否(最高裁第一小法廷平10・6・11判決)179
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=特別刑法=
アブラソコムツと食品衛生法四条二号にいう「有害な物質」が含まれる食品(最高裁第一小法廷平10・7・10決定)186
[憲法裁判例]
一 軽微な傷害を負わせた業務上過失傷害罪により執行猶予付禁錮刑に処せられた地方公務員に対する地方公務員法一六条二号、二八条四項の適用と憲法一三条、一四条
二 軽微な傷害を負わせた業務上過失傷害罪により執行猶予付禁錮刑に処せられた地方公務員に対する香川県職員退職手当条例(昭和二九年一〇月一日条例第三八号)六条一項二号の適用と憲法一四条、二九条一項(高松高裁平10・3・27判決)187
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[行政裁判例]
=行政争訟法=
一 厚生大臣のした食品の成分規格の規定及び食品添加物の指定は、法規範の定立行為であって取消訴訟の対象となる行政処分に当たらないとして、右行為の取消しを求める訴えが却下された事例
二 厚生大臣の食品の成分規格の規定及び食品添加物の指定により残留農薬規準が従前より緩やかになった結果、原告らの身体の安全・健康への不安に脅かされることなく平穏に生活する権利(健康権)が侵害されたとしてなされた国家賠償請求が棄却された事例
(東京地裁平9・4・23判決)193
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=国家補償法=
法務大臣が刑事訴訟法四七五条二項所定の六か月の期間内に死刑確定者に対する死刑執行を命令しなかったことが違法ではないとされた事例(東京地裁平10・3・20判決)222
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=地方自治法=
公務員住宅に居住することを義務付けられた職員であっても、当該公務員住宅が給与条例上の住所でありかつ生活の本拠である以上、週末に家族の住む家まで泊まりに行くのは私的な外泊であって、地方公共団体の物品であるタクシー利用券を使用することは許されないとした事例(東京地裁平10・5・28判決)22 4
[労働裁判例]
=個別的労働関係=
東寺定年退職訴訟第一審判決
寺院において定年後再雇用の労使慣行が確立していないとして職員の地位確認等の請求が棄却された事例(京都地裁平10・1・22判決)233
[民・商事裁判例]
=民法=
土地開発公社が行った工業団地建設用地の土地買収において、当初から公社側に一部地権者に高額な買収金を支払う意思があったものではないから錯誤ないし詐欺は成立しないとして、原状回復及び損害賠償の請求が棄却された事例(松山地裁平9・4・16判決)239
「天災地変その他の不可抗力の事態が発生した場合及びクラブ運営上、又は会社経営上止むを得ない場合は会社取締役会の決議により理事会の承認を得て別に定める会員資格保証金返還据置期間を延長することが出来る。」とのゴルフクラブの条項は、民法一三四条の趣旨に照らし約款としての効力を認めることはできず、この条項に従って預託金返還の据置期間を一〇年間延長することが決議されても据置期間の延長を承諾していないゴルフクラブ会員に据置期間延長の効力を主張することはできないとされた事例(東京地裁平10・7・27判決)245
賃貸用アパートの建築請負人が自ら材料を供給して建物を完成させたが、請負代金の支払を全く受けられないため建物を他に賃貸し、自ら一部を管理のため占有したことが不当利得に当たらないとされた事例(東京高裁平9・3・13判決)250
いじめバスターズ名誉毀損訴訟第一審判決
中学生のいたずらに対する報復等としてのビラ配布や文書の送付が名誉毀損及び強要に当たるとして差止め及び慰藉料請求が認容された事例(東京地裁平9・8・28判決)
254
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=商法=
一 交通事故の被害者の損害の全額が、任意保険のいわゆる一括払システムによって任意保険の保険者から支払われた場合であっても、そのうち自賠責保険の保険金に相当する部分は、自賠責保険の保険金としての性質を有するとされた事例
二 自動車の運転者とそれ以外の者との共同不法行為によって発生した交通事故の被害者の損害が、自賠責保険と任意保険の保険金によって全額てん補された場合の、自賠責保険及び任意保険の共同原因者に対する求償関係(福岡高裁平9・3・25判決)26
1
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=知的財産=
被告による標章の使用が、商標としての使用に当たらず、商標権を侵害しないとされた事例(東京地裁平10・7・16判決)264
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=諸法=
フィッシュミールの海上運送後濡損及び焼損が発見された場合において運送前に結露が生じていた可能性が高く、また運送品に隠れた瑕疵があったとして運送人の損害賠償責任が否定された事例(東京地裁平9・7・30判決)2
69
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=民事訴訟法=
検証等の証拠保全申立てについて一般的・抽象的な証拠の廃棄、紛失、改ざんのおそれがないとして申立てが却下された事例(東京地裁平10・8・27決定)278
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=民事執行法=
一 執行が完了し、執行力ある債務名義の正本に表示された請求権が全部満足された後においては、執行文付与に対する異議の訴えは、訴えの利益を欠く
二 執行の目的たる建物の一部を第三者が直接占有している場合、執行債務者の直接占有部分について明渡執行が完了すれば、執行債務者に対する建物全部の明渡しの債務名義に基づく強制執行は完了したものというべきである(東京地裁平10・3・25判決)
279
[刑事裁判例]
=刑法=
一 急迫不正の侵害の継続があるとして過剰防衛が認められた事例
二 殺人につき過剰防衛を認めて刑の免除をした原判決が量刑不当で破棄された事例
(大阪高裁平9・8・29判決)283
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=特別刑法=
一 植毛治療に訪れた患者に対する問診、採血、血圧測定、植毛実施の適否診断並びに麻酔薬注射、毛髪刺入による植毛、投薬などの行為が医師法違反に当たるとされた事例
二 医師である被告人の違法性の意識が肯定された事例(東京地裁平9・9・17判決)286
[速報]
一 いわゆるサブリース事業(土地の利用方法の企画、事業資金の提供、地上ビルの設計施工等を業者甲が地権者乙から受託し、完成したビルを甲が一括借受して他に転貸する反面、乙に対しては賃料支払を保証することを内容とする共同事業)において、その本質をなすのは賃料保証条項である
二 借地借家法三二条はこの種サブリース契約には適用されない
三 右甲乙間でビルの引渡時に締結された契約条項に、@満三年ごとの賃料の一〇%値上げ及びA右賃料が乙の他への転貸条件と無関係であること、並びにB経済事情の変動により右値上げ率が不相当になった場合に限り協議により値上げ率を上下できる旨の定めがある場合、この条項は賃料不減額特約の側面を有するが、借地借家法三二条の適用はないから、同条に違反して無効ということはない(東京地裁平10・8・28判決)291
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審級別裁判年月日順索引
最高裁第一小法廷平10.6.11
判決〔平9(オ)243〕…179
最高裁第一小法廷平10.7.10決定〔平8(あ)15〕…186
最高裁第三小法廷平10.7.13決定〔平10(ク)379〕…170
最高裁第二小法廷平10.7.17判決〔平6(オ)1379〕…173
東京高裁平9.3.13判決〔平7(ネ)2302〕〔平7(ネ)5244〕…250
福岡高裁平9.3.25判決〔平8(ネ)745〕…261
大阪高裁平9.8.29判決〔平9(う)41〕…283
高松高裁平10.3.27判決〔平9(行コ)3〕…187
松山地裁平9.4.16判決〔平5(ワ)462〕…239
東京地裁平9.4.23判決〔平4(行ウ)213〕〔平5(行ウ)144〕〔平5(行ウ)328〕…193
東京地裁平9.7.30判決〔平6(ワ)11791〕…269
東京地裁平9.8.28判決〔平7(ワ)17166〕…254
東京地裁平9.9.17判決〔平9特(わ)566〕…286
京都地裁平10.1.22判決〔平8(ワ)1356〕…233
東京地裁平10.3.20判決〔平9(ワ)9079〕…222
東京地裁平10.3.25判決〔平9(ワ)5129〕…279
横浜地裁平10.4.22判決〔平5(ワ)1998〕…101
東京地裁平10.5.28判決〔平8(行ウ)78〕…224
東京地裁平10.7.16判決〔平8(ワ)17221〕…264
東京地裁平10.7.27判決〔平9(ワ)17214〕…245
東京地裁平10.8.27決定〔平10(モ)7965〕…278
東京地裁平10.8.28判決〔平6(ワ)10465〕〔平6(ワ)17136〕…291
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[訂 正]
本誌977号
頁1段13行目
誤「黙示の意思等も踏まえ」
正「黙示の意思論等も踏まえ」
頁3段28行目
誤「不法行為責任を追求」
正「不法行為責任を追及」
頁1段12行目注(2)
追加「最判昭和五三年四月二〇日民集三二巻三号六一六頁」
本誌980号
頁2段2行目
誤「原判決を棄却する」
正「原判決を破棄する」
以上謹んでお詫びし、訂正いたします。〈編集部〉
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