「スーパールンバくん」(02/09/08)

 

 1歳11カ月になったころ、保育園に通い出す少し前から、ルンバはまるでスポンジのような吸収力で、新しい言葉を覚えるようになった。それまでがのんびりペースだったので、あまりの変化に驚くばかりだ。

 ルンバがこのごろ覚えた言葉。例えば、「電車」。予防接種のために小児科に行き、待ち時間に電車の絵本を見せていたら、私が何も言っていないのに、突然「でんしゃ」と言ったのだ。正確には「せんしゃ」に近い発音。これまでは、こちらが言ったことを真似してくり返すというパターンがほとんどで、こんな風に実は単語を覚えていて、突然口に出すというのは初めてのこと。こちらの言うことを聞いていないようで、ちゃんと聞いて覚えているのだなあと驚いた。

 そのほかにも「あっぱ(葉っぱ)」「じゅーじゅー(牛乳)」「ぶーぶー(車)」「いっぱーつ(出発)」「まーま(ただいま)」「くっく(靴)」「あーあ、○○ちゃった〜(○○の部分の発音は不鮮明。落ちた、取れたなど残念な時に言う)」など、どんどん覚えている。「パパ」もちゃんと言えるようになった。ウンチをしたあとに「オウチ(ウンチ)」と言うようにもなった。

 いまのルンバは、まるで何かのアイテムを手に入れて「無敵モード」にでもなったような様子である。いつまで無敵モードが続くのかはわからないけれど、いまのうちに、なるべくたくさんの言葉を覚えてもらおうと、こちらとしてもつい張り切ってしまうのだった。

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「電車小僧」(02/08/28)

 

 8月24日〜27日まで、夫実家に帰省してきた。

 いつも電車で移動するのだが、この移動時間が大変。ルンバはとにかくジッとしているのが苦手で、眠らない限り、ひとときたりとも私たちに安息の時間をくれはしない。だからルンバが生まれてからは、夫実家に帰省する時には必ず、運賃が割高であっても、「子ども室」という車両がついている電車を利用するようにしている。そしてたいてい、電車に乗るやいなや子ども室へと遊びに行くはめになり、自分の席に座っている時間がほとんどないままに、目的地に到着することになるのだった。

 ところが今回は、様子が違った。

 まず時間帯が良かったのかも知れない。行きはお昼過ぎの電車で、ちょうどルンバの昼寝時間と重なっていた。電車に乗るとすぐに駅弁を平らげ、満足すると、すんなりと寝てくれたのだ。いつもは狭い空間にいることで怒りと興奮を覚えるのが先で、さんざん暴れた挙げ句、目的地到着間近になってようやく眠りにつくような感じだったので、これはありがたかった。

 そうして1時間以上は寝てくれただろうか。
 やがてルンバが目を覚ましたので、暴れそうになったら子ども室に移動しようと思って様子を見ていると、なんだかいつまで経ってもおとなしいのである。風邪が治りかけとはいえ、具合が悪いわけではない。

 夢中なのだ。

 まず、自分が電車に乗っているということ。そして、窓の外の景色に。

 特に駅を通過する時には大興奮で、「バイバーイ!」と叫びながら、ホームにいる人、そしてすれ違う電車にあいさつをしている。

 どうやらいつの間にか、ルンバは「電車小僧」になっていたらしい。前は車ばかりで、電車にはここまで興味を示していなかったのだが。
 おかげでルンバは起きている間も1時間以上、座席でおとなしくいい子に過ごしてくれて、いつもは移動時間でくたびれてしまう私たちも、それほど疲れることなく目的地に到着することができた。

 今回の帰省はルンバから移された風邪のため私と夫も体調が最悪で、本当は海水浴やプールなど水遊びを堪能しようと考えていたのに、まったく水遊びはできず、毎日お散歩したり、食事に出かけたりとのんびり過ごした。唯一、観光らしい観光と言えば、水族館に行ったことだろうか。ルンバもだいぶわかるようになってきたので、喜んで見ていた。
 ルンバが一番喜んだのは、夫実家の近くにある池の鯉にエサをあげることだろうか。パンを投げると、たくさんの鯉が取り合ってパクパク食べる姿を見て大喜びで、歓声をあげてはパンを投げ込み続けていた。

 そんな感じでのんびり帰省もあっという間に終わり、帰りの電車。今度は夕方だったのだが、ルンバはまたもや乗った途端に眠くなり、ねんね。そして起きた後はやはり同じように窓の外を見て、ゴキゲンに過ごしてくれた。

 それにしても、一体いつの間に、ここまで電車小僧になったんだろう? 電車での移動が楽になったのはありがたいが、きっとオモチャや本を欲しがるようになるんだろうと思うと、末恐ろしくもあるのだった。

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「保育園効果?!」(02/08/28)

 

 9月からルンバが保育園に入園できることになり、今日、面接に行ってきた。

 保育園に足を踏み入れるなり、大勢の子どもが楽しそうに遊んでいる姿を見たルンバは興奮しまくり。遊ぶ遊ぶと言って、私のことなどそっちのけに、先生と一緒に遊びに行ってしまった。

 面接と言っても別に入園試験というわけではなく、必要書類の記入と入園準備の説明、保育時間の決定などが主な内容。その間にルンバは身体測定をしてもらったらしい。
 ひとしきり遊び、私がいる事務室に戻って来たルンバに、ある大きな異変が起きていた。

「バイバーイ」と言ったのである。
 とてもきれいな発音で。

 これまでどんなに「ルンバくん、バイバイだよ」と言っても、「まいねー」と返し続けてきたルンバが。一体どうしたというのか。これも保育園効果?!

 その後、ルンバの「まいねー」はすっかり直ってしまった。いまとなっては、「まいねー」も可愛かったのにななんて、勝手なことを思う母であった。

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「目覚めの一声」(02/08/22)

 

 お昼過ぎ、ルンバはスヤスヤお昼寝。その隙に、私は仕事にいそしんでいた。

 ルンバはいつも、昼寝からは泣いて目覚めることが多い。たまに目覚めが良い時は、泣き声をあげずにドスドスとリビングにやって来てドアをバンッと開け、「なんで僕、一人で寝てるの?!」とでも言いたげな顔をする。

 ところが今日はいままでにないパターンで目を覚ました。
 寝室から突然はっきりした声で、「ママー!おいれ〜」と私を呼んだのである。ビックリして寝室を見に行くと、ルンバは布団の上でまだネムネムしていた。目が覚めたら私がいなかったので、とりあえず呼んでみたらしい。宇宙語スピーカー・ルンバの思いがけないハッキリした呼びかけに、驚いてしまった出来事だった。

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「お人形ごっこ」(02/08/22)

 

 数カ月前から、ルンバはぬいぐるみが大好きになった。それまでは全く興味を示さず、ミニカーばかりだったけれど、どうやらこのごろは、ぬいぐるみたちのことを本物の動物のように思っているらしいのだ。

 このごろ特にお気に入りなのは、白くまくん、101匹ワンちゃん、ホワホワのネコちゃん、そしておなか部分がパソコン掃除をする皮で作られている犬とネコ。「特に」と言いつつ、たくさんである。我が家にはぬいぐるみがあふれているのだ。

 これらのぬいぐるみたちに手を差し延べて「チッ、チッ、チッ」と舌をならし、「おいれ〜(おいで)」と呼んでみたり、抱っこして一緒に車のおもちゃに乗ってみたり。そのうちどんどん愛情が増してきて、自分がごはんやおやつを食べていると、ぬいぐるみたちを連れて来て、「じょーじょ(どうぞ)」と食べさせようとし始めた。バナナを口に押し付けて食べさせているつもりになったり、お茶のコップに顔をつっこませて飲ませているつもりになったり。おかげで彼の溺愛するぬいぐるみたちは、皆一様に口元が汚れる始末。ルンバ本人はすごく嬉しそうだ。

 先日、笑ってしまったのは、自分の小太鼓の上に小さなネコのぬいぐるみとお菓子の空き缶、お茶のペットボトルを並べ、「ば〜いちっ(いただきます)」と言ってネコに食事をさせていたこと。太鼓の上に食事のセッティングをしてあげたらしい。これってちょっとしたお人形さんごっこじゃなかろうか? こんな遊びができるようになったなんて、ずいぶん成長したものである。

 かと思えば、今日はハム太郎のシールを持って来て、お茶を飲ませようとしていた。彼には平面体と立体の区別がないのだろうか。子どもの行動ってホントに面白い。

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「託児所通い」(02/08/20)

 

 そんなわけで、ルンバは託児所に通っている。朝、託児所に送って行き、私が帰る時には大声で泣いてしまうけれど、いなくなると2〜3分でケロリと泣き止み、元気に過ごしてくれているようで、迎えに行くといろんな先生に「ルンバくんはすっごく元気ですねえ」「結構いたずらっ子ですね」「わんぱくですねえ」と口々に言われる。のびのび過ごしてくれているようで、本当に良かった。
 ということで、託児所でのエピソード7連発。

【ねらってる】
 託児所に通い始めてまず最初に言われたのがこれ。昼食にはお弁当を持たせていたのだが、どうもルンバはほかの子が食べているお弁当がうらやましいらしく(ほかの子は500円で用意してもらえる託児所のお弁当を食べている子が多かったらしい)、いつもほかの子のごはんをねらっては奪おうとするのだそうだ。そして自分のお弁当は全然食べない。どんなに大好物を入れても、食べようとしない。すっかり自信喪失していたら、ある日、「託児所のお弁当が余っていたのであげたら、ほとんど残さず食べた」と言われた。皆と同じ物が食べたかったらしい。そういう年頃なんだろう。ということで、それ以降は託児所のお弁当を利用している。

【ピアノ好き】
 英語教室とリトミック教室が週1回ずつ開かれているので、それにも参加。どうもピアノが好きなようで、先生が弾いていると「一緒に弾いている」らしい。それって、邪魔しているだけなんじゃ…。ごめんなさい〜。

【こだわり】
 託児所にはいつも、お気に入りのスポーツサンダルを履いて行く。で、なぜかルンバ、このサンダルを下駄箱に入れると怒るらしい。持ち歩いては常に自分の横に置いておいたり、玄関に出しておいたり。で、こんなことがあったとか。
「なぜかいつも下駄箱から自分のサンダルを出して玄関のところにきれいにそろえておくので、こっそり下駄箱にしまうのですが、気がつくとルンバくんのサンダルが玄関に出ていました。おもしろいですね。」
 彼なりのこだわり?一体なんなんだろう。

【いつの間に】
 とにかくイタズラ坊主のルンバ。ちょっと目を離した隙に、なにかしらイタズラをしていたらしい。
「それにしても、いつの間にか、何を持っているのかと思ったら、僕の携帯を持っていた時は驚きました」
 これこれ。

【悪ガキトリオ】
 自分一人でイタズラするだけでは飽き足らず、どうやらマブダチを誘って悪さをしているらしい。一番の仲良しは、お誕生日がルンバより1カ月遅いMくん。いつも宇宙語どうしで会話しては、キャーキャー盛り上がる仲の良さ。さらに彼らは、まだ赤ちゃんのRくんを仲間に引き入れ、いつも3人つるんでイタズラをするのだとか。
「いたずらっこのルンバくん、静かになったと思ったら、お友達と一緒に園長室に入ってミネラルウォーターをこっそり飲もうとしたり、引き出しを開けていたりと、いろんなことに興味を示します」
 ミネラルウォーターをこっそり…って、ルンバくん。そういえば最近家でも、ベビーゲートを乗り越えて台所に入り、冷蔵庫を勝手に開けて飲むヨーグルトなどを取り出しては、「飲ませろ」と猛アピールされる…。

【まいねー】
 まわりの皆に「バイバイ」と言われても、ルンバはかたくなに「まいね〜」と言い続けている。この頃は、電車を見ても「まいね〜」、空に飛行機やヘリコプターを見つけては「まいね〜」。その独特の言葉遣いに皆気付いたのか、託児所でもすっかり「ルンバくん、まいね〜」と先生やお友達に言われるようになってしまった。ますます直りそうもないぞ、まいね〜。

【帰ろう!】
 お迎えに行くと、ルンバはすぐに私の姿を見つけ、大声で「ママー!」と叫びながら駆け寄ってきて、ハグしてくれる。しばしの抱擁の後、また一人で部屋に戻って行き、自分の着替えなどが入ったバッグをエッチラオッチラと運んできて渡してくれる。そして皆に向かって「まいねっ、まいねっ、まいねっ」を連発。サンダルを履かせろとアピールし、帰ろう、帰ろうとすごい騒ぎ。託児所で楽しく遊んでいても、やっぱりお家が一番なのかな。愛おしい瞬間。

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「託児所デビュー」(02/08/20)

 

 7月後半に出張取材などがある大きな仕事が入り、それまでのようにルンバを自分で見ながら昼寝時間と早朝・夜中にだけ仕事をするというスタイルでは、とてもじゃないが締め切りに間に合わないという状態になった。

 そもそも、出張取材の話が急だった。7月18日(木)夜に編集さんから電話がかかってきて、「土曜日から月曜か火曜まで、泊まりがけで取材に行けませんか?」と言われたのだ。どうしようとは思ったものの、テーマが非常に興味深く魅力的で、どうしても行きたくなってしまい、夫と実家の父母に協力してもらって、行くことに決めたのだった。

 出張に出る朝、ルンバは寝ていた。準備が非常に忙しく、出かける前にあまり構ってあげられなかったことに心が痛みながら、寝顔に向かって「行ってきます」と出発した。ルンバと丸1日すら離れたことがないのに、突然3泊4日の出張である。心配ではあったが、夫が月曜日まで休みを取ってくれたし、きっとたくましく過ごしてくれると思いつつ、家を後にした。

 出張中、ルンバと夫は日曜日から私の実家に行き、夫は1泊して月曜日帰宅。ルンバは月曜夜だけ、初めてひとりでじーちゃん・ばーちゃんの所に泊まったのだった。朝晩必ず電話を入れたが、毎回「元気にしてるよ」「全然大丈夫」「泣いてないよ」との言葉。「良かった」という気持ちと「寂しい」が入り交じった複雑な思いを抱きながら、23日(火)、出張先から実家まで7〜8時間かけて移動し、ルンバと久々の再会を果たしたのだった。

 それまで元気にたくましく過ごしていたというルンバ、私の顔を見ると、急に気弱な甘えた表情を浮かべ、「ふええええ」と力のない声で泣き出した。私がいない間は全然泣かなかった彼がである。こんなに小さいのに、母親がいない間、寂しさに耐えようという気持ちがあったのかなあと思い、その健気さに泣けてしまった。ルンバはしばらく笑顔が出てこず、私にベッタリしていたが、1時間もすると元に戻って、ニコニコしながら遊び始めた。その姿を見て、心底ホッとした。

 子どもを持ちながら働くということは、まこと悩みがつきない。自分自身、両親が共働きで寂しい思いをしたこともあったので、そんな思いを自分の子どもにさせたくないという気持ちもある。それでも私は仕事を続ける。家計的にも必要だし、なにより仕事が好きだから。一緒に過ごす時間が短くなる分、これまでよりも濃い時間を過ごせるようにしていこう。なるべくたくさん抱きしめてあげよう。今回のことで、ようやく次の一歩を踏み出す勇気を持つことができた。まだまだ弱っちい母だけど、ルンバと一緒にがんばっていこうと思います。

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「その後のパパ」(02/08/11)

 

 以前、「ルンバはママとは言うが、パパを正しく使うことはまだできない」という話を書いた。さてその後。

 とある休日、親子3人で散歩に出かけようとしていた時のこと。私とルンバが玄関で靴を履き、準備万全状態になって夫が出てくるのを待っていた。するとルンバ、パパを呼ぶために家の中に向かって必死に呼びかけだした。

「あぱぷー!あぱぷー!」

 ……。

 私は夫のことを名前で呼ぶことが多い。どうやらルンバは、それを真似してこう呼んだらしい。
 さて、問題です。夫の名前はなんというでしょう? って、わかるかっ!
 相変わらずオリジナル語炸裂のルンバなのでした。

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「便乗お誕生日会」(02/07/25)

 

 ルンバが生後間もない頃からよく遊んでいる近所のお友達7人は、全員7月生まれ。ということで、合同お誕生日会が開かれることになった。ルンバの誕生日はまだ2カ月先だけど、どうせなら一緒にお祝いしようということで、便乗させてもらうことにした。
 ちょうどお誕生日会の少し前に大きい仕事が舞い込み、ルンバは託児所通いを始めて、この日、皆と会うのは久しぶりだった。

 料理は一品ずつ持ち寄り。ちらしずし、ハンバーグ、オムレツ、春雨サラダ、タラモサラダ、春巻き…という豪華メニュー。我が家はカボチャとサツマイモのサラダ。少しずついろんなものが食べれて、とても贅沢なランチになった。

 ところがルンバ、朝食をあまり食べなかったせいか会場となるお友達の家についた途端に「おなか空いた」の猛アピール。テーブルに並べられたちらしずしを見て興奮し、まだお友達がそろわないうちから椅子に座って勝手に食べようとしてみたり。

 仕方がないのである程度そろったところで先におにぎりをいただいたら、バクバクバクッと食らい尽くした。ようやくメンバーがそろい、おかずを分けて食事を始めると、おにぎりでお腹一杯になってしまったルンバはおかずを食べやしない。せっかく豪華なランチなのに〜。仕方がないので私が全部食べちゃったぞ、おい。

 その後は追いかけっこをしたり、おもちゃの取り合いをしたりと、楽しそうに遊んでいたのだが、ある時を境に機嫌が悪くなってしまった。きっかけはオムツ替えだった。

 そろそろタプタプしてきたのでは、とオムツを交換し始めたところ、ルンバは大暴れ。ギャーギャーわめくのを押さえてなんとかオムツを着け終えたのだが、ルンバの泣きは、もうおさまらない。顔を真っ赤にし、ありったけの力を振り絞って、仰向けに寝たまま、大声で泣き続ける。手足をバタバタしながら、部屋中を移動していき、足になにか触れると猛烈に蹴飛ばす。壁や椅子が被害に遭った。抱っこしても、のけぞって抜け出す。どうにもならない。本人ももうわけがわからなくなってしまい、引っ込みがつかなくなっている様子。

 困り果てていたところに、おやつのゼリーが出て来た。それを口に入れた途端、ルンバはピタリと泣き止んだ。そして今度は猛スピードでゼリーを食らい尽くした。空になると私の手からスプーンと容器を奪い、それを抱きしめたまま、床にゴロン。そしてそのまま寝てしまったのだった。

 どうやら眠くて少し機嫌が悪い時に大嫌いなオムツ替えをされて、かんしゃくスイッチが入ってしまったらしい。それにしても、ゼリーの容器を抱きしめて寝ている姿の幸せそうなこと。

 かわいそうに寝てしまったおかげで、その後のプレゼント交換の場に居合わせることはできなかったが、豪華「ちびっこ釣りセット」を引き当て(予算1000円とは思えない素晴らしさ!)、家で楽しく遊んだ。魚についている輪っかに釣り針を引っ掛けて釣るというオモチャなのだが、こんな高度な遊びもできるようになったんだなあと驚き。それにしても、大騒ぎの便乗お誕生日会でありました。

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「秘密の技」(02/07/14)

 

 ルンバは相変わらずオムツ替えが嫌いだ。むしろ最近ますます悪化しているような気がする。いまの彼は、自分がオムツをしていることすら気に入らないらしい。だからと言ってトイレは全然マスターできていないので、嫌がる彼を押さえ付けてでも、オムツをさせるしかないのだが。

 さて、夕食の支度をしていた時のことである。
 台所のすぐそばで遊んでいたルンバが、なにやら急に静かになった。
 こういう時は要注意なのだ。静かな時は決まって、いたずらに夢中になっている時なのだから。

 そう思ってルンバの様子を見てみると、むむ、特に異常ナシ? 普通に床に座ってオモチャで遊んでいる。でも、なんだか様子が変な気も…。いやまさか、そんなはずは。

 ふと頭に浮かんだ自分の疑念を打ち消そうとしながら、なおもルンバを見ていると、目が合った。ニヤリ。ほんの一瞬、ルンバがいたずらした時に見せる笑みを見せた気がした。間違いないぞ!

「ノブー!」
 あわてて夫を呼ぶ。腰の重い夫は「なに?」と言うだけでなかなかこちらに来ようとしない。
「早く来て! ルンバが自分でオムツをはずしちゃってるよ!つけてあげて!いま私、手が離せないから」
「え?オムツはずしてるって…。だってルンバ、ズボンはいてるじゃないか。オムツはずしてるわけないだろう」
「いや、絶対にはずしてるよ!見てみてよー」
 そしてルンバのズボンをおろした夫が一言。
「オムツがない…」

 どこでそんな技を身につけてきたのかは知らないが、どうやらルンバはズボンをはいたまま、オムツを留めているテープを外し、抜き取ったようなのである。なんとなく股の辺りを気にしているように見えたので、ピンと来たのだった。まったくもって油断ならない男である。

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「いい子でしょ?」(02/07/O3)

 

 ルンバと遊んでいた時の出来事。おもちゃカゴの中から取り出したぬいぐるみをカゴに戻したルンバに、「お片付けしたの? いい子だね」と頭をナデナデしてあげた。ほかに遊ぶものを渡そうと、床に落ちていた別のおもちゃをルンバに持たせたところ、それを持ってタタタッとおもちゃカゴのところに行き、中にポイッ。そして私の手を取って自分の頭に持って行き、なでてくれと催促した。

 「ぼく、ちゃんとお片付けしたよ。ほめて、ほめて!」
 ルンバの心の声を代弁するなら、こんな感じだったに違いない。

 ルンバの思わぬ行動に笑いながら、「うん、ルンバくんはいい子だね」と頭をなでてあげると、ルンバは満足そうに微笑んだ。ほめられるのが嬉しいんだよね。私も嬉しくなった出来事だった。

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「パパとママ」(02/06/28)

 

 いつの間にかルンバは口を開けば「ママ、ママ」と言うようになった。特に食事の支度をしている時など、台所の入り口からベビーゲート越しに「ママ、ママ」と連呼し続ける。カーテンの裏に隠れて「ママ」、寝ぼけて起き上がり、私と目が合って「ママ」。嬉しいやら、甘えん坊ぶりに驚くやら。以前のクールさは一体どこへ行ってしまったのだろう。

 さて、面白くないのは夫である。
 ルンバは「ママ」とは呼ぶが、「パパ」とは呼ばない。彼の中ではまだ、「パパ」=ノブ(夫)だという公式ができていないらしい。「ママ」の連呼を聞くにつれ、どうしても自分を「パパ」と呼んでもらいたい夫は、ルンバに懸命に教え始めた。

 まずは私を指差し、「これはママ」。ルンバも復唱して、「ママ」。
 次にルンバを指差し、「これはルンバくん」。ルンバには自分の名前は難しくて言えないので、わかったような、わからないような顔をして聞いている。
 そして夫は最後に自分を指差し、「これはパパ」。するとルンバはにっこり笑い、自分自身を指差して、「パパ」。そう、夫がやったのと同じことを、そっくりそのまま真似てみせたのだ。

 「ちがーうっ、君はルンバくん。パパは俺だ〜!」

 そう叫ぶ夫を横目に、自分を指差し「パパ、パパ」と続けるルンバ。「パパ」がちゃんと言えるようになる日は、いつ訪れるのだろう?

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「最後のシメ」(02/06/25)

 

 最近、ルンバを公園に連れて行くと、最後はお決まりのコースをたどることが多い。1〜2時間遊んでほどよく疲れ、なんとなく眠くなってくると、ルンバは私の手を引いてブランコに連れて行く。そして、まず私に座るよう指示し、すかさず私のひざの上に乗って、ブランコをこげと命令するのだ。

 子どもをひざに乗せてブランコをこぐのは、案外疲れるものだ。特に足の疲労が激しい。しばらくこいで疲れてくると、「そろそろいい?」とブランコを止めてみるのだが、途端にルンバに「もっと!」と要求される。

 そうして延々ブランコに乗り続け…。やがて彼は眠りに落ちるのだった。実に気持ち良さそうに。

 そう、ルンバはブランコの揺れで眠ると気持ち良いのだということを知り、味をしめたらしい。おかげで公園遊びの最後の仕上げはブランコと決まってしまったのであった。

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「つまみ食い」(02/06/15)

 

 夕食の支度をしていた時のこと。

 ルンバが小さな声で「ば〜いちっ」とつぶやいているのが聞こえてきた。「ば〜いちっ」とは、「いただきます」または「ごちそうさま」のこと。はて、いまは何も食べていないはずだけれどと思い、ふと視線をリビングのほうにやると、台所の入り口に据え付けられたベビーゲートのそばに座り込んだルンバが、トマトを食べていた!

 どうやらルンバ、私の見ていない隙にベビーゲートによじ登り、切って器に盛り付けられたトマトをゲットして、「いっただっきま〜す」と食べていたらしい。

「つ、つまみ食いされた〜!」
と驚く私の目に、さらに衝撃の映像が飛び込んできた。

 ルンバがトマトについているマヨネーズを指に取り、それを自分の頬に塗り始めたのだ。

 そう、日ごろ私が顔にクリームを塗っている姿を見ていた彼は、マヨネーズを顔に塗るクリームと勘違いしたのである。確かに見た目は似ているのだが。あわててやめさせたものの、食事の時にもマヨネーズに手をのばしては顔に塗ろうとしていた彼。それが食べるものであると理解させるのに、非常に苦労したのであった。

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「くつした」(02/06/13)

 

 ルンバは大のくつした嫌いである。

 靴を履いている時以外で、おとなしくくつしたを履いていることは、まずない。くつしたを履いたまま寝てしまった時も、目が覚めてまず最初にすることは、くつしたを脱ぐことだ。大慌てで脱ぎ捨てた後、ようやく落ち着いて寝起きのひと泣きを始めたりする。

 ところが、そんなルンバが今日、くつしたを出してきて、一生懸命、自分で履こうとしだした。そういえばここのところ、パンツ型オムツを出してきて、服の上から自分で履こうとしている姿をよく見かける。食べることだけでなく「着る」ことにまで、「自分でやりたい」という欲求が出てきたのだろうか。だとしたら、大きな成長だ。

 …なんてことを考えながら、あたたかい目で見守っていたら、やっぱり自分でくつしたを履くことができないルンバ、くつした片手に私のところにやってきて、「履かせて!」とアピールし始めた。

「じゃあ、ここに座りなさい」
とソファーを指すと、そそくさと座る。差し出された足にくつしたを履かせてやると、満足そうに見つめ、くつしたの感触を確かめるように、そこらを歩き回り出した。

 かと思ったら、また新しいくつしたを出してきて「履かせろ」と言う。しかも、いま履いているくつしたを脱がせずに、だ。なんだかよくわからないけれど、急に噴出したルンバの「くつした履きたい」欲求は止まらず、くつした入れと私の間を何度も往復。履く履く履く履く、重ね履きすること4足。モッコリとふくれあがった足で、嬉しそうにフローリングの床を歩き回っては、足を滑らせて転び、テヘヘと笑っている。一体、彼に何が起きたのか。そのナゾは、まだ解明されていない。

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「冬眠前」(02/06/11)


 午前中は児童館、午後はお友達の家と、ハードに遊びまくったルンバ。昼寝をするのも忘れて遊んでいたが、午後3時過ぎ頃から、さすがに眠くなってきたらしい。些細なことでグズグズと怒るようになってきた。

 しかし周りでは、たくさんのお友達が絶好調で遊んでいる。眠いけれど、眠りたくない。そんな葛藤に襲われながら、なかなか寝ようとしない。

 すると突然、ルンバはテーブルのうえに乗っている食べ物を片っ端から口に運び始めた。よそのママさんが食べようとしていたおにぎりを奪い取りハグハグハグッ、お友達が残したうどんをチュルチュルチュルッ。自分が昼に残した煮物をバクバクバクッ。そしてみるみるうちに、恍惚の表情を浮かべ、気が遠くなっていく彼。椅子の上で寝てしまった。食べ寝である。

 それにしても、寝入る前のあの食欲はなんだったのか。そう思って夜、夫にこの出来事を話すと、
「冬眠前にはたくさん食べて、栄養を貯えておかないといけないからね」。

 うーん、そういうこと?

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「ひとめぼれ」(02/06/05)


 ルンバがひとめぼれをした。お相手は、ネコのぬいぐるみである。

 買い物に入った店でひとめ見て気に入ってしまい、抱きしめて離さなくなってしまったのだ。仕方がないので買ってあげたら大喜び。大事そうに両手でギュッと抱きしめては、自分があやしてもらう時にやられているように、背中をポンポンとたたいて可愛がっている。

 以前、ルンバはぬいぐるみに全く興味を示さなかったが、ここ数カ月で、それが大好きな動物を模したものであるということがわかってきたらしい。ぬいぐるみの足を床に立たせる格好で持って、「わんわん」とか「にゃー」とか言って遊ぶようになってきた。ネコのぬいぐるみにひとめぼれをしたのは、そんな矢先の出来事だった。

 その日、ルンバを寝室で寝かし付けていたら、彼は急にハッと飛び起きて、自分で寝室のドアを開け、リビングに走って行ってしまった。

「ルンバ、ねんねだよ〜、おいで!」
 寝室から呼ぶと、ルンバがまた大慌てで戻ってきた。手には今日買ったネコのぬいぐるみ。そうして彼は、ぬいぐるみを抱っこしたまま、満足げに眠りについたのだった。

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「スイッチ」(02/06/03)


 最近のルンバのマイブーム。それは、私の鼻をムギュッとつまむことである。

 突然、鼻をわしづかみにされたら、誰だって変な顔をするだろう。おまけに相手は力加減ということを知らない幼児である。思いがけず強い力でつまんでくるから、たまらない。鼻をつままれるたびに、「ギャッ」と変な顔をしてしまっていた。

 その結果、ルンバにとって私の鼻は、「変な顔をさせるためのスイッチ」になってしまったのである。彼はことあるごとに私の鼻をつまんでは、表情の変化を楽しむ。私の表情があまり変わらないと、次第に力を強め、ちゃんと変な顔をするまでつまみ続けるのだ。やれやれ、なんてことを覚えさせてしまったのだろう。ルンバに「変な顔スイッチ」を押されまくる日々は続く。

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「うそ」(02/06/03)


 ルンバ、1歳8カ月。話す言葉の数は、まだ少ない。そんな彼のお得意な言葉の一つが「イタイ」である。正確には、「イタタタタ」。どこかに頭をぶつけたり、転んだりすると、なんとも情けない声で「イタタタタ…」と泣くので、意味も理解しているようだ。

 「イタタタ」と言われれば当然、私も夫も「どこが痛いの?」とルンバを抱き寄せて聞いてあげる。そんなことをくり返しているうち、彼は「イタタタ」の別の用途を覚えてしまった。

 そう言えば優しくしてもらえる、構ってもらえるということを覚えたのである。

 以来、ルンバが「イタタタ」と言う機会が、なんと増えたことか。
 裸んぼが気持ちいいから何も身に着けたくないのにオムツや洋服を着せられそうになると「イタタタタ〜」。いたずらをして、パパやママに「こらっ」と叱られると、「イタタタタ〜」。「ここが痛いの」と言わんばかりに、ごていねいにおでこまで押さえている。まったく、人聞きが悪いったらありゃしない。おかげでこちらも最近では、明らかに「イタタタ」が嘘だろうと言う時は、「痛くないよ〜、嘘ばっかり!」と一蹴するようになってしまったのだった。

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「鏡」(02/05/30)


 子どもは鏡が大好きだ。ひとたび鏡を見つけると、なかなか前を離れようとしない。ルンバもご多分に漏れず、鏡好きである。
 人は一体、何歳くらいから、鏡の中に映っているものが何であるかを理解するのだろう。そろそろ理解しても良いころだと思うのだけれど、ルンバはどうやら、まだ理解していないらしい。
 それはこんな出来事から発覚した。
 コップを運んでいたルンバ、ふとそのまま鏡の前に立った。鏡の中に男の子の姿を見つけて、満面の笑みで話しかける。お、彼はコップを持っているじゃないか。気付いたルンバは、鏡の中の自分にコップを差し出し、「ば〜いちっ(乾杯!)」。鏡面にコップをカチカチぶつけては、延々と乾杯し続けていたのだった。
 わかる子はもう、ちゃんとわかっていると思うんだけどな。ま、家の中にお友達がいるという楽しい感覚を、もうしばらくは味わっていられるのだと思えばいいか。

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「両極端」(02/05/21)


 最近、気づいたことがある。
 ルンバが歩いている姿を、あまり見かけないということだ。
 これくらいの年齢の子どものイメージとして、トコトコ可愛らしく歩いている、という姿を思い描いていたのだけれど、どうも違うのだ。

 そう、ルンバはいつも走っているのである。走ってるか、止まっているか。たいていはそのどちらかだ。なんて両極端なヤツ。たまにはのんびり歩いてほしいなぁ。

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「お片づけ」(02/05/17)


 食事の後片づけはルンバの担当と、すっかり定着した今日この頃。食事が終わって私が台所に向かい、「ルンバく〜ん、お願いします」と言うか言わないかのうちに、ルンバは喜々として台所までお皿を運んできてくれる。

 汁が少し残っているようなお皿は両手で大事そうに抱え、ソーッと持ってくる。なかなか上手に運ぶものだ。けれど、お皿を何枚か重ねて運ぶようなことは、まだできない。だから彼は、食卓と台所を何度も往復して、一つひとつ一生懸命運んでくれる。フォーク1本、お箸1膳を運ぶのも1回ずつだ。

 今日もまたいつも通り、後片づけをしていたルンバ。台所までやって来た彼の手には、おや、何も持っていない? と思ったら、ルンバは私の目の前で、にぎっていた両手を開いて見せた。そこにあったのは、片手に1個ずつのアサリの貝殻。そう、この日の夕食はボンゴレスパゲティだったのである。一度にアサリの貝殻2個ずつ運ぶんじゃあ、一体、何往復すれば終わるのか。吹き出すと同時に、気が遠くなってしまった私なのであった。

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「隣の芝生」(02/05/11)


 この頃のルンバは、なんでも大人と同じにしたがる。おかげで大変なのは食事の時だ。

 ルンバの食事はいつも、3つにパート分けされた子ども用のプレートに盛り付けている。そうして食事いすのテーブルに置いてあげると、しばらくはおとなしく食べているのだが、ふと気づくと私のほうに熱い視線を送っていることが多い。次の瞬間にはプレートを「あーい」(これはもういらない)と差し出し、「あいっ」(それをちょうだい)と私が食べている物を指差す。

 そうやって、おいしいおかずとご飯を盛り付けたせっかくのプレートには見向きもせず、私のご飯茶碗を抱え込んでひたすら白いご飯を食べたり、冷や奴のお皿を抱え込んで豆腐を口いっぱいに頬張り、満足そうにしているのである。隣の芝生は青く見えると言うけれど、本当にその白いご飯や豆腐だけでいいのかい? いつもそう問いかけるのだが、ルンバはどうしても、私が食べている物が欲しいらしい(夫の物は奪おうとしない)。

 それにしても、自分のオムライスの卵だけをキレイに食べた後、私のも同じように卵だけ平らげてしまうのだけはやめてほしいものだ。私はハーモニーを楽しみたいのだよ、ルンバくん。

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「好み」(02/05/09)


 これまで、自分が身につけるものに頓着したことがなかったルンバ。最近にわかに好みが出てきたようだ。

 それというのも、ゴールデンウィークに買い物に行った際、夏に向けて彼にサンダルを買ってあげたことに端を発する。マジックテープで2カ所止める形の、ニューバランスの赤いサンダルだ。その日は暑かったので、買った後にすぐに履かせてあげたら、気に入ってしまったらしい。

 何かというとそのサンダルを持ってきて、家の中だというのに履かせろと催促する。出かけようと思って私が支度をしているのを見ると、数足ある自分の靴の中から迷わずサンダルを選び、持ってきて履こうとする。

 今日は最高気温20度と肌寒かったので靴で出かけさせようと思い、彼が持っているサンダルを置いて紺の靴を履かせようとしたら、「こんなのヤダー!」と激怒。今度はいつも公園遊びの時に履いている、汚れる場所専用の靴を持ってきて、「靴で行くならこれ!」と指示された。

 よく、お気に入りの服以外着ないので、いつも同じ服を着ている子どもの話を聞くが、ルンバもついにその第一歩を踏み出したのだろうか。幸い今のところ、服には特に好みがないようだけれど、そのうち「今日はこの服の気分じゃない」などと小生意気なことを言い出すのかもしれない。

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「要求」(02/05/09)


 親がそばにいようがいまいが、そんなことはお構いナシ。俺は俺の行きたい所へ、行きたいように行く。母親と手をつなぐなんいう、うっとうしいことができるかっ!……そんなクール・オブ・ザ・キングだったルンバに、最近変化が起きてきた。

 最初は家の中からだった。機嫌が良ければ、ずーっと一人でいろんな物をイタズラして遊んでいる子だったのが、ちょっとでも私が手の空いたそぶりを見せると、「遊ぼう」と手を引いて誘いに来るようになったのである。家事をしている時は、一人いい子で遊んでいるから、その辺はわきまえているらしい。

 しかも要求は次第に細かくなっていく。最初は「こっちに来て」というだけだったのに、「部屋の電気のスイッチを押させて」だの、「ハイハイして逃げる僕を追いかけて」だのとエスカレート。挙げ句の果てには「走ってくる僕を受け止めると同時に、ポーンと高い高いして」だの、「僕の押し車にママが乗って、さらに僕を抱っこして走って」だの、「ハイハイして逃げる僕を追いかけて追いつめたら、つかまえてコチョコチョくすぐって」だの。ええ〜いっ、細か〜〜いっ!!!

 これらをすべて、言葉を話せないルンバの宇宙語、表情、身振り手振りから判読しなければならないのだから、そりゃあもう大変なのである。

 そして最近では公園に行っても、私を連れ回すようになった。ただ「来て」というだけなら行くし、高い所を歩きたい時に手を引いたり、ブランコに乗るのくらいは、いくらでも付き合おう。でも、どう見ても子どもしか入れないような小さな穴の中に「一緒に入って」と駄々をこねられたって、どうしようもないのだ。

 ルンバの要求は、一体どこまでエスカレートしていくのだろうか。空恐ろしい限りである。

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「英才教育の成果」(02/05/02)


 サッカー雑誌を読んでいたら、ルンバがのぞき込んできた。開いていたページには、エスパルスの集合写真が。それを指さしながら何やら宇宙語で話しかけてきたので、「うん、パルちゃんがいるねぇ」などと答えていたら、ルンバが急に

「オーエ、オーエ」パパン(拍手)。

とやり出した。最近覚えたエスパルスの応援で、以前グリコのCMで使われていた曲で踊るものだ。おまけに、手を上下に振る振り付けつき。エスパルス=この応援、ということが頭の中で結びついているらしい。どうやら、物心つく前からスタジアムに連れて行っている英才教育の成果が見えてきたようである。

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「運び屋ルンバ」(02/04/29)


 相変わらず、運びたくてたまらない男、ルンバ。今日は思い立ち、彼のその性質を有効活用することにした。

 夕飯後、空いたお皿を運びたいそぶりを見せたので、台所からルンバを呼び、運んでもらったのだ。テーブルで夫から皿を受け取り、喜々として台所までトコトコ運ぶ。お皿を受け取った私が「ありがとう」とおじぎをすると、ルンバもペコリとおじぎ。そしてまたお皿を取りに夫の元へ。

 最初は汁気などがない、こぼす心配のないお皿だけ…と思っていたのだけれど、渡す側の夫が面白がって、次第にエスカレート。お豆腐の入っていたお皿や、ついにはお茶のピッチャーまで渡し出す。見ているほうは、こぼしやしないかとハラハラしたけど、思ったより上手にエッチラオッチラ運ぶ。

 結局、ほとんど全部のお皿をルンバが下げてくれた。達成感からか、すごく嬉しそうにしているルンバを見て、私もとても嬉しくなってしまい、「ルンバくん、すごいね、えらいね、いい子だね〜!」と褒めまくってしまった。もうお手伝いができるようになったんだなあ。ハハ感激。これからは、お片づけを一緒にやってもらうことにしようかな。

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「宝の隠し場所」(02/04/15)


 春の連ドラが始まる時期が到来した。連ドラの第1回は通常より放送時間を延長することが多い。今日、見たいドラマの時間がフジで午後9時〜10時10分、日テレで午後10時からとちょうど重なっており、1台のビデオデッキで録画できないことに気が付いた。そこで、リビングのビデオで録画するほかに、最近使っていなかった寝室のビデオで予約をしようとテープを差し込んだところ、なんだかうまく入らない。電源スイッチを入れてみると、「ガガガガガッ!」と不気味な音を立てて一瞬立ち上がり、すぐにスーッと消えてしまう。寝室のビデオラックには扉がなく、ルンバが触り放題になっていたので、壊されたかと焦り、テープの差し込み口に手を入れてみた。すると、明らかにビデオテープではないけれど、覚えのある手触りが。

 も、もしかして…。

 中に引っかかっている「それ」の方向を少しずつずらし、なんとか引っぱり出すことに成功。そして私の手の中には、ルンバのミニカーが1台あった。

 ひえぇぇぇぇっ。

 そのミニカーは、数週間前から行方不明になっていたのだ。どんなに掃除をしても出てこなかったので、一体どこに行ってしまったのだろうと探していたのだった。ルンバめ、こんな所に隠していたのか!
 念のためテープを入れて動かしてみると、問題なく動く様子。壊れてはいないようで、ホッとした。とりあえずはひと安心。

 が、一つ不安が。
 出てきたミニカーは、もともと5個セットのものだった。ところがいつからか、3個しか姿を見なくなっていたのである。今日1個出てきたので、合計4個。残り1個は一体、どんなに恐ろしい場所に隠されているのでしょうか…。

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「侵入者」(02/04/15)


 我が家の台所の入口には、ルンバにイタズラされないよう、ベビーゲートが取り付けてある。おかげでいままで、心おきなく台所仕事をすることができた。

 ある日、私がベランダで洗濯物を干し、リビングに戻ってみると、ゲートによじ登ろうとしているルンバの姿が。我が家のベビーゲートはプラスチック製の網目状のもので、真ん中の取っ手がついている部分が、横一線の出っ張りになっている。ルンバはどうやら、上手に網目に足をかけて登り、真ん中の出っ張り部分に足を乗せて踏ん張って、中に入ろうとしていたようなのだ。

 実はその数日前、オモチャの押し車を踏み台にして、ルンバが台所に侵入しようとしているのを見かけたばかりだった。けれど踏み台さえなければ侵入されることはないと、タカをくくっていたところだったのだ。

 これからは油断できないなと思い、台所に入ると、なんだか様子が変だ。食器棚の中の配置が変わっており、切ったはずの炊飯器の保温スイッチが入っている。もしやと思い、電子レンジの中を開けてみると、やっぱり!そこには冷蔵庫に入っていたはずのマヨネーズと、缶詰が入っていた。

 ルンバは台所に入ろうとしていたところではない。さんざんイタズラして出てきたところだったのだ。お、恐ろしい〜。これから台所の侵入対策、一体どうしたら良いんだろう。

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「小出し」(02/04/12)


 それにしても子どもって、オナラをたくさんするものだ。ルンバという初めての赤ちゃんを授かり、育ててみて、しみじみと私はそのことを実感しているのである。いまのルンバにはまだ、「人前でオナラをすると恥ずかしい」という気持ちなぞないのだから、したい時にしたいだけする。だから、当たり前と言えば当たり前なのかもしれない。

 今日、私のそばで遊んでいたルンバが、プッとオナラをしたので、「おっ?」と言いつつルンバの顔を見た。すると彼はニヤリと笑い、再びプッ。また私が「おっ?」と言うと、ルンバがプッ。3〜4回それを繰り返し、最後には楽しそうに笑い出した。

 これをきっかけに、ルンバはオナラをした時の私の反応を楽しむようになった。オナラをしたくなるとよく私の前でプッ、プッ、プッと小出しにしている彼なのだった。

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「いまどきのオトコ」(02/04/11)


 持ちたくてたまらない男、ルンバ。バッグやバケツなど、腕をかけられる形状をしたものは何でも、腕にかけて運ばずにいられない。コンビニで買い物をし、いざ公園へと遊びに行くと、ベビーカーを下りた途端にコンビニ袋を渡せと催促。渡してやると、得意げな顔で片手にコンビニ袋を持ちながら、ベンチでくつろぐ人々に「マイネ〜」と手を振り、トコトコ歩いていくのだった。

 それにしても、彼はなぜ、ここまで持ちたがるのか。若い男の子が彼女のバッグを持ってあげる姿を見ることがある。ルンバに流れるいまどきのオトコの血が、彼の本能を促しているのであろうか。

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「ポリオ2回目」(02/04/05)


 4月。それはポリオ予防接種の季節(と前にも書いた)。
 私の住んでいる地域ではポリオは集団接種で、4月と10月の年2回実施されており、生後5カ月から90カ月以内に2回接種することになっている。順調にいけば、ルンバは昨年4月と10月に接種して終わりになるはずだったのだが、2度目の接種を行う予定だった10月に突発性発疹になってしまい、11月の追加接種にも間に合わず(突発後は1カ月、予防接種を受けられない)、接種しそびれてしまったのだった。

 予防接種というものは、一度予定が狂うと、とことん狂い始める。次から次へと押し寄せる予防接種スケジュールの中に、打ちそびれたものが加わり、さらには風邪などの体調不良が影響を及ぼして、なんだかややこしいことになってしまうのだ。通常であれば接種1カ月前頃に自治体から案内が送られてくるのに、集団接種を延期した場合、無料券が手元にあるために案内は送られてこず、自分でスケジュールを管理しなければならない。あやうく忘れかけていたのを思い出し、自治体の広報紙で日程を確認して、行ってきたのだった。

 集団接種は込むので、受付時間の15分ほど前に会場に到着。おかげで、それほど待たずに終わらせることができた。感想。ポリオの予防接種は、月齢が上がってからのほうが楽だな。

 理由その1。ポリオ接種後30分間は、飲食はもちろんのこと、指しゃぶりもさせないようにしなければいけない。口の中に入れたポリオウィルスが指につかないようにするためだ。1回目を接種した生後6カ月の頃は、すぐに手を口に持っていきがちだったので、指しゃぶりをさせないようにするのが大変だった。しかし今回、ルンバは1歳6カ月。もう手を口に持っていくことは少ない。おかげで前回ほど気を遣わなくて済んだ。

 理由その2。ポリオウィルスはウンチに混ざって排泄されるため、接種後1カ月ほどは、オムツの処理の際に気を付けないと、オムツ替えをした大人が感染してしまうことがある。離乳食の頃はどうしてもウンチがゆるめのため、処理に気を遣ったが、大人と変わらないものを食べている今はウンチも形がある時がほとんどで、処理する時にはトイレにポトンと落とせる状態。こういう面でも、前回ほど気を遣わずに済んだ。

 ということで、結果的には延期してラッキーだったかも、と思ってしまった。が、予定通りに接種できるに越したことはない。月齢が上がってから接種することを推奨しているわけではないので、ご了承のほどを。

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「変形」(02/04/04)


 相変わらず、ルンバは「ごちそうさま」の代わりに「ば〜いちっ」と言い続けている。この頃では食事の前にも合掌して「ば〜いちっ」。どうやら、「いただきます」まで同じになってしまったらしい。果たしていつになったら正しく言えるようになるのだろうか。

 ところで、新しい言葉を一つ覚えると、前に覚えた言葉を忘れてしまうようなルンバのボキャブラリーの中で、唯一長く持続している言葉がある。「バイバイ」だ。これだけは何があっても使い続ける言葉だと思っていた。のに、ついに異変が起きてしまった。

 始め、ルンバの「バイバイ」の発音は「ババ〜イ」だった。次第にそれは「バ〜イ〜」に変わっていった。ここまではヨシとしよう。いまや「バイバイ」は大いなる変貌を遂げ、「マイネ〜」になってしまったのである。もはや何言ってるんだかわからないじゃないか。再び「バイバイ」に戻ってくれるのは、いつの日になることやら。

 そして彼は今日も「ルンバくん、『まあね』って言った?!」などと周囲の人々を驚かせるのであった。違うんです。バイバイしている手を見てやってください…。

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「替えて!」(02/03/31)


 夫とルンバが2人で過ごしていた昼下がり、こんな出来事があったらしい。

 テレビを見ていた夫のところに、ルンバがトコトコやって来た。見ると、ズボンとオムツを自分で脱ぎ、お尻丸出しだ。片手には未使用のオムツ。そしてルンバは夫に未使用オムツを差し出し、「はかせて」と催促した。

 はて?と夫がルンバのお尻を見ると、ウンチをした様子。どうやらルンバ、ウンチをした後に自分でオムツを脱ぎ、新しいオムツを袋から取り出して、取り替えてくれるよう、夫にお願いに行ったらしい。

 これまでウンチやオシッコをしたことを教えてくれたこともなければ、オムツを自分で脱いだこともないのに、突然のこの行動。夫から聞いてビックリしてしまった。しかしその後は、ウンチをしてもやっぱり教えてはくれない。

 うちの夫は普段まったくオムツ替えをしない。きっとルンバは、「パパには自分で知らせに行かないと、ウンチのオムツを替えてくれないに違いない」と察したのではないだろうか。子どもって時々すごく敏感だ。まったくもって驚いてしまった出来事だった。

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「違うだろ」(02/03/28)


 ルンバが「ごちそうさまでした」を覚えた。と言っても、そんな難しいセリフを言えるわけはなく、食事が終わると合掌して「ば〜いちっ」と言う。この「ば〜いちっ」がナゼか「ごちそうさまでした」のつもりらしい。

 今朝、私がプチトマトを食べていると、ルンバが手を伸ばしてきた。トマトを食べたいのかと思い、ヘタを取って渡すと、どうも食べたいのではないらしい。そのままパンが乗っているお皿に置いてしまった。そしてまたプチトマトに手を伸ばす。パンのお皿に置く。延々繰り返し、ついにプチトマトのお皿が空になってしまった。

 するとルンバ、満足げに合掌し「ば〜いちっ」。こらこら、キミが食べたんじゃないでしょうが。思わず「違うだろっ」とツッコミを入れてしまった母であった。

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「こだわり」(02/03/28)


 最近ルンバには、あるこだわりがあるようだ。

 夜、ルンバが眠そうなそぶりを見せると、私はルンバを寝室に連れていく。そして、寝室の扉を開けっ放しにしたまま、ルンバとともに布団に入り、寝かしつけることが多い。寝室には灯りを付けていないが、隣のリビングの灯りがほんのり差し込んでいる状態になっている。

 いつもと同じようにルンバを寝かしつけようとすると、一度は布団の中に入って落ち着いたルンバが、ムクッと起きあがり、部屋の扉の方に歩いていってしまった。
「あれっ、起きちゃうの?」
 ルンバがリビングに向かったと思い、私が後を追って寝室を出ると、彼は猛烈に怒り、泣き出した。
「どうしたの〜?」
と言いつつ抱っこして布団に戻ると泣きやむ。しかしまた布団からムクッと起き出して、扉の方に行ってしまう。

 今度は様子を見ていると、ルンバは寝室の扉を自分で引き寄せて閉め、部屋が真っ暗になると、納得した様子でヨイショと布団の中に戻ってきた。どうやら、寝室の扉を閉めて、部屋を真っ暗にしてほしかったらしい。寝室の扉が開けっ放しになっていると必ずこれをやるので、ルンバなりのこだわりのようだ。

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