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David Long Interview |
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07年4月11日 at 川口センターホテル
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「アコースティック・ギター・ブック 25」(シンコーミュージック/S&H)に載った、クリス・シャープさんのインタビューは、もう読んでいただけたでしょうか? 実際のインタビューは、もっと長いもので、クリスさん以外のメンバーからもお話をうかがえたたのですが、紙数の都合でほんの一部しか活かせませんでした。 そこで編集部にお願いしたところ、掲載の許可をいただけましたので、マンドリンのデビッド・ロングさんのインタビューを中心に、ここでご紹介します。まだ、本誌を読んでらっしゃらない方は、そちらの記事も併せてご覧ください。「アコギブック25」は、特別付録のDVD付き。ビーンブロッサム&マール・フェスのレポート、タブ譜満載のドック・ワトソン特集など、かなり充実してると思います。 |
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――やっぱりビル・モンローの影響が大きいんですか? そうだね。ボクのお気に入りの1人だから。一番好きかどうかはわからないけれど。 ――じゃあ、ほかに好きな人は? マイク・コンプトン。……あとは、チャーリー・マッコイ、マシュー・プレイター……。それから(井上)Taroも好きだよ。 ――確認ですけど、チャーリー・マッコイはハーモニカじゃなくて、マンドリンの人ですよね? 昔のストリングバンドの。 そう。ミシシッピー出身の黒人マンドリン・プレイヤーさ。ギターも弾いたし、さまざまなスタイルで演奏できた人だよ。
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影響を受けたマンドリン奏者についてたずねたところ、まずは、ビル・モンロー、マイク・コンプトン(いっしょにライブハウス回りをしているとか)といった、いかにもな答が返ってきた。ところがさらに突っこむと、興味深い名前が飛び出してくるではないか。 チャーリー・マッコイは、20〜30年代に活躍した黒人マンドリン奏者で、ミシシッピ・マッド・ステッパーズ、マッコイ・ブラザーズといった自身のバンドのほか、セッションマンとして数々のレコーディングに参加している。マシュー・プレイターも、同じく戦前の黒人マンドリン奏者。ギターのナップ・ヘイズとコンビを組んだ、ヘイズ&プレイターというデュオでよく知られている。また、ジョンソン・ボーイズ、ブルー・ボーイズといった名前で、かのロニー・ジョンソンとも共演している。 てっきりブルーグラス一筋の人かと思っていたので、デビッド・ロングの口からこのような黒人マンドリン・プレイヤーの名前が挙がったのは、正直意外だった。もっとも、御大ビル・モンローのマンドリンにしても、こうした黒人ミュージシャンからの影響は感じとれるので、よく考えれば驚くべきことではないのかもしれない。 |
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――今回持ってきたマンドリンは? オーストラリア人のスティーブ・ギルクリストという人が作った楽器だよ。 ――ギルクリストは日本でもすごい人気が高いんですよ。 (ここでクリス・シャープがフォロー)デビッドはこのマンドリンをもらったの、ギルクリストから。2人は親友だから。なんでそうなったかというと、面白い話があるんだけどね。 ギルクリストに「これを持って返ってマナーを教えてやってくれ」って言われたんだ。弾き込んで良いマンドリンになるようにレッスンしてほしいって。実はスティーブは自分のためにこのマンドリンを作ったんだけど、あんまり気に入らなかったんだね。それで、ボクに調教させようとしたんだ。 ――じゃあ、いつかは返さないといけないんでは……? いや。もうボクのものさ(笑)。
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「弾き込んで良い音の楽器にしてくれ」とは、ギルクリストも粋なことを言ったものだ。このインタビューの途中で、かたじけなくも実際に弾かせてもらうことができたのだが、私が弾くとそれほどでもないものの、ご本人が弾くとものすごいパワーがある。外見もいい具合に弾き込まれた感じで、なかなかに美しい。「良いマンドリンになりましたよね?」と水を向けると、「さあどうかなあ」と笑っていた。 |
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せっかくだから、ほかのメンバーのインタビューも簡単にまとめておこう。 バンジョーのジョージ・バックナーは、ノースキャロライナ州アッシュビルの生まれで、曽祖父の代からバンジョー・プレイヤーだったという生粋のバンジョー一家の4代め。アッシュビルの周りには小さな村が点在しており、こうした村ごとにそれぞれのバンジョー・スタイルが受け継がれているという。同じ曲でも村ごとにスタイルが異なり、その中にはスリーフィンガーもあれば、クロウハンマーもあるという状況なのだそうだ。アール・スクラッグスの影響を指摘されたときに「アール・スクラッグスだけじゃない。ノースキャロライナにはさまざまなバンジョー・スタイルがあるんだ」と答えていたのは、このためだろう。 ちなみにバックナーの母親は、夫がバンジョーばかり弾いているのが気に入らなかったようで、まだ幼かった息子に夫のバンジョーをおもちゃ代わりに与えていたそうだ。それも夫が留守のときに限って。「本当はボクに壊してほしかったらしいんだけど、あいにくなことにボクは壊したりなんかしなかった。そんなわけで、ボクは赤ちゃんのときからバンジョーを弾き始めたんだ」 ベースのケビン・ケールバーグは、ケンタッキー大学で音楽史を教えているというインテリ。ブルーグラスだけではなく、お金を稼ぐためなら何でも演奏するそうで、ジャズはもちろん、サルサR&Bのバンドにも参加しているとのことだった。たしかにそのテクニックは、ステージでも光っていたと思う。 |