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判例タイムズNo.985目次

アメリカの州裁判所における民事訴訟の実情/園尾隆司
定期金賠償を命じた確定判決の変更を求める訴えと他の訴えとの関係/佐賀義史
高齢者の権利に対する積極的侵害と消極的侵害〔成年後見制度の実務の現状と展望20〕/大塚 明
DNA親子鑑定を目的とする遺体の発掘をめぐって「「補論/野村豊弘・本山 敦
弁護士の誠実義務について/石川 明
解説「Zeran対AOL」事件〔ネットワークと法の中心課題2〕平野晋・相良紀子
「倒産法制に関する改正検討事項」に対する各界意見の概要について/法務省民事局参事官室
競売手続の円滑化及び根抵当権の元本確定手続の臨時措置に関する法整備の概要について/法務省民事局参事官室

[特報]

参議院議員定数不均衡訴訟大法廷判決
 一 公職選挙法一四条、別表第三の参議院(選挙区選出)議員の議員定数配分規定の合憲性
 二 同一選挙区内の複数の選挙人が提起する選挙の効力に関する訴訟と類似必要的共同訴訟(最高裁大法廷平10・9・2判決)79

地下鉄サリン事件(千代田線関係)等判決 地下鉄サリン事件(実行犯)、公証役場事務長に対する逮捕監禁致死事件等で起訴されたオウム真理教の「治療省大臣」であった被告人に対し、無期懲役刑が言い渡された事例 (東京地裁平10・5・26判決)104

[最高裁判例]

=憲法=

一 酒税法九条一項、一〇条一一号と憲法二二条一項
 二 酒類販売業免許の申請に酒税法一〇条一一号に該当する事由があるとしてした免許の拒否処分が適法とされた事例(最高裁第一小法廷平10・7・16判決)118

=民法=

一 共同不法行為者の一人と被害者との間で成立した訴訟上の和解における債務の免除の効力が他の共同不法行為者に対しても及ぶ場合
 二 共同不法行為者の一人と被害者との間で成立した訴訟上の和解における債務の免除の効力が他の共同不法行為者に対しても及ぶ場合における求償金額の算定(最高裁第一小法廷平10・9・10判決)126

災害により居住用の賃借家屋が滅失して賃貸借契約が終了した場合におけるいわゆる敷引特約の適用の可否(最高裁第一小法廷平10・9・3判決)131

=商法=4商法二八〇条ノ三ノ二に定める公告又は通知を欠く新株発行につき著しく不公正な方法によるものではないとはいえず無効原因があるとされた事例(最高裁第二小法廷平10・7・17判決)134

[行政裁判例]

=行政法一般=

いわゆる平和条約の発効前、大韓民国国籍法施行後においては、「外国人であって、次の各号の一に該当する者は、大韓民国の国籍を取得する。」「二 大韓民国の国民である父または母が認知した者」同法三条二号と、「日本人タル子カ認知ニ因リテ外国ノ国籍ヲ取得シタルトキハ日本ノ国籍ヲ失フ」という国籍法二三条本文を異法地域間である当時の日本(内地)と朝鮮の関係の下において類推して、朝鮮戸籍上の地位を有する父親が内地戸籍上の地位を有していた子の出生の届出をし、これによって、子を認知する旨の届出をしたと同様の効力が生じた場合には、その子は、朝鮮戸籍上の地位を取得するとともに、内地戸籍上の地位を喪失するものと解するのが相当である(大阪地裁平9・11・21判決)142

=行政争訟法=

一 栃木県公文書の開示に関する条例(昭和六一年栃木県条例第一号)九条一項に基づき県知事がした、学校法人が大学の施設整備費補助金の交付申請に際し県に提出した前年度収支計算書及び貸借対照表の各一部分を開示する決定につき、同学校法人は当該決定の取消しを求める法律上の利益を有するとされた事例
 二 栃木県公文書の開示に関する条例(昭和六一年栃木県条例第一号)九条一項に基づき県知事がした、学校法人が大学の施設整備費補助金の交付申請に際し県に提出した前年度収支計算書及び貸借対照表の各一部分を開示する決定が、同条例六条二号及び五号所定の非開示事由が認められないとして、適法とされた事例(東京高裁平9・7・15判決 )145

=国家補償法=

公証人の職務行為に基因する損害賠償請求につき、公証人の個人責任が否定された事例(東京地裁平10・2・18判決)150

[労働裁判例]

=個別的労働関係=

都立高校教諭の海外旅行の許可制の適否 (東京地裁平9・4・25判決)153

=集団的労働関係=

労働組合が労働条件の改善を目的として行う団体行動である限りは、それが直接労使関係に立つ者の間の団体交渉に関係する行為ではなくても、憲法二八条により保障されるが、そのような団体行動を受ける者の有する権利、利益の保護のため、これを行う主体、目的、態様等の諸般の事情を考慮して、社会通念上相当と認められる行為に限り、その正当性が肯定されるとした(東京地裁平10・2・25判決)156

[民・商事裁判例]

=民法=

区分所有建物の管理費は民法一六九条の定期給付債権に当たらず、消滅時効の期間は同一六七条一項により一〇年である(東京地裁平9・8・29判決)188

幅員約二メートルの簡易舗装の通路について囲繞地通行権が認められたが、自動車による通行が認められなかった事例(大阪地裁岸和田支部平9・11・20判決) 189

一 建物の建築請負代金の支払と瑕疵修補との同時履行の抗弁権の行使が信義則に反して許されないとされた事例
 二 建物の建築請負代金に対し瑕疵修補に代わる損害賠償請求権により相殺の意思表示をした場合において注文者の同時履行の抗弁権の行使が信義則に反することを理由に注文者の履行遅滞が認められた事例(福岡高裁平9・11・28判決)197

塔頭寺院が本山の許可を得ずに本堂の改築を図ったことを理由とする使用貸借契約の解除に基づく土地の明渡請求が権利の濫用とはいえないとされた事例(大阪高裁平9・8・29判決)200

一 譲渡の対象となる将来債権の範囲が特定されていないとして、債権譲渡契約のうち将来債権を譲渡する部分が無効であるとされた事例
 二 債権譲渡の第三者対抗要件としての確定日付ある証書による通知につき、譲渡債権の同一性を認識できないとして、対抗要件としての効力が否定された事例(東京地裁平 10・2・5判決)214

炭鉱跡地の埋立工事の従事者が、孫請業者の従業員の運転するブルドーザーに轢過された場合、右従業員と孫請業者及び下請業者の損害賠償責任が認められたが、元請業者の損害賠償責任が認められなかった事例(福岡地裁飯塚支部平9・12・25判決 )217

国民生活センターによる浄水器のテスト結果の発表内容が真実であり、記述が不相当であるとはいえないとして浄水器販売代理店の損害賠償及び謝罪広告請求が棄却された事例(東京地裁平9・8・29判決)225

一 ワラント取引において危険性についての情報を顧客に的確に提供すべき注意義務があるとして証券会社の使用者責任が認められた事例
 二 ワラント取引について顧客にも自己責任の原則に照らして落ち度があるとして過失相殺(四割)が認められた事例(松山地裁平9・3・12判決)240

ウインズ高松訴訟第一審判決 人格権に基づく場外馬券売場の操業差止め及びこれに関連する不法行為に基づく損害賠償請求が棄却された事例(高松地裁平9・9・9判決)250

一部の相続人に遺産の全部を取得させる旨の遺産分割協議がなされた後、予期に反する多額の相続債務があったとして、他の相続人からなされた相続放棄申述を却下した審判に対する抗告審で、分割協議が錯誤により無効となり、ひいては単純承認の効果も発生しないとみる余地があるとして、原審判を取り消して差し戻した事例(大阪高裁平10・2・9決定)257

母が死亡し、母方の祖母に養育されている満五才の子についての実父からの親権者変更申立てが却下された事例(福岡家裁小倉支部平10・2・12審判)25 9

法定相続分に従った預金の払戻請求が認められた事例(東京地裁平9・5・28判決)261

=商法=

個人企業の実質的経営者である夫婦間の破綻に伴う同一商号の使用について、商法二〇条一項の「不正競争の目的」ないし同法二一条一項の「不正の目的」が否定された事例(東京地裁平10・7・16判決)263

株式会社の従業員を被保険者、右会社を保険契約者、保険金受取人として、死亡保険金一五〇〇万円の生命保険契約が締結され、被保険者の死亡により右保険金が右会社に支払われた場合において、会社は、従業員の遺族に対し、既払額及び保険料を控除した残額一二〇〇万円余りを支払うべきであるとされた事例(東京地裁平10・3・3 0判決)267

教科書出版会社の経営者のビルの踊り場からの転落死亡事故につき、これを自殺と認めて、保険者の免責が認められた事例(東京高裁平10・3・4判決)27 3

弁護士賠償責任保険に基づく弁護士からの保険金請求について弁護士特約条項三条一号による免責が認められ、保険金請求が棄却された事例(東京地裁平10・1・29判決)284

=知的財産法 =

著作権侵害に基づく損害賠償請求において、原告の損害額たる通常使用料相当額について判断した事例(東京地裁平10・7・16判決)2 88

=諸法=

中小企業等協同組合法に基づく協同組合の組合員が脱退した場合に払い戻すべき持分算定の基礎となる財産の価額を簿価により算定するとの定款の定めは違法でない(熊本地裁平10・2・18判決)292

[刑事裁判例]

=刑法=

傷害につき誤想過剰防衛を認めて刑の免除をした原判決が量刑不当で破棄された事例(大阪高裁平9・6・25判決)296

出刃包丁を投げつけて死亡させた事案につき殺意が否定された事例(横浜地裁平10・4・16判決)300


審級別裁判年月日順索引

最高裁第一小法廷平10・7・16判決〔平9(行ツ)97〕…118
最高裁第二小法廷平10・7・17判決〔平8(オ)280〕…134
最高裁大法廷平10・9・2判決〔平9(行ツ)104〕…79
最高裁第一小法廷平10・9・3判決〔平9(オ)1446〕…131
最高裁第一小法廷平10・9・10判決〔平9(オ)448〕…126

大阪高裁平9・6・25判決〔平8(う)628〕…296
東京高裁平9・7・15判決〔平6(行コ)96〕…145
大阪高裁平9・8・29判決〔平7(ネ)1262〕…200
福岡高裁平9・11・28判決〔平8(ネ)825〕…197
大阪高裁平10・2・9決定〔平10(ラ)54〕…257
東京高裁平10・3・4判決〔平9(ネ)2549〕…273

松山地裁平9・3・12判決〔平5(ワ)703の1〕…240
東京地裁平9・4・25判決〔平6(行ウ)312〕…153
東京地裁平9・5・28判決〔平9(ワ)5758〕…261
東京地裁平9・8・29判決〔平6(ワ)24325〕…225
東京地裁平9・8・29判決〔平9(ワ)5196〕…188
高松地裁平9・9・9判決〔平5(ワ)496〕…250
大阪地裁岸和田支部平9・11・20判決〔平5(ワ)20〕〔平5(ワ)213〕〔平5(ワ)519〕〔平5(ワ)717〕〔平6(ワ)17〕〔平6(ワ)75〕〔平6(ワ)170〕〔平6(ワ)668〕〔平7(ワ)462〕…189
大阪地裁平9・11・21判決〔平8(行ウ)116〕…142
福岡地裁飯塚支部平9・12・25判決平3(ワ)60 〔平5(ワ)97〕…217
東京地裁平10・1・29判決〔平9(ワ)1653〕…284
東京地裁平10・2・5判決〔平9(ワ)14160〕…214
熊本地裁平10・2・18判決〔平9(ワ)424〕〔平9(ワ)726〕…292
東京地裁平10・2・18判決〔平9(ワ)11084〕…150
東京地裁平10・2・25判決〔昭62(ワ)17525〕〔昭63(ワ)11554〕…156
東京地裁平10・3・30判決〔平7(ワ)10466〕…267
横浜地裁平10・4・16判決〔平9(わ)2274〕…300
東京地裁平10・5・26判決〔平7刑(わ)758〕〔平7刑(わ)862〕〔平7合(わ)154〕〔平7刑(わ)1241〕〔平7特(わ)1905〕〔平7合(わ)280〕…104
東京地裁平10・7・16判決〔平8(ワ)18727〕…263
東京地裁平10・7・16判決〔平9(ワ)8617〕…288

福岡家裁小倉支部平10・2・12審判〔平8(家)1118〕…259

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