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新火星のプリンセス2001 第32話 おかぴー
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カイさんが、ご自分の火星での体験談、火星放浪記の中で書いて地球のバローズさんファンに教えてくださったナティス・オカピーとはこの人なんだわ・・・
と、おかぴーinオタサームは思った。
そう、もう聡明なる読書諸君はお気づきだろうが・・・
地球の酒田在住だった、カイは、なんと運命の不思議か、バローズさんの書いた火星シリーズにでてくるジョン・カーターのように、火星の地におりたち、そこで、ジョン・カーターと、デジャーソリスの間にできた末娘のプリンセス、リアソリスと出会い、恋におち、結婚したのだった。
でもって、その体験談を火星から地球のバローズさんファンにむけて、特別のホームページで、紹介していたのだった。
正直いうと、そのことに半信半疑だったおかぴーたちではあったが、自分たちが、同じように火星にくることにより、その疑問はとけていたのだったが・・
実際に、不思議な歌を歌う能力をもつ、スレダーのナティス・オカピーに出会うとは・・
そして、自分が好ましく思った人が、その人息子だったとは・・・
「どうしたのです?オタサーム?」
心配そうに自分をみつめるナティス・オカピーに、おかぴーinオタサームは、すべてをうちあけなくてはと、思った。
「わ、わたし、オタサームさんではないのです。あの・・」
「えっ?」
「あ、あの、格好は、オタサームさんですけど、交換頭脳手術で、中身は、おかぴーなんです。」
「交換頭脳手術?!」
青ざめるナティス・オカピーに対して、おかぴーinオタサームは、いそいで今までのことを話した。しかし、おかぴーは、肝心のサルコジャがみんなにした説明とか、シンたちがしりえた情報など、知ってはいない・・なにせ、蘇生万能機のなかにずっといたものだし・・まして、自分か゛妊娠していたことも・・・
だから、
サルコジャ一味の陰謀のために、ヘリウムでは大騒ぎになっていて、皇帝ジェダックの脳と、タルス・カルカスの息子のソル・ドーンの脳は、ぼろぼろになったカイの体にいれられて、万能蘇生機の中で、回復を待っていること。ジエダックは別に体だけが、万能蘇生機に入っているらしいしとか・・・その、蘇生機をあける暗号をカイが忘れちゃったとか・・
ジョン・カーターは、そのときのショックで、変になっちゃったみたいだが、実は、紅サリヤとなのり、隠密に事件回復をはかっていること・・
パルパンとシンが愛し合うようになったとか、せっかくパルパンが自分の体をみつけて、ジャムリ姫に頭脳交換手術をしてもらったのに、そのために、愛し合った記憶をなくしてしまったとか・・
みんなと別れ別れになってしまったひとみとカイinソルドーンが一生懸命ソルドーンとジェダックの脳が移植されたカイの体がはいっている蘇生機をあける暗号を思い出していることとか・・
彼女はなにも知らなかった。
よって、自分たちが、地球の高校生(ははは・・)で、不思議なメールや声に導かれて火星にきたこと。
思わぬ事故により、一同頭脳交換することになり、自分がオタサームの体の中。オタサームがパンサンの体の中。パンサンが、おかぴーの体の中にそれぞれ、頭脳がいれかわったことくらいしか、ナティス・オカピーに話すことができなかった。
ナティス・オカピーは、おかぴーinオタサームの話をずっと黙って聞いていた。
そして・・
「あなたは、それで、自然に頭の中に、歌が浮んできて、歌ったのですか?そして、それで、蘇生機の中に入っていた瀕死の重傷の人は助かったのですか?」
「ええ、まあ・・そうなんですけど・・」
てっきり、オタサームのことで、つっこみがくるかと思っていたおかぴーは、ナティスオカビーの思わぬ問いにとまどまった。
「あなたの名前のおかぴーというのは、あなたのご両親がつけられたのですか?」
ナティス・オカピーはさらにとまどうような質問を続ける。
「はい、あのうちの家系は代々、最初に生まれた女の子には、おかぴーと、ですりーを交互につけることになってるのです。」
「まあ・・・・・・それではやっぱり・・・」
ナティス・オカピーは驚きと喜びに満ちた声をあげた。
「いくら、あなたが、オタサームの体の中にはいっているからといって、だれにでも、あの不思議な歌が歌えるわけではありません。でも、やっとそのわけがわかりましたわ。」
「わけ?」
ナティス・オカピーは、おかぴーinオタサームの手を嬉しそうにとって言った
。
「昔、はるかむ昔のことです。私たちの一族がのった飛行艇が、地球のほうにむかって、行方不明になりました。それ以来、もしかしたら、その一族は、地球で生き延びているのではないかという伝説があったのですが・・・それが、本当のことだったとは・・」
「私は、火星人の子孫なのですか・・・・」
「そうです。それも、私たちアルマダの一族のです。おかぴー。これも、ご先祖様のきっと、お導きです。いっしょに、オタサームや、ひとみさん、ジャムリ姫たちを探しましょう・・」
こうして、風の谷アルマダの一族、みんなで、オタサームたちを、捜すことになった。

一方、シンたちは、どうしていたかというと・・
つい、この前までは、あんな激しく愛し合っていたはずのに・・なんてことなのだ・・
愛がこんなにうつろいやすいものとは・・・
と、いかにジャムリ姫のやむおえない判断のためとはいえ、交換手術後の、あまりにも変わり身の激しいパルパンのために、シンは、どうしていいかわからず、自暴自棄の状態になっていた。
「命、かけてとーー、誓ったのにーー。あの素晴らしい愛をもう一度ーーーー。えーーん」
「うるせいなーー、静かにしろよ!!弱気になっていた俺にあんなに冷たかったくせに・・
俺が強いなったら、ころっと態度変えやがった女の父親がなんで、あそこにいるだーー。俺は、あの女の将来を約束した覚えはないぞーーー!!」
これまた、せっかくおかぴーを捜しに行ったのに、みつけることができず、逆におかぴーを中からひきずりだして、蘇生機に横たわっていた、マール・ママンをみつけて、超ーーーご機嫌の悪いパンサンが、どなりまくっていた。
そう、彼は、ヘリウム対する怒りの炎を燃やしながらも、この飛行艇にもどってきていた。
パルパンは、パルパンで、
「だから、男っていやなのよーー。もう・・
だいたいねえーー。好きになったときは、夢中でいろいろうまいこと言ってアタックしてくるくせに、いったん、熱がさめると、手のひらかえしたみたいなしうちするの、平気なのは、あんたらの方でしょう。それなのに、なによ・・君はあの約束を忘れたのかとか・・いろいろと言っちゃって・・・・ぶつぶつ・・」
どうやら、パルパン、過去になにかあったらしい・・・と、それはさておいて・・
じいは、じいで、これは、ラナナの教育によくないと心配するし・・
この不穏な空気がただよう飛行艇の中で、どうしたらいいのか、困ってしまっていた。
それに、だいたいことは、なにも解決はしていないのだ・・・
よいニュースともいえそうなのは、ヘリウムの軍隊が、サルコジャたちを、掌握したということだけである。
「ジャムリ姫、どうしたらいいのでしょうか・・・」
「うむー、私も分からぬが、もしかしたら、ひとつだけ、方法があるかもしれない・・」
「ひとつだけ?」
「えっ、なになに・・・」
シンがその声を聞きつけ、どどどーーーーっとやってきた。
「方法って、ヘリウムぶっつぶす方法か・・・」
これまた、超機嫌の悪いパンサンも来た。
ジヤムリー姫は、パンサンのほうを、じろっと、にらむと、話を続けた。
「かつて、瀕死の重傷をおい、かろじて助かったオルパ・デスリーという名の、不思議な歌を歌う力をもった歌姫(スレダーのこと。)がおった。助かった彼女は、また、記憶を封印されていて、過去のことを、すべて忘れてしまっていたのだが・・ナティス・オカピーという同じ仲間のスレダーが、彼女の心の深く中に入っていって、その記憶を修復してもとにもどしてやったらしい・・」
「ああ・・その話、カイさんのホームページの最新の火星だよりファイドールで、読みました!!!!」
シンは嬉しいそうに声をあげた。
「アルマダの谷に向かおう。そしたら、ナティス・オカピーが、パルパンの記憶をもどす助けをしてくれるかもしれぬ。」
「アルマダの一族・・」
パンサンは、思った。これは、もしかしたら、利用できるかもしれない・・
彼の心は、ヘリウム対する復讐の炎で、満ち溢れていたのであった。
彼は自分でも不思議であった・・・
カイの火星での体験を綴っていたホームページのことは、よく彼も知っていた。
なぜなら、彼も、またバローズ関係のホームページをかつて地球にいたとき運営していたのであった。いや、彼こそが、日本におけるバローズファンを集結させたホームページを作った張本人といってもいいかもしれない。
その彼が、突然失踪してしまい・・・
日夜、彼のホームページの掲示板には、「あのーー、ヒデさんいったいどうしたんですかーー。お体の具合でも悪いのですかーー。」「今年になってから、全然お姿をみかけないのですが、いったいどちらへ、まさか火星ではないですよね・・それとも、ペルシダーですか?」などと、書き込みが続いていたのだった。
ああ、あんなにバローズの火星シリーズを愛した俺なのに・・
今、俺の心は、憎悪と、復讐の念で燃えている!!!ヘリウムめ!!!
パンサンinおかぴーは、どうしても、自分の心をおさえきれることができなかった。
「風の谷に行って、ナティスオカピー逢おう・・」パンサンinおかぴーも言った。
そう、自分は、ナティス・オカピーの孫の卵をにぎっている。これは、きっと利用できるはずだ・・・・彼女たち一族を味方につけることができたら・・
「おかぴー、きっと、君のあだうちをしてやるぞ。」パンサンinおかぴーは、心に誓っていた。

「いやーん、どうしたらいいの・・・」
はずみとはいえ、カイinソルドーンを、めちゃめちゃにしてしまったひとみはパニック状態になってしまっていた。
と、そこに、ふたりが合言葉を思い出すことの、邪魔になってはと、別室にいたオタサームinパンサンが入ってきた。
「ああ・・・」
オタサームinパンサンは、その場の状況ですべてをさとった・・
そして、カイinソルドーンの胸に耳をあてた。
「ひとみさん、だいじょうぶです。まだ彼は息があります。」
「あーん、でもどうしたらいいの・・だつて、カイinソルドーンがいきなり・・」
「とにかく、彼が今死んだら、大変なことになります。今の僕にはその力がないような気がするのですが・・僕の母だったら・・・」
「おかあさま?」
「ええ、僕たち一族は、みな不思議な力を秘めているのです。通常、未婚の女性にかぎられるのですが・・・なぜか、僕と、母だけは、その例外らしいのです・・・きっと、父のせいではないかと思うのですが・・」
「不思議な力・・・」
「ええ、僕の母は、ナティス・オカピーといいます。これから、母たちのいるところに向かいましょう。僕が案内します。」
「ええーー。あなたはナティス・オカピーさんの息子さん・・・・し、しらなかった。」
こうして、はからずも、一同は、ナティス・オカピーのいるアルマダの一族の住む場所へと集結することになったのであった。
ひーひー・・・これでどうだい・・・・ばたっ・・